<16th July Tue>
30度を越す毎日が続くホットなロンドン。今週は無理矢理半分くらい会社を休んでしまうんだけど、まず昨日は憧れの平日ランチで、友人と3人でMango Treeという、前から行きたかったタイ料理屋に行けました。
今夜はプロムスで盲目のピアニスト辻井伸行君を聴いて来ましたが、今日はとりあえずスキン写真だけ。
その前に昨夜も行ったトスカを手短に片付けておきましょう。
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7月12日と15日の2回、トスカを観に行きました。厳密に言うと2回目は最後の幕は観ずに帰ってしまったのですが、同じ側からなので写真をたとえ撮ったとしてもどうせ同じ。
超有名なオペラですからストーリーも音楽も実によく出来た作品で、詳しくは丁寧に書いていた過去の記事でご覧下さいですが(→こちら )、一言でいうと、
半日のうちに主役3人が刺殺、銃殺、飛び降り自殺とテンポよく且つ緻密に繰り広がげられる超ドラマチックな欲望と嫉妬と裏切りのお話。
でも、私はあまりに何度も観ているので、ろくでもないパフォーマンスでないと退屈してしまい、今回も2回目は「もう、いいや、家でやることたくさんあるから帰ろっ!」、ということになってしまったわけです。12ポンドだから勿体なくないしね。
トスカの恋人のカヴァラドッシ役のテノールが今回のお目当てだったんですが、一年前のオテロで素晴らしかったアレクサンドロス・アントネンコ、期待し過ぎたせいもあるのか、ちょっとがっかり。オテロ役の方がずっと合ってます。黒塗りのオテロでは精悍な顔つきだったのに、太ってしまって二重あごだったのも残念。それでも、ぱっとしない主役チームの中では抜きん出て上手。
悪役のスカルピア総督に迫力がないとこのオペラは盛り上がらないのですが、今回はスコット・ヘンドリックスなんていう全くの無名バリトンですから情けない限り。決して下手ではないけれど、小柄なせいもあり声も姿もカリスマ性ゼロで、こんな大歌劇場で客を震え上がらせるは無理。体格良くて不敵な面構えのバリトンはいっぱいいるのに、なんでトスカよりも小さいスカルピアを選ぶわけ?
トスカを手篭めにしようとする場面では、例えばブリン・ターフェルとアンジェラ・ゲオルギューだと、か細いアンジェラがでっかいクマゴローのブリンに押しつぶされるんじゃないかと心配になるくらい真に迫ってたのに、今回のセラフィンとヘンドリックスでは、「トスカさんよ、貴女のほうが縦横大きいんだから、そんなチビ男、ナイフで刺し殺さなくても、素手でも勝てるでしょうに・・」って感じでしたよ。
仕方ないので、アントネンコが出てなくて退屈な時は指揮者のダニエル・オレンを見てました。だって、大袈裟な手振りと表情が面白いんだも~ん。指揮も上手だから、洒落たオーケストレーションが一層素敵に聴こえました。
でも、もっと良い歌手が揃ってたら、私のことだから2回だけじゃなくて、きっと4、5回分切符確保しちゃっただろうから、この程度で2回で済んでよかった。
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