<18th July Thus>
ロイヤル・ベビーはちっとも産まれてこないし、暑さにもそろそろうんざりですが、今日はロンドン南部のクリスタル・パレス・パークで行われたオリエンテーリングのイベントを見学。我が家に滞在中の大学生のお嬢さんが参加なさったのですが、150年前の恐竜の像がたくさんあってユニークな公園です。
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7月16日、珍しくプロムスに行ってきました。
盲目のピアニスト、辻井伸行君がお目当てでしたが、ちょうど我が家にお泊りの友人のお嬢さんが日本から到着する日と重なってしまったので、仲間数人と買ってあったコーラス席は諦めて、彼女を巻き添えにしてアリーナの立見席を狙うことにしました。云わばこの方法がプロムスの真髄だし、安いだけでなく(5ポンド)、近くから観るのが好きな私にとっては理想的。
荷物は空港からトーチャンに持って帰ってもらい、私たちはヒースローから地下鉄でロイヤルアルバートホールに直行。
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久し振りなので立見席ゲットの方法もお作法も忘れててウロウロしちゃいましたが、そうそう、着いたらまず番号札をもらうんだったわ。で、30分以内なら席を離れてもいいということで、この暑い日に日向の列で待ってるのは嫌だったので、ケンジントンガーデンで日陰に座ってました。
早目に5時前から列に参加して、整理番号は153番と154番。広いアリーナの割と前の方に陣取ることができましたが、暑さのせいもあり、ここまで辿り着くまでにぐったり疲れてしまったので、もう二度もしないかも。でも、これしか近くから観る術はないわけで、やっぱり不便だし、嫌いだわ、プロムスは。
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鍵盤側はアリーナの定期券保持者用らしく、入れてもらえなかったので、ピアノ側でしたが、斜めから顔がばっちり見え、距離も辻井君からほんの数メートルで、細かい表情も見えたので、苦労した甲斐はあったというものです。
ラフマニノフのピアノ協奏曲2番でしたが、辻井君は演奏中に絶えず頭を大きく左右に振り続け、時折目をかっと見開くという独特の表情。さらに弾いてない時は体全体を左右に動かすという異常な光景に、彼のことを知らない日本人以外の観客は驚いたことでしょう。
ぎっしり立っているので回りの観客の様子もよく見えるのですが、ハンデを乗り越えた素晴らしい演奏に、皆さんとても感動しているのがよくわかりました。才能はあっても、盲人で自閉症の彼がここまで弾けるようになるまでにどれほどの努力をしたのだろうと思うと胸が熱くなります。
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ロマンチックなラフマニノフ2番は、私の好みとしては、もうちょっとねっとり甘く弾いて欲しいような気もするし、音色のもっと美しいピアニストは他にもいますが、辻井君の律儀で正確で清々しい演奏は、身体的ハンデは別にしても、とても立派でした。
スタンディング・オベーションは見ることができなくても、6千人の大拍手を感じた辻井君もとても嬉しそうで、指揮者に抱きかかえられながら、オーケストラにも何度も御礼のジェスチャーをして、感動的なプロムス・デビューとなりました。
アンコールもやってくれて、お馴染みのラ・カンパネラでしたが、若さと喜びで弾けるような演奏でした。
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尚、辻井君の前にDavid Matthewsの世界プレミエ曲A Vision of the Seaが演奏され、怖れたほど前衛的ではなかったものの、立ち見の身には20分は長く感じられ、とくに時差ボケで苦しいに違いないお嬢さんには過酷だったに違いないです。
私もしんどいし、休憩後のニールセンの交響曲4番は聴かずに帰宅しました。
来週は目玉であるワーグナーのリング(バレンボイム指揮)もはじまりますが、今年はもうこれ以上プロムスには行きません。