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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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後宮からの逃走 by Mozart @シラー劇場(ベルリン)

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<5th Jun Fri>

会社休んで家にいると、なんでこんなに一日が短いんでしょうねえ? と言うのは愚痴ってるわけではなっくて、楽しんでるってことだけど。ベルリン記事もあと少し。

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ベルリンの3日連続オペラ、5月15日の幻想的る「ファウストの劫罰」(→こちら)、16日の古典的な「魔笛」(→こちら)と素晴らしいプロダクションを楽しめましたが、さて最後の17日の「後宮への逃走」はどうだったでしょう? 


魔笛と同じシラー劇場Staatsoper im Schiller Theaterでしたが、写真で見るとすっきりモダンな演出のようだったので、シャープな動きとウィットのある喜劇演出を期待したのですが、残念ながら期待外れもいいところで、全くつまらないプロダクションでしたダウン プレミエの時はどれだけブーイングが飛んだことやら・・。


このモーツァルトのオペラは、トルコ太守の宮殿から二組のヨーロッパ人カップルがなんとか抜け出そうとする他愛無いストーリーですが、エキゾチックな設定ととびきり明るく躍動的な音楽で楽しいオペラなんですニコニコ 

でも、このプロダクションのコンセプトは「よーし、原作から全ての面で正反対にして、観客の想像力を刺激してみよう」、ということだったのでしょうか。セットが何もない素っ気無い舞台と時代不明の衣装はまあいいとしても、暗い表情で突っ立って歌うだけで、唯一のアクションがレイプまがいという下品さには怒りさえ覚えましたパンチ! 

後半は歌手が目の回りを黒く縫られて表情すらわからなかったしね(カーテンコール写真もこれではぱっとしないし)。


同じモーツァルトの歌芝居でも、子供も楽しめた前夜の魔笛となんという違い!ショック!


ビジュアル面の唯一の救いは、舞台の前の花道は取っ払われてフェンスもないので最前列の私の席からオーケストラがよく見えたことで、何も動きがない舞台で字幕も出ないので、オケを観るしかなかったんです。 (カメラ以下の写真はクリックで拡大)

      

     



Die Entführung aus dem Serail


Conductor Christopher Moulds

Director Michael Thalheimer

Set Design Olaf Altmann

Costume Design Katrin Lea Tag

Light Design Olaf Freese


Konstanze Laura Aikin

Blonde Sónia Grané

Belmonte Pavol Breslik

Pedrillo Manuel Günther

Osmin Wilhelm Schwinghammer

Bassa Selim Peter Moltzen



プロダクションがひどくても歌が素晴らしければ失望感も薄まるのですが、これが又・・・むっ


              

男性3人は良かったんですクラッカー

お馴染みのパヴォル・ブレスリクはいつものリリカルな美声を聴かせてくれてシンプルな衣装も格好良かったし(客席で歌う場面もあり、しばらく私の目の前にいたしラブラブ!)、ペドリロ役の若いマニュエル・グンターもきびきびして可愛かった。

そして、今回のめっけものはオスミン役のウィルヘルム・シュビングハマー。 本来ならコメディ演技で一番弾けることができる役なのこの演出では面白くもない単なる邪魔者だったけど、立派な声とメリハリのある歌唱力だけで充分聴かせてくれました。ワーグナーも歌うバリトンなんだそうです。




             

でも、このオペラはたくさん歌いまくる女性二人が上手でないと成り立たないのに、二人とも実力不足でペケドクロ 

おきゃんで明るいブロンデ役がアンナ・プロハスカが出る筈だったのがベルリン行きを決めた理由の一つだったのにいつもまにか消えてたのが痛手の上、代役のソニア・グレインは下手だし、このオペラの要であるコンスタンツェのローラ・エイキンというおばさんはかなり不快な声だったので、二人とも聴いているのが辛かった。

このオペラを4月にテムズ河シャフトで観たのですが(→こちら )、あんな所で歌ってた彼女たちの方がうんと上手だったわ。             



帰り際、ロビーにあったプロハスカが出た時のポスターがあり、失望感が倍になって襲ってきたじゃないのよむかっ
プロハスカちゃんと言えば、ロンドンで8月2日にグローブ座のプレイハウスのコンサート(→こちら )に出てくれることになってるので楽しみに待ってるんです。お願いだから又キャンセルしないでね。

   

ということで、ベルリンオペラ鑑賞は最後にずっこけましたが、最前列ど真ん中で68ユーロだし、ステージドアでオスミンに会えました。



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