<19th May Sun>
ムスメが遊びに来て、ランチの後、親子3人でガーデン・センターへ。共稼ぎ時代から庭はトーチャンの管轄なので、そんな店に行くのなんて20年ぶりくらいかも。歩いてでも行けるくらい近いのに、この充実したガーデンセンターに行ったこもなかったし。最近ムスメが引っ越したフラットは、庭はないけど少し土のあるテラス付きなので、ムスメも植物の知識はゼロなのに色々買い込んで、大丈夫かしら?
魔笛の2チーム比較です。
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↑Aチーム ↓Bチーム
モーツァルトの魔笛(英語だとmagic flute)についてはついては以前の記事をご覧下さい(→こちら )ですが、
要するに、
一応おとぎ話で、ハンサムな王子様が悪者にさらわれた可愛い王女様を助けるストーリーなのですが、途中で善玉と悪玉が入れ替わったりして混乱。話の進展に関係のない人たちもたくさん登場し、モーツァルトも入っていたというフリーメーソンの儀式らしきものも出てきたりして構成もバランスが悪い作品。
でも、音楽は素晴らしいし、時代も場所も設定が自由なので演出家の腕の見せ所。
今回は2チームあり、有名歌手はいっぺんに出さず、わざと分けてあるところが、例によってせこいROH
赤字がAチーム、青字がBチームですが、甲乙ではなく、出た順番です。
Die Zauberflöte
セットはシンプルですが、横の安い席からはほとんど見えず。衣装は、パパゲーノとパパゲーナ以外(特にパパゲーナはひどい)は素敵で、特に夜の女王一味のドレスは大好き。
Aチームで一回(4月18日)、Bチームで二回(5月3日と9日)、計3回観ました。
まず、私にとっては一番大事なタミーノ王子は、雲泥の差で、Bチームのアンドリュー・ステイプルズの勝ち。
若いイギリス人のアンドリュー君は、7年前にサドラーズのコジ・ファン・トゥッテで歌はとても気に入ったテノール君(→こちら )。金髪でデブだったので密かに「白豚君」と呼んでいて、今回やっとROHに出られるようになったけど、きっともっと膨れてるんだろうなあと思って、ルックスは全く期待してませんでした。
だけど、おお、なんと、随分ほっそりして普通の体型になったら、なかなかハンサムじゃないの 長身の彼と小柄なパミーナは若くてフレッシュで素敵なイギリス人カップルだったし
滑らかで細すぎない広範囲に歌えそうな声質と立派な声量で素晴らしいROHデビューを果たせて良かったね。又来てね。
しかし、なぜこんなに上手でしかもイギリス人なのに、場末のサドラーズからROHに出世するのにこんなに長い間掛かったんだ しかも、来シーズンも出演予定なし
対するアメリカ人のカストロノーヴォは知名度ではずっと上だけど、声がダークで重過ぎる上に声量がなくて伸びの悪い声で全く魅力ないので、そこそこ知名度のあるテノールの中で聴きたくない筆頭。でも、なぜかよく出るのよね、ここに。 7月のプッチーニのつばめは、グリゴーロがキャンセルしただけでがっかりなのに、代役がこいつだなんて・・。今回は、奥様のシウリーナとの共演だったから仕方ないけど、来シーズンはディドナートとマリア・スチュアーダで共演するんだと・・。ゲロゲロ
パミーナ姫はAチームのシウリーナの勝ち。
二人とも可憐で良かったけど、軽やかな声がこの役に向いてるので、このところ躍進めざましいビーヴァンでも叶いません。
シウリーナは何をやっても上手だから好きだけど、でも次回は旦那(カルトロノーヴォ)は連れてこないでね。尚、今回は二人の6歳になる息子ちゃんが、歌わない役でしたが、出てましたね。最終日のカーテンコールは両親に挟まれてたそうです。
道化役のパパゲーノは、天然の明るさでAチームのマルトマンの勝ち。歌唱力は甲乙つけ難いイギリスを代表するバルトン二人だけど、キーンリーサイドは深刻な役では俳優並みに上手いし、今回も細かい所まで工夫して変化に富んだ演技だったけど、キャラに合わない役を一生懸命演じれば演じるほど痛々しくて・・。もうパパゲーノは歌わない方がいいのでは? 来シーズンは彼の良さが充分生かせるウォツェックだから期待してるけど。
パミーナの父親のザラストロはAチームのシェラットの勝ち。 正しい年齢と貫禄と歌唱力で(つまり全て)、マシュー・ローズの敵う相手ではありません。
夜の女王はずっと同じソプラノで、Albina Shagimuratova、はじめて聴く名前ですが、艶と張りのある美声が気持ちよく突き抜けての素晴らしかったこと プレミエのディアナ・ダムラウ以来のヒットだ。出番は短いけど、夜の女王が上手だと盛り上がるんですよね。ありがとう。
というわけで、勝ったのはAチームが3人、Bチームが1人でしたが、私にとってこのオペラはテノールの比重が高いので、軍配はBチームに。
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