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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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やっと、まともなジークフリートが

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<21st Oct Sun>


午後3時から6時間、ROHのリングサイクル3つ目のジークフリートを観てきましたが、いやーっ、盛り上がりましたよクラッカー


ROHのジークフリート役は、5年前のサイクルの時もその前の個別公演でもジョン・トレリーヴェンJohn Treleavenという、メロディーもへったくれもあったものじゃなくてただ叫んでいるだけという聴くに堪えない最悪のテノールでずっと我慢してたんですが、


それが、今回、嗚呼やっと、上手なテノール君が歌ってくれて嬉しい! と思ったのは私だけではありますまい。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

ステファン・ヴィンクStefan Vinkeという若いドイツ人なんですが(年齢はわかりませんが顔に皺もないし、まだ30代ではないかしら?) 、スキンヘッドなのでまるでジャガイモみたいだし(文字通りイモにいちゃんにひひ)、現代カジュアルな衣装で振る舞いも労働者階級的なので、最初はまるでそこらで道路工事をしてる日雇い人夫みたいだわむっと思ったのですが、


上手な歌を聴いてるうちに段々カッコ良く見えてきて、映画俳優のサム・ワーシントン(アバター、タイタンの逆襲)に似てるわ。彼よりも背も高いし、もっと素敵かも」とすら思えるようになりましたラブラブ! 


このオペラはテノールの良し悪しが勝負な上に、テノール好きの私ですから、こんな嬉しいことはありません。私の席の足元にはホルンとチューバ軍団がいてうるさいので、ワーグナーで一番肝心なオケ部分がぶち壊しだわ、もっと遠の席にすればよかったかなとちょっと後悔してたのですが、こんな素敵なジークフリートをまじかで聴けて、「ああ、よかった、この席で」、とつくづくラブラブ


世界一のジークフリートではないかもしれないけど、長年我慢を強いられた可哀相なロンドンのオペラファンの前に現れたヒーローに怒涛の拍手が送られて、これで水曜日の神々の黄昏が一気に楽しみになりました。


感激したので、金曜日に観たワルキューレをすっ飛ばしてジークフリートのことだけ書きましたが、ワルキューレについては明日アップする予定で、ジークフリートに出た他の歌手たちについても又あらためて書きます。新しいカメラで連写してるので写真もたくさん撮りましたしね。





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ワルキューレ by Wagner リングサイクル二つ目

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<23rd Oct Tue>

病院年に一度の健康診断へ。毎年同じ医者なんですが、いつも「えーっ、このお医者さんに会ったのはついこないだのような気がするのに、もう一年も経ったなんて信じられない・・・」と、なぜかこれで時の経つのを一番感じるんです。この年になると大事なのはもちろん健康だけど、時間も貴重なわけで、身の振り方に関して色々考えてしまうビミョーなお年頃の私。

指輪明日はいよいよリングサイクル最終回。休憩も入れて6時間半も掛かるので体力勝負ですが、クッション持参のおかげで硬いベンチシートでもお尻は痛くない。

リングレポートは後手に回ってますが、2つめのワルキューレがやっとできました。

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


10月18日、夕方5時開始のワルキューレを観るために会社を午後休んでROHに行きました。


4日間のワーグナーの超大作リングサイクルの2日目で、とんとん拍子に話が進む序夜とは違い、いよいよ本題に入って、ぐっとゆったりペースになり、休憩2回も入れると5時間45分で、帰宅したら12時近くでぐったり。素晴らしいパフォーマンスであればうんと短く感じるし疲れないのに、イマイチな歌手が長く歌う場面があると長いこと、疲れること。この日がそんな夜でした。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

馬どんなお話かは、以前の記事(→こちら )でご覧下さいですが、要するに、その持ち主が世界を支配できるという黄金の指輪を奪回するためにヴォータン神様は純血のヒーローを産み出す長期作戦に出て、そのためにまず双子の兄妹を妾に孕ませ、離れ離れになったその双子兄妹が成長して再会して恋に落ち、近親相姦でヒーローを身ごもるのですが、ワルキューレと呼ばれる戦争乙女たち一人であるブリュンヒルデと父親ヴォータンとの絡みが見せ場です。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
Die Walküre


Director Keith Warner
Set designs Stefanos Lazaridis
Costume designs Marie-Jeanne Lecca
Lighting design Wolfgang Göbbel
Original Movement Director Claire Glaskin
Video Mic Pool
Video Dick Straker
Associate Set Designer Matthew Deely


Conductor

Antonio Pappano
Siegmund Simon O'Neill
Sieglinde Eva-Maria Westbroek
Hunding John Tomlinson
Wotan Bryn Terfel
Brünnhilde Susan Bullock
Fricka Sarah Connolly
Gerhilde Alwyn Mellor
Ortlinde Katherine Broderick
Waltraute Karen Cargill
Schwertleite Anna Burford
Helmwige Elisabeth Meister
Siegrune Sarah Castle
Grimgerde Clare Shearer
Rossweisse Madeleine Shaw

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

音譜パフォーマンス


歌手の知名度には疎いがために偏見なく判断できるトーチャンに「今日のベストシンガーは誰だと思ったか?」、と問うたところ、「男性はフンディング(トムリンソン)、女性はフリッカ(サラ・コノリー)」と。

なるほど。そりゃ二人ともイギリスを代表する優れた歌い手であるからして、上手なのは当然だ。ジョン・トムリンソンは聞き飽きたので魅力は感じないけど、はじめて彼を聴いたとしたら「すげー迫力の声!」とびっくりするだろうし、サラ・コノリーはすらっとして気品があり、ブリンとは年恰好もぴったりな夫婦役で、これまでフリッカ役を独占していた初老のロザリンデ・プラウライトの声量と迫力では叶わないけど(誰も勝てないでしょう)立派な英国人フリッカ後継者。

だけど、この日はちょっと声が乾いていたような。ラインの黄金の時は艶があって凄く良かったのに、ちょっと残念。それでも立派な歌唱ですが、絶好調の彼女ならもっと良い筈。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

ブリン・ターフェルは、5年前は怖気ついてキャンセルしてしまい、結局トムリンソンがヴォータンを全てやったんですが、あれからメトとかでも歌って自信がついたのでしょう、余裕すら感じさせて故郷に錦を飾りました。声量と威厳では永久にトムリンソンを超えることはできないでしょうが、変化に富んで微妙なニュアンスが出せる点はブリンの勝ち。と、褒めつつも、ヴォータンは器用じゃなくてもいいから、ぐわーっと大声であたりを睥睨させて欲しいです。


でも、ヴォータン、フリッカ、フンディングにイギリス人歌手を配して誇りを感じるのは喜ばしいんですが、無理してブリュンヒルデまでイギリス人にしなくても良かったのに・・・むっ


ダウンスーザン・ブロックは、5年前のワルキューレを急な代役で救ってくれたので、今回招かれたのはその御礼ってことかもしれませんが、今回足を引っ張ったのは彼女でしょう。ちょっと前のエレクトラの時のような濁った不快な声ではなかったのはやれやれでしたが、声量も声の張りも劣ってて、特に低音の弱さは致命的。後半で盛り上がる筈の父娘の長いシーンは彼女のせいでうんとつまらなくなってしまい、いつもの5倍もする高い切符を奮発したんだから居眠りはするものかと必死だったんですが、この時ばかりは「これだったら、寝ててもいいかな」、とぐぅぐぅ  

4つの中ではこのワルキューレが一番人気ある筈なのに、ブリュンヒルデがこれでは台無しで、他2、3人の美声で声量もあるワルキューレたちも負けてるくらいでした。演技も硬かったし、容姿もねえ・・・。実際より若く見せてくれるカツラは首がないのも隠してくれてグーだけど、太くて短い腕は滑稽で、クマのぬいぐるみみたいだった。


    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


アップぱっとしないブリュンヒルデのせいで最後はだれましたが、出だしは素晴らしくて、特にテノール好きの私にとって第一幕のジークムントとジークリンデの双子兄妹の再会と愛を語らうシーンがベストでした。観客の拍手もここが一番大きかったと思います。


エヴァ・マリア・ウエストブルックはROHに出過ぎるくらいよく出てくれるけどまだ飽きてないし、彼女の厚味のある艶っぽい声が好き。舞台映えする大柄美人で、恋する女を全身で熱く演じて惹きつけられました。


サイモン・オニールは聴くたびに印象が違うので、果たして好きなのかどうか決め兼ねてるけど、今日は、こないだのマイスタージンガーよりは私好みの声に聴こえたし、愛らしいウエストブルックと憎たらしいトムリンソンの緊張感溢れる演技につられてか、感情のこもったジークムントになりました。

足元にいるホルンとチューバ連中が時折うるさいけど、パッパーノ大将の勇姿も近くで見られるこの席はやっぱりなかなか良いです。    



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ジュリアス・シーザー by Handel @ENO リングサイクルの合間の清涼剤

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<26th Oct Fri>

来週火曜日はROHでfund raisingのガラ公演があり、オペラ部門ではアラーニャ&ゲオルギュー夫妻、ブリン・ターフェル、エヴァ・マリア・ウエストブルックが出演するのですが、今日ROHからメールが来て、なんと女王陛下ご夫妻がいらっしゃるとのこと王冠1  私の席から見える席に座って下さると嬉しいけど、そうじゃない可能性が高い気がするガーン

重いワーグナーばかり続いてはしんどいですから、リングの2つ目と3つ目に行った軽くて明るいオペラのことでも書いて、楽しい気分で週末を迎えましょう。なんだか色々あって気苦労が多かった週だったので、すごく寒くなる予報でもゆったりしたいです。

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
1週間前のことになりますが、ROHのワーグナーの真っ最中の10月19日にEnglish National Operaに行きました。


コロシアム劇場のロケーションは抜群で、左の写真のナショナル・ギャラリーと教会の間をほんのちょっと行ったところにあります。

この日はトーチャンとこの教会St Martin-in-the-Fieldsの地下に納骨堂を改装したセルフサービスのカフェで夕食した後少し時間があったので、金曜日は遅くまで開いてるナショナルギャラリーでちょっと絵画鑑賞という贅沢もできました。


ENOの切符は当日にレスター・スクエアのtksで購入することにしてて、いつもは昼休みにひとっ走り買いに行くのですが、今回はご一緒して下さる友人が行って下さり、99ポンドの最高値の切符を25ポンドでお利口さんにゲット。トーチャンと3人でうんと舞台に近い席で楽しみました。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
ENOなのでもちろん英語翻訳のジュリアス・シーザーですが(本来はイタリア語で、シーザーではなくチェーザレ)、1724年ロンドン初演のバロックオペラです。


私にとっては目的は歌手であり、セットや衣装はどうでもいいのですが、なにやらモダンで支離滅裂なプロダクションだということは聞こえてきて、最近のENOの新プロダクションは変なのばかりだけど、まあそれも面白いだろうと。


客席に着いたら、ぶらさがるワニと、ぶっ倒れてるキリンが舞台の上に置いてあり、どう使われるんだろうと幕が開く前からワクワクラブラブ



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
Julius Caesar

Michael Keegan-Dolan (director, choreography)
Andrew Lieberman (set designs)
Doey Luthi (costumes)
Adam Silverman (lighting)


Christian Curnyn (conductor).
Giulio Cesare: Lawrence Zazzo
Curio: George Humphreys
Cornelia: Patricia Bardon
Sesto: Daniela Mack
Cleopatra: Anna Christy
Tolomeo: Tim Mead
Achilla: Andrew Craig Brown
Nireno: James Laing

Fabulous Dance Theatre: Saju Hari, Karolina Kraczkowska, Johannes Langholf, Louise Mochia, Erik Nevin, Emmanuel Obeya, Keir Patrick, Rachel Poirier, Raquel Gulatero Soriano, Louise Tanoto




London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


カメラ写真はクリックで拡大しますので、「な、なんなのこれ・・・、何が言いたいの? 古代エジプトが舞台の筈よね?」、と不思議に思われる方は、しっかり見て下さいね目  

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
古代ローマ史を彩るシーザーとクレオパトラのラブストーリーラブラブが題材で、最初の出会いからとクレオパトラが弟との権力抗争に勝つまでのストーリーですが、エプジト要素はほとんど出てこず(大きなワニはナイル河を象徴してるんだろうけど、じゃあキリンは?)、衣装は現代もの。

殺されるキャラの衣装についた真っ赤な血のりが鮮やかな色ポイントなんですが、これは実は他の人がバケツから赤インクをたらしたもので、「ひらめき電球あ、面白いアイデアだわ。こういうの好き。設定とちぐはぐなところがオペラらしいくてグー」、と感心したのですが、客席から楽しい笑いももれたユーモアのある場面でしたにひひ


写真から雰囲気はわかって頂けると思いますが、実はこのプロダクションの一番の特徴は写真では表せないことで、ずっと数名のダンサーが踊り続けてたんです。内容に関係ない振り付けのモダンダンスで、「気が散るから嫌だ」という批評も当然あったのですが、ひょうきんな動きも多くて面白かったです。トーチャンは「歌が繰り返しが多くて退屈なのをダンスが救ってくれたね」と言ってました。


前夜ワルキューレを観たばかりでワーグナーに浸ってたトーチャンはどうもこれで気がそがれてちょっと不満だったふしがあるのですが、私はヘンデルが大好きだし、ワーグナーとは対極的だからこそ更に楽しめました。明るくて軽やかで美しいメロディ満載、というワーグナーには丸っきり欠けてる要素たっぷりで、内容の浅い歌合戦ですが、それはそれで素晴らしいでしょ。「椿姫さんって、のべつ幕なしになんでも観て、節操ないね」と思われそうですが、色々楽しめるのが長い間に培われたオペラの良さの一つですよね。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

カラオケ肝心のパフォーマンスですが、皆さん文句なしに素晴らしかったです。私にとっては日米ハーフでENOではお馴染みのコロラチューラ・ソプラノのアナ・クリスティが一番の目玉でしたが、大好きな優しい鈴のような軽やかな声がたっぷり聴けてとても幸せ。バーンスタインのキャンディード(→こちら )も上手で可愛くて最高だったけど、クレオパトラも可憐でチャーミングでした。ルチアやジルダでも聴いてみたい!


タイトルロールは、米カウンターテナーのローレンス・ザッゾ。最初声量が乏しくて、もう一人のCTに負けてましたが、段々声が出て、さすがの手堅いテクニックをご披露。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


もう一人というのは、売り出し中のイギリス人CTのティム・ミード。何度かちょい役で聴いてますが、その度に大きな役になり、今回はクレオパトラの弟役に抜擢されて着実に躍進中。イエスティン君と似たタイプのCTにしてはふくよかな声質で、声量も充分なティムは長身でルックスも悪くないし(今回はおそ松君に出てくるイヤミ氏みたいな髪型で男前下がりましたが)、今まで以上にウォッチしなくては。若くて上手なCTがたくさん出現してる中でも注目に値する31歳のティム君はイギリスではナンバーワンCTのイエスティン君のライバルになれるくらい伸びて欲しいです。


アルトのパトリシア・バードンはハスキーな低音で怖そうなイメージでしたが、こんなに可愛いとは知らなかった素敵な金髪美人。オペラでは珍しいことですが、他の歌手も皆さん美しかったです。

トーチャンに「今日のベストシンガーは誰?」と聞いたら、セスト役(息子ではなく娘という想定)のDaniela Mackだそうです。ふーん、そうかな~? たしかに上手だけど、華がなくて。私はアナ・クリスティに聞きほれましたけど。


若い指揮者のChristian Curnynはバロック専門なのかしら、去年のENOのカストールとポニュックス(パンツ脱ぎまくりオペラ→こちら )でもとても良かったです。


というわけで、英語翻訳という以外は、リングサイクルの合間の清涼剤としても楽しめました。私はやっぱりワーグナーよりもバロックが好きだわ。

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ジークフリート by Wagner その他の歌手たち

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<28th Oct Sun>

急に冷え込んだ週末、夏時間も終わって日も一気に短くなり、早くも冬到来という気分ですが、今日は久し振りに着物でコンサートに行きました。ドニゼッティの珍しいオペラ「ベリサリオ」ですが、これもワーグナーとは対照的なベルカントもので、美しいメロディにうっとり。

でも、まだ頭の中はワーグナー漬けで、ブログを書き終えるまでは脱することはできないかもしれないので、こないだ既にちょっと書いたジークフリートについて補足します。これで、残すは一つだけ。今、最後の4サイクル目がはじまり、それが終わるまでにはなんとか終えたいところですが、来週は忙しいしなぁ・・

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


10月21日の日曜日、ROHのリングサイクル3つ目のジークフリートにトーチャンと行きました。


指輪どんなお話かは、以前の記事(→こちら )をご覧下さいですが、要するに、指輪奪回のために神様ヴォータンが孫として産み出したヒーローがいよいよ登場男の子クラッカー。怪物から指輪を横取りするためには「恐れを知らぬ純粋な若者」が必要ということで、腕力はあるけれど難しいことは何も考えないアンポンタンな単純男ジークフリートがオーダーメイドされたわけです。


なので、タイトルロールは、あっけらかんと力強く明るく高らかに歌い上げて欲しい役なんですが、それを見事に表現してくれたドイツ人テノール君(ステファン・ヴィンク)のことはオペラを観たその日のうちに速報しましたよね(→こちら )。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
Siegfried

Director Keith Warner
Set designs Stefanos Lazaridis
Costume designs Marie-Jeanne Lecca
Lighting design Wolfgang Göbbel
Original Movement Director Claire Glaskin

Conductor Antonio Pappano
Siegfried Stefan Vinke
Brünnhilde Susan Bullock
Wanderer (Wotan) Bryn Terfel
Mime Gerhard Siegel
Alberich Wolfgang Koch
Fafner Eric Halfvarson
Woodbird Sophie Bevan
Erda Maria Radner


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


飛行機や大蛇が出てきたりして、4つの中でこのセットが一番大掛かりになのではないかしら? うねるように動く大きな板の上でヴォータンが歌う場面は特に迫力あります(近くで見るとちょっと車酔いみたいに感じになりそうだけどショック!)。 


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


今回サイクルを見終わって、結局一番良かったと思ったのがサイクル3つ目のジークフリートだったのはジークフリート役によるところが大きいのですが、テノール好きの私はもう一人のミーメとのテノール二人のやりとり場面に一番ワクワクしました。

ジークフリートを赤ん坊の時から育てた(目的は金欲お金)ミーメ役はこれまでと同じゲルハルト・シーゲルなので聴くのは3回目なんですが、何度聴いてもよく通る声と達者な演技が素晴らしいです。と言いながら、次は他の人で聴いてみたいですけどね、実は。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

  London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
ブリン・ターフェルは、今回はさすらい人役(実はヴォータン)なので、神々のボスの威厳は必要ではなく、ボロ着でそこはかとないペーソスを醸し出して、なかなか良かったです。

これで、ラインの黄金、ワルキューレ、ジークフリートと今回はちゃんと無事に3つとも出演して(先回は怖気ついてキャンセル)、声量は相変わらず物足りなかったけど、ブリンらしい余裕というかふてぶてしさも出て、彼としては上出来。お疲れ様でした。


でも、最近痩せたという評判だったけど、あまり変わってなかったね。頭のてっぺんが薄くなってたけど。


それに、カーテンコールでは顔に貼った絆創膏が、ほれ、剥がれかけてるよ。出番が終わったら不快だから剥がしておいて、カーテンコールの前に慌てて付け直したのかな?にひひ


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

まるで美女と野獣の二人おとめ座クマ


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
ブリュンヒルデの出番が少ないのも、このジークフリートを楽しめた大きな理由のひとつだったに違いない、とこの後の神々の黄昏を観ながらしみじみ思ったことでした。


イギリス人がこの大役であちこちで活躍してるのは喜ばしいし、一生懸命なのはよくわかるので努力賞は差し上げますが、すみません、スーザン・ブロックに全く魅力は感じられません・・しょぼん


パッパーノ大将率いるオケも健闘ですが、かなり慣れたとは云え、やっぱりホルンとチューバがうるさくてたまりませんむっ。上手ならまだいいけど、プゥゥーッという小さいスカ音も全て聞えてしまうのは辛いものがあります。



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ゲオルギュー、ウエストブルック、ポレンザーニの話題あれこれ

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アンジェラ・ゲオルギューの来年5月のコンサートの切符が今日、サウスバンクの会員向けに発売開始になりました。


詳細はサウスバンクのサイト(→こちら )でご覧下さいですが、情報はやけに少なくて、2013年5月10日ロイヤル・フェスティバル・ホールで伴奏はロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ、という以外は何も決まってないようで、指揮者もわからず、共演のテノールも誰なんだよ~?という有様(私にはこれが重要)。もちろん曲目など一切発表無し。


がま口財布切符代はというと、これが、オケ演奏でうんと水増しするに決まってるのに、なんと一番高い席が90ポンドというぼったくり!叫び


最近、かのチェチリア・バルトリでもバービカンで高額なために切符が余っているという事実を知らないのでしょうか? それとも、「私はロンドンでしょっちゅう歌ってるから、チェチリアより人気があるのよ。だから私の方が切符が高くても当たり前でしょDASH!」、という自信があるのでしょうか?


あまり出過ぎると、「もう、歌う前からどういうことになるかわかってるから面白くないよね~シラー」、ということになってしまうんじゃないですかね~?、アンジェラさん。実際、私は主にその理由で今回はパスすることにしました。開始時間ぴったりに覗きに行ったのに、すでに最前列の良い席(60ポンド)は売れてしまってたってこともありますが。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


「あら、椿姫さん、今度は来てくれないの? 前回よりもっとあっと驚くドレスを着るかもしれないのに」


「そうそう、2年前(→こちら )のあのうお座マーメイド・ドレスはピカピカゴテゴテで凄かったですね。忘れられませんガーンゲロゲロ」


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
さて、


王冠1そのアンジェラ嬢は、女王陛下ご夫妻ご臨席の明晩のROHのガラ公演に出てくれる予定ですが(ドレスが楽しみ~ワンピース)、すでに一人脱落した歌手がいますうんち


エヴァ・マリア・ウエストブルックは、ワルキューレ最終回が終わったらさっさと家に帰りたくなったんでしょうかね? それとも、アンジェラが「ディヴァは私一人で充分よ!」、と言っていじめた?

いずれにしても、華やかなウエストブルック譲が出なくてがっかりですむっ



などと、


歌手にがっかりさせらことはよくあるんですが、今日、ウィグモア・ホールから悲しいお知らせが届いたんです。しくしくしょぼん


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
来年3月のマシュー・ポレンザーニのリサイタルで前から2列目の真ん中という抜群の切符をゲットできて凄く嬉しかったのに早々にキャンセルになってしまったんですダウン


アメリカ人なのでNYメトにはしょっちゅう出てるけどロンドンには滅多に来てくれないけどテノールのポレンザーニ、ルックスはぱっとしないけど大好きなのにラブラブ・・・(今年春のROHドン・ジョバンニのドン・オッタヴィオは凄く良かった(→こちら )。


第一ね、100ポンドもするウィグモア・ホールのサポート・フレンズになった大きな理由の一つがポレンザーニだったのに、ひどいじゃないのプンプン、プンプン



王冠2連日の悲報には耐えられないから、アラーニャは明日ちゃんと出てよね。オペラもバレエもお好きではなさそうな女王陛下が我慢していらして下さるんだから、ベストを尽くして頑張るように。これ以上一流歌手が抜けたら失礼だしね。

 


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不調アラーニャ、カーテンコールに現れず(女王陛下ご臨席なのに・・)

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


<30th October Tue>


さっき、ROHのガラ公演から帰ってきました。


詳しくはあらためて書きますが(そのために、珍しくプログラムも買ったんです。10ポンドもしたのに)、今日はアラーニャについてだけ速報。


マスネのLe Cidからアリアを2曲歌ったロベルト・アラーニャは、声がやけに硬くて乾いてて、歌うというより叫んだ高音はとても苦しそうで、無残な出来でしたガーン

目も当てられないくらいひどい前半に比べたら、後半の有名な私の大好きなアリアはかなりましで、少し嬉しそうな表情も見せてくれたけど、いつものサービス笑顔はなし。


そして、あろうことか、カーテンコールに彼だけ現れなかったんです叫び


普通のカーテンコールじゃないですよ、今日は。舞台まで下りて来て下さったエリザベス女王陛下ご夫妻に握手して頂ける王冠1というありがたくも特別なカーテンコールなんですよ!


!?それほど体調が悪かったんでしょうか? それとも、あまりに下手だったんで恥ずかしくてとんずらしてしまったのでしょうか? はたまた、アンジェラと喧嘩でも?


真相は明日になれば判明するかもしれませんが、青と黒の不規則な縞柄のジャケット着てたアラーニャの写真がないのはとても残念しょぼん

それどころか、あと2週間ではじまる「愛の妙薬」は果たして大丈夫なんでしょうか?ショック! すっごく心配汗



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

嬉しそうなアンジェラの写真を貼っておきまあしょう。



2曲歌った時にはそれぞれ違うドレスだったんですが、カーテンコールはまた着替えて膝丈ドレス姿になりました。でも、こんな時くらい、いつもの胸のあいたんじゃなくて、もうちょっと上品なドレスにすべきではなかったでしょうかね? 


        London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
因みに、女王様がお座りになったのはこの正面席で、私のupperslip席からはうんと乗り出してちょっとだけ見えたという微妙な位置だったので、最後にご夫婦揃って舞台に下りて来てらして嬉しかったです。


そして、舞台にはバレーダンサーとか美しい人たちがたくさんいたのに、一番輝いていたのは女王様でした。さすがクラッカー



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今年は少ない着物お出掛け

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<31st Oct Wed>

ハロウィーンの仮装の人はあまり観掛けませんでしたが、今夜は若い英国人ピアニストのベンジャミン・グローヴナーのリサイタルに行ってました。実は昨夜のROHはかなり退屈したんですが、今夜は打って変わって大興奮DASH! 書くことが溜まる一方ですが、今日は久し振りの着物お出掛け記事です。

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
先週土曜日はとても寒かったけれど素晴らしい秋晴れで、庭の枯葉も黄金色に輝いて美しい日でしたキラキラ


今年は夏の暑さが不足だったせいかもみじはあまり赤くなりませんでしたがもみじ


そして、この日の深夜に夏時間が終了して、一気に日が短くなり、気分はすっかり冬。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン) London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


やや欠け月


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


翌日の日曜日、久し振りに着物を着ました。バービカンのコンサートに行ったのですが、早目に着付けないとすぐに暗くなってしまって庭で写真が撮れないので焦りました。


ナイフとフォークコンサートの前に、日本からいらしたブログ仲間のmurasaki姫さん(→こちら )と英国在住のピアニストの息子さんと軽く食事もしましたが、バービカン・ラウンジはいつのまにか今流行りのタパス・バーになってましたわ。その方が軽く済ませることもできて便利ですけどね。

ドニゼッティの珍しいオペラ「ベリサリオ」をmurasaki姫さんと鑑賞。ルチアに雰囲気がそっくりのベタで美しいドニゼッティでした。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
ぼかしの付け下げは、庭で撮った写真ではえらく薄い色に見えますが、実際にはこんな感じの薄黄緑。主役は乱菊柄の帯。季節限定ですもんね。


10月の着物お出掛けはこれで2回目、今年通算で34回目とテンポが遅いので、7年前にブログをはじめてからの着物回数は最低になる見通し(まとめは→こちら )。


4年前は74回も着たこともあり、その後も平均は軽く50回以上なのに、なぜ今年はこんなに少ないのかはてなマーク


ひらめき電球


それは、やっぱり、去年ムスメが独立して以来トーチャンとオペラやコンサートに出掛ける回数が急に増えたためでしょう。

トーチャンは目立つのが大嫌いなので着物の私と一緒にいるのを好まないみたいだし、駅まで車で迎えに来てくれる人がいないと億劫になってしまうの。





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ROHガラ公演 アラーニャ夫妻の舞台写真

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<1st Nov Thus>

いや~んっ、いつのまにか11月に突入しているではありませんか!忙しいと時が経つのが本当に早くて嫌になりますね。映画007 Skyfallはいつ観に行けるんだろう?ジェームス・ボンドは国民的ヒーローで、日本で言えばフーテンの寅さんみたいなもの。だからというわけではないけど、新作はすぐに映画館で観るし、古い作品のDVDも全部持ってます、もちろん。

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一昨日のROHガラ公演、帰宅してすぐに自分で撮った写真を数枚アップしたんですが(→)、今日はネットで見つけてパクった写真を勝手にシェアさせて頂いちゃいましょう。カメラクリックで拡大します。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

ワーイワーイ、私とトーチャンも隅っこに写ってま~す! 

うんと豆粒でも女王様と一枚の写真に収まってハッピーニコニコ


で、どこにいるのさはてなマーク


左上のupperslip席の、2列あるうちの前列で真ん中から9番目と10番目だよーん。

黒っぽい服で身を乗り出してる私と白髪のトーチャンがかろうじてわかるかも。



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

ワンピースアンジェラ・ゲオルギューの赤白のおそろしく趣味の悪いドレスむっは、後半に歌ったカルメンのハバネラの衣装ということで、大目にみてあげましょうね汗

前半はドヴォルザークのオペラ「ルサルカ」の有名なアリア「月に寄せる歌」だったのですが、楽譜見ながらしか歌えない曲をう彼女に歌わせたのは誰なんだパンチ!

そんなこんなで、アンジェラは不調ではなかったけど、2曲とも彼女の良さが全くでない曲で気の毒だったしょぼん



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


ご亭主のアラーニャは絶不調の上、失礼なことにカーテンコールをボイコットしたし、華やかな筈の花形カップルは良いとこなし。オペラにお詳しいわけがない女王陛下にはきっと「なーんだ、一流オペラ歌手ってこの程度? もう一生オペラは観んでもええわうんち」、と確信なさったことでしょう。残念。


ウエストブルックはキャンセルしたし、オペラ陣営で一人気を吐いたのはブリン・ターフェルだけ。口笛吹いたり奇声を発したりして盛り上げてくれたウェールズ人のブリンがベストだったのは女王様もお喜びだったに違いないです。


くつバレエが主だった全プログラム詳細と感想、自分で撮った写真ももう少しアップしますね、(おそらく)明日。




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一体誰が演目を決めたんだ! @ROHダイアモンド・ジュビリーのガラ公演

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
10月30日のROHガラ公演のオペラ部門については、アラーニャのカーテンコール・ボイコット、ゲオルギューの選曲ミス、ウエストブルックのキャンセル等、すでに書きましたが(→こちらこちら )、全体にはどうだったかというと、


これが、全くぱっとしなくて、折角女王様ご夫妻がいらして下さったのに、残念なことでした(因みに切符を売り出したときはOur Extraordinary WorldというROHのキャッチフレーズだけの寄付金集め公演だったのですが、その後で女王様ご臨席が決まったんでしょう、いつのまにかダイアモンド・ジュビリー祝いになってました)。


    メモプログラムを拡大してご覧下さいませ →


バレエ部門はオペラよりは気合を入れて頑張ったのですが、力の入れどころが間違ってて、ガラ公演には相応しくない地味なオタクバレエがほとんどむっ


普段より高い切符代払ってるんだしがま口財布、タキシード姿もたくさんいてお洒落してきて華やかな気分なんだからキラキラ、レパートリー演目の見せ場だけをあれこれちょっとづつ踊ってくれて、ビジュアル的にもパーッとゴージャスにして、「バレエって夢の世界に誘ってくれるのね、素晴らしいラブラブ!」、と溜息させてもらえるのかと思いきや、


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
セット無しでがらーんとだだっ広く見える空間で、二人だけで踊る演目が6つもあり、それも舞台狭しとくるくるぴょんぴょんしてくれるのであればまだしも、ほとんどが新作の抽象的なモダンバレエで大きな動きはないので、上手だから少しであれば見応えあるけど、延々と続くので退屈で退屈で。こういうのをフルにやりたいのであればせいぜい2、3にすべきだし、いや「どうしても6つやるんだ!」という場合は、途中で暗転してちょん切ればよかったのに。


王冠1女王様の正面席も舞台から遠いので、あれを我慢してご覧になったのかと思うとお気の毒でたまりません。恩を仇で返すという言い回しは英語にはないですが、まさにそれ。


「もう二度とここのガラ公演には来るものか」、と思ったのは女王様だけではなく、ROHを助けるために大枚はたいて下さったお金持ちもそういう人がたくさんいたにちがいない(高い切符はディナー付きとは言っても、やっぱりパフォーマンス自体が楽しめないと本末転倒でしょ?)


演目のつなぎにスライドして現れるスクリーンの映像でたくさんの人(出演者や裏方さん)が口を揃えて「いかにROHが素晴らしいかクラッカー」をいやと言うほど繰り返すのですが、実際に見せてもらえたのがあれでは白けてしまい、関係者の自己満足度だけじゃんって感じ。


休憩がやけに短くて正味3時間、長くてしんどい夜でした。最後に舞台に女王様とフィリップ殿下が登場して下さらなかったら、救いようがなかったかも。私の切符は18ポンドだから「金返せ~っ」とは言いませんが、折角のジュビリー祝いだったのに、残念無念しょぼん


因みに、「誰が演目を決めたんだ!」の答えは、Kasper Holten(オペラ)とKevin O'Hara(バレエ)の新しいdirector達に違いないです。従来とは違うスタイルの新鮮なガラを企画しよう!と張り切ったんでしょうが、間違った方向に進んでしまいましたね。馬鹿!


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
歌手も指揮者(パッパーノ大将がキャンセルして代役がダニエル・オレン)も大口開けて国家God Save the Queenを合唱しましょう音譜 疲労困憊に違いない女王様の表情は硬いですがむっ


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
 以下の写真はクリックで拡大します


アンジェラ 「あら、私よりもっと胸出してる人がいるわ」


   London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
左:つまんない衣装のアリーナ・コジョカルと手をつないでる背広の男性が振付のニューマイヤーでしょうか? どうってことない踊りでしたが。
右:せっかくナタリア・オシポアが出てくれたんだから、ドンキホーテのジャンプ場面とかご披露して欲しかった。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

一番得したのは、小林ひかるさんと平野亮一さんだったかも。唯一大勢で踊って華やかだったLa Valseの中心的存在だったし、カーテンコールでもアンジェラやブリンのすぐ後ろに立って目立ってましたチョキ



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ムスメの誕生日、ハリウッド映画コスチューム展へ

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
<4th Nov Sun>


ケーキ今日はムスメの誕生日。


25年前の穏やかな秋の日に安産で生まれたムスメは、親にも先生にも一度も叱られることなく素直に従順に育ち、1年半前にBF君と一緒にフラットを借りて独立。映画の小物作りの仕事で撮影所で毎日忙しく働き、公私共に充実してるようなので親としては一安心。


日曜日だったので誕生日のお祝いに私たちもジョインすることができたのはラッキーで、BF君も一緒に4人でランチとミュージアムに行きました。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
ムスメもBF君も日本食が大好きなので、日曜日のお昼にやってるナンチャっテではないジャパニーズ・レストランは少ないのですが、グリーンパーク駅近くのMatsuri St. Jamesへ。


ムスメはねぷた祭りの飾りを興味深く見てました。


お酒割り箸

ほぼ私の独断で選んだアラカルトをシェアしましたが、シェフのパフォーマンスも見せてあげようと、ビーフを鉄板で焼いてもらいました。

特に美味しかったとは思いませんが、雰囲気は良いお店です。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)  


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
次はバスでVictoria & Albert Museumに行き、前売り券が買ってあった特別展Hollywood Costumeを見学カチンコ


写真禁止なのが残念ですが、たとえ撮ってもいいよと言われても凄い人出な上、会場はコスチューム保護のためかやけに暗かったので、ろくな写真は撮れなかったでしょう。

    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
詳細は→こちら をご覧下さいですが、展示数も多くなかなか充実した内容で、人気があるのも頷けます (入場料14ポンド)。

ジーンズ男性のコスチュームは、「おお、これがあのXXXか」、とは思っても、あんまりモノとしては面白くないですが、女優さんたちのゴージャスな衣装はどれも素敵。



ワンピースサンダルオードリー・ヘップバーンの「ティファニーで朝食を」の黒いスリムなドレス、マリリン・モンローの「七年目の浮気」の風でめくれる白いワンピ等々、有名な品々が豊富に展示されてましたが、私が特に感激したのは、「風と共に去りぬ」のヴィヴィアン・リーの緑と深紅のベルベット2着。思春期に影響を受けた映画ですから。    


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

黄昏時のV&Aの中庭がきれいでした。すぐ近くにあるThe Natural History Museumの前はスケートリンクになってました。



ムスメたちはこの後、007映画を観にいくとのこと。明朝5時起床のムスメにとっては盛りだくさんで疲れたでしょうが、充実したお誕生日を過ごせて良かったね。



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神々の黄昏 by Wagner 藤村実穂子さんが光ってました

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<6th Nov Tue>

とても寒いロンドン、今朝家を出た時はなんと3度。これは真冬でも「今日はすごく寒いね~」、と感じる気温で、日曜日はなんとイングランド南部で初雪も雪

指輪ROHのリングサイクル騒ぎが終わってからすでにしばらく経ってしまいましたが、あと一つだけ残ってる「神々の黄昏」についても一応記録しておかないとね。

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


私たちはサイクル4回のうちの3回目に行ったのですが、そのクライマックスである神々の黄昏が10月24日でした。

ワーグナーが15年掛けて描いた壮大なストーリーの筋書き椿姫的解釈は以前の記事(→こちら )をご覧下さいですが、要するに、


指輪ボス神ヴォータンが指輪奪回作戦のために生み出した英雄ジークフリートは見事指輪を手に入れたが(頭が弱いし、指輪の価値は理解できないので、すぐに愛の証にブリュンヒルデにあげちゃうんですが)、アルベリヒ(覚えてますか?最初にライン河底から黄金を盗んだ人です)の息子ハーゲンの策略で忘れ薬を飲まされ、ブリュンヒルデを捨ててハーゲンの妹と結婚。むかっ怒り心頭のブリュンヒルデがジークフリートの弱点を暴露してためにジークフリートは殺され、指輪をめぐる諍いをこれ以上繰り返さないようにと、ブリュンヒルデはジークフリートの遺骸が燃え盛る中、指輪もろともライン河に飛び込み、ヴォータンが建てたワルハラ城も炎上メラメラ波


で、3代に渡る長年の呪いと葛藤は終焉し、結局、物語の最初の状態に戻っただけという、進歩のない話なんですが、まあ世の中そんなものでしょう。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
Götterdämmerung


Director Keith Warner
Set designs Stefanos Lazaridis
Costume designs Marie-Jeanne Lecca
Lighting design Wolfgang Göbbel
Original Movement Director Claire Glaskin

Conductor Antonio Pappano
First Norn Maria Radner
Second Norn Karen Cargill
Third Norn Elisabeth Meister
London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
Brünnhilde Susan Bullock
Siegfried Stefan Vinke
Gunther Peter Coleman-Wright
Gutrune Rachel Willis-Sørensen
Hagen John Tomlinson
Waltraute Mihoko Fujimura
Alberich Wolfgang Koch
Wellgunde Kai Rüütel
Woglinde Nadine Livingston
Flosshilde Harriet Williams


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

音譜パフォーマンスについてですが、


そろそろ疲労で倒れてくれてもいいがとワラ人形した祈りも空しくガックリ、ブリュンヒルデのスーザン・ブロックは今日も元気一杯。でも、絶好調でも弱い声だし、ワルキューレ、ジークフリートと散々聴き飽きたので、彼女が歌ってる間は死ぬほど退屈して、長いオペラがますます長く感じました。当たり前のことだけど、オペラは歌手の出来によって良くも悪くもなるということを痛い形で再確認ガーン


その証拠に、ジークフリートのステファン・ヴィンクが歌ってる間は短く感じましたよ。スコーンと声が抜けるテノールはやっぱりオペラの華だわ。


反対に、いくら上手でもバリトンやバスには萌えない私は、ハーゲン役のジョン・トムリンソンは感心と尊敬はすれども、聞き飽きたこともあり、来年1月のミノタウロス(→こちら )もパス。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

クラッカー今日とても良かったのは、この回で初登場の女性二人。


まず、藤村実穂子さんは、ブリュンヒルデの妹役で、「お姉ちゃん、皆が呪いから救われるように、指輪はワインの乙女たちに返してあげて」、と懸命に説得するんですが、腰の据わった歌と演技はi説得力もあり、実に立派なパフォーマンスでした。この役はいつも彼女なので聴くのは少なくとも3回目なのですが、今回は特に相手役が迫力のないブリュンヒルデだったので、藤村さんの素晴らしさが更に際立って、大きな拍手を受けました。他の役でも聴いてみたい!

ひらめき電球あ、藤村さんはもうすぐ日本のあちこちでお歌いになるようですよ!(→こちら


もう一人は、歌う場面は少ないけれど、舞台映えする大柄美人のレイチェル・ウィリス・ソレンセンで、私は彼女のよく通る張りのある輪郭のはっきりしたクリアな声が大好き。今年はじめのフィガロの結婚でも素敵な伯爵夫人だったけど(→こちら )、モーツァルトもワーグナーも上手に歌えるなんて凄い。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


今日はオーケストラ全員が舞台に立ってカーテンコール。ROHでこのスタイルを見たのは初めてですが、これをいつもやってるバレンボイム先生の真似をしたのでしょうか?


今回残念だったのは、いつものオケの横の席に座ったところ、普段は後ろにいる金管楽器の一部が横に流れ、私のすぐ下にホルンとチューバがいたので、彼らがフルに吹くと(下手だし)オケも歌手も聞えなくなってしまうという状態だったこと。ワーグナーはオケが最重要とも言えるわけですから、パッパーノ大将の勇姿をまじかに見られたのは感激でしたが、あまりにもアンバランスで台無し・・・しょぼん  


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


ということで、全ての役に一流歌手を揃えることはできなかったですが、来年のワーグナー生誕二百年に先駆けて切符の売れ行きは凄まじかったし、全体的にはまあまあの出来だったのではないかしら。


私はここでサイクルを通しで観るのは、ゲルギエフ指揮のキーロフも含むと3度目なので、特に達成感もないのですが、フルサイクルを一気に観るのは初めてだったトーチャンは、「あれだけ払った価値はあったよな」と何度も言い(私が高いなあとブツブツ言い過ぎたわけではないですよ)、楽しんだようで、彼にとっては今年のオペラ鑑賞のハイライトだったに違いないです。


ワーグナーがとても気に入ったトーチャンには申し訳ないのですが、もうすぐ私だけ海外遠征でローエングリンを聴きに行きま~すDASH! それについては又近いうちに。



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ベンジャミン・グローヴナー 若い英国人ピアニストのリサイタル

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<8th Nov Wed>

今夜、やっとSkyfallを観てきました。23作目にしてジェームス・ボンドの最高傑作と評判のこの映画、ネタバレはしませんが、007映画50周年を飾るには今まで以上の大スケールでドドーンと派手にぶちかますのかと思いきや、原点に戻り視点を変えた展開で違う緊張感があり、新鮮でした。そして、007映画に不可欠な要素はちゃんと押さえながらも 英国がたくさん出てくるのでこれもイギリス万歳イヤーの一環でしょうか? ロンドンの地下鉄や私の会社のすぐ近くのビルも登場して親近感たっぷりでしたしね。

英国人が誇りを持てるということでは、こないだ行った若いイギリス人ピアニストも素晴らしかったので、今日はその話題にしましょう。

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聴きに行った全てのオペラやコンサートについて書き残すヒマはないけれど、10月31日、「おおぉ~っ、この子のことは絶対書かなかんDASH!」、と名古屋弁で感激したピアノ・リサイタルがありました。


サウスバンクのインターナショナル・ピアノ・シリーズで、中ホールであるQueen Elizabeth Hallだったので早くから売り切れになってたようですが、今回の大成功により、次回はきっとキャパの大きなロイヤル・フェスティバル・ホールでしょう、そりゃ。
London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
ベンジャミン・グローヴナー君は今20歳ですが、2004年、僅か11歳の時にBBCヤング・ミュージシャンのピアノ部門で優勝(私はぶっちぎりで彼がベストと思ったけど、総合優勝はヴァイオリン美少女ニコラ・ベネデッティ)。

その時のことはよく覚えていて、「どうしてこんなガキンチョが、手も小さいだろうに、こんな上手に弾けるわけ!?目」、とテレビを観ながらびっくり仰天したものです。Youtubeに一部出てますので、→こちら 映画でどうぞ。


ピアノ教師の母親に6歳から手ほどきを受け、5年後には凄い腕前になってしまった天才君は、その後順調に成長し、13歳でカーネギー・ホールにも出演し、名門Royal Academy of Musicを優秀な成績で卒業したばかり。

私は小さい時からウォッチしてたので、テレビのインタビュー番組などに時折出たのを見てましたが、知名度がぐんと上がったのは、去年のプロムスのファースト・ナイトでしょう。


       London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


その彼をやっと生でじっくり聴く機会が訪れたわけですから、気合を入れて良い席を確保して長い間楽しみにしてました。こないだのROHのガラと幸い一日ずれたのですが、もし同じ日に重なってたら、私はベンジャミン君を選んだと思います。やっぱり生で聴かないと、音色はわからないですから。


そして、期待はかなり高かったんですが、それを上回る演奏を聴かせてくれて、私は大ファンになりました。若くて上手なイギリス人ピアニストを応援できるのは格別。     


クリップ

Benjamin Grosvenor piano


Johann Sebastian Bach: Partita No.4 in D for keyboard, BWV.828
Fryderyk Chopin: Polonaise in F sharp minor, Op.44
Fryderyk Chopin: Andante spianato & Grande Polonaise brillante, Op.22
Interval
Scriabin: Selection from Mazurkas, Op.3
Alexander Scriabin: Valse in A flat, Op.38
Enrique Granados: Valses poeticos
Adolf Schulz-Evler: Concert arabesque on themes by Johann Strauss from Blue Danube transc. for piano

クリップ


一見、とりとめのないごった煮プログラムに見えますが、実はダンスがテーマで、なるほど、そういう括り方もあるのかと感心。


最初のバッハはなんだか弾んでて、もうちょっと落ち着いた感じの方がいいかなとも思いましたが、若さ溢れる演奏は新鮮。真横から手もよく見えたのですが、大袈裟な表情など作らなくて淡々とピアノを見つめて弾くだけなのですが、どんなリサイタルになるんだろうとワクワク。


そして、次のショパンでぶっ飛びましたロケット  

そこまで期待してなかったけど、なんと、ほとんどキーシンの神業に迫ってるじゃないですか! キーシンほど左手は強くないですが(key神には誰も勝てない!)、若い男性が渾身の力を込めて叩く鍵盤の迫力といったら・・・。


          London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


そして、後半の変化に富んだプログラムを難なくこなし、正確さと力強さではキーシンに適わないけど、キーシンの機械のような冷たさと比べると(それはそれで素晴らしいのけど)、ベンジャミン君はリズムも弾き方もなんだか温かいものを感じました。


クラッカー拍手喝采とスタンディングオベーションに気を良くしたベン君は紅潮しながらアンコールを3曲弾き、聴いたことのないものばかりでしたが、もの凄いテクニックをこれでもかと披露してくれて、観客は大喜び。美青年ではないけど好青年で華やかさとカリスマ性もあり、お祝いイベントのピアニストというと、お祭男のランランがしゃしゃり出て出演してくれることが多いけど、もうこれからは地元イギリス人のベンジャミン君に出てもらえばいいよね~チョキ


さて、このベンジャミン君とタイプが似てるキーシンのリサイタルが来週あり、もちろんバービカンでかぶりつきますよ~にゃーラブラブ 去年はいまいちだったけど(一昨年は素晴らしかった)、さて今回の出来はいかに? キーシンくらいになると、時には不調でもファンは離れないけど、そこまでの地位を確立していないベンジャミン君はまだ一回一回が勝負で、毎回唸らせないといけないので大変でしょうが、さらに上達してキーシンやアンスネスと並ぶ日も近いかも。頑張れよ~っ!!

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

憧れのかの君がもうすぐ聴ける

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

<11th November Sun>


今日は半日ムスメが遊びに来てくれた以外は家であれこれ片付け事や来週の支度ができて有意義な週末でした。

明日からとても忙しいので、来週末の小旅行の準備もすでに済ませてスタンバイカバン  アラーニャやバルトリで着物も着ますよ。

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)



おやっ! この3人はっ?!目


最近パッパーノ指揮でクラウス・フロリアン・フォークトトーマス・ハンプソンがロンドンで歌ったの?


いや、そうじゃなくて、実は去年2月27日のカドガン・ホールのコンサートの写真です。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
Orchestra of the Royal Opera House, Covent Garden
Zurich International Concert Series 2010-11


Antonio Pappano Conductor/Piano
Thomas Hampson Baritone
Klaus Florian Vogt Tenor

Programme:
Mahler: Piano Quartet Movement in A minor
Wagner: Siegfried Idyll
Mahler: Das Lied von der Erde (Songs of the Earth) (chamber version, arranged Schoenberg completed Rainer Riehn)



その頃やけに忙しくて、結局記事にはできずボツになったんですが、着物姿の私は唾が飛んできそうな最前列で下から愛しいクラウス君を見上げてヨダレってました~ラブラブ! 

マーラーの「大地の歌」だけなので出番は少なかったですが、クラウス君の清らかな美声と颯爽としたタキシード姿がすっごく素敵だったことキスマーク    


     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

で、又なんで今頃このコンサートのことをアップするわけはてなマーク


はい、それはですね、来週久し振りにクラウス君をまたまじかで聴く予定なので、1年半ほど遅れましたが、この機会写真だけでもご披露させて頂こうかと思ったわけです。クラウス君、ちょっと前に日本でローエングリンに出て人気出たらしいですしねクラッカー


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

ひらめき電球もう一つありますよ~

同じ頃に彼が主演のオペラも観に行って、しかもそれは海外遠征で、着物姿だったのに、それもすっ飛ばしたので、ここでついでにアップしちゃいましょう。


2月18日、バルセロナのリセウ劇場のパルジファルでしたが、こちらは軍服姿で、これが又、ブロンドの長髪とのアンバランスさがなんとも言えず、鼻血ブーラブラブアップ


オペラ三昧イン・ロンドン
Conductor Michael Boder

Stage direction Claus Guth

Scenography Christian Schmidt

costumess Christian Schmidt


Klaus Florian Vogt

Anja Kampe

Alan Held

Hans-Peter König

Evelyn Herlitzius

Boaz Daniel

Eric Halfvarson

Andrzej Dobber


Symphony Orchestra and Chorus of the Gran Teatre del Liceu



1930.年代とおぼしき軍服姿でしたが、日本からいらしたブログ仲間のkametaroさんが同じ日の公演をご覧になって詳しくレポートなさっているので→こちら をご覧下さい。どんなに頑張ってもこんなに上手にレポートできませんので、私は写真だけ。


オペラ三昧イン・ロンドン


オペラ三昧イン・ロンドン
      オペラ三昧イン・ロンドン


      オペラ三昧イン・ロンドン

オペラ三昧イン・ロンドン  オペラ三昧イン・ロンドン


クラウス君はロンドンには滅多に来てくれず、ROHに出たのは2009年6月のルル(→こちら )だけなんですが、来てくれないのであれば、こちらから出向くしかないわけで、


来週末にミュンヘンのローエングリンを観に行くんです。イエーイッロケット (→こちら


たまたま日本から遊びに来る友人とどっかヨーロッパの街にちょっと行きましょうよ、ミュンヘンとかはどうかしらね? ここのオペラハウスも一度行ってみたかったし。何か良いのやってるといいね~、ということだったんですが、ラッキーなことに、おおおぉっ、クラウス君のローエングリンアップ じゃあ、気合を入れてうんと早くから一番高い席を予約しときましょう。


という経緯で手に入れた前から2列目の切符は、ROHでいつも座る席の10倍はするんですが、クラウス君に食らうすできれば、でれでれと財布の紐もゆるみますがま口財布


白鳥の騎士ローエングリンはジーパン姿の大工さんという妙な演出なのは知ってます(2009年7月ヨナス・カウフマンのプレミエをご覧になったミュンヘン在住のsarahoctavianさんのレポートは→こちら )。


でも、タキシードと軍服姿の格好良いクラウス君とは全く違うでしょうけど、なんせROHではローエングリンはいつも百貫でぶで立ってるだけのヨハン・ボータなので、どんないでたちでもクラウス君はもっと素敵な筈。


ということでとても楽しみなミュンヘン行きは、観光もしますが、トーチャンと一緒ではないので、いつもの歩いてばかりの旅行とは違って、ゆっくりレストランで食事もできそうです。




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ディミトラ・テオドゥッシュウ @Wigmore Hall

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カメラ写真はクリックで拡大します
London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

<12th Nov Mon>


さっき、ウィグモア・ホールから帰ってきました。、明日からROHで愛の妙薬がはじまるし、今夜無理して書かないといつになるやら、或いはボツになるかもなので、手短に書き殴っておきましょうDASH!


今シーズンから会場をウィグモア・ホールに移したローゼンブラット・シリーズ。弁護士であるローゼンブラット氏が趣味でやってる赤字リサイタル・シリーズなんですが、私が行くのはウィグモアに引越し以来これがはじめてですが、最前列のど真ん中を首尾よくゲットして楽しみにしてました。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
Dimitra Theodossiou soprano

Elda Laro piano
Verdi
Pace, pace from La forza del destino
La canzone del salice… Ave Maria from Otello
Liszt
Il mormorio del bosco
Donizetti
Piangete voi?… Al dolce guidami from Anna Bolena
E Sara, in questi orribili momenti… Vivi ingrato from Roberto Devereux
(interval)
Verdi
Ecco l'orrido campo… from Un Ballo in Maschera
Mascagni
Voi lo sapete, o mamma from Cavalleria rusticana
Verdi
Prelude from La traviata
Puccini
Si, mi chiamano from La bohème
Vissi d'arte from Tosca
Verdi
Prelude from Aida
La luce langue from Macbeth

オペラ歌手でも地味な歌曲を渋く歌うのがウィグモア・ホールのお約束事みたいなものですが、これはローゼンブラット氏が場所を借りてるだけで、いわば治外法権。ベテランのギリシャ人ソプラノ、ディミトラ・テオドゥッシュウが華やかなオペラアリアをこれでもかこれでもかと言うくらいたっぷり歌ってくれて大サービス(たまにピアノのソロが入りましたが)。

イギリスでは知名度の低い彼女のことを知ってる人は少なくて、客席を埋めるために動員されたシティのビジネスマンや弁護士さんたちも多かっただろうと思いますが、「おお、凄いじゃないか、この人」と誰しもが思うに違いないも立派な歌唱力とドラマチックな表現力でやんやの喝采を浴び、大いに盛り上がりました。

私は、彼女が日本でちょっと前に椿姫とかやって評判良かったのを知っているので期待は高かったのですが、超高音だけはちょっとだけ苦しそうだったものの、ムラなく美しい声が気持ちよく伸びて、聞惚れましたクラッカー


ドニゼッティにはちょっと彼女は重過ぎてイマイチでしたが、ヴェルディとプッチーニは彼女に合ってて、仮面舞踏会や運命の力、マクベス、トスカはフルオペラでもきっと素晴らしいでしょうから、是非聴いてみたいです。

特にトスカは、ROHで我が物顔でやってるゲオルギューみたいなか細い声より、テオドゥッシュウのしっかり身が詰まって低音に迫力のある歌手の方が絶対向いてて、Vissi d'arteは今まで聴いた中でベストと言えるほど。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


貫禄と余裕の態度も堂々としてて立派な彼女は、こんな狭いホールで歌わせるには勿体ないスケールの大きなソプラノですから、是非是非ROHで主役をやってもらいものです。


尚、ドレスは予想通り(ウィグモアでは珍しいことに)、途中で着替えてくれましたが、まるで「体型の欠点をカバーするためにはどちらのドレスがお利口さんでしょうか?」、という冗談質問みたいですねにひひ  「もうちょっと痩せましょう」、というのが正解でしょうけどブタ

でも、精一杯お洒落してくれて、目の前の私には、髪や肌も細かいラメでキラキラキラキラしてるのが見えました。


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愛の妙薬 初日

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<14th Nov Wed>

カバン週末に行くミュンヘンのオペラハウスには洋服でと思い、全て支度してあったのですが、急に着物にしようかしらという気にもなって、荷物のスペースを作るために無駄なものは一切取り除いて作業し直して試してみました。まだどっちにするか決めてないけど。

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


昨日、待ちに待った「愛の妙薬」の初日を観ました。


オペラについては、以前の記事(→こちら )をご覧下さい、なのですが、一言で言うと、明るく楽しいラブ・コメディで、オペラには珍しいハッピー・エンド。ドニゼッティの美しいメロディがぎっしり詰まった名作ですが、重くてシリアスなワーグナーのリングサイクルの次にやるには理想的です。ご贔屓ロベルト・アラーニャですから、あと2、3回行く予定ですが(彼が出る日は全部押さえておいたのですが、諸事情で行けない日が結構あるのが残念)、今日は初日のパフォーマンスをざっくりと。


カメラ(以下の写真はクリックで拡大します)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
L'elisir d'amore


Director Laurent Pelly
Composer Gaetano Donizetti
Costume designs Laurent Pelly
Set designs Chantal Thomas
Associate costume designer Donate Marchand
Lighting design Joël Adam

Conductor Bruno Campanella
Adina Aleksandra Kurzak
Nemorino Roberto Alagna
Belcore Fabio Capitanucci
Dulcamara Ambrogio Maestri
Giannetta Susana Gaspar


10月30日のROHガラ公演(→こちら )では、なんと女王様が舞台に登場して下さったのにカーテンコールをボイコットまでしたロベルト・アラーニャ、愛の妙薬に本当に出てくれるのかしらと心配だったけど、ああ、良かった~、ちゃんと回復して、さすがの実力と貫禄とスター性を見せてくれましたクラッカー


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
カゼ実は何度か小さくクシュンクシュンと咳をして、一度ハイCで大失敗しでかしたのですが、それ以外は声にも甘さが戻り、コメディ演技も大袈裟でありながら細やかで、いつものアラーニャ節をまじかから堪能しました。

ジーンズおやっ!と思ったのは衣装で、今までのネモリーノは薄汚れて穴のあいたストライプのだぶだぶTシャーツにズック靴といういでたちだったんですが、今回は全く違い、ランニングシャツとつなぎの作業ズボンにゴム長靴。特にグレードアップしたわけではないですが、肌の露出が増えたのはたしかで、ウッフーンキスマーク  遺産が転がり込んで急に女性たちにモテモテになる場面ではパンツ一丁でしたしねべーっだ!



49歳くらいにしては悪くない体だという自信があるからこそできるわけで、おそらく彼自身が「おいらがアンジェラと共演した愛の妙薬を真似しようぜ!」、とか提案したのではないかしら? 私は何度か彼に抱きついたことがあるのですが(キャッ)、胸が厚くてしっかり身が詰まってる上半身なのよ~んにひひ



ともあれ、ハラハラしましたが、概ね上出来だったので一安心。彼が誰だか知らないで聴いたとしても、「んまああっ、上手なノールじゃないの。好きだわ~ラブラブ!」、ときっとぞっこんになったでしょう。次は完全に元気になってね。心配せずに耽溺したいから。

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アディーナ役のアレクサンドラ・クルザック(クルジャックというのが一番近い発音かしら?)、ROHにはよく出てくれて、この役でも何度も聴いてるのですが、彼女の心地よい滑らかな声は大好きなので、何度聴いても聴き飽きません。アラーニャとの相性も良くて、主役二人がこんなに歌も演技も上手で且つチャーミングだと、ワクワクしますクラッカー


主役二人が有名歌手であれば御の字と思わなければいけないROHですが、脇役であっても大切なキザ軍曹とインチキ薬売りのバリトン二人は、「なんだ、今回はこんな奴らしかゲットできなかったのかよ・・」とがっかりでしたむっ



でも、意外なヒットは、頭の弱いネモリーノの恋心につけこんで惚れ薬を売りつけるドゥルカマーラ役のアンブロージョ・マエストリ。この縦横ともとてつもなくでっかいブタ人は、こないだのファルスタッフもパリで観たリゴレットも声はヘナヘナで全然良くなかったのに、今日はえらく元気で、特に芝居が上手なわけでもなく一本調子なんだけど、あれだけの凄い声量だとそれだけで「おおぉ~~っ」。すっかり見直しました。


アディナーに言い寄る横柄で傲慢な伊達男のベルコーレ軍曹は、決して悪くないのですが、他の3人と比べると存在感なくて地味な感じ。他ので見た事があるような気もするけど印象が薄い。ルードヴィック・テジエが出てくれたこのもあって、この役が素晴らしい歌手だと一段とオペラの魅力も上がるのですが、ま、そこまで贅沢は言うまい・・汗


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映画反対側からご覧になったPrimroseさんがカーテンコール動画をYoutubeにアップして下さいました(→こちら


尚、この日はPrimroseさんがついにオペラハウス着物デビューキラキラなさって、賞賛の嵐だったんですよ。その様子はまたあらためて。




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ミュンヘンに行ってきます

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<16th Nov Fri>


飛行機友人とミュンヘン小旅行に行ってきます。


ホテルミュンヘンに泊るのは土曜と日曜の2泊ですが、早朝フライトのため、今夜はスタンステッド空港のホテル滞在です。


今日はROH愛の妙薬の2回目で、それを観てから空港に行こうとずっと思っていたんですが、それではあまりにもせわしないし、せっかくの4ツ星空港ホテルも楽しまなければ勿体ないということで予定変更、ホテルでゆっくり食事やスパで今夜から旅行気分開始です。この2週間は仕事もすごく忙しくかったのでのんびりできるのも嬉しいし。


車土曜日はミュンヘン在住の方にドライブでご案内して頂けることになっていて、それが一番楽しみ。


音譜日曜日は4時から金髪碧眼美貌テノールのクラウス・フロリアン・フォークトのローエングリン。格調高いオペラハウスだそうですから、着物で行くことにしました。


それ以外にはなにをするか未定ですが、ミュンヘンの街は実質的にはじめてなので、初心者観光コースになるでしょう。トーチャンと一緒の時ほど歩かないし、万歩計の呪縛もなく、ゆったりと楽しむつもり。そうだ、ドイツ系男性も好みなので、それもじっくり鑑賞しなくちゃね。ふっふっふにひひ


温泉ホテルはここ。オペラハウスのすぐ近くです → こちら


月曜日の夜にロンドンに戻りますが、旅行中にインターネットにアクセスできるかどうかあやしいので、留守中は私の代わりにランキングをクリックして頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。




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では、行ってきま~すDASH!

って、その前に午後は出勤して必死で仕事を片付けないと・・・ガーン 



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昨夜のチェチリア・バルトリ、詳しくはまたレポートしますが、花束をもらって嬉しそうな写真だけ貼っておきます。

咳しながらちょっと苦しそうでしたが、素晴らしいコンサートで、いつものように観客総立ちで盛り上がりました。

ミュンヘンから戻りました

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<19th Nov Mon>


カバンさきほど、無事にミュンヘンから戻りました。


旅行中はほぼ完全にネット落ちしてたので、帰宅後メールの返事などでバタバタショック!してて旅行のことを書くのは又あらためてになりますが、


晴れ車お天気に恵まれ、ブログ仲間のお二人に案内して頂いたドライブもアルプスと湖が絶景で最高だったし、(sarahoctavianさんがブログ記事にして下さってます→こちら


音譜ラブラブ!クラウス君のローエングリンも素晴らしくてラヴラヴ状態。旅行写真をトーチャンに見せたら、あまりにクラウス君のカーテンコールが多くて呆れてましたべーっだ!。 ドキドキして手が震えてたのでたくさん撮らなきゃろくな写真がないかもしれないと心配でさ汗


チョキミュンヘンも旧市街も可愛いし、短いけれど、とても充実した小旅行でした。



余韻に浸っている余裕もなく、明日は朝から当然出勤ですが、夜はバービカンでエフゲニー・キーシンのピアノ・リサイタルもあり、又かぶりついてきま~すDASH!




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着物お出掛け3回分 (一人で、二人で、三人で)

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<21st Nov Wed>

家に夜いるのは一週間ぶり。コンサート、オペラ、旅行、着物・・とネタが山積みだけど、なにから手を付ければいいのやら? 何百枚も撮った写真の中から選ぶのだけでも一仕事。ま、やっぱり手っ取り早くできる着物記事でしょうか。今月は結構着物お出掛けしてるんで、一気に3回分載せちゃいましょう。

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11月13日の愛の妙薬の初日は、オペラ仲間のPrimroseさんのROH着物デビューでしたクラッカー


「絶対お似合いだから、是非ご一緒に!」、と言い続けて数年間、やっと8月のマナーハウスでそれが実現したわけですが(→こちら )、成人式以来の着物体験は心配したほど苦しくもなく、美しいPrimroseさんは当然皆さんの賞賛の的。それでは次はオペラハウスに繰り出しましょうということであれば、アラーニャ主演オペラの初日は絶好の機会。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


ピンクがお好きなPrimroseさんには優しい感じがお似合いと思い、はんなりとした古典的な小紋と紫の半幅帯をお召しになって頂きましたが、どんぴしゃではないでしょうか? と我ながらニンマリニコニコ


付き添いのねえや役の私ですが、そんなに地味にはせず、ピーチの色無地で二人してピンクっぽく華やかにしてみました。運ぶのも結ぶのも簡単なので、二人とも半幅帯。


私の会社で着替え、地下鉄で早めにオペラハウスに向かい、早く来てねと頼んでおいたトーチャン・カメラマンがまだ空いてるうちにあちこちで写真撮ってくれました(ついでに稀なトーチャンとのツーショットも)。

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そして、いつも粋であでやかな着付けのA先生がご到着キラキラ


私たちのコーディネートは前以て連絡してあったので、違う色目の着物を考えてらっしゃったそうですが、なぜか直前に「これが着たい!」、と気が変わったのは私とそっくりな、でも一段と鮮やかなオレンジ色の無地。


ま、こうして3人でピンクオレンジ系で揃えるのも華やかだし迫力も増してなかなかいいかもしれませんね宝石赤宝石赤宝石赤


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


ナイフとフォーク私とPrimroseさんは終演後に近くのイタリアンレストランでディナー。


このお店はアラーニャのいきつけで、以前彼をここで待ち伏せしたこともあり(→こちら )、もしかしたら今日も来るかもという千分の一くらいの低い期待度でした(初日だからきっとオペラハウスで仲間ドリンクしてるでしょうから)。


案の定、アラーニャは私たちがいる間には来ませんでしたが、お馴染みのレストランのオーナーやシェフがPrimroseさんのはじめての着物姿に狂喜してくれたので(私のは見飽きてるでしょうけど)、行った甲斐があったというものです。

というわけで、Primroseさんの着物デビューは大成功。又やりましょうね口紅



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン) 2

お次は11月15日のバービカン。


チェチリア・バルトリのコンサートで着物は私一人でしたが、今日の主役は柄の名古屋帯。


ずっと椿だと思っていたこの赤い派手な帯は娘時代(40年前!)のもので、よく見たら葉っぱの形とかから菊に違いないとわかってからは、なるべく秋に使うようにしてるんですが、秋の終わりになんとか間に合ったかしら?


今まで色んな着物に合わせましたが、今日はグレー掛かった水色の無地でどうだ?!


水色と赤(おまけに黄も)という洋服ではあり得ない組み合わせが着物ならではでしょ?(私は洋服感覚のコーディネートにはあまり魅力を感じません)

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11月18日にもミュンヘンで着物でオペラハウスに行ったのですが、それは旅行記としてアップすることにして、

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
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3つ目は、昨夜のバービカン。


エフゲニー・キーシンのピアノリサイタルでしたが、私は濃いグレー地に葡萄柄の小紋。着物が地味なので、帯は鮮やかな緑の博多献上帯で。


逆にA先生は白地に小さい花柄の華やかな大島紬に落ち着いた深い色合いの小花の帯。


そう、地味なバービカンではやはりどちらか地味にしないと更に浮いちゃうんですよね~。


これで今年の着物お出掛けは38回(まとめは→こちら )。

ペースは遅いですが、今月は頑張ってるでしょ。




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