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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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トスカ by Puccini 後半チームはドミンゴ指揮者で 

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<30th June Mon>

明日から旅行に行く前に、後半チームのトスカについて殴り書きしとこDASH!

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今回のトスカは2チームあり、アラーニャが出た前半チームには3回行きましたが(→こちら 、後半チームには6月26日に一回だけ。



今回の目玉は指揮者がかのプラシード・ドミンゴ先生ということで、きっと切符の売れ行きも凄まじかったことでしょう。


テノール好きなのに私はドミンゴ先生には例え全盛期でもなぜか全く惹かれなくて、今でも彼が出るというだけで切符枚数制限になったりするので実は迷惑だとすら思っているのですが、好みは別として、ドミンゴ先生の長年の驚異的な活動はもちろんとても尊敬してるので、今回も彼がよく見える位置で拝ませて頂きました。


ちょっとペースがゆるかったかなという気もしましたが、ドミンゴ先生は音符を結構しっかりご覧になって、かつてはお得意のレパートリーだったわけですから歌詞を口ずさみながら楽しそうに振っておられました。それを目撃できただけでもありがたいことです。



Director Jonathan Kent

Designs Paul Brown
Lighting design Mark Henderson
Conductor Plácido Domingo
Floria Tosca Sondra Radvanovsky
Mario Cavaradossi Riccardo Massi
Baron Scarpia Bryn Terfel
Angelotti Michel de Souza
Spoletta Hubert Francis
Sacristan Tiziano Bracci
Sciarrone Simon Wilding
Gaoler Olle Zetterström



  


一回だけしか買ってなかったのは歌手の顔ぶれによるもので、テノールは全く無名だし、ブリン・ターフェルが代役で登場したスカルピアもたしかぱっとしない人だったわ。



そして、なによりも、トスカ役のソンドラ・ラドヴァノフスキーの金属的な声を何度も聴きたくなかったのが主な理由でした。
彼女は、10年くらい前だったかしら、ドミンゴ先生と一緒にシラノ・ド・ヴェルジュラックで初めて聴いた時はなんて素敵な声!と好印象だったのに、どんどん不快な声になって、5年前のトロヴァトーレ(→こちら )の時には我慢できないほどに・・・。
なので、今回も期待はうんと低くてキャンセルしてくれないかな、とすら祈っていたのですが、それが、なんと、嬉しいサプライズで声の不快さがうんと減ってたんです(美声とは言えませんが)。この役が合っているのでしょう。アンジェラ・ゲオルギューのようなか細いソプラノよりトスカはやっぱりソンドラのようなドスのきいた声と声量の方が向いてます。
芝居が上手だったのも感心で、特に前半チームの美声だけどまるっきり大根役者のオクサナ・ダイカをまだよく覚えているので、まさに雲泥の差。こちらのチームの方がドラマとしてうんと盛り上がったのは彼女のおかげであり、すっかりソンドラを見直しましたブーケ1

    


テノールのリカルド・マッシってどんな人なのかいまだに知りませんが、歌は可もなく不可もなく無難にこなしてくれたので、お役目は充分果たしたってとこでしょうか。

うんと長身でまるでラグビー選手のようなたくましい体は舞台映えするし、遠くからだと顔もハンサムに見えるかも(悪くはないですけどね、私好みじゃないわ)。


特に今回のような大柄なソプラノの相手役としてはそれだけで高得点で、覚えてらっしゃるでしょうか、前半チームは男性二人よりもトスカの方がでっかくてコミカルですらあったのに比べると、このチームはブリンも含めて男性二人が立派な体格だったのでビジュアル的にどんぴしゃ。ソンドラがこんなに小さくはかなげに見えたのは初めて。


   


ブリン・ターフェル扮する悪代官スカルピアは何度も見てるので新鮮味はないのですが、今回はちょっと彼としては遠慮気味な演技だったようで、もっと、例えばこないだのファウストみたいに漫画チックにはしゃいでくれなきゃ面白くないわね。カーテンコールも無愛想な表情だったから、具合でも悪かったのかしら? それでもなかなかの迫力でドラマを盛り上げるのに立派に一役買った我らがブリンでした。


ということで、ドラマとしてはこのトリオの方がうんと盛り上がったし、歌も皆さん悪くなかったので、トータルにはこちらに軍配を上げねばいけないでしょう。でも、うっとり聴き惚れたのは前半のアラーニャとオクサナ嬢組で、何度も観ろと言われたら前半チームに通います。実際、前半チームは3回、後半チームは1回だけでしたが、それが私には正解。




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