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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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キーシンのリサイタル、今年もかぶりつきで @バービカン

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<15th Mar Tue>

バイエルン国立歌劇場の来シーズンのラインナップ、羨ましくて腹が立つほどです(→こちら プンプン)。クラウス君のタンホイザーだけでも凄いのに、クラウス君はもう一回(フィデリオ)、ポレンザーニも2回出るんですって(魔笛とボエーム)。その上、アラーニャのユダヤの女やフランチェスコ・メリの仮面舞踏会、スピアーズのホフマン物語・・・って、来シーズンはミュンヘンに通いつめたいわあ。でも、ミュンヘンってオペラ値段はベルリンの倍だし、飛行場から街までも遠いし、ベルリンのようにはお手軽にはいかないのよね・・しょぼん でも、そのために年食っても働いてるわけだし、行っちゃおうかな。

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3月10日、バービカンで44歳になったかつての神童エフゲニー・キーシンのリサイタルがありました。


時間がなくてブログ記事に書けないオペラやコンサートも数ある中、キーシンだけは外せないでしょう。根強いファンのファンがコンスタントに彼の記事にアクセルして下さるようで、なんとこのキーシン記事(→こちら )が毎日ほぼ欠かさず記事ごとのアクセスのベスト5に入っているんです。


ありがたいことと感謝しつつ、次のリサイタルについてはしっかりレポートしよう、写真も上手く撮れるといいけど・・、とずっと思っていたんですが、すみませ~ん、仕事と夜のお出掛けが重なってて、明日からの7連ちゃんを控えてるし、ざっと書き殴るだけしかできません。おまけにカーテンコール写真も、ちっとも彼がこっち向いてくれないのでろくなのがものにできませんでしたしょぼん


さて、2、3年の高過ぎてたくさん売れ残ってた時と比べると去年一昨年に続いて最高65ポンドという据え置き値段で、これくらいだと売れ切れるようです。私の席はB37という斜め後ろから見上げる最前列で、両手と横顔がよく見える私にとっては理想的な席ですが、近過ぎて観難いと思われてて48ポンド。写真が撮りにくい角度だということと、演奏中にキーシンが唸るのが聞えてしまうのが難点か? (唸るといえば、2年に始ったカタカタと歯を鳴らすクセドクロはなくなってました。ホッ)



カメラ以下の小さい写真はクリックで拡大します。すみません、ぶれてるのもありますけど・・、



Evgeny Kissin piano


Mozart Sonata No 10 in C major
Beethoven Sonata No. 23 in F minor, Appassionata
interval

Brahms Three Intermezzos Opus 117
Albéniz Granada, Cadiz, Córdoba, Asturias
Larregla
Viva Navarra!

アンコールは3曲で、最後はブラームスのハンガリー舞曲



    

そんな今年のリサイタルはこれまでと比べ絶好調だったのか不調だったのか、問われると、これがこれが簡単に言えなくて、キーシンらしさがよく発揮できた曲とそうでない曲にはっきり分かれたように私には聞えました。


でもそれは、私の好みによるもので、紙で5ツ星評価が出たように、私にはピンと来なかった曲も含めて全てが素晴らしかったと思った人もいるってことですね。


       

でも、最初のモーツァルトは誰が聴いてもひどい筈だと思うんですけどねガーン。キーシンはいつも出だしがまずいのですが、今回は明らかに練習不足。手も冷たくて動かないのか、簡単なところで間違ったし、細かい動きが流れるようにとはいかなくて、キーシンにはあるまじき演奏になってしまい、「うわ~っ、今日は絶不調?」、とがっかり・・しょぼん。キーシンはモーツァルトで良いと思ったことないけど、これは今までで一番ひどかった。


ところが、次のベートーベンの熱情は打って変わって、一気にスイッチオンアップ 

狂気じみた凄まじい演奏で燃え、「おお~っ、これこそ彼にしかできない力強い超絶テクニック! まさにアパッショナータメラメラ」、と目にも止まらぬ指の動きに心臓バクバクして、この席に座れて本当に良かったと感謝ドキドキ


まだ途中なのにお客は熱狂して総スタンディング・オベーションとなり、極端な前半が終了クラッカー


後半は渋いブラームスで始りましたが、私はキーシンに関してはど派手な演奏にうんと弾かれるようで、こういうのは苦手むっ。誰が弾いても私には素晴らしいとは思えない曲だったし、こういう静かな曲だと唸り声が邪魔で楽しめません。


    


今日のプログラムは統一感に欠ける印象なのですが、ここで急にスパニッシュに路線変更。でも、彼のリズム感だとスペインらしい南国の雰囲気が感じられず、わかりやすくて良いんだけど、なんだかなあむっ


でも、最後の曲は並みのピアニストには到底できないだろうと思う目も眩むような超技巧を華麗に披露してくれて、盛り上がったのでした。本人の表情がその日の出来不出来を素直に表すのですが、今日はそこそこ嬉しそうなキーシンでしたニコニコ


アンコールの最後のブラームスのハンガリー舞曲でも又観客は狂喜して、キーシンらしい興奮の渦の中で終了し、感動して帰路についた人がほとんどだったことでしょう。さすがKey神にひひ


来シーズンは来てくれないのが淋しいですが、再来年出てくれたら、いつものようにメンバー予約で真っ先に奪取して又この席に座れるように頑張りますDASH!



メモブログを始めて以来、キーシンを聴きに行ったときの記事を以下まとめてみました。年月をクリックすると記事に飛びます



<リサイタル>いずれもバービカン

2006年3月  写真もないしあまり覚えてない  

2007年3月  ショパンが素晴らしかった

2009年6月  カーテンコールの憂鬱な表情が痛ましかった

2011年2月  生誕二百年のリスト尽くしは大迫力

2012年3月  なんか精彩がなかった

2012年11月 重い演奏でぱっとせず
2014年6月  地味な演目で彼の良さも出せず、席もガラガラ

2015年3月 久し振りに絶好調


<with オーケストラ>

キーシン&LSO 2006年9月 バービカン

キーシン & LSO 2007年9月 バービカン

キーシン & Philharmonia  2008年1月 RFH

キーシン& LSO 2013年12月 バービカン


<番外>

歌の伴奏  2008年10月 バービカン なんとキーシンがロシア人バリトン、ディミトリ・ホロストフスキーの歌の伴奏を! カーテンコールで珍しく大はしゃぎだったキーシン。



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