<5th July Fri>
ロンドンにしてはとても暑い日でしたが、ウィンブルドンテニスは、心配した通り、準決勝の第一試合が長引いたので、その次のアンディ・マレー選手の試合は、ちょうど私たちが家を出る時にはじまって、帰宅する直前に終わった・・・ ウィグモア・ホールに行ったからだけど、コンサートは素晴らしかったので、まあ良しとしましょう。
スコットランド旅行記は1ケ月経ってもまだ終わらないけど、他のこともリアルタイムで挟みながら気長に続けるしかないわね。
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今夜、ウィグモア・ホールにご贔屓カウンターテノールのイエスティン・デイヴィースのリサイタルをトーチャンと一緒に聴いてきました。
今シーズンはイエスティン君がここに4回もここに出てくれるというので百ポンド奮発してサポートフレンズになったのに、回を重ねる度に人気が出たので、最後なのにこの日の切符はかぶりつきが取れなくて、前から8列目
決して遠くはないけれど、小さなホールなので音がすぐ壁に跳ね返って、私の好みよりは響き過ぎ。やっぱり、声がストレートに聴こえる最前列がいいなあ
でも、徐々に慣れて、絶好調のイエスティン節を楽しみました。イアン・ボストリッジ夫妻も客席にいましたその蚊トンボ博士とは来週、ROH地下小劇場で共演するので、もちろん行きますとも。
Iestyn Davies countertenor
Thomas Dunford lute
Jonathan Manson viol
Johnson
Have you seen the bright lily grow?/Care-charming sleep From the famous Peak of Derby
Danyel
Mrs M E her funeral tears for the death of her husband /Why canst thou not/Can doleful notes?
Campion Never weather-beaten saile more willing bent to shore
Nico Muhly New work* (world première)
Dowland
Come again! Sweet love doth now invite/In darkness let me dwell/Can she excuse my wrongs/Flow my tears/Now, O now I needs must part
プログラムは、エリザベス王朝とスチュワート王朝時代の歌が主で、中にはワールドプレミエという新曲もあったのですが怖れたほどヘンテコではなく、典雅な英語の歌を歌わせたら、イエスティン君に叶う人はいないでしょうから、もう本当にうっとり
リュートとヴィオラ・ダ・ガンバの独奏も一曲づつあり、二人ともとても上手だったので、「水増しすんなよな~」、という気にはなりませんでした。
Sky Artsために録画してたので、テレビでいつか観られるといいけど。
演目の中ではやっぱりダウランドがベストでしたが、実は茶目っ気のある最後のアンコールが妙に印象に残ってしまいました。
それは、なんとStingのヒット曲Every Breath You Takeだったのですが、スティングが我らがジョン・ダウランドの曲をあんな風に歌ったことへのリベンジのようです。イエスティン君が歌う前に「これはオフレコだから」、と説明した時、リベンジではなくreverse favourという言い方をしてましたが、スティングのポップソングを16世紀風に歌ったのが素晴らしくて、こういうアレンジで他のポップソングを歌うCD作ってくれたらいいのに、と思ったのは私だけではあるまい。私はクラシックとポップのクロスオーヴァーは好きじゃないけど、これはとても美しくて面白かったので。
尚、スティングの2006年のthe LabyrinthというCD、私は決して嫌いじゃなかったけど、彼の歌うダウランドのCome AgainをYoutubeでご覧下さい(→こちら )。
レジデントと称するイエスティン君の今シーズンのウィグモア・ホールのこれまでのコンサートは、
2012年11月のヘンデル尽くし(スピノジ指揮) →こちら
2013年1月のブリテン生誕百年(カンティクルズ) → こちら
2013年2月 主にパーセル → こちら
今日は舞台裏のグリーンルームに挨拶には行きませんでした。コンサートが終わってもまだテニスは続行中で、5セットになれば間に合うかもしれなかったので。かぶりつき席じゃないと列の先頭になれませんから待ってる余裕がなかったの。それに、蚊トンボ先生らが訪れて仲間うちで盛り上がる所をお邪魔しても悪いし。
でも、客席をぐるっと見渡して私とたしかに目が合ったし、いつも写真を必死に撮ってる日本人ファンが今日もいるということはわかったと思います。先回は彼のFacebookに私が撮ってブログに載せた彼の写真を紹介してくれたし、今回もここに探しに来るかもと思って、速攻でやっつけてみました。
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