<26th Aug Wed>
会社の同僚がキャンプ・ホリデー中なのですが、土曜日は猛暑、日曜日は土砂降り、月曜日は寒くて寒くて・・という連日変化に富んだ悪条件。イギリスでキャンプってのはリスク高過ぎ。今週末の3連休にムスメもキャンプに行く予定らしいけど、大丈夫かしらん? いや、キャンプじゃなくても、最近おかしな天候で、私は今日の帰宅時に雷雨の真っ只中でずぶ濡れになってしまったぞ。あ、もちろん、日本の台風に比べればどうってことないけど。
-------------------------------------------
クリックで写真は拡大します
8月7日はハムステッド・ヒースとケンウッド・ハウスで広大な緑のスペースとギャラリーで絵画鑑賞を楽しみましたが(→こちら )、その1週間後の15日、同じ楽しみ方ができる所に行ってみました。全ての面でミニ版でしたが。
「南のハムステッド」とも言うべきロンドン郊外の高級エリアダリッチDulwichで有名なのはまず1619年設立のダリッチ・カレッジという私立学校ですが、何度か車の中から見たことがある壮麗な校舎は青空の下でまじかに見ると更に美しいです。
ウォーキング・ガイドブックにスに従って歩いたのですが、特に柵に囲まれた自然保存地区Sydenham Hill Woodが素晴らしく、鬱蒼と茂る林はまさにミニ・ハムステッド・ヒース。
1851年に近くのクリスタル・パレスで開かれた万博のために敷かれた鉄道は廃線となり線路も取っ払われて散歩道になってますが、ピサロの絵(コートールド・ギャラリー蔵)で当時の様子がわかるでしょう。
いえ、これはインチキで、ビクトリア時代に作られたなんちゃって遺跡なんですが、ただの飾り物でもここまで古いと良い雰囲気醸し出してますよ。
そして、柵の外にはゴルフ・コース。さすが、お金持ちエリア。
ダリッチ・パークDulwich Parkはどこにでもある普通の公園ですが、サザック区はお金持ちなんでしょうか、設備やスポーツ用具が整ってる素晴らしい市民に愛されてる公園のお手本。たくさん置いてあるテーブルと椅子でピクニックしてる家族連れもたくさんいました。カフェもありますが、平日なのに満員で入れませんでした。
公園のゲートハウスもこざっぱりしてるし、池にはボートもあり、ほんとに模範公園。
歩き疲れたけど、最後に芸術鑑賞
ダリッチ・ピクチャー・ギャラリーDulwich Picture Gallery(→こちら )は前から一度来てみたかったのですが、やっと実現。しかもナショナル・アート・パスで常設展は無料。追加料金の特別展はパスしましたが、こじんまりした美術館のにしては壁びっしりの展示でもあり、イギリス人画家の作品だけでなくルーベンス、レンブラント等、なかなかの品揃えで、平日の午後、ローカルとおぼしき品の良いイギリス人で混んでました。
1817年オープンですが、「一般公開するためにデザインされたギャラリーとしては世界最古」という触れ込みで、アート・コレクターとしても有名なSir John Soaneの設計で、天井からの自然光が画期的なアイデアだったそうです。
主に1600年から1800年の絵画コレクションですが、実はポーランド国王の要請でディーラーたちがヨーロッパ各地で蒐集してる間にポーランドが分割されてしまって不要になった作品をダリッチ・カレッジに寄付したのが始まりなんだそうです。
私が特に気に入ったのは、プルードンPierre-Paul Prud’hon (1758-1823)の人物デッサン画。
このナポレオン時代の仏アーチストは知らない名前でしたが、その緻密な画風にすっかり魅了されてしまいました(完全にリタイヤしたらやってみたいのが実はデッサン画ですしね)。
皮肉なことにここだけは部屋の広さの割には13枚しかないのが残念ですが、11月15日まで開催で料金は常設展に含まれます(→こちら )。
ダリッチ・ヴィレッジについては、期待が高過ぎたせいか、素敵な家が連なってたわけでもなく、(見学の立場からは)高級住宅地としてはハムステッドには敵わなくてがっかりでしたが、快適な晴天の中、清々しい緑と芸術を楽しめた一日でした。
人気ブログランキングへ