<18th Nov Wed>
昨夜は、我が家の近くのウェンブリー・スタジアムでサッカーのイングランド対フランスの友好試合があり、厳しい警備の中、英仏一体となって感動的だったようですが、オペラの帰りに地下鉄にどっと乗り込んできた観客もいつもとは違う面持ちでした。
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11月14日と16日の2回だけヨナス・カウフマンが出る予定だったカルメン、予想通り彼にキャンセルされちゃって、代役テノールが「ナブッコ」で「可もなく不可もなく」と思ったアンドレア・カレだったので期待は低かったですが、16日に一応行ってみました。
Music Georges Bizet
で、そのアンドレア・カレはどうだったかと言うと、やっぱりイマイチでしたねえ
声量はあるし、音程もしっかりしてるし、高音が詰まり気味なのを除けば悪くはないし、おそらく彼としては実力を出し切ったパフォーマンスで、芝居ももう一人のハイメルみたいに指揮者ばっかり見てなくて熱演してくれたので、文句を言っちゃ可哀相なんですが、華がないし、要するに、私の好みの声じゃないってことでしょうか。
ルックスも、決して悪くはないんですが、背丈が女性達と同じくらいしかないので貧弱気味だし(もっとひどいテノールはわんさかいますけど)、なぜか写真写りが凄く良いのでハンサムに見えますが、実物は全く違って、全く惹かれないテノールという印象は変わりませんでした。
因みに、今回13公演のカルメン、この後もう一人ドンホセがいるのですが、韓国人のヨンフン・リーYonghoon Leeは観に行きません。ヨン様のドンホセは2年前に観たし(→こちら )、その頃忙しいし、第一そんなにカルメンばっかり何度も聴きたくないです。この頃は立見席が多いので体力的にしんどいしね。実はこの日も真正面の立見でしたが、ただ立ってるだけでは勿体ないのでストレッチやスクウォットしながら観てたら、翌日腰が痛くてトホホ・・・
闘牛士はハンガリー人バスのガボール・ブレッツ。 グリゴーロと共演したラ・ボエームのコリーネはなかなか良かったけど、今回は歌もどうってことなかったし、なんか締りのない闘牛士で、立派な体格を活かしてうんと派手に振舞って伊達男振りを見せて欲しかったのに、動きが鈍くてぼんやりした印象になってしまったのは残念。
目玉のカウフマンに振られて一気にテンション下がったカルメンでしたが、今まででベストなカルメンだと私が思うアニタ嬢と、こんな役で出てくれるなんて申し訳ないようなソニア・ヨンチェバが又聴けただけでもよかったと思わなければね。ミカエラは、ヨンチェバより、もう一人のミカエラのニコール・カー(→こちら )の方が今回は勝ちでしたが。