ダムラウの椿姫はすでに3度観て記事にもしましたが(→こちら )、友人から行けなくなった5月9日の切符が回ってきたので、ダムラウ聴きたさにもう一回駄目押しで行って来ました。
でも、
おやっ
なんと
カーテンコールの角度がいつもと違う~っ
いつもはほとんど真横からなのに、今回は真正面
え~っ、でも、正面の席ってむっちゃ高いんじゃないの? しかも、上から見下げるんじゃなくて、ほぼ水平じゃないのおお?
タネを明かせば、
私がそんな高い席に座れる筈はないので、
正面は正面でも、ストールサークルの立見席なので、うんと安いんです(14ポンド)。 すぐ前に座ってる人は、200ポンド近くも払ってるので、見えるものがほぼ同じであれば、ビジュアル的にはうんとお得な席です。
それはわかっているのに自分では買わないのは、ご存知のように私はなんでも近くから観るのが好きなので、たとえかなり見切れても、声が直接ストレートに飛んでくる所を選ぶわけです。
でも、こうして真正面から観るのもたまにはいいですね。何十回と通い詰めてるトラヴィアータなんですが、「へえ~っ、こんなセットで、こういう風に人が動くんだ」、と新たな発見がたくさん! まるで、違うオペラハウスで違うオペラを観てるような気もして新鮮でした
(以下の写真はクリックで拡大します)
例えば、上の左の写真は第一幕のヴィオレッタの家のパーティなんですが、天井の丸い吹き抜けからキラキラが撒かれるなんて知りませんでした! すご~く綺麗 後ろの扉の奥で色んなことが起こるのも普段の席からは全く見えませんしね。
右の写真はヴィオレッタの娼婦仲間の家のパーティなんですが、いつもはこの巨大ランプシェードだって体を折り曲げて見上げなければ全然見えないの。
その他、上半分を初めて見ることができて全体像がよくわかったし、人の位置や動きも正面からだとちゃんと考えられているんだと納得。今までいかに見えてなかったかがよくわかりました。たまには正面から見てみるものですね。今やってるトスカは間に合わないけど(2階部分が全く見えない席ばっかり)、来シーズンの「魔笛」とかここから見たら、きっと美しいに違いない。
そうは言っても、立見なんて、この年になったら辛くないか?
もちろんそれが心配だったので、この日は朝からなるべく動かずエネルギーを温存しておいたんですが、意外にも全然大丈夫でした(休憩時間はずっと座ってましたが)。
割と高い位置にある手すりにもたれてれば楽だし、実はこの日は着物だったんですが、着物だと腰回りが支えられて更に楽チン。
最後のカーテンコールも、ゴージャスな緞帳がちゃんと写ってて嬉しい。
でも、ビジュアル面では良くても、音としてはやっぱりちょっと遠過ぎて満足できないので、一度しか行けないのであれば、いつもの横の席を狙うでしょう。
ダムラウはこの日が最後でしたが、たとえ遠くからでも彼女の素晴らしさはよくわかり、彼女がまた聴けただけでも行く価値はありました。
デムーロもよく声が伸びてよかったし、この日だけサイモンとダムラウが共演するので、貴重なパフォーマンスだったんです。(因みに、サイモンは今日のペレスのトラヴィアータを病欠)。
さて、
ダムラウは終了してアイリーン・ペレスにバトンタッチされたトラヴィアータ、5月20日にオンラインでライブ・ストリーミングされますので、きっとビジュアル面での見所を選んで見せてもらえることでしょう(→こちら )。私はその日はいつもの横の席に座りますが、ご都合つく方は是非ご覧下さい。
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