<22nd Sept Tue>
幸い、明日は会社休めることになったので、午後のラグビーW杯日本戦をTV観戦できるんですが、一体私はどっちを応援する気分になるんだろ? 相手がイングランドだったら自然にそっちを応援すると思うんだけど、スコットランドというのが微妙でさ。
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9月6日にプラハで観たアイーダの感想です。プラハ国立歌劇場自体については→こちら をご覧下さいですが、スカラ座をちっちゃくした感じの美しいオペラハウスで、前から2列目ど真ん中で約35ポンドという破格の値段だったので、それだけでも元は取れたという気持ち。
その上、パフォーマンスのレベルは想像したより高かったので、満足でした
まず、アイーダってどんなお話なの? と仰る方のために、以下、前の記事からのコピペですが、
アイ-ダはエチオピアの王女だけど、戦いに負けて捕虜になりエジプト王女の下女にされていて、密かにエジプト軍の指揮官ラダメスと愛し合っている。エジプト王女も彼のことが好き。王女と結婚してエジプト王位を継いでくれとファラオに言われるが、アイ-ダを愛する彼はそれはできないと。
アイ-ダはエチオピア奪回を狙う父王の頼みでラダメスから軍の進路を聞き出し、機密をもらした罪でラダメスは死刑を宣告され、まだ彼を愛している王女にもう一度チャンスを与えられるが、アイーダは死んだと思っているラダメスは、彼女なしでは生きられないと死刑を選ぶ。真っ暗な地下牢に閉じこめられて死を待つのですが、そこにアイ-ダが先に忍び込んで待っていて、二人で愛を語りながら餓死。ああ、なんてロマンチック
要するに、大企業で一生懸命働いて出世頭になったサラリーマンが、オーナー社長の娘の婿養子にしてやると言われたのに、下っ端OLのカノジョに操を立てて美味しい話を断るという、一途で立派というかアホというか・・・で、実は倒産したライバル会社の産業スパイだったカノジョにだまされて企業秘密を漏らしたためにクビになって野たれ死ぬって、やっぱりアホ・・
Giuseppe Verdi (1813 - 1901): Aida
opera in four acts from 1870 - 1871
music / Giuseppe Verdi
lconductor / Enrico Dovico
stage director / Petar Selem
set designer / Hafiz Farghali
costume designer / Josef Jelínek
choreographer / Otto Šanda
Aida / Olga Romanko
Radames /Michal Lehotský
Amneris / Veronika Hajnová
Amonasro / Richard Haan
Ramfis, / Jiří Sulzenko
Prague State Opera
sung in Italian with Czech subtitles
premiere June 2, 1994, State Opera, Prague
歌手も指揮者も知らない人ばかりですが、どうもここは、数人のお抱え歌手がかなりのオペラを持ち回りでいつも歌っているようです。 オンラインのキャストには一つの役に3、4人名前が上がってて、歌手別でスケジュールを調べると色んな役でほとんどここばかり出てる人が多いみたいなので。
このシステム、地元のオペラファンにとっては退屈極まりないキャスティングですが、観客の多くは観光客だからそれでも文句が出ないってことでしょうか? 私たちの周りは地元の人みたいな雰囲気でしたが、字幕は英語だけだったですから。
この日の3人のうち、ラダメスとアムネリスはその手のレギュラー・メンバーで(スケジュールはラダメス→ こちら 、アムネリス→こちら )、違う日にカルメンを見に行ったら、彼らがカルメンとドンホセである可能性も高い筈。
一方、アイーダはヨーロッパのマイナーな歌劇場で主役をやってるソプラノのようで(→こちら )、事前のオンラインのキャストリストには入ってなかったので、急な助っ人でしょうか。一番上手でしたが。
アイーダおばさんとラダメスおじさんは、ビジュアル的には難ありですが、ベテランらしい余裕の歌唱と演技で、安心して聴けました。「あらっ、なかなか上手いじゃないの」、と思ったこともしばしば
横恋慕して失恋するアムネリス王女はその二人よりは(おそらく)若くて、しかも凄い美人 歌は一本調子気味でも、輪郭がはっきりして張りのある声は魅力的だし、立ってるだけでも歌ってても華やかで輝いてました。
3人とも、素晴らしかった最新ROHトリオ(アラーニャ、モナルティルスカ、ボロディナ)と比べるとかなり見劣りするのは仕方ないとしても、有名オペラで注目されるされる実力はないけど、誰と共演しても足を引っ張ることはないだろうというレベルってとこでしょうか。
衣装からおわかりのように、ベタでわかり易い演出でしたが、「ほら、結局そういうオーソドックスなのが一番作品を引き立てるのよねえ」、と再確認できたオーソドックスさで、ヴェルディの名作であるアイーダの音楽と登場人物への共感が素直に楽しめました。(ROHのアイーダは、わざとエジプト色を一掃したりしてひねり過ぎな上に醜いので、私は嫌い→こちら )
でも、やっぱり、舞台近くの真正面から観るっていいわあ(しかもこの値段で)、お金があればROHでもそうしたい(無理)!
尚、観光客向けでしょう、夏でも毎日ポピュラーな演目をやってて、一日ずらせばカルメンかトスカでしたが、どちらもROHで嫌というほどやってて飽きてるので、迷わずアイーダを選びました。案外観る機会は少ないし、結構好きなんです。オペラ初心者にもお勧め二重丸。
今年秋に「椿姫」来日公演もあるそうです(→こちら)。
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