<22nd Aug Mon>
昨日のリオ五輪閉会式、iPlayerで観ましたが、日本の演出部分がベストでしたね。都知事が着物お召しになって下さって嬉しかったですが、総理大臣も紋付袴にすればよかったのにね。
さあ、オリンピックも終わり、今週は夜はヒマなので、旅行についてどんどん進めましょう。
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8月7日、ザルツブルグ音楽祭で「皆殺しの天使」The Exterminating Angel(→こちら)を観ました。
ルイス・ブニュエル監督の1962年のメキシコ映画を基にしたトーマス・アデスの新作オペラで、映画については→こちらをご覧下さいですが、ある邸に集まった上流階級の紳士淑女たちがなぜか邸から出られなくなってしまって極限状態になるというお話です。
舞台を横の上から眺める170ユーロの席でしたが、近いし指揮者も観られて最高でした(小さい写真はクリックで拡大して下さい)。
映画は敢えて観てなくて、このオペラはいずれROHでも上演されるのが決まっているので又観る機会もあるし、今回はなるべく白紙で観ることにしましたが、オペラというよりは芝居の要素が極めて強く、難解なので理解できたとはとても言えないのは予想通り。演技面での準備にさぞ時間が掛かったに違いなくて、他の人が歌っている時でも常に全員が一生懸命で思わせぶりな演技をしているので目が行き届かず、英語字幕をきっちり読んでる余裕もなかったのですが、退屈は全くしませんでした。
作曲家自ら指揮した音楽も緊張感に満ち、こういうのは何度か聴くうちに段々耳に慣れてくるんでしょうけど、美しい旋律のアリアなどもちろんないですが、多くの語尾が高い音で終わるのが私には好み。 イエスティン君が「バッハが散りばめてあるんだよ」と言ってのは、私にはわかりませんでしたが、ROHで又聴くのが楽しみです。
当然イギリス勢が多い歌手陣で、私にはお馴染みの人が多かったですが、皆さんそれぞれ聞かせどころはきっちり決めて細やかな芝居も上手。 リハーサルに要した時間だけを考えても、とても贅沢な上演でした。
イエスティン君が歌うところはうんと少なかったですが、今回は彼がきっかけであっても目的というわけではなかったので気にならず。 たくさん歌ったホスト夫婦役のアマンダ・エチャラズとチャールズ・ワークマンがカーテンコールで隅っこだったのは不公平な気がしましたが、ちゃっかりイエスティン君が真ん中でアデスの隣に立ったので彼の写真は撮り易かったです。