<15th Dec Mon>
今日はヴェルディの仮面舞踏会Un Ballo in Mascheraのドレス・リハーサル。
新プロダクションですが、「え~っ、またヘンテコリンなのだと嫌だな~。最近は初日にブーイングされるイドメネオやトリスタンとイゾルデを見せられて辟易してるのに・・」、と心配してらっしゃる方はご安心下さい。とてもまともなセットと衣装ですから。
しかし、まとも過ぎて全然面白くないし、第一なんなの、この古めかしさは?! まるで40年前に作ったみたいよ、色合いとかスタイルが。暗過ぎ。地味過ぎ。
ぶっとんだプロダクションの時は「あ~、たまには崩さないので観たいわ、その方が却って新鮮じゃないかしら」、と書いてますが、ここまでまるで変哲ないとつまらないと、これはこれで呆れてしまうわ
ROHの仮面舞踏会は2005年プレミエで2009年にリバイバルしたプロダクション以来初めてだけど、それはそんなに使わないうちにオシャカにしてしまったわけで、そんなに悪くなかったどころか、今回のよりずっと工夫があってよかったのに勿体ないこと。
幕が上がると全部鏡で、観客がまず見えるのは自分たちの姿だったのでお~っとどよめいたのは今でも覚えてるし、他のシーンも鏡を利用して面白かったのに。キラキラ華やかだったし。
仮面舞踏会ってどんな話なのと首をかしげる方は2005年の記事をご覧下さいですが(→こちら )、これは記念すべきブログの初オペラ記事で、大好きなマルセロ・アルバレスが出てたのでブログを始めるきっかけにもなったパフォーマンスだったんです。だからストーリーもえらく丁寧に書いたこと!
要するに、男性二人と女性一人の三角関係ですが、二人は夫婦なので、オペラには珍しい不倫オペラです。現代人には共感できないなりゆきだけどドラマ性は充分あるし、なによりもヴェルディらしい重厚で美しい音楽が素晴らしく、同じヴェルディでもこないだドミンゴ先生でやった二人のフォルカリの退屈な内容と音楽とは比べ物になりません。
Music Giuseppe Verdi
パフォーマンスについてざっと一言づつ書くと、
文句なしに素晴らしかったのはジョセフ・カレヤ
ディミトリ・ホロストフスキーは2005年にもレナート役で、その時すでにうんざりしてるので(→こちら )今回突然好きになるわけがなく、ウへ~っ又かと思っただけだけど、遠い席だったので苦しそうな息継ぎがそんなに聴こえなくてやれやれ。
アイーダ、マクベス、ナブッコに続いて登場のリュドミラ・モナルスティルスカにはちょっと失望。上手いけどイマイチ声に輝きがなくて、彼女を初めて聴いたアイーダの時の感動には及ばず。
これを何度聴きに行くかは一番期待してる彼女の出来次第なので、あの潤いのある美声が戻ってきますように・・。(カレヤは上手でもちょっと聞き飽きてるのでそんなに何度も聴かなくてもいいし、ホロは相変わらずホロだから)。
お小姓オスカルは、ローズマリー・ジョシュアの予定だったのに変わってしまって残念だけど、ROHデビューのセレーナ・ガンベローニがまあ上手だったのでいいことにしましょう。
18日の初日にも行きますが、舞台に近い席を奮発したので、もっと良い写真が撮れる筈。
2時に終了。お天気も良かったので昼間の明るいROHも良い雰囲気。この本を積み上げた飾りはなんでしょうね? クリスマスツリーも初めて見ました
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