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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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フランコ・ファジョーリ(カウンターテナー)@Wigmore Hall

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<22nd Sept Tue>

音楽シーズンが始まり、また忙しい生活に突入。ざっくり順不同でどんどん片付けていきましょう。まずは昨夜の大興奮コンサートメラメラ (すみません、Aチームのリゴレットは少々お待ちを)

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9月21日、Wigmore Hallでアルゼンチン人カウンターテナーのフランコ・ファジョーリのリサイタルに行きました。私にとっては今シーズンのウィグモアのハイライトで、ずっと楽しみにしてましたラブラブ



爺さん婆さんがほとんどのウィグモアの客もこの頃はイエスティン君等で裏声男には慣れている筈なのに、イギリスでは知名度が低いファジョーリの切符は売れ行きが悪かったですねえ。これがここでお馴染みのイエスティン君であれば売り切れるでしょうに。私はこのためにサポートフレンズ継続したと言ってもいいくらいですから、ラッキーにも最前列を確保チョキ




ヨーロッパでは最もホットはカウンターテナーであるファジョーリですが、3年半前にバービカンでチェチリア・バルトリと共演してちょっとだけ歌っただけなので(→こちら )知られてないのは当然でしょう。


でも、数は少なくてもあちこちから熱心なファンが詰め掛け、特にここでは珍しいアチラ方面の男性が目立ち、いつものコンサバで落ち着いた爺婆ウィグモアとはかなり違う雰囲気で、カーテンコールもやんやの喝采クラッカー 

    

CT好きの私はファジョーリはYoutubeでよく見てるので期待通りだったんですが、一体彼がどんな歌手なのか知らないで聴きにきた人はもの凄いコロコロコロラチューラドリルの声のアクロバットにそりゃあぶったまげたでしょう叫び 転がすだけじゃなく、低音の地声からソプラノ音域まで一気に駆け上がったりすると、オーッというどよめきが爆弾


出てきた当初は男バルトリと言われたフラちゃん、3年半前はバルトリそっくりの歌と顔芸で、しかも二人とも大袈裟なので大笑いしたものでしたがにひひ、ヨーロッパのファジョーリファンが「進化し続けて他のCTを引き離してる」と仰る通り、更にテクニックに磨きをかけ、今や他の追随を許さない華やか系CTキングなんですが、基本的には変わってなくて、今でも笑っちゃうくらいバルトリにそっくり。何度も聴いてて大好きなバルトリをずっと思い起こしながら目の前のフラちゃんを見るのも乙なもの。


でも、大きく違った点もあり、それは身のこなし。バービカンでは緊張で震えてたのにえっ、今や堂々とした大スターの貫禄で、自信の成せる業でしょう、うんとハンサムに見えましたキラキラ


クリップ

Franco Fagioli countertenor

Academia Montis Regalis


Vivaldi Concerto in A for strings and continuo RV 158

Porpora Se tu la reggi al volo from Ezio/Vorrei spiegar l'affanno from Semiramide

Vivaldi Concerto in F for oboe, strings and continuo RV 455

Porpora Torbido intorno al core from Meride e Selinunte/Già si desta la tempesta from Didone Abbandonata/Distillatevi o cieli from Il Verbo in Carne/Con alma intrepida from Meride e Seliunte

<interval>

Vivaldi Sinfonia in G RV149

Porpora Non lasciar chi t'ama tanto from Vulcano

Vivaldi Cello Concerto in C minor RV401

Porpora Spesso di nubi cinto from Carlo il Calvo II

(アンコールはポルポラのオペラPolifemoから2曲)

クリップ


コンサートの構成は、小編成オケのよるヴィヴァルディの器楽音楽とファジョーリが歌うニコラ・ポルポラのアリアで、ちょっとオケの水増しが多いかなという気はしましたがどれも上手だったし、彼も優しい歌と声転がしサーカスを交互にたっぷり歌ってくれて、ウィグモアにしては長いコンサートになりました。

       


いつものように裏のグリーンルームですぐに会えなくて終演後はロビーでCDサイン会だったので私は帰りましたが、きっと熱狂ファンたちで盛り上がったことでしょう。

  

ポルポラという作曲家は初めて聞く名前でしたが、映画Farinelli(邦題は「カストラート」)にもなってる18世紀の伝説的カストラートの歌の先生だったそうで、ロンドンに滞在したこともあり、ファジョーリもアンコール曲を告げながら「ポルポラの音楽が当時たくさん聴かれたロンドンに来られて嬉しい」、って言ってました。


       


そして、ファリネッリと言えば、来年春にロンドンのグローブ座の新小劇場PlayhouseでFarinelli and the Kingというお芝居が上演され(→こちら )、ファリネッリ役は我らがイエステイン君なんですが、ポルポラも登場するかもしれませんね。切符はすでに買ってありますが、ファジョーリのように声を器用に転がすことができないイエスティン君なので、代わりにファジョーリが出てくれたらどんなにいいか・・・、などとつい思ってしまいました。 だって、しっとり歌うのであればイエスティン君は負けてませんが、派手なイタリアンCTはやっぱりファジョーリでしょ。


でも、ファジョーリは11月にROHでイドメネオに出てくれるので凄く楽しみ(→こちら )。


            

 



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