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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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湖上の美女 by Rossini やっと4人揃い踏み

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<24th May Fri>

また真冬になってしまったロンドン。思い切り寒くて、健康には自信のある私も珍しく風邪気味で、咳と鼻水で苦しんでますカゼ。熱はないので普通にしてますが(但しジムに行っても運動はせず、ジャクチであったまったりデッキチェアでお昼寝)、昨日一昨日のコンサートとオペラの最中に咳しないようにするのが苦しかったです。今週末はバンクホリデーの3連休ですが、月曜日にオペラに行く以外は家でおとなしくしてよっと。

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


昨夜(23日)、ロッシーニの湖上の美人の3回目に行ってきました。(初日の様子は→こちら 。セット写真もあり)


17日の初日、20日とも病欠した南アテノールのコリン・リー、どこが悪いかわからないけど、両日ともキャンセルの発表が当日の午後でした。ってことは、ギリギリまで迷ったってことだから、治る見込みはあるわけで、今日こそ出てくれるといいがと祈ってましたが、でも、27日の収録に備えて今日も安静にしてんのかな、と半ば諦めてたところ、やっと出てくれました。


おとめ座La donna del lago London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


Director


John Fulljames

Set designs Dick Bird
Costume designs Yannis Thavoris
Lighting design Bruno Poet
Choreographer Arthur Pita

Conductor Michele Mariotti
Elena Joyce DiDonato
Uberto Juan Diego Flórez
Albina Justina Gringyte
Serano Robin Leggate
Malcolm Daniela Barcellona
Douglas Simon Orfila
Rodrigo Colin Lee
Bertram Pablo Bemsch
Un Bardo Christopher Lackner



コリン・リーはROHによく出てくれるので何度も聴いたことがあり、今日は病み上がりのせいか、出足は不安で絶好調とは言えなかったし、テノールには珍しい低音も出さなくちゃいけないのにほとんど聴こえないくらいで、その点は代役だったマイケル・スパイヤーにうんと劣るけど、「えーい、テノールは高音が出てなんぼじゃ~DASH!」、とばかり高い部分は張り切ってくれました。


力強くスコーンと突き抜けた声の素晴らしかったこと!爆弾


代役君スパイヤーの時に感じたフラストレーションによる胸のつかえが一気に取れました。 コリンの高音とスパイヤーの中低音ががっちゃんこしたら理想的ですが、ここはやっぱりテノールにとっては命の高音安定度でコリンの勝ちアップ

27日の収録の日は、フローレス王子をも吹っ飛ばしてくれるくれることを祈りましょう。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


しかし、そのフローレス王子(今回は国王役なので王子と呼んじゃまずいわね)、相変わらずの快進撃なので、負かすのは無理かも。何度聴いても簡単に、しかも声量たっぷりでコロコロ転がる声は、もう神業クラッカー 

まさにフローレスあってのロッシーニで、名作とは言えないこのオペラも彼のおかげで日の目を見るわけもんね。


私の席からは客席が見渡せるので、彼の声が響き渡っている時に、皆の「ほ~っ!」、という雰囲気を感じると、更に感動が増します


王冠1スコットランド国王役で、最後はぷっと吹き出してしまうほど大袈裟なタータンチェック衣装に身を包み、長くて重そうなガウンを上手くあしらえなくてモタモタ四苦八苦する姿が可愛かったわあニコニコ

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


二人のテノールの競演も聴き応え充分な上にズボン役のダニエラ・バルチェローナもますます冴えだけど、このオペラはやっぱりエレーナ役が中心なわけで、最後の驚異的なコロラチューラのアリアで毎回見事に締めくくるジョイス・ディドナートのテクニックと貫禄は抜群。


彼女が最大の喝采を浴びるのは当然ですベル


あ、でも、フローレスったら、妬いてるのか、後ろでアカンベーしてる?にひひ (クリックで大きくしてね)

             


   London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)



最後のアリア以外は全くお馴染みがなくて初日は退屈だったこの駄作オペラも、3度も聴いてるうちに耳に慣れてきて、ロッシーニらしい良さが段々わかってきました。ほぼ突っ立って歌うだけのコーラスが全てつまんないけど、素晴らしいソロの四つ巴(ディドナート、フローレス、バルチェローナ、リー)のおかげで、ドンカルロにも匹敵する高い水準のパフォーマンスになりましたキスマーク こんな凄い出演者のオペラが二つ重なるなんて、ROHじゃ滅多にないから、まさに5月は予想通りのシーズン最高潮。


コリンもいつもの実力が出せれば、映画館で生中継される27日はもっと盛り上がって、この公演のピークになるでしょうから、とても楽しみベル


あ、こっちを優先しちゃったけど、ドンカルロのまとめレポートがまだだわね。



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