ウィーン旅行記、どういう括りで記事にするか決めてませんが、とりあえず、ウィーンらしくコンサートから。
1月13日、元旦のニューイヤーコンサートで有名なウィーンの楽友協会Musikverein(→こちら)に初めて行きました。
この日はウィーンフィルの定期コンサートでしたが、切符の買い方がよくわからず(本当は国立歌劇場で超人気テノールのフローレス王子の「夢遊病の女」が観たかったので、ウィーンフィルについてはよく調べてなくて)、オンラインで買えないのでずっと売り切れだと思ったけど、メンバーでないと駄目なシステムなのかも。
でも、例え売れ切れでも当日買えるだろうと思って行ってみたら、案の定、楽友協会とは違う場所にあるウィーンフィルのチケットオフィスに少しありました。その中で最前列隅っこで45ユーロという切符があり、それにしようかどうか散々迷いましたが、音のバランス悪いだろうし、なによりもその後で国立歌劇場にもフローレスの切符があるかどうか尋ねるつもりだったので(そっちを先にすべきだった・・)、捨てる覚悟にしては少々高過ぎるかもとケチって、結局5ユーロの立見席にしました。今後のこともあり、立見席がどんな感じか知りたかったですしね。
立見席は余程人気のコンサートでもない限りぎりぎりでも買えるようですが、ニューイヤーコンサートでも時々テレビに映る後方のスペースには手すりが一本だけあり、早く到着した人はもたれられて楽だし、マフラーなんぞを巻いておけばインターバル後もそこに戻れるお約束みたいです。
私は残念ながらちょっと出遅れたので手すりを確保できませんでしたが、前半は2列目だったのでばっちり見えました。
休憩時間にはあちこち偵察し、平土間にも下りることが出来て、「おお、これがあの黄金の間」、と感動。テレビだと金ぴかですが、夜の照明のせいか実際にはそうでもなく、華やかだけど上品で良い雰囲気。
Wiener Phiharmoniker
Semyon Bychikov(指揮)、Johan Reuter(バス)
Brahms/Glanert : Vier ernste Gesange
Mahler : Synphonier No. 1
一日中歩いてさすがに疲れてたので、後半は一番後ろの列で床に座り込みました。最後列は座るのが普通なのか、一列ずらっと並んで座り、私の隣の若い東洋人のにいちゃんは演奏中もスマホいじってました。 マーラーの交響曲第一番でしたが、最後の三分の一くらいで皆立ち上がったので、疲れが取れた私も立ちました。やはり、立った方が音がよく聴こえるしね。
ここにいられるだけで感激なのですが、演奏はどうだったかと言うと、前半のブラームスを現代作曲家がひねくり回して中途半端にしてしまったのは凄く退屈でした。立見じゃなかったらきっと眠ってたでしょう。 延々とヨハン・ロイターが歌うのですが、いつもは上手なロイターなのに、声が割れてるだけじゃなくてよく聴こえなかったので、この席で歌モノは聴きたくないかも。
ビチコフ指揮の後半のマーラーのシンフォニーはきれいに響いて、最後はスタンディングオベーションだったのも納得の素晴らしい演奏でした。
アンコールにシュトラウスのワルツでもやってくれるのかと少し期待して(ロンドンに来る時はしてくれます)待ってたけどやっぱりやってくれなくて、それなら真っ先にロビーに駆け下りてコート取りに行けば良かった。コートは強制的に預けさせられて、順番待ちも整然としてないし、クローク係は人出不足の上に手際の悪いお婆ちゃんたちだったので時間が掛かってしまいました。 ロンドンでは絶対に最後までコート預けておかないので、こういうのイライラするんです
ともあれ、ウィーンと言えばここには行かなくちゃという楽友協会に行けて、しかも5ユーロでウィーンフィルが聴けて、満足。 こんなに安く一流のコンサートに行けるってさすが音楽の都