<22nd May Thus>
夏はやっぱり短かくて、又イギリスらしい肌寒さが戻ってきました。これくらいで丁度いいです。
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椿姫La Traviataが終わりました。20日の最終日はROH初の試みとしてライブ・ストリーミングもあったので、ご覧になった方もいらっしゃるかも。私は生で観てましたが、何百回とオペラ観た中で一番咳する人が多かったのではないかしらと思う程あちこちでゴホゴホゲホゲホ 気が散ったのと折角の大切の日なのにという心配で集中できませんでしたが、オンラインでは咳は聞えなかったようでよかったです。
私はこのチームは2回、5月6日の初日に左から、20日の最終日に右から観ましたが、4回観たダムラウのチームよりこのペレス組の方が絵になるバランスの良いチームだったでしょう。あちらはダムラウだけが突出してたのに比べ、こちらは主役二人が夫婦なので息がぴったりだったし、パパも「頭を使う」演技派でしたから。 (ダムラウ組については→こちら
とこちら
)。
Director Richard Eyre
メキシコ系アメリカ人のアイリーン・ペレスは、声の魅力も歌唱力でもディアナ・ダムラウにはかなり水をあけられてますが、彼女の強みである愛らしい容姿と、恋人アルフレードとのケミストリーでは勝ってました。
ダムラウのように大袈裟過ぎないほどほどの演技も丁度よく、声もよく出て、今歴代のヴィオレッタの中では上位には食い込めないものの、今までROHで観た中では彼女としてはベストだったと思います。
来年1月5日にバービカンで二人がBBCオケと共演するコンサートもありますよ(→こちら
)。私はすでに切符ゲット済み
私のお目当てはアイリーンの年下の夫スティーヴン・コステロだったのですが、期待通りの素晴らしいアルフレードで、違うチームのデムーロもなかなか良かったけど、やっぱりコステロ君の方が華があってずっと魅力的
のほほ~んと感じも田舎のそこそこ良いとこのニイちゃんにぴったりだし、一見演技派には見えないんだけど、ちゃんと役になりきってましたよ。近くの席から双眼鏡で凝視した私が言うのだから確かです!
特に、最終日のカーテンコールの感無量の表情がとても良かったので、同じような写真ですが、5枚貼っときます(黒いスーツの左側が白くなってるのは、アイリーンを強く抱き締めたので彼女のメークが付いたんでしょうかね?)
私は特に彼の鼻が好きなので、横顔にしびれるわ~
肌も真っ白できれいだしね~
いや、歌もちゃんと上手だから大ファンなんですけどよ、もちろん。
そして、二人のシーンでは控え目にしてヴィオレッタを立て、サポートしながら優しく振舞ったのも高感度大
パパ役のサイモン・キーンリーサイドは、今回なんと2度もキャンセル
「他のところで喋り過ぎて声が出なくなったそうよ」、とあちこちから聞こえてきて、2度のキャンセルの間にあった5月13日のマスタークラスではまあ元気だったけど、「ごめん、今日は歌えないから」と謝って歌の指導は軽い鼻歌だけ。そこでも又大真面目に3時間近く喋りまくったのもよくなかったのではないかと思いますが。
で、一回目の代役はダムラウ組のパパだったホロ(ディミトリ・ホロストフスキー)だったので、「よかった~、私が切符持ってない日で・・・」、と喜んだけど、2回目の代役だった若いポーランド人バリトンのアルトゥール・ルチンスキは聴いてみたかったな、と思って、実は20日の最終日もルチンスキだといいのにと願ってた私。すみません。ルチンスキーは、聴いた方によると、とても良かったそうですよ。
いえ、サイモンが嫌いとか、彼が下手だとかでは全くなくて、すでに今回2度聴いてるし、以前にもこの役歌ってくれたし、つい最近はファウストでも何度も聴いたし、マスタークラスでもまじかにずっと顔見てたので、要するに飽きたってことですが、やっぱり大画面にアップで世界中の人に見られる日にはこまやかな演技のサイモンの方が良いに決まってるので、復帰できてめでたしめでたし。20日のカーテンコールはそれもあってか、とても嬉しそうな表情でした。
ところで、
ROHのドル箱であるトラヴィアータ、来シーズンはなんと16回もやるのですが、ジェルモン・パパの一人がドミンゴ先生。彼が出ると切符枚数が制限されるので迷惑なのよね~ 2回しか出られないのなら、無理しなくてもいいんですよ、先生
ここまでは私がカーテンコールで撮った写真ですが、一昨日のライブストリーミングでトーチャンがパソコンの画面を何枚か写真に捕らえたので、記念にアップしておきます。クリックで拡大。
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