<22nd May Sun>
日本の準備で忙しくても、行く前にルチアだけは片付けないとね。 行くのは明後日ですが、明日は一日仕事してから夜はオペラなので(エネスクのオイディプス王の初日)、今日しかないの。
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以下の写真はクリックで拡大
5月14日と16日の2回、舞台横から左右それぞれ2回、ルチアの後半チームを観ました。
狂乱の場で有名なランメルモールのルチアがどんなお話なのかは以前の記事をご参照(→こちら )。ダムラウにベルリンで振られた時のです。
前半チーム(→こちら )はダムラウだけが楽しみだったけど(お兄さん役のテジエもちょっと)、こちらはクルジャク(クルチャクと呼ぶのはもう止めます。発音が間違ってるようなので)とコステロ君という大好きなソプラノとテノールの共演ですもの、財布の紐もついゆるみ、2回合計で百ポンド以上というオーマイゴッド値段よ トーチャン分(一回だけだけど)も入れたらもっと掛かったわけで、こういうことがあるからなかなかフル退職に踏み切れないんだわさぁ。
Lucia de Lammamoor
Music Gaetano Donizetti Libretto Salvadore Cammarano Director Katie Mitchell Designer Vicki Mortimer Lighting designer Jon Clark Associate directorJoseph Alford Conductor Daniel Oren Lucia Aleksandra Kurzak Edgardo Stephen Costello Enrico Artur Ruciński Arturo David Junghoon Kim Raimondo Matthew Rose Normanno Peter Hoare Alisa Rachael Lloyd
まず、前半チームの時と比べると、随分あっさりな演出に変更になってたのは良かったです。 あのユサユサといやらしくてしつこい墓場の濡れ場はテノールが上半身裸になるのは同じでも、寝転がり姿勢からはすぐに起き上がって品位を保ったし、花婿も割りとすぐに死んでくれました。 これで二人の幽霊女性の出番が減ったらもっと改善するだろうに。 テノールの一番良いアリアを邪魔する問題のお風呂の水の流れる音については、14日は止めてくれたのに、16日はバスタブから溢れて床にザーザー垂れ流し。一体どういう指示なんでしょうね? 演出は多少変わっても相変わらず舞台はいつも2つのシーンが同時進行してルチアはずっと出ずっぱり。他のプロダクションでは奥に引っ込んでる筈の時も着替えたり悪阻でゲーゲーしたり新郎を殺したりと超多忙で大変な負担なんですが、それをアレクサンドラ・クルジャクは丁寧に演じてくれて、歌ももちろん抜群なので2回ともうっとり聞惚れました でも、果たしてこの役が彼女の良さを最大限に出すのかは疑問。彼女のかろやかな声にルチアは少々重過ぎるし、私はやっぱり彼女の抜群のコメディ演技の方が好きだわ。彼女の漫画チックなキュート顔はコメディ向きだしね。 ちょっと太っちゃいましたね。ダムラウのようにもこもこのガウンじゃなかったので本人は自覚してないんでしょうけど・・。モコの14日に客席で見掛けたアラーニャは髪を短くしてますます若返ってたので、二人してビジュアル的にもゴールデンカップルでいて欲しいです
二人のルチアはどちらも素晴らしくて勝負は引き分けですが、エドガルドはカストロノーヴォよりもスティーヴン・コステロの方がずっと良かったです。私にとっては聴く前から勝負が決まってるので冷静に判断できないんですが、偏見のないトーチャンも同じ意見だったので、好みの問題だけじゃなくて、やっぱりコステロ君の方が上手ってことでしょう
14日は高音が苦しくて「うーん、今日はちょっと不調かも・・」と心配になったけど、16日はかなり回復して素敵だったので、この席を奮発した甲斐はあったというものです。
因みに、次回のためにメモしておくと、テノールを聞くには左側(番号の大きい方)の方がずっと良いです。 ルチアの聞かせどころに伴うグラスハーモニカを観るには逆側がいいですが。
ハンサムなコステロ君の放心状態のカーテンコール写真はクリックで拡大してご覧下さいね 14日はステージドアで一緒に写真も撮ってもらいました(→こちら )。
お兄さん役のルチンスキーは小粒で迫力なくてテジエとは比べ物になりません。
花婿さんはジェット・パーカー若手アーチストのキム君ですが、顔はこんなだけど歌は立派なので応援してます。
真ん中にいるテノールのピーター・ホアは更に上手。
右側からはオケピットのグラス・ハーモニカの演奏も見えて面白かったし、クルジャクとコステロ君が歌っている時はずっとうっとり楽しめたので、私の好みでは総合点はこの後半チームの勝ち。
4月19日のダムラウの前半チーム2回目の正面写真もついでにアップしとます。
やっと生で素晴らしいルチアが、しかも二人も聴けて大満足
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