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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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魔笛 by Mozart 意外に良かった前半チーム

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<20th Sept Wed>

泳ぎに行きたいのに、虫刺されがまだ治らなくて躊躇してます。 それで運動不足なのに外食の機会が多くて太ってしまい、困ったもんだ。

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「魔法の笛」ってどんな内容なの?ということは過去記事でご覧下さいですが(→こちら)、荒唐無稽でわけ分からん上に退屈な部分も多いので、誘ってあげたトーチャンは「ノー・サンキュー。俺は魔笛は嫌いなんだ」、とまで言われてしまいました。

 

綺麗だけど2003年から嫌という程観たマクヴィッカーのこののプロダクション、今回は2チームあっても有名歌手ゼロ。 でも、無名でも上手な若い歌手が出るかもしれないし、なんと言っても大好きな舞台脇の席が直前に放出されたので、大喜びで9月12日の初日に行ってみました。 

そしたら、レイネさんとアフターヌーン・ティも兼ねて着物で行けただけでも満足だったのに、これが予想外に良いパフォーマンスで楽しめたのでした。 こういうことがあるから、私は余程でない限り全てに行っちゃうわけよ。

 

レビューがとても良かったのも頷けます(クリックで記事に飛びます)。
Times (£) ★★★★
Financial Times ★★★★
The Stage ★★★★
Arts Desk ★★★★
Bachtrack ★★★★

 

Die Zauberflöte (The Magic Flute)

 

Music Wolfgang Amadeus Mozart

Libretto Emanuel Schikaneder

Director David McVicar

Designer John Macfarlane

Lighting designer Paule Constable

Movement director Leah Hausman

Conductor Julia Jones
Pamina Siobhan Stagg
Tamino Mauro Peter
Papageno Roderick Williams
Sarastro Mika Kares
Queen of the Night Sabine Devieilhe
First Lady Rebecca Evans
Second Lady Angela Simkin
Third Lady Susan Platts
Monostatos Peter Bronder
Papagena Christina Gansch
Speaker of the Temple Darren Jeffery
First Priest Harry Nicoll
Second Priest Donald Maxwell
First Man in Armour Thomas Atkins
Second Man in Armour David Shipley

 

 

    

なんと言っても、今回の収穫は夜の女王で、いまや伝説になってる無名時代のディアナ・ダムラウと比べても劣らないサビーヌ・デヴィエーレ(って読むのかしら?)の細くてピュアな突き抜ける声が快感でしたアップ。 出番は短くても夜の女王の出来によって全体の評価が左右されるわけで、今回レビューが良かったのもフランス人のサビーヌ嬢の貢献が大きいでしょう。 この歌唱力なら快進撃は当然で、今年の夏はスカラ座で「後宮からの脱出」にも出たし、来年はウィーンで「連隊の娘」のマリーですって!(出演リスト→こちら)。 

タミーノ王子のマウロ・ペーターはスイス人のテノールで、これがROHデビュー。バリトンっぽい太い声は私の好みではないので、例えば先回のトビー君(トビー・スペンス→こちら)のようにうっとり聞き惚れはしないけど、きっちりして且つのびやかな歌唱はなかなか良かったし、長身で舞台映えもするので小柄なパミーナ姫とはお似合いのロマンチックな雰囲気漂うカップルでした(オペラでは貴重)。 もう少し痩せると二枚目役が更に板に付くのでけどね。   

 

   

パミーナ姫のシボン・スタッグは金髪で可憐なオーストラリア人ソプラノ。役にぴったりな容姿と素直な歌唱でチャーミングでした。

 

     

 

大柄なフィンランド人ミカ・カレスも品の良い魅力的なザラストロでした。

 

というわけで、タミーノ王子、パミーナ王女、夜の女王、ザラストロのROHデビュー4人組が役柄ぴったりの容姿と立派な歌唱で盛り上げてくれましたチョキ

 

で、残るはパパゲーノ。 ロンドンではお馴染みのイギリス人のローデリック・ウィリアムは手堅い歌唱でなにをやっても無難にこなし、今回のパパゲーノも文句のつけようのない出来なんですが、存在自体が地味過ぎて・・・。 鮮烈に印象が残る先回のマルクス・ウェルバと比べては酷ですが、過去には芸達者なサイモン・キーンリーサイドやクリストファー・マルトマンも何度も出たし、線の細いウィリアムだとパパゲーノは脇役になっちゃいます。

  

今回は12回もあって、10月は歌手が入れ替わり、又ほとんど知らない人ですが、次のチームも再び嬉しい驚きがあるといいなあ。

 


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