<15th Dec Wed>
あっと言う間に広がったオミクロンがロンドンでは主流となり、昨日の新規感染は78,610人と過去最高に(死者は165人)。来週のランチ会とコンサートはキャンセルになりました。昨夜はコンサート、今日は動物園に行きましたが、どちらも地下鉄が空いてる時間だったのが幸いでしたが、この先どうなるか不安が募ります。
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12月9日、着物でリッツでランチ(→こちら)して一旦着替えに帰宅してから、Wigmore Hallのコンサートへ行きましたが、これが素晴らしくて、今年行ったコンサートではベスト。
仏カウンターテナーのフィリップ・ジャルスキー(PJとかジャル君とか呼んでます。43歳)と27歳のスペイン系仏ギタリストのガルシア君が秋に出したCD À sa guitare(to his guitar)の中から75分間ノンストップで(彼らの思い入れを交代で語りながら)、演奏してくれました。
16世紀から20世紀のオペラ、歌曲、民謡、歌謡曲という、時代もジャンルも超えた幅広い曲目をフランス語、イタリア語、英語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語で歌うという変化に富んで魅力的なプログラム。正統派のWigmore Hallでは滅多に起こりませんが、観客のほーッという感激の溜息を感じました。
特にジャル君の声が好きというわけではないですが(出だしはちょっと高音が苦しそうだったし)、私が特にうっとりしたのは、シャンソン歌手バルバラのSeptembreとルイス・ボンファの黒いオルフェ。甘~い声で囁くように歌ってくれました。アンコールの枯葉もユニークで忘れられないでしょう。
この試みに刺激されて他のカウンターテナー達も色んなジャンルで歌って欲しいものです。バリトンやテノールと違ってCTにはそれがやりやすいと思うので。
特に惹かれたのはガルシア君で、単なる伴奏ではなく、彼が主役と言ってもよいくらいの見事な演奏でした。ギター独奏はラ・クンパルシータ他3曲でしたが、実に美しい音色で、例えば半分くらい済んだところで例えばジャル君が「急に声が出なくなったので後はガルシア君のギター独奏になります」と言われたら喜んだかも。
私は2列目でしたが、幸い前の席に誰も座ってなかったので、真正面から若くてぴちぴちのガルシア君の可愛い顔と指使いも麗しい演奏姿をじっくりうっとり。
↑このサイトで全曲を少しづつ視聴できます。映像付きで丸々Septembreも聞けます。
↓黒いオルフェはこちら。この曲大好き