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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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オリンピック開会式前夜にドミンゴ先生とその仲間のガラ・コンサート

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<23rd Sept Sun>

お天気が崩れた日曜日、午後から友人宅でパーティの後、ムスメとBF君が家に来てくれてディナーの予定ですが、出掛ける前に長い間の宿題を済ませるような気持ちで今更記事をアップします。

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この翌日にオリンピックが始まってしまったので放ったらかしになっていたROH昨シーズン最後の花火のようなガラ・コンサートのことを、今シーズン開始直前になんとか滑り込みで間に合わせましょうDASH!


London 2012と称し、オリンピックに便乗して様々なジャンルの文化的イベントが目白押しだった今年の夏のロンドン、ROHが参加したうちのひとつで(他はシェークスピア関連オペラのオテロとファルスタッフとか)、オリンピック開会式イヴの7月26日、お祭り騒ぎ大好き男のプラシード・ドミンゴ先生が登場しました。

彼が世界中のあちこちで主催するOperaliaという新人歌手コンテストの20周年祝いを兼ね、受賞者たちを引き連れて華やかに乗り込んできたのですが、さすがオペラ界のスーパースターのドミンゴ先生です、ずらっと人気歌手が揃ってて、受賞後も絶大なパワーを誇るドミンゴ先生が面倒みてくれるらしく、多くの歌手が世界中で活躍中。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


歌姫ネトレプコを妻にしたオペラ界のフェロモン男、アーウィン・シュロットが数日前にキャンセルしたのは残念ですが、ロンドンではなかなか揃わない豪華な顔ぶれとなりました。


しかし、当然ながら切符争奪はなによりも増して熾烈で、サポートフレンズ予約で真っ先に狙ったにも拘らず、いつもの舞台横の席は取れませんでした。かと言って、最近なるべくトーチャンも連れてってあげようと思うのでむやみに高い切符は無理ですから、upperslipで我慢。値段(17ポンド)の割には良い席なんですが、ストールサークルの舞台横に慣れてる私にとってはやけに遠くて大不満むっ


これもドミンゴ先生のせいですよプンプン、プンプン。先生さえ出なければもっと良い席で聴けたのに。

テノール好きの私ですが、なぜかドミンゴ先生には全盛期の頃から惹かれないのですが、今や低音の魅力が全く無い中途半端なバリトンに転向してまで(大昔はバリトンだったんですが)現役にかじりつこうと必死のドミンゴ先生。音楽に対する愛情と努力と貢献は尊敬しますが、この日は調子悪かった上に、練習不足なのは明らかで、歌手としては一番劣っていたと思ったのは私だけでしょうか?(トーチャンはドミンゴ初体験でしたが、期待してなかったので、化石(この日は生きる屍だった)であっても生ドミンゴを一応聴けただけで価値あったようです)

いえ、先生の名誉のために言っておきますと、好調の時はまだまだなかなかのものだと思う瞬間もあるし、少なくとも、70歳越してあれだけ歌えるのは掛け値なしで凄いと思います。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
  女の子Joyce Didonato

    Julia Novikova

    Nina Stemme

    Sonya Yoncheva

  男の子Joseph Calleja

    Plácido Domingo

    Stefan Pop

    Rolando Villazón

    Conductor Antonio Papp ano  


クリップ

(Richard Wagner) Prelude to Act I of Die Meistersinger von Nürnberg
(Jacques Offenbach) ‘Kleinzach’ from Les Contes d’Hoffmann, Prologue

Rolando Villazón (Hoffmann), Royal Opera Chorus

(Gaetano Donizetti) ‘Caro elisir!’ from L’elisir d’amore, Act I
Sonya Yoncheva (Adina) and Joseph Calleja (Nemorino)

(Giacomo Puccini) ‘Che gelida manina’ from La bohème, Act I

Stefan Pop (Rodolfo)

(Vincenzo Bellini) ‘Ah! non credea mirarti… Ah! non giunge uman pensiero’ from
, Act II La sonnambula

Julia Novikova (Amina),
(Richard Wagner) ‘Winterstürme wichen dem Wonnemond… Du bist der Lenz’ from Die Walküre, Act I

Nina Stemme (Sieglinde) and Plácido Domingo (Siegmund)

(Gioachino Rossini) ‘Tanti affetti’ from La donna del lago, Act II
Joyce DiDonato (Elena), Royal Opera Chorus
(Georges Bizet)Au fond du temple saint’ from Les Pêcheurs de perles, Act I

Joseph Calleja (Nadir) and Plácido Domingo (Zurga)

INTERVAL

(Vincenzo Bellini) ‘Stolto! A un sol mio grido’ from I Capuleti e i Montecchi, Act II
Joyce DiDonato (Romeo) and Rolando Villazón (Tebaldo), Royal Opera Chorus

(Richard Wagner) ‘Dich, teure Halle’ from Tannhäuser, Act II
Nina Stemme (Elisabeth)

(Giuseppe Verdi) ‘La donna è mobile’ from Rigoletto, Act III
Stefan Pop (Duke of Mantua)

(Giacomo Puccini) ‘O Mimì, tu più non torni’ from La bohème, Act IV

Rolando Villazón (Rodolfo) and Plácido Domingo (Marcello)

(Umberto Giordano) ‘Nemico della patria’ from Andrea Chénier, Act III

Plácido Domingo (Carlo Gérard)

(Gustave Charpentier) ‘Depuis le jour’ from Louise, Act III

Sonya Yoncheva (Louise)

(Giacomo Puccini) ‘Nessun dorma’ from Turandot, Act III
Joseph Calleja (Calaf), Royal Opera Chorus

( Giuseppe Verdi) ‘Tutte le feste… Sì, vendetta!’ from Rigoletto, Act II
Julia Novikova (Gilda), Plácido Domingo (Rigoletto),

Nigel Cliffe (Usher), Jihoon Kim (Monterone)

クリップ


(因みに、シュロットが歌う予定だったのはこちら ↓) 

(Gaetano Donizetti) ‘Quanto amore’ from L’elisir d’amore, Act II

Sonya Yoncheva (Adina) and Erwin Schrott (Dulcamara)

(Arrigo Boito) ‘Son lo spirito che nega’ from Mefistofele, Act I

Erwin Schrott (Mefistofele)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


で、誰が一番印象的だったかと言うと、 それは疑いなく、遠くの席にも朗々とした美声が響き渡ったジョセフ・カレヤでしょうラブラブ。シュロットの穴埋めもして結構たくさん歌ってくれましたが、特に、ドミンゴ先生と真珠取りのデュエットした時は、「そんなに差を付けては先生に失礼ではないのか?」、と心配になったほど。


熱血漢ロランド・ヴィラゾンがいくら大奮闘しても、カレヤとの差は歴然だし、新人テノールステファン・ポップなんてカレヤの足元にも及びません(ポップは、この秋にアラーニャが出られない日だけ「愛の妙薬」に出るのですが、全然聴きたいとも思いません。アラーニャがキャンセルしたら彼が代役に決まってるから、休んじゃ駄目だぞ、アラーニャ)。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
女性陣は、期待通り、ニーナ・シュテンメジョイス・ディドナートが実力と貫禄を発揮。


若いロシア人ソプラノのユリア・ノヴィコヴァの華やかなコロラチューラの夢遊病の女の華やかなコロラチューラが、この手のガラにはぴったりで、私は一番ワクワクしました。

ユリアちゃんは、実況生中継のリゴレットでドミンゴ先生と共演した時は清純な感じでしたが、この日はきっちりお化粧してシックな黒いドレスと金髪が艶やかで、雰囲気はキャサリン・ジェンキンス風。コロラチューラにしては身が詰まってて軽やかさには欠けるけど、是非ともちゃんとオペラで聴いてみたいです。

Sonya Yonchevaは地味で魅力なし。


ワンピースドレス競争は、遠くの席からはディドナートの極彩色ドレスがやたら目立ちましたが、センスが良いわといつも感心するディドナートのTPOをわきまえたさすがの選択。体型で一番劣るシュテンメのまるで紫根染のような大柄ドレスは、着物には素敵ですが、ドレスとしてはちょっと悪趣味かも。近くの席であればきっとユリアちゃんの黒いドレス姿に見惚れるのではないかしら。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

因みに、ドミンゴ先生は来年春にナブッコでご登場で、すでに切符は入手済み。ダブルキャストでレオ・ヌッチとの比較が楽しみ。




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動画サービス終了(怒)

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<25th Sept Tue>

寒いですね~、が挨拶のロンドン。急に思い立って(滅多にないですが)、Queen Elizabeth Hallにトーチャンと行って来ました。ディリアスのオペラ「村のロミオとジュリエット」のコンサート。それは又あらためて書きますが、帰宅が遅くなってしまったので、予定してた記事はやめて、代わりに、今日は手短なお知らせを。

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この数ヶ月、このブログに私がオペラやコンサートのカーテンコールの動画を投稿しなくなったのをお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、その理由は、春先にアメーバからこんなお知らせがあったからです。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


いつもAmebaをご利用いただきまして、ありがとうございます。

この度、動画投稿サービス、AmebaVisionのサービス提供を終了させていただくこととなりました。

終了にあたり、これまでご利用いただいておりましたみなさまには、ご迷惑をおかけすることとなり、大変申し訳ございません。

投稿終了日      :2012年6月5日(火)
表示終了日      :12月4日(火)
ダウンロード可能期間:2012年6月5日(投稿終了日)
             ~2012年12月4日(表示終了日)

表示終了日の12月4日以降、ブログやプロフィールにAmebaVisionに投稿して、ブログやプロフィールに掲載いただいた動画の閲覧はできなくなります。また、投稿いただいた動画のデータにつきましても消去されますので、くれぐれもお気をつけください。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

ですってよ。

ったく、ひどい話ですよね~パンチ!

新たに追加するのは駄目ですよ、というだけじゃなくて、それまでにアップしたのも全部消すだなんて。
あんなに手間ヒマかけて投稿したのに、あれが全て水の泡かよプンプン 無料だから文句言えないけどさしょぼん

で、このままだと、12月4日以降は消滅してしまうのですが、それまでにYouTubeにアップし直すヒマはとてもないので、ご興味ある方は、それまでにしっかり観ておいて下さいませ。

今後はYouTubeに投稿することで対処するつもりで、新しいカメラの動画の撮り方を練習しときますね。前のカメラではカシャカシャとモードを変えながら両方やって大変だったんですが、今のは動画を撮りながら同時に写真も取れるので便利です。 後は私に果たして使いこなせるかってことだけ・・。



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ケイト妃の公式訪問ドレス

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王冠1ウィリアム王子とケイト妃が9月11日からの9日間、女王陛下のジュビリー祝いでシンガポール、マレーシア、ボルネオ、ソロモン諸島を公式訪問しましたが、その時の様子は→こちら に写真がどっさり載ってるので、それをご覧頂くことにして、


ワンピースケイトの衣装についてコンパクトにまとめてあり、しかもデザイナー名や値段まで書いてあるサイトを見つけたので(→こちら )、コピペしてみました。クリックで拡大しますので、じっくりご覧下さいね。こうして一挙に眺めるだけでも楽しいし、旅のコンセプトや彼女のテイストもわかるような(ご存知の通り、レース好き)。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
ドレスのデザインだけで判断すると、私はこれが好きだわ嫌だわ、とか思うのですが、先日テレビで特集番組を見たら、写真だとつまんないドレスでも、訪問先のTPOにはぴったりで、さすがと感心。

例えば、Aマックィーンの白いロングドレスもちょっとダサいなとも思ったのですが、これは訪問先の国花ハイビスカスのデザイン、と知れば、ホスピタリティの気持ちが伝わってきます(ダイアナ妃の日本での日の丸ワンピと同じね)。


トレードマークの長い巻き毛髪がちょっと重いかな/靴がいつも同じじゃん、とかちょっと批判したくもなるけれど、なんたってモデル並みに抜群のスタイルは文句なく素敵で、ダイアナ妃とほぼ同じ身長(178センチくらいでしょうか)ですが、長身の夫のおかげでケイトはハイヒールを履けるのが強みサンダル


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


しかし、ドレスがどうのこうの言ってる場合じゃなくて、例のトップレス盗み撮り事件叫びで今回の旅は図らずもケイトにとってこれまでで最大の試練の時になってしまったわけですが、彼女は少なくとも公衆の面前では気丈に振る舞ったのは立派。

毅然としたプリンセスぶりで評価は更に高まり、まさに「災い転じて福となす」でしたクラッカー


それに、一時のガリ痩せ状態から脱して程よくふっくらして(西洋人にしては貧胸だけど)理想的な体型になった彼女のトップレス・ビキニ姿は(私ははっきりとは見てませんが)きっととても魅力的に違いないのも幸いでしたね。

これが、もしカミラとかだったら、と想像するだけでおぞましいですガーン。もっとも、カミラなんぞパパラッチも狙わないでしょうけど。


さあ、次は赤ちゃんだ。なんと言ってもお世継ぎを確保するのがロイヤルファミリーにとって何よりも重要なわけだし、ケイトも30歳、「しばらく二人で新婚生活を楽しみたいわ」なんて決して思わず、女王様に早く安心して頂けるように頑張るんだよDASH!



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コリン・デーヴィス指揮者の85歳誕生日祝コンサートの筈だったのに

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<27th Sept Thus>


ケーキ今日のバービカンのLSOコンサートは指揮者Sir Colin Davis爺の85歳のバースデー祝いの予定でしたが、3日前になって、コリン爺さんが健康上の理由で降りただけでなく、ゲスト奏者の内田光子さんも病気で出演不可という連絡がありましたガックリ



↓ まず、当初の予定演目はこちら。


Schubert Rondo in A major for Piano Duet

Mozart Piano Concerto No. 10 for Two Pianos

Elgar/Payne Symphony No. 3

Sir Colin Davis conductor

Mitsuko Uchida piano

Radu Lupu piano

London Symphony Orchestra



↓それが、こう変更になりました。


Mozart Symphony No 35 ('Haffner')
Strauss Four Last Songs
Elgar/Payne Symphony No 3

Martyn Brabbins conductor
Gordan Nikolitch violin/director
Sally Matthews soprano



私は、コリン老人のファンでもないのですが、でもやっぱり85歳で現役って凄いことだし、老人に希望を与えてくれるわけですから、お祝いに馳せ参じようと良い席を確保してあったんです。


久し振りの光ちゃんが又どんな悪趣味な衣装で現れるのか写真撮ってからかったろ~っ、と手ぐすねひいてたのに・・・にひひ


そして、実は一番聴きたかったのはRadu Lupu。もう全盛期は過ぎてるだろう上にソロ演奏はなく光子さんとの共演だけとは言えはじめて生で聴くのを一番楽しみにしてたのに・・しょぼん


代役は指揮者とヴァイオリニストは聴いたこともない名前だし、サリー・マシューズのくぐもった声も好きじゃないので、これは行く価値がないわと思って、行くのはやめ、バービカンに乗り込んで「これじゃあ、全く違うコンサートじゃないのよ。お金返して!」、と断固要求。でも、「それはするなとLSOに釘刺されてるので駄目。」と言われて、仕方なくバウチャー(半年間有効)に交換してもらいましたが、こんなことなら、ロイヤルフェスティバル・ホールのアンスネスのベートーベンの協奏曲を聴きに行けばよかったわ。プンプンプンプン


で、急遽、代わりに、観たかったのに都合がつかなくて行けないと諦めていたENOのジュリエッタ(Martinu作曲)をトーチャンと二人で観にいきました。なじみのないオペラなので人気がなく、お昼に地下鉄でひとっ走りレスター・スクエアの半額切符売場tksに行ったら、前から5列目の95ポンドのストール席が25ポンドで買えました。ホクホクニコニコ


で、


一昨日の「村のロメジュリ」に続き、今週は当日になって切符を買ってオペラをふたつ聴いたわけですが、日中仕事が忙しかったので疲れが出てウトウトしてしまい、あらためて、「嗚呼、こんな生活からは早く抜け出たい」と思ったことでした(言うまでもなく、抜け出るのは仕事であって、オペラ鑑賞ではありません)。


などと、こんな遅くまで文句こきながらブログってないで、サラリーマンは早く寝んかいっ!



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サウスバンク、テムズ河畔

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<29th Sept Sat>

仕事が忙しい一週間が終わってやれやれ。素晴らしいお天気だった土曜日の今日、知り合いのアテンドでケントにドライブ観光に行き、素晴らしい写真がたくさん撮れました。その時のことは又あらためてアップしますが、今日は先日のテムズ河畔の写真を。

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9月25日、トーチャンとサウスバンク行きましたが、良い機会ですから、新しいカメラのテストと使い方レッスンも兼ねて、ロイヤル・フェスティバル・ホール辺りを歩いてみましょう。


カメラクリックで写真は拡大します。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


私は一度もここからボートに乗ったことはないですが、今夜はもうすぐ貸切パーディ船が出るみたいで、若い男女がお洒落してボートを待ってましたワンピースカクテルグラス セーヌ河ほど美しくないですが、こんな良いお天気の日は楽しいでしょう。ボート・パーティは、雨だったり遅刻したり、早く帰りたくてもそれは無理だし、、等々、一歩間違うと惨めなイベントですがカゼ


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
ロイヤル・フェスティバル・ホールのバルコニーで、パノラマ写真を撮ってみました。ご覧の通り、ここからビッグベンはかなり遠いのですが、望遠できれいにロンドンアイと国会議事堂もばっちり。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

対岸のBTタワーと比べると、高さ20メートルCleopatra's Needleと呼ばれる古代エジプトのオベリスクが低く見えます。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)   London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


今でこそ整備された美しいプロムナードですが、この辺りは、30年ほど前はなんだか物騒で汚い地域であり、その名残とも言うべき落書きだらけのスケートボード場はまだ一部残ってて、不良っぽい少年たちの溜まり場になってます。

Queen Elizabeth HallとPurcell Roomという中小コンサートホールの建物の外観はグレーでいつまで経っても醜いわ。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

コンサートの前後に撮った、ロイヤル・フェスティバル・ホールとロンドン・アイの夕暮れ時と夜景。レストランも増えて、なかなか洒落たエリアになりました。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


コンサート終了後に橋から撮ったビッグベンとロンドンアイ。お月様も出てます満月


叫び「えーっ、やめてよね、こんな所に大観覧車だなんて! 遊園地じゃあるまいし・・」と当初は不評だったロンドンアイは今やロンドンには欠かせない景観ですが、7年前には撤去されそうになったこともありました。その時の騒動については→こちら をご覧下さい。 ブログ書き始めの頃で張り切ってたっけ。



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村のロミオとジュリエット by Delius 儚い心中物語@田園風景

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<30th Sept Sun>

昨日のピッカピカの土曜日とは打って変わってグレーで暗い日曜日。明日からは又仕事もアフターファイブも忙しい週がはじまるので、頑張りましょう。

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9月25日、サウスバンクのクィーン・エリザベス・ホール。コンサート形式でフレデリック・ディーリアスのオペラ村のロミオとジュリエットA Village Romeo and Julietを聴きました。


仕事が忙しくて前からコミットできない時期なので切符を買ったのはなんとか都合がつくと判断した当日でしたが、案の定、まだ切符はかなり残ってて、かなり隅っこですが最前列が買えました(20ポンド)。


composer Frederick Delius (1862-1934)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
Sali(ロミオ) Joshua Ellicott

Vreli(ジュリエット) Anna Devin

Manz(親父その1) ChristopherMaltman

Marti(親父その2) Andrew Shore

謎のヴァイオリン弾き David Wilson-Johnson


New London Orchestra

The London Chorus

conductor Ronald Corp

まず、

この舞台がオケやコーラスまで乗せられる程大きいとは知りませんでした。いつもは衝立で仕切られてたので。ここで上演されるのは小規模コンサートがほとんどだけど、ロンドンのクラシック音楽の中心と言えるサウスバンクだし、もっと有効活用すれば色々できそうな空間じゃないですか。  


ロミオとジュリエットと言っても、シェークスピアのと同じなのは、主人公カップルの親同士が(この場合は農夫なので土地争いの)敵同士であることだけで、シェークスピアのカップルが反対を押し切って結婚し、逆境でもなんとか一緒に生きようとけなげなのに対し、こちらのスケールの小さいヴィレッジ・カップルは、救いの手を差し伸べてくれる人たちもいるのに、あっさり川でボートの底の栓を抜いて入水自殺。

心中ものなのにストーリー自体にドラマ性はない上に英語で歌われても字幕がないと何を言ってるのか聴き取れなくて感情移入もできず。


でも、この作品は(だいぶ前に映画版をテレビで観たことがあるのですが)、人間ドラマではなく情景描写のオペラなので、美しい田園の中ではかなく生きるバタフライなんぞを想像するのがぴったりではないかと思います。


有名な間奏曲「楽園への道」があるのは救いですが、叙情的な音楽でかなりダラ~っとしてて、歌無しで「田舎の風景を愛でましょう」という部分が多いのですが、目の前でライトに照らされた歌手たちが突っ立ってるのを見ながら、カントリーサイドの温かい陽光を感じろと言われても難しいし、私は仕事が忙しくて疲れてたので、目を閉じると当然こっくりこっくり・・ぐぅぐぅ


尚、ゴッドルリー・ケラー原作の物語の舞台はスイスの村なんですが、私にとってはこの音楽はグレー掛かった曇った日のイギリスのカントリーサイドのイメージなので(ディーリアスはドイツ系だけどイギリス生まれだし)、余計眠気を誘うわけです。


という、映像の助けがあるとベストなオペラなので(だから映画になってるのは正しい)、コンサート形式でというのはかなり苦しいスタイルですが、安普請のセットがあるよりは想像力に頼るほうが良いと思うので、これはこれで良かったかもしれないし、お膝元イギリスですらディーリアスの生誕150年ということでもないと上演してもらえないかもしれない作品ですから、逃さずに聴けてよかったです。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


音譜パフォーマンスカラオケ

まず、大失望だったのは主役二人が私が座ってるのとは逆の隅っこの舞台でずっと歌ったことでむっ、それを知ってたら、あっち側の席を買ったのに、真横から聴く羽目になってしまいました。なので演技もよく見えないし声もあらぬ方向に飛び散って、正当な評価ができる立場ではないのですが、と前置きして、


私のお目当ては、ROHの若手アーチストとしての修行期間2年を終了したばかりのコロラチューラ・ソプラノのアナ・デヴィン。私好みの声だし、ROHの脇役でも光ってた彼女をいつか主役で聴きたいものだと思ったいたところ、その望みが意外に早く叶えられたのが嬉しいですニコニコ

相変わらずキュートだし、歌も好調で十分期待に応えてくれましたが、このオペラには彼女の細いキラキラ声よりも、もうちょっと優しい声の方が合いそう。


テノールのジョュア・エリコットは英国人なのにはじめて聞く名前。ちゃんと声は出てるし、くしゃくしゃブロンドのルックスも全然悪くないけど、声自体の美しさが感じられないのであまり高い評価は与えられませんが、固い声に合った他の役を選べばそこそこやっていけるかも。

尚、エリコットは実は代役で、本来はAndrew Staplesだったんです。ステイプルズは、6年前のサドラーズのコジ・ファン・トゥッテで見掛けはブタ白豚だけど素直な声は気に入ったテノールで(→こちら )、彼の方が上手に決まってるので、あれからどれだけ上達したか聴けなくて残念。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
目の前で歌ってくれたからというだけでなく、やっぱり誰よりも上手だったのはクリストファー・マルトマンで、声もよく通るし、トーチャンも彼の発音が一番クリアでわかりやすいと褒めてました。(彼の出番は前半だけで、カーテンコールを待たずに帰ってしまったので写真がありません)。


今日の指揮者によって1988年設立されたニュー・ロンドン・オーケストラというのは聞いたことのない名前ですが、フルタイムのオーケストラではなさそうで、QEHに出るにはレベル以下などとは申しませんが、なんかイマイチぴしっとしてなかったし、特に金管楽器がとんでもない音を何度か出したりして・・・。

というわけで、感動的な超一流のパフォーマンスだったとは言えませんが、イギリス生まれのディーリアスでありながら接する機会の少ないオペラということで、会場はある種の興奮と満足感が漂った夜でしたアップ




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チャートウェル(チャーチル邸)とヒーヴァー城@ケント

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                           カメラ写真はクリックで拡大します



9月29日の土曜日、ドイツ在住のブログ仲間さんと英国在住のお従姉妹さんと一緒に、日帰りドライブでケントに行って来ました。交通渋滞で苦労しながら100マイル運転してくれたトーチャンに感謝。


こんなお天気の良い週末はどこか遊びに行きたいと思っても、こんなに遠くまではまず行かないでしょうから、お客様のご案内という目的があると、自分たちも日帰り旅行が楽しめて得した気分です。


2箇所回ったのですが、


1まずはチャートウェルChartwellというナショナル・トラスト管理のお屋敷へ。


ここはチャーチル首相が1922年に購入し、1965年に亡くなるまで住んでいた所で、1946年にナショナル・トラストに寄付され、彼の死去の翌年に一般公開になってます(入場料は11.5ポンド)。内部は写真禁止ですが、もちろん全てそのまま残ってて、生きてる時から将来は博物館になるのはわかっていたわけですから、まるで絵に描いたような理想的な洒落た暮らしぶりで、彼が描いた油絵も家中の壁にたくさん掛けられてます。プロ並みの腕前とはちと言い難いですが、熱心なアマチュア画家だったチャーチルは敷地内にアトリエも持っていて、そこも見学できます。


チューリップ赤広大なイングリッシュ・ガーデン、バラ園、野菜畑等、典型的なお金持ちのカントリーハウスは、明るい太陽の下では素晴らしさが更に増して、とても楽しめました。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

今はアヒルや白鳥が水浴びしてる池は、チャーチルが作らせたスイミング・プール。右はクロッケーcroquetというスポーツ用の芝生。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)   London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

ここのレストランでランチを済ませ、車で20分ほどのヒーヴァー・カッスルに向かいましょう


車 DASH!DASH!

2700年前に建てられたHever Castleの売り物は、ここがアン・ブーリンの実家だということ。


ヘンリー8世の二人目の妻でありエリザベス1世の母親であったアンがロンドン塔で処刑さえるまで女王の座にあったのは僅か千日ですが、彼女と結婚するために国王はローマのカトリック教会と縁を切ったわけですから、英国史上極めて重要な人物で、彼女が夫に捨てられるのがテーマでアンナ・ボレーナというオペラにもなってます。
London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

すっかり秋の風情のイギリス、すでにツタも真っ赤もみじ

内部は写真禁止ですが、約100年前にアメリカ出身の有名な実業家一族のアスター家によって大改装されてもアンの時代のスタイルは保たれてて、チューダー風で統一されて麗しいです。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
   London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    

        London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
お城のホームページ(→こちら )でご覧の通り、敷地内に100年程前に作られたチューダー風建物は高級ホテルでもあり、結婚式やパーティにも利用されてます。


指輪今日も結婚式をやっていて、ゲストが宴会してる間に、お嫁さんがちょいと太目の新婚カップルがお庭のあちこちで記念撮影してました。

商業的にも結構大規模なヒーヴァー城ですが(入場料は14.5ポンド)、素晴らしいのは、広いイタリアンなお庭で、アスター一族がイタリアから持ち帰った質の高い古代ローマの像が特に気に入りました。


トーピアリーや迷路などもあって(下手すると濡れてしまう珍しい水迷路もあせる)、イングリッシュガーデンとは又ちがう魅力。 



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)  London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

                       これがwater maze波



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)





     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)   London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


商売熱心なこのお城、色んなイベントが開かれるようですが、この日は子供のトライアスロン走る人自転車波をやってました。オリンピックに影響されて今や国民総スポーツマンにならなくちゃという強迫観念すらあるのですが、子供までがこんなハードなスポーツするなんて知りませんでした。この日のイベントも多数のグループに分かれて、すごく沢山の少年少女が参加してました。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)  

色んな年齢の子がいましたが、一番小さい子は6、7歳でしょうか。ウエットスーツまで着込んでいでたちは本格的ですが、池の中で入った途端に浮き袋にしがみつく子や、泣きベソかきながら自転車から降りてた子もいましたショック!

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)  


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
ビルチャートウェルもヒーヴァー城も実は10年以上前に訪れたことがあり、その時はチャートウェルの方が印象的だったのですが、今回再び行ってみたら、イギリス風とイタリア風が混じったヒーヴァー城の方が気に入りました。こちらの方が規模も大きいですしね。


ジーチャン(トーチャンのトーチャン)が生きてた時は家族であちこちイギリス国内旅行してたのに、今ではめっきり減ってしまったのですが、トーチャンも私も元気なうちに又あちこち見学して再ディスカバー英国!してみたいものです。なにも、高いマナーハウスに泊まらなくても、素晴らしい歴史的なお屋敷がたくさんあるんですもの。




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ガランチャ@バービカンに二人で着物

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<3rd October Wed>

今日はROHの地下小劇場リンバリーでBブリテンのオペラ「Albert Herring」を観て来ました。昨日はダニエル・デニース、一昨日はエリーナ・ガランチャのリサイタルと3連ちゃんだったので、今日は手短かな着物記事で。

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10月2日、久し振りに着付けのA先生と一緒に着物でコンサートに行きました。


先生は「明るい色の小紋にするわ」と仰ったので、私は、先生がどんな色をお召しになってもバランスが取れるように白地の印籠柄の小紋にしました(実は着物も帯も頂き物プレゼント。これも着物の良い点ですね)


そしたら、先生は、やっぱり鮮やかな水色! 私の大好きな色で、いつもリサイクル着物サイトとかでこういう色の着物売ってないかな~、と探してるんです。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
バービカンには素敵な背景となる場所がないのが不満で、どこもかしこも品のないオレンジ色むっ


     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
花形メゾ、エリーナ・ガランチャのコンサートでしたが、私たちは最前列のほぼど真ん中で、ガランチャからは1メートルくらい。時々舞台の前に方に出てくるとドレスの裾を掴めるくらいの近さよ。


下から見上げるしんどい角度なんですが、ガランチャの大ファンのA先生はご満悦でした。きっと、ガランチャも足元からうっとり見上げる着物姿の二人に気付いてくれましたよね? 花束持っていけばよかったかな?



久し振りの着物で、これが今年33回目(まとめは→こちら )。


10月はリング・サイクルとか着物では行かないオペラとが多いし、おそらく今年は50回に達しないでしょうねえ。


まあ、ぼちぼち、無理せずに機会を見つけて着るようにします。




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顔美人ガランチャ @バービカン

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<6th October Sat>

仕事も遊びも忙しかった一週間を無事乗り越えました。今日は折角の晴天でトラファルガー広場でジャパン祭もやってるけど、最寄の地下鉄が2路線とも工事で不通だし、家でゆっくり一休みしながらテレビとブログ三昧でもしてましょう。明日は不便でも出掛けなくちゃいけないし。

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


10月2日、バービカンにラトヴィア人の人気メゾ・ソプラノのエリーナ・ガランチャを聴きに行きました。LSOとの共演で指揮はご亭主。


カメラ以下の写真はクリックで拡大します。私が慣れないカメラで撮った下手な写真ですが、前のカメラよりは鮮明です。


ガランチャはロンドンであまり出てくれなくて(ROHではコジ・ファン・トゥッテ、カプレッティとモンテッキ、カルメンだけ)知名度がイマイチなせいか、今日のコンサートも、値段は最高45ポンドと、例えばバルトリの85ポンドとかと比べるととても良心的なのにも拘わらず、当日の午後の時点で5分の3くらいしか売れてませんでした。舞台近くの私の周りはほぼぎっしりで盛り上がりましたが、二階席ではどうだったのかしら?


私の席は最前列のほぼど真ん中の近過ぎて安い席(19.5ポンド)。足元から見上げるような角度なので写真撮るのは苦労だったんですが、ご存知の通り、私はなんでも近くから観るのが好きなので(映画ですら)、満足チョキ


目でも、これだけ近いとアラも全て見えてしまい、疲れていたのか、顔にブツブツできてたし、白目は充血してピンクだったし、ほっそりした顔に似合わない太い腕には小さなホクロがたくさん(最初は緊張のせいか鳥肌立ってましたし)。手の指にはマニキュアもしてなくて、同じ東欧系の美女のコジェナ同様、素朴というか垢抜けない印象です。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
   London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


最初の砂色のドレスは、遠くから見ると素敵でしょうけど、素材がゴースなので、例えばルネ・フレミングの有名デザイナーの衣装みたいなゴージャス感には乏しいかも。

それでも、ガランチャは(36歳の割には皺があるけど)大きなパーツが整った凛々しい美人だし、長身なので舞台映えするのはさすが美貌と形容される花形メゾキラキラ


と、褒めながらも、やっぱり、「太い腕だな~」、と・・・ガーン


カプレッティとモンテッキのタイツ姿やカルメンのスカートめくりでガランチャがが実は下半身デブで足は太いのは知ってたので釣り合い取れてるし、出産後で更に腕も逞しくなるのは仕方ないんでしょうけど、できれば腕を隠すドレスの方がいいんじゃないのかな~?

などと、ビジュアル的には、「もっと美しく見せられるのに、惜しい・・・」、という感じでしたが、でも、そんなことはどうでもいいんです。歌は絶好調で素晴らしかったですからクラッカー

ルックスに似つかわしい凛として芯のある美声にはうっとり聞惚れたし、特に声量が立派。私はこの席によく座りますが、これほどビンビン響く女性歌手ははじめてで、耳がおかしくなりそうでしたショック!アップ


クリップ

Glinka Overture to Ruslan and Ludmila
Tchaikovsky Aria of Johanna from The Maid of Orleans
Massenet Meditation from Thaïs
Saint-Saëns Mon coeur s’ouvre à ta voix from Samson et Dalila
Saint-Saëns Bacchanale from Samson et Dalila
Gounod Plus grand, dans son obscurité from La Reine de Saba
Marquina España Cañí
Lope Gerona
Penella Pasodoble from El gato montés
Bizet Extracts from Carmen
i. L'amour est un enfant de Bohême (Act I - First version)
ii. Prélude (Act I)
iii. Habanera (Act I)
iv. Entr’acte (Act III)
v. Séguedille (Act I)
v. Entr’acte (Act IV)
v. En vain, pour éviter (Act III)
vi. Entr’acte (Act II)
vii. Chanson bohème (Act II)

Elina Garanča mezzo-soprano
Karel Mark Chichon conductor
London Symphony Orchestra

クリップ



チャイコフスキーで渋くはじまり、サンサーンスのサムソンとデリラの有名な誘惑アリアが私にとっては前半のハイライト。是非フルオペラで(腕も足も見えないデザインの)豪華な衣装を纏ったガランチャの妖艶なデリラを観てみたいものです。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)



後半はカルメンだから、きっとそれらしい衣装に着替えるに違いないと確信してましたが、たしかに期待通り着替えてはくれたものの、なんだか安物の黒いピラピラドレスで、うーん、かなり失望むっ


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
せめて真っ赤なベルトでもして、情熱的なカルメン風にすればよかったのに。口紅だけは真っ赤になりましたが、それだけではこの大ホールでは効果不足じゃないの?


     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)



でも、ガランチャ・カルメンは、衣装の助けを借りなくても充分魅力的で、アリアの間奏曲を交互にやってくれたのですが、曲だけの間はl椅子に座って、私にはお馴染みのカルメン表情と仕草をしてくれて、目つきがすっかり役になりきってました。


3年前、ROHではじめて彼女のカルメンを聴いたときは「なんか硬くてクールで、汗臭いセクシーなカルメンのイメージとは違うわあ」、と思ったのですが、アラーニャとの共演で6回も観てるうちに彼女も段々役にはまってきたし、聴きなれた結果、私にとってはすっかりカルメン=ガランチャになってしまったので、久し振りに、しかもこれだけ近くで又彼女のカルメンを聴けて、素晴らしかった大スター二人の熱演を思い出してドキドキラブラブ(その時の様子は→こちら )。


しかし、勝手なもので、同時に、「あーあ、又カルメンかあ。できれば今日は全く違うのを聴きたかった」、とも思いました。去年、出産を理由にキャンセルしたバービカンの「皇帝ティートの慈悲」とか聴きたかったです。もうすぐメトで歌うんだし、アンコールででも歌ってくれたらよかったのに。 


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

アンコールは3曲で、最初は「このままスパニッシュで続けます」、と言って、馴染みのない曲をまず歌い、それは初めて聴くのでそれなりによかったけど、2曲目は誰もがアンコールで歌うのでヘドが出るほど聞き飽きたグラナダかよプンプン 


最後のナポリ民謡「マキアーレ」は結構好きですが、東欧人の歌うナポリ民謡というのもちょっと・・・。やっぱり、浮気女カルメンにどっぷり浸かった後はがらっと雰囲気を変えて、ティートの男役セストを歌って、「ほら、私は色々歌えるのよ」と自慢して欲しかったです。



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


あまりに切符の売れ行きが悪いから拗ねてキャンセルしちゃうんじゃないかと心配したけど、一生懸命歌ってくれたし、とて楽しめたコンサートでした。オペラのカーテンコールではクールなガランチャが今日は嬉しそうな笑顔を見せてくれたので、きっと彼女自身も満足の出来だったんでしょう。ロンドンでオペラでもっと出てくれたら、もっと切符代を高くしても切飛ぶように売れるでしょうから、近いうちにROHに出て下さいね。


カチンコPrimroseさんが、私より2列後ろの席から撮って下さったカーテンコールをどうぞ(→こちら





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テンプル界隈散策と、ダニエル・デ・ニースのリサイタル

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<7th October Sun>

今日も素晴らしいお天気。日本からの知り合いに会うために大英博物館へ。久し振りだけど、コート・レストランでランチしただけで展示物を見る余裕はなし。入場無料にするために我々納税者が貢献してるのに、恩恵はほとんど外国からの観光客にってのも口惜しいから、時々は行くことにしよう。

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今年4月にイェスティン君(私の愛するカウンターテナーのIestyn Davies)のコンサートで(→こちら )、それまで存在すら知らなかったMiddle Temple Hallにはじめて行って、その麗しい歴史的ホールに感激し、機会があったらトーチャンにも見せてあげようと思ってコンサートの切符を買っておきました。


滅多に有名人が出演するコンサートは行われないので、できれば聴きたくないソプラノのダニエル・デ・ニースを仕方なく買ったのですが、やっとその日が来て、10月3日に行ってきました。


ホール周辺の雰囲気も独特で一見の価値ありなので、コンサートの前に散策しましたが、英国法曹界のメッカであるテンプル地域はたくさんの法律事務所が集まっていて、まるで都心のエアポケットのよう。


静かで知的で良い雰囲気なんですが、とても排他的で、そのエリアへ簡単に入ることすらできません。4月に行った時は最高裁判所のあるフリートストリートからコンサートホールのある路地に曲がろうとしたのですが、どうしても曲がり道が見つからず焦ったのですがガーン、それもその筈、どう見ても建物の入り口という古い扉を開けて入るんです。知らなきゃ、わかるわけねえだろっパンチ!


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


 左の写真は、フリートストリートにある王立最高裁判所。路地への扉は道の向かいにあるのですが、今日は逆側のテムズ河沿いにあるフレンチ風の洒落た建物のアーチをくぐって入りました(右の写真)。でもこの門はコンサート終了後には閉まってました。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

 12世紀建造のTemple Church、いつか内部の見学もしてみたいです。入場料4ポンドが必要ということは、きっと価値あるものがあるのでしょう。それとも、ダヴィンチ・コ-ド本カチンコに登場して有名になったので便乗してるだけ?お金


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)  

建物は新旧混じっているのですが、時代は違っても似たようなスタイルで統一されていて、絵になる街並み。

小さな公園もいくつかあり、7時頃でしたが、中で会議してる法律事務所の人たちの様子もあちこちで見られました。
London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

中世風の石畳の道沿いにあるミドル・テンプル・ホールの中庭には小さな噴水もあり、落ち着ける空間です。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


Middle Temple Hallはエリザベス1世時代に法律家によって1562年に建てられたホールで、当時は女王様も頻繁に食事に訪れたという由緒正しく美しい歴史的スポット王冠1
今では晩餐会等のイベント会場としてでなく、法律関係の人たちによって日常的に集会所として使われているそうです。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     

ここでのコンサートはTemple Music(→こちら )でご覧下さいですが、11月27日にはスェーデン美女ソプラノのミア・ぺルソンのリサイタルもあります。

それに、私が行った2回とも休憩時間に素敵なお部屋でワインワインが振舞われたのですが、おそらくこれは毎回のサービスだろうと思います。そうであれば、一番安い2階のギャラリー席にすれば、5ポンドでコンサートが聴けてワインも飲み放題というお得な夜を過ごせますがま口財布

因みに、ここはお値段によってセクションに分かれているのですが(一番高くて45ポンド)、その中では自由席で、私たちは正面の壁際の堅い木の長椅子で(お尻が痛かったですがむっ)15ポンドでした。




音譜 音譜 音譜

ついでにコンサートのことも手短に書いてしまいましょう。


オーストラリア生まれのスリランカ系ソプラノのダニエル・デニースは媚びるようなぶりっこ態度で女性には嫌われるタイプ。何度か生で聴きましたが声もねっとりして不快なので、コンサートとしては全く楽しみにしてませんでしたシラー

その上、「風邪ひいて熱っぽいのでご理解をカゼ」というアナウンスまであり、ウヘーっ、いつもよりひどいのか・・・、と不安になりましたがガーン、色んな歌曲をたくさん一生懸命歌ってくれた真摯な態度には好感がもて、ちょっと見直しました。とは言え、感動できる歌唱ではないのですが、幸い途中で居眠りもしたのでさほど長くも感じず、お客さんたちは充分楽しんでいるようでした。


歌の間にしょっちゅう咳き込みながらで苦しそうでしたがカゼ、彼女自身も満足したようで、「体調悪くてどうなることかと心配だったけど、ロンドンでの初リサイタルでなんとか上手く歌えてよかった」、と最後に涙ぐまんばかりでした。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
Danielle de Niese soprano
Julius Drake piano


John Dowland
Come again, sweet love doth now invite
What if I never Speede?
Edvard Grieg (1843-1907) From Opus 67, Haugtussa
Det Syng (It Sings)
Veslemoy
Blåbaer-Li (Blueberry Hill)
Mote
Elsk (Love)
Killingdans
Vond Dag (Evil Day)
Ved Gjætle-Bekken (By Gjætle Brook)

Hugo Wolf (1860-1903)
Mörike-Lieder, No. 12, Verbogenheit
Mörike-Lieder, No. 13, Im Fruhling
Spanisches Liederbuch, (Heyse) No. 34, Geh, Geliebter, geh jetzt! Spanisches Liederbuch,
Spanisches Liederbuch, (Heyse) No. 2, In dem Schatten meiner Locken
Italienisches Liederbuch, (Heyse) No. 11, Wie lange schon war immer mein Verlangen
Italienisches Liederbuch, (Heyse) No. 46, Ich hab’ in Penna einen Liebsten wohnen

Francis Poulenc (1899-1963)
Fiançailles pour rire, FP. 101
No. 1 La Dame D’Andre
No. 2 Dans L’herbe
No. 3 Il vole
No. 4 Mon Cadavre est Doux Comme un Gant
No. 5, Violon
No. 6, Fleurs

Georges Bizet (1837-1875)
Chanson D’Avril
Adieu de L’hotesse Arabe
La Coccinelle
Tarantelle


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

結構長かった前半が終わって、私が「もう充分だから、帰ろうね」、と言ったらトーチャンは「いや、最後まで聴きたい、最後のカーテンコール写真も俺に撮らせろ」、ですって。結構気に入ったんでしょうね。


ということで、後半の赤いドレス姿(黒い下着がちらっと見えるのが彼女らしくて下品)の写真はとても良い写真がたくさん撮れました(ピアノ伴奏のジュリアス・ドレイクは一切無視)。これからはトーチャンが一緒の時は撮ってもらおう。

アンコールは英語のミュージカルナンバー2曲でしたが、キュートでコケティッシュでなかなか良かったです。オペラだと浮いてしまう彼女のキャラにはミュージカルの方が絶対合っるわ。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
   London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


星コンサート終了後、テンプル駅に行こうとしたら門が閉まっていたので、仕方なくフリートストリートをチェアリング・クロス駅まで歩いたのですが、最高裁判所とサマセット・ハウスがライトアップされてて素敵な夜景写真をものにできました。クリックで拡大してご覧下さいね。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
誰もいないのに床が噴水してた青いイルミネーションのサマセット・ハウス、とてもロマンチックでしたよやや欠け月 


     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     
というわけで、いつもと違う場所で音楽聴くのも楽しいし、お気に入りのスポットも散歩できて、トーチャンも喜んだし、仕事が忙しくて疲れたたのに行った甲斐があったというものです。



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チェチリア・バルトリの切符あります(11月15日、バービカン)

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<9th Oct Tue>

昨夜は「真珠の耳飾りの少女」、今夜は「マンマ・ミア」と、コリン・ファースの映画をテレビやってたので、つい又両方観てしまったわ。でも、やっぱりテレビの「高慢と偏見」の彼がいいかな。

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来月、イタリア人の超人気メゾ・ソプラノのチェチリア・バルトリCecilia Bartoliがバービカンに2年ぶりに来てくれるのですが、一枚切符が余ってますので、どなたかご興味あれば、ご一緒にいかがですか?


11月15日(木)、バービカンの前から2列目のど真ん中で85ポンド。 (私は最前列ですが、そのすぐ後ろです)


がま口財布ロンドンでは破格な値段なので、天下のバルトリと言えども実はまだ切符が売り切れてないのですが、残っているのは2階席の85ポンドと70ポンドですから、それだったら、声量にはちょっと乏しい彼女のこと、近くで聴く方が絶対良いです(ノドチンコまで見えますにひひ


声量はぴかいちとは言えませんが、驚愕のコロラチューラのテクニックはまさに声のアクロバットで、こんな風に歌える歌手は他にはいません。普通に歌う優しい声も大好きで、私は聴くたびに大感動します。


バルトリは、彼女が歌えばなんでも話題になるという知名度を利用して、埋もれてるいるバロック時代の曲を発掘してクラシック音楽界に貢献しているのですが、今回はAgostino Steffani(1654-1728)という作曲家がテーマのようです。
$London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

パソコンバービカンのサイトは→こちら をご覧下さいですが、



内容はバルトリのホームページ→こちら を見ろ、と書いてありますので、詳しくはそちらでどうぞ。


     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)



先週のガランチャ(→こちら )と比べたらおとめ座美人度は落ちますが(肥満度では勝つけどブタ)、ドレスはいつも豪華なので近くで細部をじっくり観察するのがいつも楽しみだし、イタリアのきっぷの良い姉御姐御という感じで表情も豊かなバルトリ嬢のコンサートはやんやの喝采でいつも盛り上がりますよおクラッカー


バービカンのGreat Performersシリーズの中でもバルトリがハイライトで、まとめて売り出す時も真っ先に確保する私、ブログをはじめてからのコンサートの様子をまとめてみました。毎年あるわけではなく、去年は来てくれなくてがっかりでした。


Dec 2010 、  Dec 2009 、 Dec 2008 、 Dec 2007(2回目) 、 Dec 2007(1回目) Dec 2005


で、


切符にご興味ある方は、下記メルアドに連絡下さい。(椿姫ロンドン@ヤフーです)


     tsubakihimelondon あっとまーく yahoo.co.jp



値段が高いのがちとナンですが、バルトリならその価値はあるし、良い席があったので、ご縁のある方にと思って余分に買っておいた切符です。リターンして赤の他人の手に渡るのも口惜しいじゃないですか?




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ジュリエッタ by Martinu @ENO

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<13th Oct Sat>

一昨日の夜、友人の息子さんが通うロンドンの某超有名私立校を訪問。ハリポタさながらの伝統だらけの威厳ある古い建物も想像通りで感激でしたが、生徒によるクルト・ワイル作曲の「三文オペラ」上演(英語翻訳)はセットも凝ってる特大スケールの学芸会。16、7歳の少年少女が挑戦するには難儀な大作ですが、さすが超一流の彼ら、勉強の傍らでも高水準の歌と芝居で大いに感心。

今日は久し振りに土曜日に仕事がオフになったムスメが遊びに来てくれてランチもディナーも一緒に。午後はBrent Cross Shopping Centreへ。ムスメが子供の頃からよく行った老舗ショッピングセンターですが、懐かしい玩具売り場はそのまま残ってて、親子3人で昔に戻ったようで胸が熱くなりました。

ちょっと時間が経ってしまいましたが、先月観たENOのオペラについて書いておきます。折角ストールの良い席で観たんですもの(ROHじゃあ絶対無理)。

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
9月27日、English National Operaに行きました。コロシアムに行く時は、当日にレスター・スクエアにあるtksという半額切符売り場の掘っ立て小屋でゲットすることにしています。売れ残り切符が大幅ダンピングされるからですが、この日もランチタイムに地下鉄でひとっ走りして、真ん中ではないけれど前から5列目の額面95ポンドの切符が25ポンドで買えました。このギリギリ購入法は人気のあるオペラにはリスクですが(ENOではほとんど起こりませんが)、こんな得体の知れないオペラなら楽勝チョキ


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
得体が知れないとは言っても、実はこのオペラは今シーズンのENOの演目の中で一番楽しみにしていた作品なんです。

2009年3月にバービカンのコンサートで聴いてとても感動して(こちら )、いつかフルオペラで観てみたいと思ってましたから。英語というのがもちろん嫌ですが(本来はチェコ語かフランス語)、歌より全体の音楽と囲気を重視することにしましょう。


オペラの内容については、その時の記事をコピペしますが、夢をテーマにした幻想的でシュールな話で、「はあ~~~っ、なんですかあ、それ??」というストーリーです。


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書籍行商人のミシェルは、3年前にある港町で聴いた若い女の歌が忘れられずに戻ってきたのだけれど、ここは極端な記憶喪失者で溢れている不思議な街はてなマーク


でも、彼らはそれを補うため他人の思い出話を聞くことには異常に熱心で、ミシェルもナイフで脅されてまで子供時代の思い出を語り、感激した人々が彼を町長に推挙までする始末。こんな気味悪い街には痛くない彼は断って汽車で去ろうとすると、街には汽車なぞ走ってないと・・・。さっきミシェルが駅に降り立った筈なのに・・ガーン


女の歌がまた聞こえ、彼女ジュリエッタは逢瀬にも応じてくれ、森の岐路で逢い愛を語らう二人恋の矢。やがてそこにいる記憶売り業者から買ったミシェルと過ごした偽の思い出を楽しく語る彼女とそれを拒絶するミシェル。言い争いになり、ミシェルはジュリエッタを射殺叫びミシェルは死刑を宣告されるが、話を反らせるうちに死刑宣告も皆の記憶から消え、ジュリエッタの姿も消えた・・オバケ


半月夜になるとミシェルは夢役場The Central Office of Dreamsにいて、係員に「いま夢から醒めてここを去らないと、二度とここから出られなくなるぞ」、と言われ、そこには夢を斡旋された人々が次々を現われ、夢でジュリエッタに逢ったと語る。


ドアの向こうからジュリエッタの歌が聞こえる! ずっと夢から醒めたくないミシェル。だけどドアを開けてもジュリエッタはいない。係員が去るとまたジュリエッタの声が聞こえ、恍惚状態のミシェルはいつの間にか最初の港町に自分を見出す・・・クリップ


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ね、さっぱりわかんないでしょ?ショック!


なので、今回は、はなから理解しようなんて思わずに、ちょっと前衛的な流れるように美しい音楽を楽しんで、夢か現か幻か、という不思議な世界を体感できればいいなと思って、肩の力を抜いて臨みました。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
Julietta


by Bohuslav Martinu


Director Richard Jones

Design Anthony Mcdonald

Lighting Matthew Richardson

Movement Phippe Giraudeau

Conductor Edward Gardner

Michel Lepic: Peter Hoare
Julietta: Julia Sporsén
Commissar / Postman / Clerk in the Bureau of Dreams: Jeffrey Lloyd-Roberts
Man in a Helmet / Seller of Memories / Convict: Andrew Shore
Man a Window / Waiter / Beggar: Henry Waddington
Little Arab / First Gentleman / Bell boy: Emilie Renard
Old Arab / Grandfather / Old Sailor: Gwynne Howell
Birdseller / Fortune teller / Old Woman: Susan Bickley
Fishmonger / Grandmother: Valerie Reid
Second Gentleman: Clare Presland
Third Gentleman: Samantha Price
Night Watchman: Steven Beard
Young Sailor: Anthony Gregory



音譜パフォーマンス

バービカンのジュリエッタ(フランス語上演)が素晴らしかったのは、マッダレーナ・コジェナとウィリアム・バーデンがビジュアル的に理想的だったからで、コジェナは夢(或いは妄想)に現れる儚い美女役にはうってつけの細いからだと憂いに満ちた美貌と暗い声質の持ち主だし、長身でハンサムなウィリアム・バーデンとは絵になるカップルでした。しかも二人とも歌も文句なく上手でうっとりしましたラブラブ!

で、対する今回のENOはというと、

ジュリエッタのJulia Sporsénはベット・ミドラーのようなおきゃんで明るい雰囲気で、しかも立派な声量で元気一杯。ベッド柄のコミカルなワンピ姿だし・・・ペンギン

ただ一人正気のミシェル役のピーター・ホアは小柄でパジャマ姿。張りのある美声と細やかな演技でとても上手だったけど、ロマンチックヒーローは無理。

要するに、二人とも、とても上手で文句はつけられないけど、私のイメージから程遠い喜劇キャラモグラ

そして、なによりも、英語にしてしまうと夢か現か幻かというファンタジーな雰囲気が出なくて、なんだか現実的というか、台詞もあるので、これではまるでミュージカルで、私が大切に抱いていた作品をぶち壊された気分。

フランス語も良かったけど、いつかチェコ語で聴いてみたいものです。絶対に音楽にマッチする筈だから。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

家舞台セット椅子


巨大なアコーディオンを色んな角度から見せる舞台セットは、コンセプトはわからないけどよく出来てるし、断然面白いので、ビジュアル的にはとても楽しめました。まともに妄想や狂気の世界をおどろおどろしく表現したらつまらないので、こういうわけわからないお話にはこういう度肝を抜くセットが、見る側の想像力をもっと混乱させてくれて楽しいですニコニコ 

 

この値段でこの席に座れて、素晴らしいセットもまじかに見られたし、オペラのイメージは崩れたけど、皆さん歌も芝居も上手で、行った価値はあったかな。バービカンのコンサートは聴いてないので思い入れがなかった分、トーチャンはきっと私より楽しめた筈。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


夜の街オペラやコンサートの直後に美しい夜景を見るのは格別ですが、ENOの劇場であるコロシアムは立地条件が良くて、すぐ近くがトラファルガー広場

噴水と照明に浮かぶナショナルギャラリーが、「音楽や絵画を安く楽しめるロンドンっていいな」、といういう

幸せな気分にさせてくれますニコニコ




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切符あります(アラーニャ、Aショル、Jベル、Rフレミング他)

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ここで又、椿姫お節介エージェンシーの宣伝と販売をさせて頂きます。この一人エージェンシーは非営利どころか手数料も自腹のいわばボランティア活動で、良い席があるとついどなたかにお勧めしたくて買ってしまう悪い癖から発足したものです)。


先日募集したチェチリア・バルトリ(→こちら )は、「行きたいけど都合がつきません、残念」、という反応ばかりでまだ残ってますが、やっぱり85ポンドという切符代が高過ぎるのも問題でしょうか(彼女なら価値は充分ありですけど)。


それならば、こんなのはいかがでしょうか? とめげずに又お伺いしてしまいましょう。


今回の切符の値段は様々ですが、チェチリアほど高いものはなく、私がメンバーになってるところで上手くゲットできた席ですから、その値段の中ではベストと言えるのではないかしらと自負してます。リターンすれば始末は簡単にできるのですが、赤の他人に譲るよりは少しでもご縁のある方にエンジョイして頂きたく、よろしくお願い致します。


会場別にリストアップしましたが、ご興味のある方で、私を直接ご存知ない方は、こちらにメール下さい。


  ラブレター tsubakihimelondon あっとまーく yahoo.co.jp    (椿姫ロンドン@ヤフー)


尚、私自身が行けなくなったアンドレアス・ショル以外は、お譲りできる切符は一枚だけですが、私も(隣の席ではなくても)行きますので、ご一緒しましょう。



王冠1ロイヤルオペラハウス


11月16日(金)7時半 愛の妙薬(ドニゼッティ) 詳細は→こちら  ロベルト・アラーニャが出ます。ストールサークルA8(44ポンド。舞台から至近距離で、指揮者の顔も見える臨場感溢れる席です。


11月28日(月)7時半 愛の妙薬(ドニゼッティ) 詳細は→こちら   ロベルト・アラーニャが出ます。ストールサークルA8(44ポンド。舞台から至近距離で、指揮者の顔も見える臨場感溢れる席です。


12月6日(木)6時 Robert le diable(マイヤベール) 詳細は→こちら  新プロダクションなのでイチかバチかですが、舞台横ストールサークルA8(44ポンド)でまじかに観察しましょう


ベルバービカン


12月9日(日)3時 Renee Fleming リサイタル 詳細は→こちら  最前列真ん中で50ポンド


12月13日(木)7時 ヘンデルのオペラBelshazzar 詳細は→こちら  最前列真ん中で45ポンド ご贔屓カンターテナーのイエスティン君だけじゃなくて、ローズマリー・ジョシュア、サラ・コナリーが共演


宝石赤ウィグモア・ホール 


11月12日(月)7時半 Dimitra Theodossiou 詳細は→こちら  イギリスでの出演は稀なソプラノのリサイタル 最前列の真ん中で22ポンド


11月18日(日)7時半 Andreas Scholl  詳細は→こちら  カウンターテナーの大御所。私も凄く行きたいのですが、旅行と重なることになってしまいました。前から5列目の真ん中で35ポンドが2枚あります。


12月11日(火)7時半 Joshua Bell (ヴァイオリン) 詳細は→こちら   真横から見る席で30ポンド



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


カメラ写真は全て私が撮ったものです。


ロベルト・アラーニャ

「椿姫さん、また着物でおいらに会いに来てくれるかな?」


椿

 「はい、そのつもりよ。何回分か切符確保してあるから、毎回着物では行けないけど、休まないで出てね。 

アラーニャの生ネモリーノは初めてだから楽しみ~。アディーナ役も大好きなクルチャクだから余計にね」



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
アンドレアス・ショル

「あれ、ひどいなあ、僕のリサイタルの日に、しかも気合入れて買えた切符持ってるのに、旅行に行っちゃうなんて」


椿

 「ごめんね。長年のファンで、好調なときの貴方の甘い声にはメロメロの私なんだけど、ちょっと都合が合わなくて残念。」


ショル

「今度はこんなカジュアルなポロシャツじゃなくて、もうちょっとましな格好で舞台裏でお迎えしようと思ってたのに・・・」


椿

「そうよ、こんなうんち色(写真では紫に見えるけど)の趣味の悪いヤツ着てると折角の男前ぶりが下がるしイメージダウンだから、やめてねガーン


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
ルネ・フレミング

「自分で言うのもなんだけど、私のドレスって全て素敵でしょ?ワンピース


椿

「はい、いつも楽しませて頂いてます。ありがとう。今回も又かぶりつき席から拝みまので、うんとゴージャスにしてね」


     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


ジョシュア・ベル

「僕も綺麗な衣装着たいけど、渋いウィグモア・ホールじゃ浮いちゃうから、また黒づくめかなぁ」


椿

「いつもの黒シャツをズボンの中に入れない(太り過ぎて入らない?)ベル式着こなしねべーっだ!




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ラインの黄金 by Wagner リングのサイクル3開始

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

4夜に渡る大長編、オペラ鑑賞のエベレスト登頂と言うべきワーグナーのリング・サイクルは先月からROHではじまっているのですが、昨夜、私が行くサイクル3がはじまりました(全部で4サイクル)。


ワーグナー嫌いだったジーチャンの影響でかつてはワーグナーを敬遠してたトーチャンも行きたいというので、一年以上も前に二人分の切符を確保。


私 「いつも座る舞台脇の安い席は売り出さないから、横上のアッパースリップでいいよね。それなら一回17ポンド也で済むし」


トーチャン 「うー、僕は先回のサイクルを半分しか観てないし、今回は折角だから近くから観たいなあ」


私 「ひえ~っ、それだと硬いベンチシートでも二人分で500ポンド近くするのよ! ・・・でも、いつも何から何まで世話になってるトーチャンがそう言うなら、よ~し、二人で清水の舞台から飛び降りよう!」(トーチャンは清水の舞台のことを知ってます)


ということで、一人一晩61ポンドもするストールサークル3列目を買ったのでした。


なのに、なのに、あれから一年くらい経って、トーチャンは値段のことはすっかり忘れてたみたいで、4回分合計で一人61ポンド思ってたようです。たしかに、切符の値段のところにTotal Opera Packageなんて誤解を招くような書き方してあるし、なによりも、いつも12、3ポンドで座ってる席から1メートルしか離れてないので、そう思うのも仕方ないけど、拍子抜けでしたわ。


で、行ってみたら、予想通り安い舞台横は席が外されてオケピットが拡大してたものの3列目はそのまま椅子は残してあったので(誰も座ってない)、「なーんだ、それならここを売って欲しかったわね」、などとつい恨んでしまいました・・・プンプン
London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
いや、高いと言ってもしれてるし、それだけ出せば、「居眠りしてたまるもんか!」、と必死に頑張るでしょうから結局は得な筈ですよね~? と無理やり信じることにして、昨夜、ラインの黄金に行って来ました。


席からの眺めですが、最初しばらく真っ暗な中でオケ演奏があるのですが、パッパーノ大将が振っていたのはなんと光る指揮棒!キラキラ 

それがないと困るということは、オケ団員は暗譜だったってことかしら?


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
Das Rheingold


Director Keith Warner
Set designs Stefanos Lazaridis
Costume designs Marie-Jeanne Lecca
Lighting design Wolfgang Göbbel
Original Movement Director Claire Glaskin
Video Mic Pool
Video Dick Straker
Associate Set Designer Matthew Deely

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

Conductor Antonio Pappano
Woglinde Nadine Livingston
Wellgunde Kai Rüütel
Flosshilde Harriet Williams
Alberich Wolfgang Koch
Wotan Bryn Terfel
Fricka Sarah Connolly
Freia Ann Petersen
Donner Peter Coleman-Wright
Froh Andrew Rees
Fasolt Iain Paterson
Fafner Eric Halfvarson
Loge Stig Andersen
Mime Gerhard Siegel
Erda

Maria Radner

     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
本格的にはじまる前の序夜ですか僅か2時間40分(休憩なしでぶっ通しですけど)、このプロダクションは既に2回観てるので新発見はないですが、はじめて近くで見られたのはとても良かったです。


下3分の1しか見えなくて全体像がわからないのでセットについては重視せず、今回はパフォーマンスをじっくりと鑑賞することにしましたが、すぐ近くに数人のブラスセクションが陣取ってて、ホルン奏者全員が思いっきり吹いたるすると、「うるせーな!パンチ!で、歌手の声はおろかオケの弦楽までかき消されてしまうこの席は失敗。ハープ奏者がずらっと並ぶ反対側にすればよかった。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

ボス神ヴォータンや妻フリッカが本格的に歌うのは次からなのでそれからお手並み拝見なのですが、今日聴いた限りではブリン・ターフェルとサラ・コノリーのイギリス人コンビは素晴らしくて期待が持てます。特にこの役で再登場のブリンはまろやかな声になって余裕が増したようです。


これが主な活躍の場となる歌手の中では、脇役だけと巨人兄弟が際立ってて、特にゴ愛を求めるファゾルトのPatersonが印象に残りました。火の神ローゲのスティッグ・アンデルセンも熱演だったし文句のつけようはないですが、この役はイギリスが誇ったベテランテノールのフィリップ・ラングリッジのイメージが強く、ラングリッジが癌で死亡したことをあらためて思い起こさせられて悲しかったですしょぼん


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
おとめ座ラインの乙女たちはいつも若くてきれいな人ばかり。だって、(ほぼ)全裸で幕開けシーンですからね。


テノール好きな私にとってはミーメのヘルハルト・シーゲルには大拍手。先回も(おそらく先々回も)彼だったけど、とてつもない声量だけでも素晴らしい。アルベリヒのウォルフガング・コッホは、美声で上手で、小太りオヤジなのに華もあるけど、悪役にしては声が細過ぎるし声量もいまいちで迫力に欠けます。


ということで、全体としてはまあまあの出来ってとこでしょうか。


明日は半日休暇を取ってワルキューレに行くのですが、ブリュンヒルデ役のスーザン・ブーロックの不快な声は嫌いなので、「この寒いロンドンで風邪でもひいてキャンセルしてくれるといいが」、などと失礼なことを願っているのですが、でも、もっと上手な代役がおいそれ見つかるわけもないので、まあ彼女で我慢しないとね。硬いベンチシートなので、クッション持参で。




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盛り沢山コンサートで交響曲、ピアノ協奏曲、オペラ(素敵なテノールめっけ!)

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<20th Oct Sat>

今日の午後、ROHの地下小劇場に行き、若手アーチストのコンサートを聴きました。ニューフェイスも何人かいて、その中に長身でハンサムな男性がいたので、「あ、この子が新入生のテノールだといいなあ」、とちょっと期待したのですが、そうではなく、彼はやっぱりバリトンで、新顔のテノール君は容姿の貧しい人が多いテノール界に属する人でした・・(歌は悪くないけど)。
London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

コーヒーコンサートが終わってから友人とROHの2階でお茶したのですが、ここはゆっくりしたい時はお勧めです。サンドイッチとケーキ(今日は一種類だけ)しかないですが、広々としたスペースと、知る人ぞ知るカフェなのでガラガラなのと、なんと言っても見下ろすとポール・ハムリン・ホールの素晴らしい眺めなのが抜群です。

先週火曜日のワルキューレと明日の日曜日のジークフリートの間に、昨日はENOのジュリアス・シーザー、今日はROH若手アーチストのコンサートに行き、毎日出掛けてばかりなのでブログの更新が滞ってますが、10日以上も前のコンサートが印象的だったので、リングの合間にアップしておきます。

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10月12日の金曜日、トーチャンとバービカンに行きました。


BBCシンフォニー・オーケストラのコンサートでしたが、このオケに大感動の名演奏は望めない代わりにやけに値段が安いのがグーで、この盛りだくさんのコンサートも僅か12.75ポンド(15%の枚数割引後)。


Haydn Symphony No 101, ‘The Clock’
Hummel Piano Concerto in A minor
Ravel L’heure espagnole

BBC Symphony Orchestra
Josep Pons
conductor
Stephen Hough piano
Kenneth Richardson director

ハイドンのシンフォニーとフンメルのピアノ協奏曲とラヴェルのオペラという「ん?どういうつながりが?」、と首をかしげてしまうプログラムなのですが、①ロンドンで初演された「時計」シンフォニーのハイドンは2曲目のフンメルの師匠であり、②ラヴェルのスペインの時の舞台は時計屋さんなので、ハイドンの時計シンフォニーとは時計こじつけ、ということなんでしょう、きっと。 

一貫性のないコンサートでしたが、そのおかげで変化に富んで色々楽しめて得した気分チョキ


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


目的は最後のオペラであり、前半はどうでもよかったので予備知識ゼロでしたが、名前さえ知らなかったフンメル(1778-1837 ヨハン・ネポムク・フンメルJohan Nepomuk Hummel)のピアノ・コンチェルトは甘美で華麗でとても素敵でしたキラキラ


モーツァルトの住み込み弟子でもあったそうなので影響をもちろん受けているのでしょうが、それよりも、まるでショパンのコンチェルトだわ、という印象。ショパンの方が後ですから、フンメルの影響をショパンが受けたのでしょう。超技巧的なところはリストみたいだし、爽やかな部分はシューマンのようでもあり、当時はピアニストとしても有名だったというフンメルは時代の先をいってて、ロマン主義の先駆者だったのかも。他の曲も聴いてみたいです。


英国人ピアニストのスティーヴン・ホフは手堅いテクニックの持ち主なのですが、その彼にして弾きこなせないくらい手強い部分が何箇所もあり、うーん、これはもっと上手なピアニストで是非聴いてみたいものだと思いました。キーシンかアンスネス。それ以外に引きこなせるピアニストがいるかしら?


あれだけの曲をあれだけ弾ければ大きな拍手喝采も当然なんですが、大スケールで興奮した後のアンコールは対照的なドビューシーの月の光clair de lune。静かに優しく弾いてくれて、観客もほ~っと一息。


      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


腕時計Ravel L’heure espagnole

Ruxandra Donose Concepción
Jacques Imbrailo Ramiro
Jean-Paul Fouchécourt Torquemada
Julien Behr Gonzalve
David Wilson-Johnson Don Inigo


歌手は5人だけで50分の短い一幕オペラですが、コンサート形式とは言え皆さんそれらしい衣装も着てお芝居はしっかりしてくれたので、最前列の私は細かい表情もよく見えて楽しめました。音符台が邪魔で字幕が見えなかった時間も半分あったので歌手の演技見てるしかなかったですが、ROHで何度も観てるから大丈夫。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


どんなお話かということは、以前の記事(→こちら )をご覧頂くとして、要するに、


時計時計屋の浮気な女房が亭主のいない間に愛人といつものようにウフフのお楽しみをしようとするのに、邪魔が入って上手くいかずに焦るが、結局は邪魔者だと思ったロバ使いの若いニーチャンとめでたくエッチラブラブという艶小話。


主役のリュクサンドラ・ドノセ嬢は、ROHでもこの役で抜群だったメゾソプラノで、今日も余裕たっぷりで素晴らしい歌と演技。こないだのROHのドン・ジョヴァンは凄くよかったわけではないですが、やっぱり誰にでも得意不得意はありますからね。


今日のめっけものは、テノールのジュリアン・ベア。長身で)ハンサム(テノールにしては)な上に、個性はないけど素直な声がよく伸びて、容姿にも歌にもうっとりラブラブ!  リヨン大学法学部卒のフランス人ですが、イタリア語の定番オペラもレパートリーにしてるようなので、コジ・ファ・トゥッテとか聴いてみたいわ。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
女房の浮気には全く気付いてないお人好しの時計屋の旦那は出番は少ないけど、私はこのジャン・ポール・フォシェクールが大好き。

短いながらもホフマン物語の執事役は光ってて、よく通る声とユーモアセンスに溢れる演技が印象的だった彼の素顔を楽しみにしてました。うんと小柄で、オーバーオールだと短足なのもばれてしまう見かけはぱっとしないオッサンですが、スコーンと突き抜ける声はいまだ衰えず。




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