<5th July Sun>
今日はプリンセス・シャーロットの洗礼式でした。→こちら に写真がたくさん載ってるのでご覧下さいね。プリンス・ジョージの写真の方がうんと多くて、主役はお兄ちゃんでしたけどね。
ネタが溜まってますが、明日からしばらくオペラもコンサートもないので順不同で次片付けますが、まず1週間前のコンサート。
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6月28日、バービカンのLSOのコンサートへ。
お目当てはジョシュア・ベルの弾くシベリウスのヴァイオリン協奏曲。 フィンランドの森と湖の清涼さと内に秘めた熱い炎が共存するこの美しい曲が私は大好きで、ヴァイオリン曲のみならず、クラシック曲の中で一番のお気に入りと言ってもいいくらい
Sibelius Violin Concerto
Berlioz Symphonie Fantastique
Pablo Heras-Casdo conductor
Joshua Bell violin
London Symphony Orchestra
並のヴァイオリン奏者には演奏できない難曲ですが、激しい部分よりも静かに弾くところの方が難しいようで、最初から最後まで緊張感に満ちたこの名曲を、どんな些細な音も逃さないまじかな席から聴けて大満足。一年半も前から最前列ど真ん中を買って楽しみにしてた甲斐がありました。
ジョシュア・ベルが呼吸する些細な音も聞えてしまって少々邪魔なときもありますが、それが生の臨場感ですし、目の前で弾く彼の必死の姿に私も緊張して手に汗握っちゃいましたよ
絶好調のベンゲロフであればもうちょっと遊び心というか色気のある演奏になるかも、とか思ったりもしましたが、目の前のベルのきっちりした演奏も見事でした
アメリカ人のベルは、一時コロコロ太ってた時があり、童顔でつるっとしてるのでなんか「おばさん」の雰囲気でしたが、かなりほっそりして又「青年」に戻りました。お腹は少し出てるけどベストでうまく隠して、久し振りのカッコ良いベルでした
さあ、手に汗握ったシベリウスの後は、さあ、リラックスして賑やかな曲を楽しみましょう
ベルリオーズの代表曲である幻想交響曲は、「失恋して阿片を飲んで死のうとしたけど死ねない男の様々な空想」がテーマとのことで、いわば幻覚交響曲なんですが、シンフォニーの形式に捕らわれない自由奔放な曲想が魅力です。
次になにか来るかわからないところが面白いのですが、オケの人たちも必死で演奏しながらも、ぴりぴりしてたシベリウスと比べると緊張感がとけて楽しんでいたようにみえました。
エネルギッシュに指揮して汗びっしょりの若い指揮者はLSOで丁稚奉公してる人らしいですが(というのは私の早合点で、実はすでに活躍中の人だそうです)、ふと草葉の陰からサー・コリン・デイビスがこの演奏を嬉しそうに聞いてかな、と彼の姿が指揮台に重なりました。
ベルリーズのスペシャリストであったサー・コリンがバービカンで指揮するのをこの席から何度も聞いたっけね。私が知ってるのは年食ってからのサー・コリンなので、おっとりしたリズムの時が多かったですが、ベルリーズの魅力を世に知らしめた功績は大きいです。2年前に85歳で亡くなるまで現役でしたが、最後は指揮台に上がるのすら困難となった彼のためにバービカンには特別の指揮台もあったのでした。合掌。
そう言えば、歌モノに偏って、最近あまりバイオリンのコンサートに行ってない私ですが、来年2月24日のベンゲロフは買ってあります(→こちら )。 でも、切符代が高いせいか切符は激余り・・・ このジョシュア・ベルは売り切れだったのにね。 ヒマとお金がある方はベンゲロフに是非どうぞ(最高価格65ポンド)。