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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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アンドレアス・ショルが二通りのスターバト・マーテル

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<3rd Feb Mon>

イギリスのあちこちで洪水の被害が出てて、ロンドン近郊でもテムズ河畔はジャブジャブ。そんな大変な時に明日から地下鉄ストライキだとパンチ!。すでに足並みは全く揃わない見込みなんだけど、私はバスと電車で明日は意地にでも二人目のマノンを観に行くのだ! 

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1月31日はバービカンにカウンターテナーのアンドレアス・ショルを聴きに行きました。


あれっ? ショル兄の写真は?


すみません、今回はカーテンコール写真がないのです。


なぜかと言うと、カメラを構えたら隣のオヤジに叱られたので、気の弱い私はめげてしまい・・・。


たまーにそういうことは起こりますが、まあ、今日は写真なくてもいいかって気もするので、そんなに気にしてません。これが、素敵なドレスの花形女性歌手だったりしたらすごく悲しいですが、ショル兄は以前と全く変わってない上に、「なに、又、これなの~っ?」、というくたびれた黒いスーツに黒いシャツ(微妙に色が違うところがダサい)、今日はその下に黒いTシャツ着て、靴はまたえらくカジュアルな黒いヒモ付き布シューズ。


共演がまたぱっとしないソプラノで、地味な容貌に、黒地に大きな赤い花柄という全く洗練されてないドレスで、今まで見た女性歌手の中ではワーストの部類。


しかし、このオヤジが今後ちょくちょくこの席に座ったらやだなあむっ


つるっぱげのデブという異様な風貌だから、見たことあれば覚えてると思うんだけど、一度も見たことことない奴が、メンバーで且つ余程気合が入ってないと取れない最前列の真ん中という抜群の席に座ってるって不吉だわあ。友達にもらったのなら救いだけど、ジャージー着てる気味悪いオヤジに友達なんかいるんだろうか・・・。 先週、バービカンの来シーズンのかぶりつき席をどっさり買ったばかりなのに、不安でたまりませんガーン


それはさておき、写真が全くないのも淋しいですから、バービカンホールの客席やロビーの写真を貼っておきます。特にロビーは華やかさの微塵もない殺風景な所でしょ?



Vivaldi
Stabat Mater
Wassenaer Concerto Armonico No 2
Vivaldi Salve Regina
Wassenaer Concerto Armonico No 3 in A major
Pergolesi Stabat Mater

Academy of Ancient Music
Andreas Scholl countertenor
Klara Ek soprano

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で、ショル兄はどうだったかと言うと、・・・これが、


えらく声が小さかったです。

私は何度か聴いてるので、決して声量を誇る人じゃないのはよくわかってますが、それにしても、今日は一体どうしちゃったの、と心配になるくらいの張りのないしょぼい声しょぼん

さすがベテランらしく、声のコントロールは素晴らしくて、それなりにメリハリもあり、ショルらしさを少しは感じさせてくれる甘い声の時もあり、曲の雰囲気はよく伝えたと思うのですが、こんなに小さな声で果たして後ろの席まで届くんだろうか。私は最前列ど真ん中という彼から一番近い席だったので充分聴こえたけど、こんな人がどでかいNYメトの舞台に立ってたのかと思うと、痛ましくてたまりませんしょぼん 

男が裏声で歌うなんてと気味悪がられてただろう日陰者のCTを陽の当たる場所に引き上げたのはヨーロッパではショル兄に功績によるところが大きいと思うし(アメリカではDダニエルズでしょうなあ、嫌いだけど)、CTの中で男性的魅力という点では、長身美男子のショル兄は、後頭部は薄くなった今でも私にとっては一番のダーリンなので、いつまでも元気に第一線で活躍して欲しいけど、これではもう駄目かも・・・・ガーン

これまで、例えばジャル君(若手CTのジャルスキー)と共演した時みたいに風邪で不調だったこともあるけど、この日はそういうのとは違う気がするのよね。


    

                    この日も座った最前列席と、私の席からの眺め


ショル兄はイギリスでは今でも大した人気で、切符代が比較的安かったこともあるとは言え(私の席は35ポンド)、売れ行き不振のバービカンでずっと前から売り切れてたのは凄いことです。でも、最近はおらが国さのイエスティン君とか素晴らしいCTがたくさん出てきてる中で、果たしてショル兄人気は持ち応えられるのか?

この日はやんやの喝采で、スタンディングオベーションしてる人もほんの一部にせよいたのは、コンサート全体に対しての評価か? それとも、他のCTを聴いたことがない人たち? もし、今が旬のCTたちと混じって歌ったら、ショル兄だけ極端に声量が劣るだろうし、この日のソプラノは、ショル兄とデュエットする時はソロで歌った時より明らかにうんとボリュームを下げてたぞ。(因みに、当初はカミラ・ティリングの予定だったのが代役になり、同じスェーデン人のクララ・イークは下手ではないけど、あまり惹かれませんでした。

   

   

ということで、なんだかなあ・・というコンサートでしたが、スターバト・マーテルをヴィヴァルディとペルゴ

レーシの両方で聴けたのは嬉しかった。

スターバト・マーテルについては→こちら をご覧下さいですが、キリストが磔刑となった際、母マリアが受けた悲しみが題材で、ぐっと胸に迫る内容を、美しいラテン語と英語訳を見比べながら聴きました。(ショル兄は楽譜を見ながら歌ってました)

ヴィヴァルディのを生で聴くのは初めてでしたが、ペルゴレーシは10年くらい前にプロムスでショル兄が歌ったのを聴いたことがあり、妹(姉かも)であるエリザベス・ショルとの美しいデュエットは素晴らしくて、いまだに忘れられません。

そんなこんなで、今までのショル兄の歌唱や姿がよぎって複雑な気持ちの夜でしたが、ブログ開始以来のコンサート4回の記事を以下まとめておきます。

手紙

2009年3月 バービカン (→こちら ) ヴィヴァルディにうっとりラブラブ!


2010年4月 バービカン 中世吟遊詩人発掘コンサート (→こちら ) マイク使ってたからなあ・・カラオケ


2010年12月 バービカン (→こちら ) 折角のジャルスキーとの共演だったのに、風邪ひいてたねカゼ


2011年6月 ウィグモア・ホール(→こちら ) こじんまりしたウィグモア・ホールがやっぱり一番ぴったり宝石ブルー



    

                カメラ2011年6月のウィグモア・ホールにて



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