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着物でフレンチ・レストランへ
<19th Nov Tue>
う~っ、さぶーい これでは、明後日のコンサートに着物で行くのは無謀かしら。
今日は、ちょっと前の着物お出掛けについてです。
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11月9日の土曜日、友人と3人でランチに行きました。
レストランに行ってもまず記事にしませんが(滅多に行きませんけどね)、今回は着物だったし、食べ物もなかなかフォトジェニックだったので、写真をご覧に入れたくなりました。
まず、着物ですが、秋らしく、葡萄にしてみました
着物も帯も同じ柄というのは野暮なんでしょうけど、葡萄の葉っぱの形がよく似ているので統一感もあるかなと思って、全身しつこくブドウだらけにしてみました
今年はこれまでで回数は最低で、これでやっと28回目(一覧は→こちら )。なんとか30回にはしたいところです。
行ったところは、マリルボーンにあるL'Autre Pied(→こちら )という、ミシュランの星付きフレンチ・レストランで、ロンドンでは有名なPied a Terreの姉妹店です。
お店のインテリアや用度品は全くぱっとしませんが、頂いたのは、5コース・テイスティング・メニュで、日にち限定オファーで35ポンド。ドリンクや食後のコーヒー/ティー、サービスチャージを入れると50ポンド以上になりましたが、これだけ手の込んだお料理でお味も品よく美味しかったので、リーズナブルだと思います。
色んなものをちょこっとづつ食べるのが好きなので(家では無理ですもんね)、まるで日本の会席料理のようなこのフレンチは最高。夏の京都の料亭料理を思い出します。
葡萄尽くしであれば、そりゃワイン頂かなくちゃね。白ワインの方が好きなんですが、今日は帯の色に合わせて赤ワインにしよ。
美味しいパンを頂いた後は、さあ、いよいよコースの始まり
食材の種類が半端じゃなく多くて自分ではとても書けないので、詳しくはメニュをご覧下さい。それぞれ3行目に書いてあるのはお勧めワインだそうです。私たちはそんな贅沢はできないので、ごく普通のワインを一種類だけ。
まずはふわっと軽い突き出し 前菜 ① (一応、前菜と呼びます)
前菜 ② 前菜 ③
やっとメインが出た(鳩ポッポの肉) 簡単な口直し
デザート 土瓶で出されたカモマイル・ティー
種類は多かったけど量は大したことなかったので、「うーっ、もうこれ以上食べられないわ~、お腹はち切れそう!」ということにもならず、最後まで全て美味しく熱心に頂けて、ちょっと遅めの夕食も家でちゃんと食べることができました。
着物も着られたし、美味しいお料理頂きながら楽しいお喋りがたっぷりできて、充実の土曜の午後でした
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ヴォツェックのリハーサル
<22nd Nov Fri>
今朝のROHのサポートフレンズ予約開始バトル、いつものことながらイライラすることが多くて疲れました。「すでに他の人が取ってった席をいつまでもクリックできるように残しておくなよな~っ」 そのせいで、何倍も時間は掛かるは頭に来るわで、終わった時にはぐったり。折角今日は休みだしお天気も良いのに、出掛けそびれたじゃないの 因みに、今回の目玉はカウフマンのリサイタル(冬の旅)とネトレプコのファウストで、理想的ではないけど、なんとか残り物をゲットできてやれやれ。
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ブリュッセル旅行について書いてる間に書きそびれたオペラやコンサートがいくつかあるのですが、一応記録に残しておかないと、あとで自分でわからなくなってしまうので、「え~っ!、今頃なに言ってんのよ」、と呆れられても、手短にアップしておきます。
本公演ではなく、10月28日のリハーサルでしたが、カメラのシャッターの音がかしゃかしゃうるさい以外は本番と同じようにちゃんとやってくれるし、僅か14ポンドで普段は座れないストールサークルの1列目から観られるのはありがたいことです。2列目、3列目は硬めのベンチシートですが、1列目は柔らかいひじかけ椅子なので快適 トーチャンにも滅多にできない贅沢を味わわせてあげました。
1925年初演のアルバン・ベルクのこの作品は、実際にあった死刑となった元兵士の情婦殺人事件に基づいており、オペラでは死刑にはならず溺れ死ぬのですが、お金のために人体実験のモルモットになってる貧しい床屋上がりの兵士ヴォツェックが、他の男と通じた内縁の妻マリーを殺すという陰惨なお話で、まるでショッキングな三面記事みたい
陰惨な内容でも、そこはオペラのマジックというか甘美なメロディで包んでしまうことが多いのですが、この作品は音楽もリアルに相応しく陰気で不気味なので、2012年秋のプレミエで観た時は聴いてて頭痛がしたほど
そんな経験は後にも先にもそれ一回だけなので、「うへーっ、あれを又観るのか・・・。今度は途中で逃げ出したくなったらトンズラできる席にしよう。休憩なしで2時間近くぶっ続けだから、さぞかし苦痛に違いない」、と心配だったのですが、あれ以来もっと前衛的なオペラを結構観て慣れたせいか、「なーんだ、普通じゃん。それどころか、評判通りの名作だ」、と感心すらしたのでした。
それは勿論、パフォーマンスが素晴らしかったからで、前回も高いレベルでしたが(マティアス・ゲルネとカタリーナ・ダライマン)、今回は更にレベルアップ
クスリの副作用で幻覚症状も出る哀れなヴォツェックを、いつもの俳優並みの細やかな演技でサイモン・キーンリーサイド、こういう苦悩の人を演じさせたらピカ一の彼ですから、新聞評などで好評だったのも当然。うすのろをすごく上手に演じているのに、彼がインテリだと知っているのでどうしても滲み出る知性を感じてしまうのは、私が悪いんでしょうしね。
溺死シーンは水槽の中で管で呼吸して長い間浸かっているのですが、目を開けたまま全く動かないので、「も、もしや・・・」、と心配になり、双眼鏡で彼がまばたきしてるのを確認したほどで、全くサイモンのリアルなのめり込みにはぞっとして、 あ~、怖かった。
マリー役のカリタ・マッティラもサイモンに劣らず歌も演技も素晴らしくて、彼女はあまり好きではないのですが、今回は真摯な体当たり演技に感動。人体実験アルバイトで忙しいヴォツェックに放っておかれて淋しい女盛りの色気と焦燥感をこれほど上手に表現できるソプラノは滅多にいないので、普通のイタリア物とかはやらなくていいから、こういう難解な役に特化したらいいのではないかしら。
低い声には魅力感じない上に嫌というほどROHには出るので聴き飽きたジョン・トムリンソン爺だけど、いつもの通りさすがと思わせる貫禄と深い声でサディスティックな医者を楽しんで演じているようでした。
来週は彼のマスタークラスに行く予定です。インタビューにも行ったことあるのですが、意外と庶民的なおじさんなんで、でも話す声がとても威厳があって聞き惚れてしまうほどなので、歌えなくなってもナレーションで充分食っていけるでしょう。
こんな斬新で手強い音楽でも、堅実で何でも振っちゃう指揮者マーク・エルダーですから、安心して聴いていられました。
というわけで、緊張感を感じながらも思いのほか楽しめて、私のヴォツェック恐怖症もすっかり治りました
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ファウストの劫罰(コンサート)by Berlioz お気に入りテノール一丁追加!
<24th Nov Sun>
寒いし、結局3日間家から一歩も出ずに過ごしてしまったわ。イギリスでは大人気のSFテレビ番組Dr .Whoが50周年ということで記念番組をどっさりやってて、トーチャンに付き合って観ちゃったしね。パートタイムになってテレビを観られる時間はたしかに増えたけど、一番増えたのは睡眠時間で、寝るためにそうしたわけじゃないんだから、これではいけないわ。幸い明日からは毎日あれこれあって出掛けるので、頑張ろ。寒さも和らぎますよう・・
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11月7日、ベルリオーズのファウストの劫罰のコンサートに行ってきました。
LSOは11月にゲルギエフ指揮でこれを2回と、同じくベルリオーズの「ロミオとジュリエット」を2回やり、出演者の目玉は両方ともボロディナ夫妻だったのですが、問題含みの夫婦のこと、どちらかはキャンセルするんだろうなと思っていたところ、旦那アブドラザコフがキャンセル。どちらかと言うと、生で聴いた回数の少ない彼の方を楽しみにしてたんですが、ま、上手なボロディナも聴きたいから、いいとしましょう。
しかし、この日は字幕が故障して全く出なかったんです。指揮者の真後ろに座ってた私とトーチャンはどうせ半分しか見えないので大して変わりはないのですが、お馴染みのストーリーとは言え、やっぱり字幕がないと細かいところがわからないので(フランス語堪能の人は別にして)、オペラの良さを理解するのが難しいし不便。
でも、字幕がないと歌手の演技に集中するしかないわけで、それはそれで良い点かもしれません。特にこの日の演技面では、凄く熱の入ってる人と、全く無表情の人があまりにも極端だったので、笑えました。
Berlioz The Damnation of Faust
Valery Gergiev conductor
Olga Borodina Marguerite
Michael Spyres Faust
Mirco Palazzi Mephistopheles(Ildar Abdrazakovの代役) Florian Boesch Brander
London Symphony Chorus
London Symphony Orchestra
馴染みのゲーテのファウストで、オペラとしてはグノーの方がうんと有名ですが、私は両方好き。
このベルリオーズのファウストは、難易度でも時間の長さでもテノールの比重がとても大きいのもテノール好きの私にはたまりません。
で、切符を買った時にはどのテノールか未定だったので、誰なんだろうと楽しみにしてたら、アメリカ人のマイケル・スパイヤーズですって。
ヨーロッパでの知名度は低いですが、今年5月にROHの湖上の美人でコリン・リーとのダブルキャストで荒っぽいハイランダー役ロドリゴをシェアしてフローレスやディドナートと共演し、高音はコリン・リーに負けたけど、中低音がしっかりした美声だったので結構気に入ったテノール君です。
なので、期待は割と高かったんですが、聴いてびっくり
パワフルなのは知ってましたが、湖上の美人の時の荒っぽさ(役柄上それでいいんですが)とは打って変わった細やかさと律儀さで、しかも、この役をすっかり自分のものにしてるようで(一年前にゲントとアントワープで)、歌う場面もうんと多いのに全て暗譜で感情もたっぷり込め、コンサート形式とは思えない演技付きのパフォーマンスでした。うんと高音の箇所はやっぱりちょっと弱くて、スコーンと抜けるテノールの醍醐味は味わえませんでしたが、まるでバリトンのパートのような音域も多いこの役は彼にぴったりで、うっとり聴き惚れた私
彼がこのオペラ自体をとても楽しんでいる様子もよくわかりました。私は前から2列目の真ん中でしたが、彼が座って出番を待つ時なんか足の半分が舞台外にはみ出してるくらい近かったので、目がずっと輝いてて、オケに聞き惚れる恍惚の表情もばっちり見えたんです。
でも、折角背も高くて見栄えもするのに、肥満気味なのが残念。それは自分でなんとかなるんだから、痩せる努力しようね
後半にやっと登場したオルガ・ボロディナは、いつもにも増してぶすっとした怖い無表情で通し(クレオパトラのようなどぎついアイメイキャップが凄みあり過ぎ)、演技をするつもりは全くなし。でも、歌はさすがで、深い低音がすごい迫力。
声同様、体もどっしりしてますが、この日のドレスは、やぼったいですが(それはいつものこと)、体型に合ってて、違う日の白いドレスよりはうんとましでしょう(Imtermezzoさんのブログ→こちら )。
スパイヤーズとボロディナは素晴らしかったのですが、メフィストフェレ役のミルコ・パラッツィは、声も容姿もあまりに貧相で(顔はハンサムだけど)、代役だから仕方ないけど、悪魔らしい雰囲気ゼロ。 ロメジュリの代役バリトンはニキーチンだってのに、えらい差だわね
ゲルギエフは、私は彼のヒラヒラ指揮が好きではないんですが、大人数のコーラスも含めスケールの大きなこのオペラがあまり好きではないのかしら、グリップ不足で覇気の感じられない指揮でした。
というわけで、テノールが最重要のこのオペラをスパイヤーズ君のおかげで期待以上に楽しめたわけですが、実はこのオペラを遠征してまで観に行こうか迷っている機会があるんです。
来年2、3月のベルリンのドイチェ・オーパーなんですが、テノールはなんと、あの、愛しいクラウス君(クラウス・フロリアン・ヴォークト)。
彼が本当に歌ってくれるのであれば、どんな下手でも聴きたいけど、果たして出るのかしら? 声自体の魅力でストレートに歌うワーグナーと違って、これは彼に向いてないと思うし、こんな難しいのを、しかもフランス語で、クラウス君、できるんかいな? 海外遠征はキャンセルの危険が伴うのけど、これはあまりにもリスクが大きいかも。
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着物でアンスネスのコンサート @カドガン・ホール
<26th Nov Tue>
昨夜はROH地下小劇場でのジョン・トムリンソンのワーグナーのマスタークラスにトーチャンと行ったのですが、生徒は下手な方が観る方は面白いし、教える方もやりがいあるに違いないですね、きっと。ニュージーランドのメゾソプラノの若いおねえさんは上手過ぎて突っ込むところがなく、トムリンソンも「ドイツ語の発音がちょっとおかしいのぉ」、くらいしか言えなくてつまらなかったけど、来週から始まるパルジファルのアンダースタディのそんなに若くもないイギリス人テノールは、声も悪くないし声量も充分だけど硬くてゴツゴツだったのが、45分後には見違えるようにソフトでスムーズでなって、マスタークラスの醍醐味を味わえました。その後トムリンソンのインタビューもあり、立見席だったのですが、2時間退屈もせず楽しめました。明日は午後会社を休み、パルジファルのリハーサルに行きます。
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11月21日、カルロス・アコスタとナタリア・オシポワのバレエ「ロミオとジュリエット」を観に行く予定だったのですが、直前にカドガン・ホールのアンスネスに乗り換えました。カドガンは大した人は滅多に出ないのでノーマークなんですが、幸いかぶりつきの良い席が買えたので。
Mahler Chamber Orchestra & Leif Ove Andsnes
何故こんな流れが阻止されるようなストラヴィンスキーとベートーベンの組み合わせなのかわからないし、私はお目当てはアンスネスのピアノだけなのでストラヴィンスキーは余計で、「そんな時間があるならもう一曲ベートーベンのコンチェルトを弾いてよ」、と言いたいくらいでしたが(キーシンはやったことあるよ、ベートーベンのコンチェルトを一晩で3曲)、まあ、2曲やってくれただけでもありがたいと思わなくては。
寒い時には羽織にしましょう。赤い総絞りは娘時代に誂えてもらったものですが、日本では一度も纏ったことがなく、ロンドンに来てから使ってます。
丈が短いので流行からは外れてますが、折角持って来たんだし、こんな寒い日はジャケット代わりに重宝します。
無地の着物に、帯はこの夏日本で買った椿柄の半幅。
紺色の着物に紺地の帯というのもナンでしょうけど、洋服感覚で、帯が主役のコーディネートにしたつもり。
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パルジファル by Wagner リハーサルで見た新プロダクションの舞台と衣装
<30th Nov Sat>
11月ももう終わり・・・。中旬から会社に行かなくてもいい日が増えましたが、一昨日は半日友人とジムで過ごしました。久し振りにヨガクラスに参加して、たっぷり水泳もできたし、お喋りしながらのんびりお喋りできた贅沢な時間。ジムの近所の枯葉の公園も雰囲気良かった。
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ROHの今シーズンの目玉の一つであるパルジファルの新プロダクションは今日(土曜日)が初日。切符争奪戦に負けて希望の席が買えなかったので、本番で行くのは明後日の2回目ですが、11月27日のリハーサルには行ったので、こっそりレポートしますね。
1幕と2幕はlower slipという斜め上から見下ろす席で、3幕は途中で帰った友人に譲ってもらっていつもの舞台横のストールサークルに座ったおかげで、観る角度による違いがよくわかり、離れた所から舞台セットがほぼ把握できたのは収穫でした。
Director Stephen Langridge
舞台セット
10日ほど前、ROHの地下小劇場であったinsightイベントで、演出家のスティーヴン・ラングリッジ(テノールの故フィリップ・ラングリッジの息子)とデザイナー女史が絵コンテを見せてくれて大体想像がついていた通り、セットは箱と柱で、衣装は現代風。
そのイベントではパッパーノ指揮者が喋り捲ったせいでこの二人の話があまり聴けなかったのが残念ですが、まあ白紙の状態で接するほうがいいかもしれないし、先回のプロダクションより悪い筈ないので、楽しみにしてました。
パルジファルをROHで先回観たのは2007年12月で(それが最後の筈)、天井から鮫の張りぼてがぶら下がっていたりというあまりに陳腐なセットで、衣装もひどかったんです(→こちら )。
これ以外に生でパルジファルを観たのはクラウス君(クラウス・フロリアン・フォークト)を追っかけたバルセロナで、それもクラウス君の軍服姿にはクラクラしたけど、なんだかなあ、という感想でした。
写真でしか見たことないですが、ちょっと前にNYメトでカウフマンが出たちょっとおどろおどろしいプロダクションもなかなか良さそうだと思いましたが、今回のROHはすっきりシャープで結構気に入りました。
特に印象深かったのは、スマートガラス(smart glass或いはswitchable glass)の効果的な利用。物理オタクのトーチャンが説明してくれたけど私にはうまく説明できないので原理は→こちら
でご覧下さいですが、要するに窓ガラスが一瞬で透明になったり白濁色になったりするので、曇っているうちに箱の中で地下連絡口から人や物を入れて次のシーンの準備ができて超便利。私が舞台演出をすることになったら是非使いたい優れものです。
新鮮だったのは、聖杯が生身の人間だったことで、最初は13、4歳の少年、最後は20代の青年がキリストが張り付けになった時の腰布だけで登場。異存もあるでしょうが、キリスト教に疎い私のような者にもストレートに宗教を感じさせてくれて感動的だったし、アブナイ雰囲気もありました。
衣装
騎士団は背広、パルジファルはカジュアルなジャケット姿で、色目もシックだし、このまま外に出てもおかしくないような現代風。パルジファルを誘惑する竜宮城のオネーチャンたちのスパンコールのミニドレスはもっと上品にできなかったのかしらと思うけど、ヒロインのクンドリーの時代を超越したスリップドレスや長ジャケットは素敵。デザイナーによると、アンゲラ・デノケと相談しながら決めたそうです。
でも、そのクンドリーの衣装には大きな問題があり、今回のドレス・リハーサルで気付いたことでしょうけど、細い肩紐が滑り落ちてデノケの両オッパイが丸出し~ッ
クンドリーは這いつくばったりするんだから、本番では肩紐にテープ貼っときましょうね
パフォーマンスについては、力抜いてるのかなと思う人もいたし(リハーサルだからそれでもいいんですよ)、明後日もう一度聴いてから、過去の歌手たちとも比べてみるつもりですが、なんと言っても、パルジファルがサイモン・オニールってのが残念・・。明後日までにYoutubeでクラウス君のを何度か聴いたらサイモンの声が掻き消されるかしらん?
オーケストラが特に素晴らしくて、ワーグナーはこれが一番好きですが、全身とろけてしまいました、私。いつもと同じメンバーの男声コーラスも今まででベストだったかも。
ワーグナーの中ではパルジファルが一番好きという人も多いのですが、私にもその気持ちが初めてわかるような気もしたので、明後日が楽しみ。流れるような美しい音楽にもう一度身をゆだねてきますね
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今年30回目の着物お出掛け
今年は着物お出掛け回数が今までで最低なんですが、なんとか11月中に30回に達しました
そんな、回数数えてまで無理に着ることもないのんちゃう?
はい、まあ、そうなんですけどね。
でも、そうでもしないと、どんどん少なくなって、「着ないのになんであんなに集めたんだよ~!」、と自分を責めてしまいそうなのよね。
因みに、今年のリストアップは→こちら で、過去の回数は2006年52回、2007年51回、2008年74回、2009年68回、2010年48回、2011年51回、2012年40回。
12月は、オペラやコンサート以外にパーティや忘年会もあり、着物を着るチャンスは結構あるので、ちょっと頑張ってみようかしらね。明日のワ-グナーのオペラは長いので洋服だけど。
セーター感覚で、カジュアルにしてみましょう。寒いので、足袋も2枚履いてるの。
でも、うわっ! チカチカするくらい真っ赤っ赤~
いえ、今年は還暦祝いだからという理由でこれを選んだわけではなく、なるべく暫く着てないのにしようと思ってるので、一覧記事をざっと見渡したところ、この赤いウールは5年間登場してないのがわかったんです。
昭和30年代に田舎の女の子は皆持ってたんじゃないかしらね、こういうウールのアンサンブル。それを実家の母が一枚の着物に仕立て直してくれたもので、見えない部分で繋げてあります。50年以上も前のことだけど、残ってる写真も白黒だけど、親戚の集まりとかで喜んで着てたのは覚えてます。
で、先週の金曜日にこれ着てどこに行ったかというと、大学の同窓会。
午前中出勤して、一旦家に帰り、着替えてまた都心に出てきました。寒い日だったので、トーチャンに車で駅まで送ってもらうのも実は目的だったりして・・
オペラやコンサートと重なる日が多いので同窓会もなかなか参加できませんが、今回は運よく空いてたので、久し振りに出席できて、コベントガーデンにあるLe Deuxiemeというお店(→こちら )では男性3名、女性5名で集まりました。
モダン・ヨーロピアン料理で、ロイヤル・オペラ・ハウスのすぐ近くなので何度か行ったことがあるのですが、いつもオペラの前に安いプレ・シアター・メニュの中からステーキとちっぷるとかを大急ぎでかっ込んでたので、今回はゆっくりと普通のメニュの中から選ぶことができて嬉しかったです。
このレストランは、内装はすっきりスマートで食べ物もまあ合格ということで、「コベントガーデン界隈でお勧めのリーズナブルなレストランは?」と聞かれたときに必ず候補に入れてるお店です。
特に、昼から夜までずっと開店してるので、中途半端な時間にちゃんと食事したい時に便利です。
写真も撮ったので、アップしておきましょう。あっさりした盛り付けなのであまりフォトジェニックじゃないけど、味は素朴ながらなかなか美味しくて、見直しました。前菜のエスカルゴはにんにくが香ばしかったし、メインのレバーはまるでフォアグラみたいに柔らかかった
ムスメが作った羊毛フェルトのカエル君
<5th Dec Thus>
フリーランスのモデルメーカーであるムスメは今ヒマなので、今日も遊びに来てくれました。
手先が器用でモノ作りが好きな彼女はあれこれ作っているんですが、「ねえ、見て、見て! こんなの作ってみたの」、と今日持ってきたのは羊毛フェルトのちっちゃな作品。
ムスメの手描きカードでお馴染みのカエル君ですが、試行錯誤しながら自分でデザインして10時間掛けて作ってみたそうです。以前一つだけ簡単なのを作ったことがあるだけにしては、なかなかの出来でしょ
羊毛フェルトというのは、日本で始まったらしい手芸で、今でも日本で一番ポピュラーなのですが、海外にも広まってます。英語でneedle feltingと言うのですが、検索すると凄い作品がたくさん出てきますよ。
このカエル君はクリスマスツリーの飾りなんだそうですが、クリスマスまでにはあといくつか作る予定のようです。
クリスマスと言えば、この数年間はいつもボーイフレンド君の家族と過ごしていて、去年なんぞは大人数の親戚が集まって1週間も一緒にコテッジ借りてたんですが、企画係であるボーイフレンド君のお姉さんが今年はご主人の家族と一緒に過ごすことになったそうです。
なので、今年は久し振りにムスメと一緒にクリスマスが過ごせそうです
おそらく彼女たちのフラットに招待してくれることになりそうなので、毎年淋しい思いをしてたトーチャンとカーチャンは嬉しくてたまりません。特にトーチャンは七面鳥を焼かなくても済むので楽でしょう(私はいつでも食べるだけなのでいつも楽チン)。
それまでにきっと羊毛フェルトの可愛いクリスマス飾りがいくつか出来てるでしょうから、それを見るのも楽しみ。
パルジファルの新プロダクションはこんな感じです
昨日も今日も着物で出掛けたりして忙しかったので、なかなかパルジファル鑑賞記事が出来ませんが、いっぺんにやると長くなるので、パフォーマンスの感想は次回にして、今日はご存知ない方のための椿姫的簡単ストーリーと、新プロダクションのオフィシャル舞台写真だけをアップします。リハーサルについてはすでに簡単に書いておきましたけど(→こちら )、写真をご覧になれば納得して頂けるでしょうし。
ワーグナー最後のオペラですが、イエス・キリストが磔刑になったときに脇腹を刺した聖槍と血を受けた聖杯をの分捕っこで、舞台は中世のスペインで、聖杯守護の王と騎士団のお話。
以下、7年前の記事のくり返しですが、私の苦手な宗教的要素を除くとこんな話です。
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アンフォルタス王 「悪者に聖槍取られたばかりでなく、呪いで不治の病で苦しんでるんだ俺は。もう生きていたくなんかない」
クンドリー 「騎士団の長老様、王様のためにはるばるアラビアから特効薬持ってきました」
グルネマンツ 「魔法じゃからのう、薬では治らんぞよ。純粋な愚か者の出現を待てとの神託じゃ」
「大変だ~、誰かが白鳥を射ち殺した!」
パルジファル 「おいらは飛んでもものは何でも弓で射るよ。悪いか? アッケラカーン~」
グルネマンス 「そちは誰だ? 名前は? どこから来た?」
パルジファル 「さあ、、おいら、なんにもわかんないんだよ。ボヤーン」
グルネマンツ 「おぉ、馬鹿面したこいつがもしかしたら待っている愚か者かも。お若いの、一緒にお城に来なせえ」
アンフォルタス王 「聖杯を敬う儀式をするのが辛い。痛いんだ、もう俺を殺してくれ~」
パルジファル 「・・・ポカーン・・」
グルネマンツ 「なんだ、こいつは何も理解できてないな。人違いだ。出ていけ」
クリングゾル 「俺が聖槍を分捕って、王に呪いを掛けてやったのさ。おや、また若いヤツがやって来るな。そいつもクンドリーに骨抜きにしてもらおうか。おい、クンドリー、たらしこんでこい。魔法でお前を絶世の美女にするから」
クンドリー 「またあ? 嫌よ~。アイタタ、わかったわかった、やるわよ」
パルジファル 「うわ~、きれいなネエチャンだ。デレデレ~」
クンドリー 「貴方の名前はパルシファルって言うのよ。あなたのお母さんがそう呼んでたのを覚えてるわ」
パルジファル 「そうだ、思い出した、それがおいらの名前だ。おかあちゃーん」
クンドリー 「お母さんのように優しくしてあげるから、私にキスして」
パルジファル 「チュ・・・ハッ! ・・・キスしたら、王様の苦しみと自分の使命がを突然わかったでござるぞ。シャキーン」
クリングゾル 「パルジファル、俺の投げるこの聖槍で死ね~!」
パルジファル 「おっと、ほれ見ろ、聖槍は拙者の頭上で静止して、悪魔のお城も崩壊したでござる。この槍は拙者がもらっていくぞ。キビキビッ」
アンフォルタス王 「親父も死んだし、痛いから俺も死にたい。」
パルジファル 「王様、この聖槍で傷に触れれば治るのでござるぞ。」
アンフォルタス王 「ほ、ほんとだ。治った!ヤッホー」
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写真はクリックで拡大します
第一幕
現代に読み替えてあり、騎士団は背広姿、舞台は病院。スマートガラスという、一瞬で曇ったり透明になったりする特殊なガラスが効果的に使われているのが気に入りました。
聖杯守護騎士団の長老グルネマンツ(ルネ・パーペ)はばりっとした背広姿でかっこいいけど、美貌(という設定の)の若者パルジファルはサイモン・オニール・・・ 観る度に太りやがって・・・
時を超越した魔性の永遠女クンドリー(アンゲラ・デノケ)はヘアスタイルもタイムレスなつるっぱげ
最も重要なアイテムである聖杯がうやうやしく登場。と思ったら、おお~っ、人間だ! 宗教を感じさせるにはカップよりは少年キリストの方がわかりやすいし、このアイデアは新鮮。
あ、クンドリーの髪の毛が伸びて、マニッシュなショートヘアに。どぎついメイクは同じだけど。
パジャマ姿のトドを誘惑するラメねえちゃんたち。二つ目の大きめの箱は淵の色が変わるだけで、高価なスマートガラスはちっちゃい箱だけってことね。
パルジファルを誘惑するクンドリーの髪は急に伸び、燃えるような赤毛に。誘惑を退けてしゃきっとしたパルジファルの勇姿。すらっとしたテノールだったら「キャーッ、待ってました」って場面なんですけどねえ・・
一着しかない背広がボロボロになっちゃいましたね。聖槍を届けるための長旅から帰った無精ひげのパルジファル、苦労したわりには全然痩せませんでしたね。
アンヨきれいきれいして、3人でお城に向かいましょう。王様は苦しみ過ぎてゴリラになってるけど・・
聖槍に触れて傷が治った王様は、またヘアスタイルが変わったばかりじゃなくて顔つきまで優しくなったクンドリーと手に手を取ってハッピーエンド。彼女は死ぬ筈なんですけどね。
新聞批評なんかでは、稀にみる素晴らしいプロダクションだ、と褒められたわけではないけど、私が生で観た中ではベストだし、すっきりシャープで私は気に入りました。
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大使館に着物で
3日前の12月5日はムスメが遊びに来て、フェルト羊毛のカエル君を見せてくれたりして (→こちら )夜遅くまでいてくれたのですが、出歩くことの多い不良母親は夕方から中抜けして、さるクリスマスパーティに行ってしまったのでした。早目に帰宅したのでまだムスメは待っててくれてたけど。
折角ですから、着る機会の少ない訪問着で華やかに
でも、日本人が多いでしょうから、いつものようなぶっ飛んだ若作りはせず、年齢相応なコーティネートで無難に、着物は落ち着いたグレー。帯は金キンですけどね・・。
ジャパン・ソサエティのクリスマス・パーティに行ったのは今回が初めてで、会場は日本大使館。
でも、大使館はセキュリティが厳重で内部で写真を撮らせてもらえないでしょうから、一緒に行く友人と待ち合わせた近くのパークレーン・ホテルのロビーで写真を撮っておきましょう
着物の方も数人いらしたし、大使のスピーチとかもあり、ちょっとかしこまったパーティなんですが、徳川家康の死後400年ということで、静岡に焦点が当てられ、静岡物産展などもありました。
そして、特別ゲストは徳川家の18代当主であらせられる徳川恒孝(つねなり)氏でしたが、
愛知県出身の私は、「え?、徳川家康にゆかりがあるのは静岡じゃなくて愛知じゃないのぉ。岡崎で産まれたんだよ!」、とどうしても思ってしまったのでした。まあ、お隣ですからシェアすればいいんだし、家康が亡くなったのは駿府だから仕方ないですけどね・・。ブツブツ
ま、17ポンドでワイン数杯と日本食付き、お土産(お茶と富士山の絵の文鎮)まで頂いたし、いいことにしましょう。
で、大使館の中はやはり写真禁止だったんですが、どんな感じの部屋なのか内緒でこっそりお見せしてしましょう
4年半前にお琴演奏した時の写真ですが、その時は写真禁止って言われなかったので(知らなかっただけでしょうけど)、記念にムスメに撮ってもらったんです。
バッキンガム宮殿やリッツホテルも近いグリーンパーク駅
からすぐの一等地で、クラシックで渋いインテリアです。
パーティが行われた大広間 静岡物産展はこの会議室で
実はこの翌日も着物でお出掛けしたのですが、せっせと着物着てるのには理由があって、今年は回数が少ないから少しでも挽回しようと頑張ってるということもありますが、正直なところ、日本から帰って以来体重が減らなくて着られる洋服がないのが一番の理由かな。
ほんと、体型隠してくれる着物ってありがたい
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着物でタイ料理ランチ
<9th Dec Mon>
今日は日本からの友人と一緒にコッツウォルズに日帰りドライブ。トーチャン運転手、お疲れ様でした。
只今、金曜からの5連休中なんですが、明日はまたムスメが遊びに来るし、あっという間に終わりそう。
着物記事が続いてすみませんが、金曜日にレストランに行った時の写真です。
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12月16日の金曜日、長年の着物仲間のカルメンさんと着物でランチしました。
水色とピンクのコンビネーションでまるで春みたいですが、12月になると一気にクリスマス気分になって、明るい装いがしたくなるわけです
行ったのは、Imperial Wharfにあるタイ料理レストランのブルー・エレファント。
以前は違う所にあったお店がトレンディな新しい住宅地に引っ越して来たのですが、高級ボートが停泊するチェルシー・ハーバーの隣にあって、テムズ随一のリッチな河べりです。
ダークな店内で映えるように白っぽい着物にしようねと相談し、カルメンさんは白地に青い花柄のすっきりした訪問着。
エキゾチックな空間でゆったりと平日にたっぷりお喋りしながらの奥様ランチは、パートタイム勤務になったからこそできる贅沢ですから、こういうことができるような身分になったことが嬉しくて溜まらない上に着物で行けるなんて最高!
素敵なレストランにはしょっちゅういらっしゃるけど私ほどは着物をお召しにならないカルメンさんと、着物は着るけどレストランには滅多に行かない私のコンビで、お互いに欠けてる部分を補う機会を又作りましょうね。
私はタイ料理が大好きだけどトーチャンは苦手なため、コリアンダーとかレモングラスは絶対登場しない我が家ですかr、この日のお料理は美味しくて貴重でした
あっと言う間に感じたけど長いランチが終わったら黄昏始める日の短さですが、クリスマスのイルミネーションもあるし、心弾む季節です
太る季節でもありますが、それは誰でもそうだから、逆らわずに食べまくりましょう。
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レオ・ヌッチ、明後日のコンサートをキャンセル
ムスメが丸一日遊びに来てくれて、午後は3人で映画を観に行きました。ディズニーのCGアニメFrozenはアンデルセンの雪の女王にゆるく基づいたクラシックなお姫様もので、久し振りのディズニーの原点とも言える内容やキャラクター達だけど、さすがによく出来てて評判も上々。
で、ムスメを真ん中に挟んでディズニー映画を観てたら、彼女の子供の頃を思い出して懐かしい気分になったけど、もう大人になって巣立ってしまったし、映画は信じられないくらい技術が進んで、年月の流れをしみじみと感じました。でも、嬉しかったです。
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明後日(12日)に予定されたカドガンホールのレオ・ヌッチのコンサート、かぶりつきの席をゲットして楽しみにしてたのに、ヌッチ爺の体調不良のためにキャンセルになってしまいました しくしく・・・
日本にはよく行くくせにロンドンには滅多に来てくれない重鎮ヌッちゃんを確保して、「ローゼンブラットさん、なかなかやるじゃん、あっぱれ、あっぱれ」、と感謝してたのに、やっぱり駄目でしたか・・・
今年1月ににはファビオ・アルミリアートの代役がアントニーノ・シラグーサになったことを当日になって発表したという離れ業展開もありましたが(→こちら )、今回はそんなミラクルは起こらなかったようで、単なるキャンセル。
コンサートだけでなく、日本からいらしてる友人と一緒に着物で行こうねと準備してたのに、それが駄目になってのも残念で溜まりません。美人の着物姿をお見せできると思ったのに・・・
デリケートな生モノだから仕方ないけど、オペラ歌手って奴らはほんとによくキャンセルするから嫌になるわっ
もちろんヌッチ自身が一番苦しんでる筈ですから、回復をお祈りしてます(写真は今年4月のROHのナブッコのカーテンコール)。
で、聴けなかったプログラムなんて見るのも虚しいけど、当然ヴェルディ三昧だったんですよね。
Leo Nucci baritone
Italian Opera Chamber Quintet:
でも、本人以外で一番落胆してるのは主催者のローゼンブラット氏でしょう。せっかく弁護士事務所を経営して稼いだお金を注ぎ込んで安い切符代でリサイタルを提供してくれてるのにね。でも、これに懲りずにこれからもよろしくお願いしますね。
ローゼンブラットのソング・リサイタル(→こちら )、他に切符が買ってあるのは、3月11日のジョゼッペ・フィリアノーティと4月2日のアントニオ・ポリの二人のテノールで、いずれもウィグモア・ホール。ヌッチ爺とは違って若い二人だから、キャンセルの可能性は少しは少ないかしら。いや、そんなことはあるまい。
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ロンドンで一番有名なクリスマスツリー
午前中だけ働いて、友人3人でイタリアンレストランの長ランチ。
終わったら5時だったので、近くのトラファルガー広場のクリスマスツリーのイルミネーションを観に行きましょう
1947年以来、毎年ノルウェーから届く20メートル以上あるのっぽのモミの木は、第二次世界大戦で助けたお礼のプレゼントで、
例年通りやけにあっさりして垢抜けない飾り付けだけど、そういう背景があるからして、他のカラフルで豪華に飾られたどのツリーよりも歴史と存在感があり、やっぱりこれを見ないとクリスマスになった気がしません
でも、おや、噴水の周りにずらっと置いてある花束はなにかしら?
と思ったら、ネルソン・マンデラの追悼。
そうよね、彼を尊敬して死を悼むにはここが最適だわね。広場のすぐ外には南アフリカ大使館があって、かつては「アパルトヘイト反対!」というプラカード持った人が常時数人はいた場所だから。
書きかけのパフジファル感想、明日こそはアップします! でないと、カルメンが来週はじまってしまう・・
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パルジファルのパフォーマンス
新聞批評はFTの5ツ星からデイリー・メールの2ツ星まで珍しく評価が分かれましたが、星の数はプロダクション自体の好き嫌いによるもので、パフォーマンスについてはほぼ一致。
誰にも褒められなかったのはタイトルロールのサイモン・オニールで、鼻に掛かった硬い声は、声量はあるけど一本調子で魅力無し。
なのに、なんでROHではワーグナーの二枚目役はこいつばっかりなんだ
それに、野放図に太って、舞台人としての自覚に欠けてます。テノールにしては長身なんだし、顔が悪いわけではないのに、醜い肥満体で物語のイメージぶち壊し。「彼はハンサム」という字幕が出た時、前の席のおじさんがプ~ッと吹き出したわ。正味4時間半のうちパルジファルが歌うのは30分あるかないかくらいだけど舞台には出ずっぱりなので、すらっとした美青年俳優に芝居してもらって、オニールは歌うときだけ出てきて舞台袖で歌ったほうがいいのでは? そうしたら、音楽がより美しく聴こえるに決まってる。
とうわけで、耳直しにクラウス君(フォークト)のパルシーを何度も聴いたことでした。カウフマンやクラウス君に来てもらえないんだったら、7年前の前プロダクションで素晴らしかったイギリス人のクリストファー・ヴェンチュリス呼べ!
クンドリーのアンゲラ・デノケは、オッパイはみ出ても気にしない体当たり熱演は賞賛されたけど、細い声とくねくねして芯のない歌唱は、物足りなく感じた人も多かったようです。私は今まで生で聴いたペチュラ・ラングやアーニャ・カンペのような現実感があって声もどっしりした女性たちよりも、デノケのはかない雰囲気の方が時と場所を超越した不思議な存在のクンドリーには向いてるのではないかと。
褒められたのは低音三人衆で、滅多にロンドンには来てくれないルネ・パーペが本格的にワーグナーを歌ってくれたのはそれだけでありがたいこと、ジェラルド・フィンリーの魂の底から搾り出すような苦悩の演技と歌唱の熱さと細やかさ、ウィラード・ホワイトの衰えない声、ってとこでしょうか。
私もほぼ同じ意見ですが、この中で一番凄いと感心したのはジェラルド・フィンリー。嫌というほど生で聴いてて、上手だとは思うけど飽きたから、誰か他の人に出てもらいたかった、NYメトでピーター・マッテイなんか理想的だわ、と思っていたんですが、ひえーっ、すみません、そんな失礼なことを願ったりして。フィンリーの温かみのある声と抑揚が無機質な直線ばかりのグレーのセットに人間味を加えてくれて、感動を与える役ではあるにせよ、やっぱり凄い歌手だと再確認。
反対に「あれっ・・?」と思ったのがルネ・パーペで、なんか声量がいつもの彼よりしょぼかったような。リハーサルではわざとセーブしてるのかとすら思ったほどです。歌う時間は多いけど語り部で退屈な場面の多い損な役だからそう感じたのかもしれないけど。でも、彼自身にドラマチックなことは起こらなくても、他の人たちが苦しむのを温かく見守る視線はそれだけで感動的。
パーペがROHに出てくれたのはこの15年間でローエングリンのちょい役とファウストの悪魔だけなので、やっとドイツ語の彼をROHでたっぷり聴ける機会に恵まれて嬉しかったです。でも、カーテンコールではあまり嬉しそうな表情してなかったけど、それはいつものことなのかしら? それとも、やっぱり絶好調ではなかった?
ウィラード・ホワイトはずっとこの役を独占状態なので、それはやっぱり飽きますよね。澄んだテノール声が好きな私にはハスキーなバスバリトンの彼は魅力は感じませんが、でも、年食っても衰えないどころか、今までのROHのパルジファルでは今回が一番良かったのではないかしら。
もう一人、鼻に掛かった声がもっと嫌いなロバート・ロイド爺も健闘して、ルネ・パーペよりも声量があって、これならまだまだ引退したくないでしょうね。
私の評価は4ツ星ですが、オーケストラと男声コーラスの素晴らしさが重要な牽引力となりました。
パッパーノ大将はいつもにも増して褒められっ放しでしたが、メリハリの効いた本当に素晴らしいオケ演奏でした。オケだけの評価であれば、誰でも5ツ星つけるのではないかしら。ワーグナーはオケが一番大切ですから、多少歌手に難があっても、かなり高水準のパフォーマンスで満足。
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ムスメの手作り、編みぐるみと羊毛フェルト
昨日の土曜日、ムスメが昼前から遊びに来てくれました。
今日のお土産は(見せてくれるだけですが)、編みぐるみの怪獣君。
他の人のデザインをちょっとアレンジして編んだそうです。
羊毛フェルトのカエル君はこないだすでにお見せしましたが(→こちら
)、今日はもう一つ作った雪だるま
君も持ってきてくれました。
両方ともクリスマス・ツリーにぶら下げる飾りで立てないので、どっしり腰をすえた怪獣君の頼もしい足に寄り掛かってしまいましょう。
さて、
今日は久し振りにお泊りしてくムスメ。
夕方からは着物に着替えて私の会社のクリスマス・パーティに一緒に行きましょう。トーチャンはお留守番でけどね。
長い髪もアップにまとめてみましたが、キラキラ飾りも付けて、なんとかサマになったかしら
私ももちろん着物でしたが、その時のことは又あらためて。
来週はオペラの他にコンサートが2つあり、他にもあれこれあってスケジュールびっしりだ~
着物にまで手がまわらないかもしれないけど、まず明日はアラーニャが出るROHのカルメンの初日です。
コッツウォルズの日帰りドライブについては少々お待ち下さい。
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