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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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イタリアのトルコ人 by Rossini 抱腹絶倒3回

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<21st Apr Tue>

ケーキ今日はエリザベス女王陛下の89歳のお誕生日。同じ日にロイヤルベイビーが産まれたらうんとめでたかったけど、残念ながら産気付きませんでしたね。 実は予定日はもうちょっと先らしいという話もあり、もうしばらく待つのかも。明後日だったら嬉しいけどね(私の誕生日だもんで(=⌒▽⌒=))

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4月11日、15日、18日と3回、ロッシーニのイタリアのトルコ人Il Turco in Italia を観ました。


どんな人たちが登場人物かは前の記事をご覧頂くとして(→こちら )、要するに、玉の輿でナポリの中年男に嫁いだ浮気な若い妻が旅行中のトルコ男といちゃつきまくるけど、前の恋人が現れて二人の女性の間で迷うトルコ男が三角関係の末にその女とトルコに帰り、イタリア若妻は寛大なおっさん夫と元のサヤにおさまる、というドタバタコメディにひひ


2005 年プレミエ(→こちら )はチェチリア・バルトリ、2010年(→ こちら )は今回同様クルザクでしたが、トルコ人と旦那はずっと同じ顔ぶれなので「ちぇっ、又か、さすがに3回目は違うバリトンにしてよ」と思ったりもしましたが、二人ともぴったりで上手だし、大好きな舞台横の席が直前になって売り出されたので、まじかに観られたのもラッキーで、3回とも笑いながら楽しめました。


カメラ以下の写真はクリックで拡大)
Il Turco in Italia
Music Gioachino Rossini
Libretto Felice Romani
Director Moshe Leiser
Director Patrice Caurier
Set designs Christian Fenouillat
Costume designs Agostino Cavalca
Lighting design Christophe Forey
Movement director Leah Hausman
Conductor Evelino Pidò
Fiorilla Aleksandra Kurzak
Selim Ildebrando D'Arcangelo
Don Geronio Alessandro Corbelli
Don Narciso Barry Banks
Prosdocimo Thomas Allen
Zaida Rachel Kelly
Albazar Luis Gomes

   

   


今はアラーニャのパートナーとして幸せの絶頂にあるポーランド人のアレクサンドラ・クルザク、こういう明るい役がほんとに上手なのですが、今回はすらっと美しくなっててセクシーキスマーク 彼女が今回のスターだと言うことは誰にも異論がないでしょう。


私は10年前にミトリダーテ(ROHデビューでしょう、きっと)で彼女を初めて聴いて以来のファンで、今回もクリーリーで軽やかでのびやかな声を聴きたいがために3回も行ったわけです。ROHにはよく出てくれるのが嬉しいです。今回は、2回目は「クルザクは喉をやられて不調ですが、歌いますのでご理解を」というアナウンスがありましたが、いつもと変らない溌剌さで頑張ってくれました。

初日直後に私が早速送ってあげたカーテンコール写真をFBのオフィシャルページに深夜2時過ぎてから投稿してくれたのも健気(→こちら )。


パリで出演中のアラーニャは、関係者のみのリハーサルは観に来たものの私が行った日は来られなくて残念でしたが、二人の幸せな様子はFBでよくわかり、もっと長年のファンであるアラーニャが最近好調なのもきっと彼女のおかげですから、私にとってはオペラ界のゴールデンカップルなんです宝石赤




    


トルコ衣装がカッコ良いイルデブランド・ダルカンジェロ、私は今まで観た中でこの役の彼が一番好き。低音歌手にはあまり惹かれない私ですが、この役のダル様は抜群のコメディセンスと深いけど軽やかな歌唱でどんぴしゃ。


以前の演技と比べて初日はやけにおとなしかったのでがっかりしてたら、回を重ねる毎に乗ってきて、イイ男であり続けながらも面白い顔つきで笑わせてくれました。もしかしたら演出家に今回は控え目にしろと言われたけど、やってるうちに段々トルコ人になりきってきたのでしょうか?


ダル様はこの秋にROH来日引越公演のドン・ジョバンニでご覧になる方も多いでしょうが、私は彼のドンジョは聴いたことがないので羨ましいです。



    


「コルベッリさん、貴方は思い切りはじけて下さいなアップ」、とでも言われたか、ロッシーニ喜劇オペラの道化役の大ベテランのアレッサンドロ・コルベッリは全身で大はしゃぎ。「連隊の娘」では控え目過ぎて不満だった私も今回のコルベッリおじさんには大満足。こうでなくっちゃね。

もちろん歌唱もまだ超一流。プレミエからずっと彼だけど、何度観ても面白くて飽きません。この役を彼より上手にできる人がいるとは思えないし。



   


コルベッリおじさんが堂々と第一線なのに比べると、サー・トーマス・アレンは明らかに声に蔭りが・・。そして、コメディ演技も下手ではないけど、芸達者のコルベッリおじさんとの共演では見劣りしちゃうのは仕方ないですね。先月のマスタークラス(→こちら )でめっちゃ面白い演技ができることを証明したのに、今回は充分に生かせませんでしたね。

この役もずっとアレン爺ちゃんだけど、いい加減飽きたので、他の人にもチャンスを与える下さいね。この役は若い歌手でもいいわけだし、後進に道を譲るのも大切な役目なのでは? アレン爺ちゃんはマスタークラスの名人で、もっと才能が活かせる道があることだし。



トルコ人の昔の恋人役はROH若手アーチストのレイチェル・ケリー。グローブ座プレイハウスのロルミンドやラウンドハウスのオルフェオ(→こちら )でも準主役で光ってたレイチェル嬢、私の好きな声だし、前途有望。もう少し個性があると更にいいけどね。

    

フィリオラ奥様の間男の一人が英国人テノールのバリー・バンクスで、プレミエも彼だったんですが、先回のコリン・リーが抜群だったので今回バリーは見劣りするかと心配してたら、声はよく出るし、テノール好きの私は彼の出番が待ち遠しかったです。すごく小柄で(今回はカツラだけど本当はハゲ)この頃はお腹も出てきたバリーは二枚目役の主役としてはビジュアル的にあまりにも貧しいけど(フローレスの代役とかやってるとか・・ガーン)、こういう三枚目なら却ってこの冴えないルックスが武器にもなってます。


というわけで、こんな楽しくて面白いパフォーマンスを思いがけず近くの席からお安く(11ポンド)3回も観られて、ハッピーこの上なしグッド!


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