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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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アントニオ・ポリ(テノール)@Wigmore Hall

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<6th Apr Sun>

今夜は重くて暗いヨナス・カウフマンがROHで「冬の旅」を歌うのを聴きに行くのですが、その前に、もっと若くて明るい声のテノール君のリサイタルの記事をアップしておきましょう。

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4月2日、ウィグモア・ホールでローゼンブラット・リサイタル・シリーズがあり、28歳のイタリア人テノールアントニオ・ポリ君Antonio Poliをトーチャンと最前列真ん中で聴いて来ました。


ポリ君と言えば、2012年7月のROHのオテロでのロンドンデビューでとても気に入って(→こちら )、その時はちょい役のカッシオでしたが、去年3月のベルリンのシラー劇場では愛の妙薬のネモリーノ役で立派に主役を務め(→こちら )、トーチャンをして「ベルリンで一番楽しんだのはそのオペラ」、とまで言わしめた程です。だから今回もトーチャンを連れてってあげたんですが、期待通りの甘い声としっかりしたテクニックで、素晴らしいコンサートでした。

特に、前回のローゼンブラット・シリーズは、ほれ、例のジョセッペ・フィリアノーティのよれよれリサイタルだったですからね(→こちら )、そのあまりの差に、このシリースのため私財を投げ打ってるローゼンブラット氏も名誉回復できて喜んでいることでしょう。




Antonio Poli tenor

Jan Philip Schulze  piano


(マスネのウェルテルがドニゼッティの愛の妙薬「人知れぬ涙」に変更されちゃったのはがっかりしょぼん


    



ポリ君と言えば、2月に私が7回も行ったROHのドン・ジョバンニのドン・オッタビオでロンドンでもすっかりお馴染みになりましたが(→こちら )、高音で若干苦しんだのはそれが実力なのか、それとも一回体調崩してキャンセルしたことでもあり絶好調ではなかったのかはわかりませんが、このリサイタルは高音を避けたプログラムにしたようで、全く危なげなく始終安定してました(「ウェルテル」のアリアを、「愛の妙薬」の「人知れぬ涙」に変更したのはそれが理由だったのかな? だとしたら、課題は高音ですね)。


プログラム構成は、ローゼンブラット・シリーズでは定番の「前半は主に渋い歌曲や歌手のご当地ソング、後半はポピュラーなオペラアリア」でしたが、まさかイタリア人のポリ君がロシア語やドイツ語で歌うとは意外で、前半はベートーベン、シューマン、ラフマニノフ、チャイコフスキー。その中ではやっぱり、テノールのロシア語アリアとしては大ヒット曲であるチャイコフスキーの「オネーギン」のクーダ・クーダが一番受けました。


後半は結局全てイタリア語でカンツォーネやオペラアリアを歌ってくれて、華やかに盛り上がりました。ローゼンブラット氏も好きなのかしら、イタリア人歌手はいつもTostiを混ぜてくれるのが嬉しいです。


アンコールは2曲で、最初のは彼が「有名じゃなくて地味だけど、偉大なジョゼッペ・ディ・ステファノも歌ったからというアリアと、題名はわからないけどお馴染みのナポリ民謡。


    


終了後はいつものように舞台裏のグリーンルームに突進。

一週間前に転んだ傷がまだ少し顔に残ってるけど、折角だからツーショットもお願いしちゃおう。


尚、ポリ君、来年5月に新国立劇場で椿姫をやりますよ(→こちら )。(日本では、ポーリ君っていうんですね)。


イギリス在住の方は、このリサイタルをテレビで観ることもできます。Sky Arts2で、放映は随分先でしょうが、わかったらここでお知らせしますね。




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ヨナス・カウフマンの冬の旅(シューベルト) @ROH

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<6th Apr Sun>

今週末3度目の更新になりますが、今夜のヨナス・カウフマンも早速書けたのでアップしちゃいましょう。
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今日の日曜日、珍しくROHでリサイタルがあり、超人気テノールのヨナス・カウフマンシューベルトの歌曲「冬の旅」を歌ってくれました。


3、4年前、彼が600席足らずのこじんまりしたウィグモア・ホールで水車小屋の娘を歌った時は、当然大変な切符

争奪戦で、そのために100ポンドも出してサポート・フレンズになったのに買えなかったことがあり(3枚頂戴と欲張ったのがまずかったんでしょうが)、今回はそれを踏まえ、「よし、じゃあ今度はロイヤルオペラハウスでたくさんの人に聞かせてあげようじゃないか」、と善処して下さったでしょう。ありがとうございます、おかげでやっと生でカウフマンのシューベルト歌曲を聴かせて頂くことができました。


聴けなかったその水車小屋の娘をラジオで何度か聴いたのですが、そのメリハリのある熱い歌い方から、きっと派手な身振り手振り&顔芸アクション付きなんだろうと想像していたのですが、今日のはそれからは全く程遠い直立不動。それでも、声の変化だけで色んなカラーを出せるのはさすが。


表情もほとんど変わらないのに、目チカラだけで演技してたのも凄い。近くの席から更に時々双眼鏡で凝視したのですが、最後の何分から遠くを見つめる瞳が(涙は出てないけど)情熱さと虚無感の両方を表現してたのも感激。


   


最後の終わり方が特に素晴らしくて、歌い終わってから随分長い間カウフマンは宙を見つめたまま動かず、余韻に浸る観客は誰もフライングして拍手する人もいなくて、静寂の中で一体感を味わうことができました。最後の拍手も、普通のコンサートのようなやんやんやではなく、落ち着いた感動でした。


こんな複雑な心理を細やかな歌い方で表現する歌曲をこんな大きな所でやるべきではないと思ってたのですが、静かに歌う部分も聞き漏らすものかと息を潜めて集中するせいか、いつもよりうんと小さい空間に見えました。歌と歌の間に静寂があるのですが、空腹の私は「お腹がぐ~っと鳴ったら恥ずかしいなあ」、とも思ったりして。


冬の旅は、失恋した若者が死を願望してさすらいの旅に出るガックリという内容で、誰が歌っても思い切り暗いわけですが、それでも歌い手が違うと別の曲のように聞こえるのが名曲なる所以で、私にとってイメージ強いのはイアン・ボストリッジですが、異様な風貌な上にしかめ面して口を歪める青白博士の細い声は狂気じみてて、「あ、こいつはこのまま自殺しちゃうんだろうな」、と思わせるキャラなのに対し、太くて重い声のカウフマンは「一時的に悲観的になってるけど本来は普通の常識を持つまっとうな大人で、そのうち立ち直るだろう」という感じかしら。

どちらが好きかと言われると、やっぱり長年イメージが定着してるイアン博士の方かな? 来年1月12日にバービカンで、久し振りにイアン博士の冬の旅を聴けるので(しかも伴奏がトーマス・アデス)、比較するためにも余計に楽しみになりました。


        


でも、大袈裟にしないで淡々と、でも一つ一つの言葉を大切にして正統的に歌い上げるカウフマンの歌唱力は素晴らしかったです。字幕が出たのもありがたかったし、背景はもうすぐ始まるトラヴィアータでヴィオレッタが死ぬ最後のシーンのセットを使ったのも雰囲気ぴったりでした。


それにしても、この手のコンサートをここでもっとやって頂きたいものです。10年ちょっと前は年に何度かやってたこともあり、オケ付きでゲオルギュー、ピアノ伴奏だけでキリテカナワ、ブリン・ターフェルとか聴きました。値段が安いのもありがたくて、今日のカウフマンなんて、舞台横で僅か4ポンドでしたもんね。そんなに安くしてくれなくてもいいので、ここを埋められる人気歌手を引っ張ってきて、どんどんやって下さい。




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眠れる森の美女(バレエ) 小林ひかるさんが夫婦初主役共演

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<8th Apr Tue>


やっと、プリンス・ジョージがどんな顔の子なのかわかりましたよ。 

洗礼式以来、全くメディアに登場しなかったのですが、両親のニュージーランド公式訪問に同行してるので、やっと写真が出てきたわけです。現在、生後8ケ月。

写真によっては、ウィリアム王子の赤ん坊の時にそっくりだし(左)、別の写真ではケイト妃の幼い時の面影もあり(上)、今のところ、両方に似てる子のようです。

写真はクリックで拡大しますので、じっくりご覧下さい。


バレエは門外漢ですから、バレエ用語とか駆使できませんが、待ちに待ったひかるさん夫婦の共演についてアップしておきます。

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(以下の写真はクリックで拡大します)



3月31日、小林ひかるさんがご主人のフェデリコ・ボネリと夫婦で主役初共演した眠れる森の美女を観ました。


こないだオシポワがキャンセルした日のように(→こちら )upperslipsからではなく水平の位置から観たかったのですが、いつものストールサークルの舞台脇が販売されずむっ、かと言って高いオーケストラストール席は買えませんからしょぼん、苦労を覚悟してストールサークルの立見席にしました。


まっすぐ立ってればいいんでしょうけど、ほぼずっと手すりに膝ついての悪い姿勢だったので腰が痛くなりましたよ。


でも、正面に近い眺めはやっぱり素晴らしくて、これからは時々立ってみようかしからという気になりました。


    


今回の数ある眠り姫のうち二人の共演は2回のみで、この日は2回目(他のダンサーがキャンセルした代役で一緒に踊ったようですが)。長い間、同じ舞台に立っているのに、プリンシパルであるフェデリコが他の女性ダンサーと踊るのをひかるさんは準主役としてすぐ近くにいながら歯がゆい思いをしていたに違いないですが、それは観る側も同じでしたから、今回やっとご主人に支えられながら一緒に踊る姿に胸が熱くなりましたドキドキ。 記念すべきお二人の踊りを観られて、熱心なバレエファンではない私も嬉しかったです。


舞台からちょっと遠かったので双眼鏡をほとんど手放せませんでしたが、特にフェデリコの「僕たち、やっと一緒に主役で踊れたね!」というすごく嬉しそうな愛情に満ちた表情が印象的で(ずっとニヤニヤしっぱなしだったですよ)、プリンシパルへの昇進は由姫ちゃんに一歩先んじられてるかもしれないけど、こんなにハンサムでプリンシパルでもある夫がいるんですもの、幸せなひかるさん、その点では勝ってますよ。

この王子様役、こないだのマシュー・ゴールディングより、クラシックな顔立ちのフェデリコの方がぴったりですしね。


     


などと、つい由姫ちゃんとの比較してしまうわけですが、踊り自体はひかるさん決して劣ってるわけではないと思うのに、なんかいつも地味で控え目な印象を与えてしまうのは、美人だけど淋しげな顔立ちのせいもあるでしょうけど、目線がほとんどいつも下向いてるのが原因ではないかしら? 

由姫ちゃんのように踊ってる間もいつも輝くような笑顔で観客に顔向けて嫣然と微笑むのもスターダンサーになるには大事ですよね星

    
                               ブルーバード姫は超美人のメリッサ・ハミルトン


      

その由姫ちゃんは、これまた他の日にオーロラ姫踊った高田茜ちゃんとジェームス・ヘイ君恋の矢と3人で踊り、上手で可愛いトリオでした。


しかし、プリンシパルであれば主役の日だけ踊ってればいいものを、今回の3人の日本人女性ダンサー(この日も代役で踊った平野亮一さんも入れると4人)はこうして脇役もこなしながら時折主役もやるわけで、体の負担は大変でしょう。今夜も平野さんが代役王子様として踊ったそうです。


そうじゃなくても、最近ロイヤルバレエは怪我人が続出して(結局、ナタリア・オシポワは怪我から回復できず、全3回とも由姫ちゃんが代役)、今回の眠り姫では本来は8人編成の踊りを6人で踊ったりもして人繰りが大変らしいです。

こないだのプレヴューイベントでも話題になりましたが、ダンサーの健康管理を、必要であれば増員するなり助っ人雇うなりしてでも、なんとかしないと、大事なダンサーにまた退団されちゃうかもしれないですよね。どうか、こき疲われてる日本人ダンサーたちが大変な目に合うことなく健やかでいられますよう・・・




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巨大パイプオルガンのコンサート2回

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<10th April Thus>

ニュージーランド訪問中のプリンス・ジョージ君の昨日の公務は他のの赤ちゃんたちと混じることで、ハイハイするときは常に中心となり、他の子を突っついて泣かせたり、玩具を分捕ったりして、リーダーぶりを発揮し、頼もしい限り。彼が公務を続けたら両親は影が薄くなってしまうので、これでジョージ君のお出ましは終わりだそうです。

仕事がクソ忙しいこの時期、季節労働者の私はこの1ケ月近く毎日フル出勤しょぼん。その間もお出掛けはたくさんしたので、いまだに書き掛けのコンサートやオペラがあり、今日は、その中で、ちょっと前になりますが、久し振りに登場した立派なパイプオルガンをご紹介したいです。

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ロイヤル・フェスティバル・ホールのでっかいパイプオルガンが、8年間の修復を経て3月にいくつかお披露目コンサートがあり、その中でリサイタルとオケとの共演の二つにトーチャンと行って来ました。


実はトーチャンは高校生の頃に地元の教会でパイプオルガン演奏のアルバイトでお小遣い稼ぎをしてたこともあるので特に興味があり、旅行中の教会見学でもまずオルガンが気になるようです。このホールのオルガンも、まだコンサートを全て私が選んでなかった時には二人で行ったこともあり、今回このオルガンを聴くのは実に30年ぶり以上。


8千本近い大小のパイプに4段の鍵盤、多数のペダル、舞台の幅いっぱりに幾重にも重なるパイプには開閉する扉もある複雑な仕組みは、物理オタクであるトーチャンにとっては魅力的なマシンなのでしょう。せっかく弾けるんだから、家でゲームばっかりしてないで、教会でボランティアのオルガン奏者になればいいのに。


1

まずは、3月21日にソロによるリサイタル

Louis Marchand: Dialogue in C (Pieces d'orgue, Bk.3)

Dietrich Buxtehude: Chorale prelude, Komm, heiliger Geist. BuxWV.199

Johann Sebastian Bach: Prelude and fugue in E flat, BWV.552

Wolfgang Amadeus Mozart: Adagio and Allegre in F minor, K.594

Marcel Dupre :Esquisse in E minor (Vivace), Op.41 No.2

Marcel Dupre : Esquisse in B flat minor (Deciso), Op.41 No.3

Interval

Franz Liszt : Fantasia and fugue on 'Ad nos, ad salutarem undam'


John Scott organ




統一感のないプログラムですが、トーチャンが参加した開演前の演奏者のトークイベントによると、「様々な音を聞かせるという観点から選んだ」のだそうで、なるほど、実に変化に富んだ音色を聞かせてもらえました。


ウエストミンスター寺院で弾いていたという立派な経歴を持つジョン・スコットは、曲によっては「あれっ?」と思うこともあったりして、一貫して超一流の演奏だったわけではないですが、「へえ~っ、こんなモダンで面白い音も出るのか~」、と一番楽しめたMarcel Dupreの現代曲2曲はとても上手に弾いてくれて、ペダル踏むも超スピードで全身運動の超技巧曲でした。


この日は日本からの二人のゲストのアテンドで歩き回って疲れたので結構うとうとしてしまいましたが、このユニークな2曲だけはしっかり聴きました。

バッハ等の古典曲は普通の音ですが、奇怪な音も含む新曲をどんどん作って欲しいものです(実際、いくつかコミッションしてるようです)。


尚、このコンサートは一律15ポンドでした。どの席からでもほぼ同じ音で聴けるわけですから納得ですが、私たちはいつもは高いので座れない8列目に座ったら演奏者の足もよく見えてベストでした。他の日にもいくつか別の奏者でオルガン・リサイタルがあったせいか、この日は満席ではなく空席も目立ちました。

     




2

3月26日はLPOとの共演で、オルガン曲としては最も有名なサンサーンスのシンフォニー第3番がメイン。

Francis Poulenc: Concerto in G minor for organ, strings and timpani
Hector Berlioz: Les nuits d'été
Interval
Camille Saint-Saëns: Symphony No.3 in C minor (Organ)


London Philharmonic Orchestra
Yannick Nézet-Séguin conductor
Sarah Connolly mezzo-soprano
James O'Donnell organ


     


前回のようにカラフルにライトアップはされてなくてナチュラルな感じ。あっ!、オルガン演奏者が指揮者を見るためのが3つ設置されてます。


オルガンと言えばこのサンサーンス、というくらい有名な曲でもあり、オケと有名歌手も出てたので、このコンサートはずっと売り切れてて、値段もうんと高く、私たちは2列目だったのですが、先日のリサイタルのほぼ2倍。


でも、「オルガンを聴く」のが目的であれば、断然その前のリサイタルの方が良かったです。だって、皆さん期待のサンサーンスは、「な~んだ、オルガンが聴けるのはそんなにちょびっとだけなんだ・・」、とがっかりする程少なかったし(全曲聴いたのは初めて)、オケの音も混じってオルガンの音がよく聞えませんでしたからむっ

パイプオルガン特集期間なんだから、もっとオルガンの曲を増やせばいいのに、なぜかこのコンサートには歌曲が入ってて、一体なにがテーマだったんだろう?


メゾソプラノのアントナッチが降り、代役がサラ・コナリーという贅沢な変更に文句は勿論ないし、サラ様はベルリオーズの優しくて洒落てて美しい曲をとても素敵に歌ってくれたのですがクラッカー、運悪く私たちの席からは指揮者が邪魔でサラ様の姿はほとんど見えず、従って歌声もブロックされ気味という悪条件。






前の人の頭も邪魔で、ろくな写真は撮れませんでしたが、サラ様は白い花の刺繍の薄手の黒のロングドレス。モノトーンの衣装が好きなのね。

というわけで、盛り上がったのは勢力的に動く指揮者ゼネ・セーガン率いるLPOコンサートでしたが、オルガンが目的だった私たちはリサイタルの方がより楽しめました。


来年のオルガンシリーズも既に発売されてるようなので、又行ってみましょう。折角こんな迫力あるオルガンがあるわけだし、大音量だと体が震えて気持ち良いです。







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今年20回目の着物お出掛け

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<13th Apr Sat>

仕事が忙しい時期がやっと終わり、やれやれとのんびりした週末を過ごせそうですが、今日はムスメが遊びに来ていたのでブログを書くヒマがなく、そういう時はすぐにできる着物記事だ。

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今年20回目の着物お出掛けは、ちょっと前のことで、3月27日にバレエ「眠れる森の美女」でした。バレエの記事は→こちら ですが、例のオシポワがキャンセルしてがっかりした日です。


    


とても寒い日だったので、羽織にしましたが、オペラと比べるとバレエに来るのは若くて女性が多いので、褒めて下さる人が多かったです。総絞りは質感があってゴージャスだし、この羽織はシンプルなピンク色ではなく、ちょっと不思議な色合いなんです。


実家の母親のお下がりで、日本ではこんな流行遅れの短い羽織着てる人はいないでしょうが、海外ですからとりあえず流行は気にしないことにして、私はこれくらいの丈が好きです。


    


3月にしてすでに今年20回とは、昨年が全部で36回だったことを考えるとうんと早いペースで、自分でも頑張ってるなと思います(今年の一覧は→こちらDASH!


しかし、4月になったらさっぱりで、まだ一度も着てませんダウン



やる気が急に失せたわけではなく、今月は機会も少ない上に、実は最近は諸事情で会社で着替えるのはやめて家でしてるのですが、しばらく仕事が忙しかったんです。

でも、着物って、着ない癖がついてしまうと億劫になってどんどん遠ざかってしまうので、仕事も一段落したことだし、又頑張らないと思うけど、そういう時に限って機会がなさそうなのは残念。


ROHのバルコニーから見下ろすコベントガーデンの旧は花市場。今日は食べ物の屋台が出てますが、「マイ・フェア・レディ」で花売り娘イライザはここでオペラハウスから出てきたヒギンズ教授に会うのです。    


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お花見

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<13th Apr Sun>


のんびり過ごした週末、穏やかな天気の中、満開の桜を楽しみました。 写真はクリックで拡大します。


まず、昨日の土曜日はムスメが昼前から遊びに来てくれたので、ランチの後、近所の公園までお散歩。


     


今日はカーチャンがカメラマンですが、イギリスのお花見の良いところは、静かに花を愛でることができることで、


ほら、日本だとどこも大変な人出で、無粋なシートが敷いてあったり酔っ払いがいたりカラオケがうるさかったりする所が多いじゃないですか? 


勿論お酒飲みながら桜を楽しむのは、それはそれで楽しいですけど、こうして土曜日の午後ですら誰もいない公園でゆっくりするのは格別です。


     


     


名前は知らないけど、他の花も咲いてます。


しかし、普通の年であれば、見ごろは私の誕生日(4月23日)の前後なのに、去年は寒さのせいで開花が大幅に遅れたし、今年は暖冬の結果早く咲いてしまったのはがっかりでむっ、バースデー写真ここで撮ると素敵なのに、うまくいかないもので、異常気象が恨めしいったらないわ。




土曜日はムスメも一緒で嬉しかったんですが、曇りだったのが残念でした。


そしたら、今日の日曜日は一日ピッカピカの晴天晴れ 


じゃあ、又行きましょうってことで、トーチャンと二人で同じ公園へ。


もちろん又がらがら~。

ワンちゃんはいましたけどねわんわん



     

     



桜 桜 桜


やっぱり、天気が良いと花もますます美しいですね。




特に白い花は曇り空だとぱっとしませんが、青空をバックにすると映えることキラキラ





     


     

     

濃いピンクのも、花自体は小さいけれど、塊になるときれい。


久し振りにパートタイム勤務らしい状況になって、明日も休みなので、お天気が良かったらどこかk別の所にお花見に行こうかな。


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グリニッジ (その1) 桜のトンネルと天文台

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<15th Apr Tue>       カメラ写真はクリックで拡大


昨日も今日も晴天晴れ そして仕事はオフニコニコ


こんなピッカピカの日は家でぶらぶらしてたら勿体ないから、トーチャンと二人でお花見に励み、結果としてお花見以上のことができました。


まず、昨日は、天文台で有名なグリニッジに行きました。



    


グリニッジと言えば、1月にターナーの海の絵を観に行ったばかりですが(→こちら )、今日の目的は桜なので、まずは公園へ。


グリニッジ・ロイヤル・パークにきれいな桜並木があることは前から知ってて、10年くらい前に2度ほどお花見したこともあるのですが、トーチャンは初めてでした。



    


前日に行った近所の公園の桜並木(→こちら )と本数は同じくらいなんですが、ここは木が低くて両側の枝がくっつかんばかりに寄り添っているので、まるで桜のトンネル桜桜桜



そして、昨日の我が家の近所よりは2、3日先をいってて、すでに花びらが散り始めてました。


時折風が吹くと花吹雪になり、地面には花びらが敷き詰められて美しい光景です。こんな青空の下ではハラハラ散ってもはかない風情はないですが、私は散りゆく桜が一番好き。


      

    


うちの近くの鄙びたローカル公園と違って、ここは王立公園の一つなのに、やはり人がいなくてガラ~ンとしてるので、ベンチに座ったりしてゆっくり花を愛でることができました。

    


この後、広い公園をくまなく歩いて写真もたくさん撮ったんですが、花の写真ばかりではつまらないでしょうから、それは次回にお見せすることにして、


    

ナイフとフォークガラス張りの明るいパビリオン・カフェで軽くランチをしてから、

     


今日の目的はお花だけど、折角一時間も掛けてここまで来たんだし、久し振りに天文台にも寄ってみましょう。20年ぶりくらいかしら?


     


ステンレス製の帯で地面に敷いてある子午線をまたいで写真を撮るのが一番人気ですが(上の写真で中国人の女の子がピースチョキしてる)、行列ができてたので今回はパス。

     


だけど、子午線は建物の中にも続いてて、ここは空いてるので、トーチャンにまたがせてみました。


トーチャンは、趣味はなにかと聞かれたら天文学と答えるくらいの天文オタクなので、ドームの中にある巨大な展望鏡に大喜び。他にもたくさん展示物がありましたが、トーチャンにとっては初歩過ぎ、私にはチンプンカンプンという、全くレベルの違う私たちガーン


   


この旧王立天文台は丘の上にあり、そこからの眺めは素晴らしく、彼方にはドックランドの新金融街、そのこちがテムズ河、旧王立海事学校、そして白い建物はクイーンズ・ハウス(後で中に入ります)。

   

             ケーブルカーやミレニアム・ドームも見えます。

  

   ----------続く-----------



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グリニッジ (その2)公園とクイーンズ・ハウス

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<16th Apr Wed>

定期健康診断で初めて体脂肪を計ったら、わーん、ブタ太り過ぎだって言われちゃいましたよ~叫び  いつも少し体重減らしたいとは思ってるけど(実行できてない)、医学的にもオーバーウエイトだとは思わなんだ・・・ガーン ブログなんか書いてる場合じゃなくて、運動しなくっちゃ。 でも、ちょうど昨日でジム退会しちゃったんだよね~、行ってるヒマないから。

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4月15日(月)の晴天の日にトーチャンとグリニッジに行った時の続きです(カメラ写真はクリックで拡大)


   


グリニッジ公園はロイヤル・パークの一つでかなり広いのですが、桜見物のついでにこの際全部歩き回ってみようじゃないの。 立派な公園の定番である「吹奏楽バンドのスタンド」ももちろんあり、手入れも行き届いてデザインもグー。


    


一年で一番ベストな日かもしれなくて、桜以外にも色んな木が花盛り。


    


中でも、フラワー・ガーデンには丸い花壇がたくさんあって、それぞれ違う花がびっしりと美しい黄色い花


    

ひときわ目立つカラフルで大きな花、もしかして、開き過ぎたチューリップ?チューリップ黄

    

かと思うと、バート・シンプソンの頭みたいなこんなチューリップもにひひ   シャクナゲはまだこらからが盛りかな。


    

我が家に最近仲間入りした椿の影響で、今回は特に椿に目が行きました。 色んな種類があるのね。



    


                       


    

ちっちゃいけど池もあって、鳥がのどかに泳いでます。鹿のいるコーナーもありましたよ。 色鮮やかなツツジもこれからだから、来月にでも又来ようかな。




     

上の写真で一番手前に見える白い建物は17世紀前半建造のクイーンズ・ハウス。歩きまわって疲れたけど、ここは無料だし、久し振り(20年ぶりくらいか?)に中に入ってみましょう。


     


絵画の展示が主ですが、白黒の大広間もチューリップ階段もすっきりして素敵。


     



女王メアリー2世のお達しで、テムズ河の眺めが邪魔されないように海事大学がこんな左右に分かれたデザインになったということですが、今その間から見えるのドックランドの新しいビル群をメアリー女王がご覧になったら果たしてなんと仰ることやら。


展示されてる絵画の質はたいしたことはないですが、両側の回廊も含めたこのイギリス最初のイタリア・ルネッサンス様式の建物は美しいですね。


で、

なんだかんだたくさん歩いてクタクタになりましたが、翌日はもっと良い天気だったので、キュー・ガーデンに行ったのでした。それについてはぼちぼちアップしますが、明日は運よくファウストの切符が手に入ったので オペラに行ってきます(ソプラノはヨンチェバ)。その後はイースターで4連休。ヤッホー音譜




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影のない女 by R. Strauss Rシュトラウス生誕150年記念の秀作

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<18th Apr Fri>

昨日は午前中だけ働いて、夜がオペラに行ったのですが、午後の暇つぶしは、前から参加してみたかったナショナル・ギャラリーの1時間の無料解説。館内を移動しながら3点の絵について詳しく説明もらったのですが、いつも素通りしてた絵の背景がよくわかって面白かったので、これからも機会を捕らえて行ってみるつもり。私らの税金で外国人観光客に無料で宝物を見せてあげてるわけですから、そろそろ自分でもその恩恵に預かりたいですしね。

今日から4日間のイースター休暇で、私はさらに2日追加してなんと6連休。エンジョイするためには気になってる宿題をまず片付けようと、えらく時間が経ってしまった「影のない女」。

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初めて観て書きたいことがたくさんあるオペラに限って何書こうか考えてるうちに時間が経ってしまって結局書かず終いということが何度があり(日本で話題になった「死の都」とか)、それではオペラ鑑賞記録簿として片手落ちなわけで、後でどの歌手を聴いたのかすらわからなくなって不便なので、これからは少なくともROHで観たオペラはキャストと写真だけでもアップしておこうと固く決心した筈なのに又こんなに遅れてしまいましたしょぼん






3月14日の初日と26日の2回、リヒャルト・シュトラウス生誕150周年記念の新プロダクション、影のない女Die Frau ohne Schattenを観に行きました。Rシュトラウスはオケが大編成でいつもの舞台横の席は売られてなかったので、upperslipの左右から1回づつ見下ろしました。


シュトラウスがホフマンスタールと共同して1919年初演したこのオペラは思い切り観念的でしょうから、、筋書きだけ書いても意味ないでしょうけど、「お伽の世界の皇后は元々は霊界出身で影がないので子供が産めず、子供が産めないと夫(皇帝)が石にされてしまうので、人間から影を買おうと下界に降り、「それじゃあ、私が影を売って上げるわ、子供欲しくないから」、という女性も見つけたけれど、その人間夫婦に対すて良心の呵責を感じた皇后は辞退。結局はその優しい心根によって皇帝は救われ、2組の夫婦は将来きっと子供が産めるでしょう」、というお話です。 


もちろん、単純に受け取ってはいけなくて、霊界、お伽の国、人間社会と三つの世界を行き来するだけでも難しいコンセプトなのに、歌わない着ぐるみの動物たちが出てきて意味ありげな動きをしたり、なにを言いたいのかわからない映像も出てきたりするんですもの、一回目は私の頭の中は???だらけ。横からだと片側見えないので余計さっぱりでしたはてなマーク

敢えて批評は読まなかったのですが(忙しくてヒマなかったし)、2回目に反対側からも観たら、ちょっとわかったような気もしましたが、要するにこのプロダクションではオペラが書かれた20世紀初頭の精神病院が舞台で、全ては皇后の善と悪の葛藤の想像ということのようです。


家ワンピースプロダクションの写真でご覧のように(クリックで拡大)、セットはすっきりして衣装はまともで、動物が多過ぎるかなとは思いましたが、ベルトコンベヤーで動きもあり、光と影、シルエットも効果的。暗いトーンの雰囲気がシュトラウスの前衛的になる一歩手前のモダンな音楽とぴったりで、プロダクションの評価は高かったです。

   

   

                


   

   

   

   

   


   


   


Director Claus Guth

Designs Christian Schmidt
Dramaturg Ronny Dietrich
Lighting design Olaf Winter
Video design Andi A. Müller

Conductor, Semyon Bychkov

Emperor ..... Johan Botha (Tenor)
Empress ..... Emily Magee (Soprano)
Nurse (Amme) ..... Michaela Schuster (Mezzo-soprano)
Barak ..... Johan Reuter (Baritone)
Barak's Wife ..... Elena Pankratova (Soprano)
One-Eyed Brother ..... Adrian Clarke (Baritone)
One-Armed Brother ..... Jeremy White (Bass)
Hunchback Brother ..... Hubert Francis (Tenor)
Spirit Messenger ..... Ashley Holland (Baritone)
Voice of a Falcon ..... Anush Hovhannisyan (Soprano)
Apparition of a Youth ..... David Butt Philip (Baritone)
Guardian of the Threshold ..... Dusica Bijelic (Soprano)
Voice from Above ..... Catherine Carby (Mezzo-soprano)




まるでワーグナーのような壮大で美しい流れの作品は、2度観てる間ずっと「難しいことは何も考えないで、音楽だけに耽溺したいものだ」と思っていましたが、それはラジオ生放送で叶えられ、舞台を思い出しながらも実際に見るものがないと余計なことは考えずに済みました。
正味4時間の長丁場、オペラは初心者の日本からのゲストと一緒だったので心配しましたが、途中で出ていくつもりだった彼女も退屈せずに「あっと言う間だったわ」と楽しめたのは、もちろんパフォーマンスのレベルの高さでしょう。
いつも上手でロンドンでは信頼されてるシミオン・ビチコフの指揮が今回も冴えたのは予想通りだったけど、歌手の中には名前聞いたこともない人もいて、一体どんなことになるのろうと思ってたのですが、皆さん期待以上に素晴らしくて、5ツ星評価があったのも納得。
     

     

カゼ

     


ヒロインの皇后はアメリカ人ソプラノのエミリー・マギーで、3人の女声の中では声の魅力も声量も一番乏しかったけど、細かい所はなかなか上手。でも、贅沢を言わせてもらえば、タイトルロールの彼女に少々不満が残ったのが正直なところ。


皇帝は肥満歌手の例には必ず出てくるヨハン・ボータ。いつも通り一本調子だけど美声で存在感はありました。しかし、いつもこいつがROHのローエングリン(美しい白鳥の騎士なのに)なのは悲しい・・むっ


     

悪巧みする皇后の乳母はミカエラ・シュスター。ROHでもワーグナーでお馴染みの実力派で、こういう悪役はお手の物。演技面も含めたらこの役では今ベストな歌手に違いない。


     


一番気に入ったには、意外にも、名前も聞いたことがなかったエレーナ・パンクラトーヴァで、声量も立派で艶のある美声に聞き惚れましたラブラブ! 出番もうんと多くて、私にとっては彼女が主役。でも、やせれば美人なんだから、お願い、これ以上太らないでねブタ 女ヨハン・ボータにはなりたくないでしょ?


     


お馴染みのヨハン・ロイターはいつも感心するけど、この足が地についた人間の男性役は今までの中でもベストではないかしら。声のパワーもさることながら、温かみのあるこまやかな歌唱と演技で、達者な歌手が揃った今回のキャストの中でも一番上手だと私は思いました。

というわけで、下界の夫婦二人が特に素晴らしかったです。


     

歌手にはブーイングしないROHの観客も製作チームには容赦しませんが、今回のトリオは大きな拍手をもらって嬉しそうでした。

私の知る限りでは2001年秋以来ROHではやってないので馴染みが薄くて切符の売れ行きも悪くダンピングまでされたようですが、蓋を開けたら評価が良くて売り切れたよう模様。シュトラウスの記念の年のロンドンでの目玉になったのはめでたいことで、これでリヒャルト・シュトラウスが良さがわかった人も多いでしょうクラッカー


カゼ実は珍しくトーチャンが風邪気味で、明日の土曜日もおそらく外出はしないので、ブログ書けるかな。ファウストとキュー・ガーデンのお花見。


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ファウスト by Gounod 二人の代役ヒロイン 

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<19th Apr Sat>

トーチャンは風邪が悪化して熱出したので、私が一人でスーパーマーケットに食料の買出しに行き、滅多にない機会なので、「あら、こんなものもあるのね」、とあれこれ発見しながら長い間見学して楽しかった。 って、トーチャンに言ったら、「そんなら、これからはいつも一人で行ってくれてもいいんだぜ」って言われそうだけど、それは嫌よ、重いから。

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ネトレプコがキャンセルしてすったもんだの騒ぎになったファウスト、今や一流オペラハウスで主役を張るソニア・ヨンチェバSonia Yonchevaと、うんと格下のアレクシア・ヴォルガリドウAlexia Voulgaridouの二人で代役を入り組んだ日にちでシェアすると発表になった時に「私は一勝二敗」と書き(→こちら )、ヨンチェバは22日まで待たなくてはならないという羽目になって泣いてたのですがしょぼん、その後、執念でリターン切符を拾ったり、運よく友人から切符が降ってきたり、逆に持ってる切符を譲ったりして、この調子だと3勝1敗になりそうです。


すでにヨンチェバを2度観ることができたのはラッキーでチョキ、5月にアムステルダムのファウストに出る彼女を観に行こうかとも思っていたので(結局それは彼女がキャンセルしたのでアムス行きも中止)、思いがけずロンドンで観ることができて二重にラッキーチョキチョキ


4月4日の初日についてはすでに書き(→こちら )、22日にもう一回行くのですが、この辺で二人を比較してみましょう。


Director/ David McVicar

Revival Director/ Bruno Ravella
Set designs/ Charles Edsards
Costume designs/Brigitte Reiffenstuel
Lighting design/Paule Constable
Choreography /Micheal Keegan-Dolan
Revival Choreographer/ Daphne Strotmann

Conductor /Mauriziio Benini
Faust / Joseph calleja
Marguerite / Sonya Yoncheva/Alexia Voulgaridou
Mephistopheles / Bryn Terfel
Valentin / Simono Keenlyside
Wagner / Jihoon Kim
Siébel / Renata Pokupic
Marthe Schwertlein / Diana Montague


    


まず、どんな下手くそなんだろうと心配してたギリシャ人のアレクシア嬢を11日に観たんですが、怖れていた程ひどくなかったどころか、なかなか上手でしたよ。前半は緊張のあまり猫背だったせいか少々老け気味のルックスで、脇役で出てくる隣人のおばさんと大して年の変わらない姉妹みたいに見えましたが、ヨンチェバよりはふくよかで艶のある美声で、元々は美人だし後半は若々しく見えて、素敵でした。熱演したのになぜか拍手が少なかったのは可哀相でしたが、一応ネトレプコの代役に恥じないパフォーマンスだったと思います(アレクシアの写真は下の方に出てきます)。


でも、そんなに大差があるわけではないけれど、やっぱり誰の軍配もヨンチェバの華やかさもある澄んだ声に上がるのではないかしら。特に、ヨンチェバは高音もコロラチューラもきれいに決まるだけでなく、低い声が魅力的なのが強みで、聞かせどころではない普通に歌う部分にもうっとりラブラブ



        

スマホで舞台裏から写真撮ってるのは裏方さんかな?



!?

ところで、びっくりしたのは、隣に座ったレギュラー客のおばさんが「ヨンチェバは妊娠してるのよ」、と教えてくれたことで、「どこでそんなニュース知ったんですか?」と尋ねておけばよかったものを、後でネットで確認取ろうと思ったら見つからないので、ガセネタだったのかしら?


でも、そう言われてみれば、たしかにお腹が少し膨らんでるように見えて、ファウストに誘惑されて妊娠するけど棄てられて赤ん坊を殺してしまう不幸なマルグリートの残酷な場面に私とそのおばさんは「うわーっ、どんな気持ちで演じてるんだろね」、と思わず顔を見合わせてしまいました。


写真でもたしかにそう見えるでしょ? 或いは、妊娠ではなく、単に太っただけ?ぶーぶー


               
「あ、今お腹の赤ちゃんが動いたわ」、「えっ!、ほんと?」って言い合ってるようにも見えたりして・・・ 


               

                やっぱり、マルグリート妊婦が二人か・・・?


メモ追記:Ryouさんがコメントで、「ヨンチェバ自身がFBで妊娠を公表してますよ」と教えて下さったので、確認しました。秋に出産だそうです。やっぱりそうですよね、このお腹ですから)

もし、ヨンチェバが妊娠してるとしたら、折角いまネトレプコの代役で一気にのし上がったのに、ちょっと勿体ないような気もするけど、オペラ歌手はかなりの腹ボテになっても歌えるから、無事に出産して来年7月のトラヴィアータには予定通り出てくださいよね。


     


他の人たちは初日の記事で書いた通り、漫画チックな悪魔のブリン・ターフェルと、えらくシリアスな兄役のサイモン・キーンリーサイドの対比が面白くて、踊りもユニークだし、近くで観るとより楽しいプロダクションです。

カレヤも悪くないけど、ちょっと聞き飽きたので、29日のリサイタルの切符は売っ払ってしまったわ。去年、舞台からカレヤにシャンペンを頂いた恩を忘れたのか?(→こちら ) だって、最近の人気を反映して、切符代が高くなったのよね。


    




来年4月のマダム・バタフライに1回だけ出てくれるアレクシア嬢、着物姿が似合いそうね。


    



     


      




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キュー・ガーデンズ王立植物園

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<20th Apr Sun>

6連休の3日目。小雨で寒そうだし、トーチャンもまだ風邪が完全に治ってないので、家で静かに過ごしましょう。明日からはオペラ等で毎日出掛けますが、先週の青空の下でのお花見を思い出しながらキュー・ガーデンズの写真を整理しました。
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4月15日の火曜日、会社は(私だけ)休みだし、またピッカピカの行楽日和晴れ

前日グリニッジに行ったばかりだけど、今日もどこかにお花見に出掛けましょうかね桜


お花や植物なら、そりゃキュー・ガーデンズKew Gardensでしょ、ということで、トーチャンと久し振り(20年ぶりくらいかな?)にundergroundと overgroundを乗り継いで行ってみました。


次はいつ来られるかわからないし、入場料が二人で30ポンドもしたのでがま口財布、元を取ろうと張り切って丸一日掛けてほとんど隅々まで歩き回りましたよ。


お花見にはベストな日で爽やかで気持ちの良い日で写真もたくさん撮ったので、回った順ではなくカテゴリー別に並べておきます(カメラクリックで拡大)。


将棋将棋ジャパニーズな建造物



1勅使門

以前見た時は、かなり痛んでたけど、美しく修復されてまるで新築。


    


    

↑説明はこちらを拡大して読んで下さいね。



石庭の白い小石が陽に照らされてきれい。

オリジナルは西本願寺で、これは五分の四の縮小サイズだそうです。サイズがわかるように、私が前に立ってみました。


  



2民家 Minka


愛知県岡崎市郊外にあった1900年築の農家を2001年に移築させたもので、見るのは初めてどころか、こんなのがあることすら知りませんでした。


     

    



民家の前にある竹林。

サイズがわかるように今度はトーチャンを立たせてみましたが、イギリスの気候ではこんなちんちくりんな竹しか育たないようです。



でも、日本的なものがいくつかあるのは嬉しいですね。



家 建物  


1Kew Palace                
                    

                   


Kew Palaceは国王ジョージ3世一家が住んでた屋敷で、外側は塗りなおされ、内部も18世紀の様子がわかるように修復されてました。宮殿というよりはファミリー・ホーム。


    



    

2 今はカフェになってるオランジェリーコーヒー      3植物精密画を展示する新旧ギャラリー


クローバー 温室


植物の収集保存が目的のキュー・ガーデンズにとっては温室が最重要で、新旧大小いくつか散らばってます。


    

1 Palm Houseパーム・ハウスはここのシンボルとも言える巨大温室ですが、どこも修復されてる中でここだけ老朽化が目立ちました。


    


2 エレガントなTenperate House改装中で現在閉鎖中。


    


3 一番新しいPrincess of Wales Conservatoryは故ダイアナ妃にちなんだネーミング。

     



               4高山植物のためのDavies Alpine House

                        



東京タワーその他の建造物

    

1鉄のTreetop Walkwayはリフトもあるので簡単に上れますが、人が歩くとちょっとゆれるし、床が編み目になってて下が透けて見えるので高所恐怖症の私は下を見ないようにして震えてましたガーン。怖いから二度と上りませんえっ

    

2 昔からあるお馴染みのパゴダ, かつてはもっと装飾されてて美しかったでしょうに、古ぼけて痛んでます。   3池にできた新しい橋Sackler Crossing




ブーケ2桜 お花


よく手入れされた広い園内には色んなお花が種類別に整然と植えられて、お花見にはベストの日でした。                        


            ブルーベル →







    

あ、リバーシブルのユニクロのフリースを裏返したのね。 色んな種類がある中で、この椿が着物の柄に出てくる形に一番近いですね。


    

どでかい牡丹はやっぱり華やか。        桜の向こうに見えるのは白亜の温室Temperate House


    
                  シャクナゲも大量に咲くと迫力ブーケ2


近くに住んでたら、年間会員になって(二人で100ポンド)何度も行くんですけどね~。 って、オニーサン夫婦は毎日横を通ってるけど全く行かないですけどね~。まあ、そんなものでしょう。私たちだって、いつでも行けるのに20年ぶりだったわけだし。



来年1月にトーチャンが60歳になったら、私のようにロンドン周辺の交通費が無料になるので、そうしたら、ブログネタのためにも二人でロンドン再発見しまくる予定ですが、果たして重い腰が上がるかどうか・・




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4月最初の着物お出掛け

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<22nd Apr Tud>

世間のイースター休暇は昨日で終わりましたが、私はまだ休みが続いてて、今日は着物でオペラハウスに行きました。4回目のファウスト。


3月までに20回と早いペースで頑張ったのに、4月になったら急にスピードダウンしてしまい(最近は諸事情で会社で着替えなくなったので、仕事が忙しいと回数が減るというわけ)、着物は今日が今月初めて。


    


季節を先取りする着物の世界では今頃椿柄を着てちゃいけないんですが、先週グリニッジとキュー・ガーデンズで椿の花をたくさん見て、椿の装いをしたくなったんです。まだ咲いてるわけだし、イギリス人は「あら、この季節にぴったりね」、と思って下さる人もいるかもしれませんものね。


     

たまにはトーチャンと一緒に写真撮ってもらいましょうかね。

明日は私の誕生日なんですが祝日、着物は着ないどころか、どこにも行かないかもしれないので、これが記念写真になるかもしれません。



     


トーチャンと一緒の時は駅まで車で送ってもらえないので着物は着ないんですが、今日は日本からいらしたオペラ仲間さんのROH着物デビューですから、私もご一緒させて頂きました。


華やかな美人さんなのにお顔が出せなくて残念ですが、光沢があって地紋が映えるローズ色の無地の着物とくもの巣に桜の花びらの帯の粋なコーディネートが素敵です。


くもの巣って美しいので大好きで、夏に日本でくもの巣柄の半幅帯を見つけたので喜んで即買いました。


Yさんのコーディネートを事前に写真で拝見してたので、私がトーンを合わせたのですが、なかなか良い中間色コンビになったのではないかと。


明日の誕生日は、お天気次第で日中はなにをするか決めてませんが、夜はムスメが仕事帰りに来てくれて、親子三人でお祝いするのが楽しみです。




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誕生日にケーブルカーでテムズ河横断

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<23rd Apr Wed>

今日は私の61歳の誕生日祝日


去年の誕生日は節目だったので大騒ぎでしたが、今年は全然気合入ってなくて、休みは取ったものの今日はなにするかすら決めてなくて、夜にムスメが来てくれるのがお祝いとしては充分で、日中はお天気が良かったらケーブルカーにでも乗りに行きましょうかね、ということになってた程度。


で、今日は思い切り朝寝坊して、起きたら晴天。


だけど後で曇るという予報だったので、家でのんびりしててもいいかなと思ったんだけど、ヒマ人トーチャンはすっかりその気になってて、これは行かざるを得ないかな。


Emirates Air Lineと呼ばれるゴンドラ・リフトはオリンピック客がテムズ河を渡るために作られてまだそのまま使われてる短距離のケーブルカーですが(→こちら
)、こないだグリニッジ天文台の丘から見えた時に、「そう言えば、そんなのもあったわね。営業してるうちにいっぺん行ってみよみゃーか」、と思ったわけです。

   

地下鉄とDLR(Docklands Light Railway)でRoyal Victoria駅まで行き、そこから乗ります。オイスターカードがそのまま使えて大人片道料金は4.4ポンド。私の60プラスという無料パスは残念ながら使えないのですが、シニア割引で3.3ポンド。


  

3台のうち2台は空車というガラガラ状態なので、10人は乗れそうなゴンドラですが、違うグループを相乗りさせることはなく、私とトーチャン二人だけで独占。



  

乗車時間は約8分で、ハイライトはミレニアム・ドームの眺めですが、上から見るとテムズ河の幅の広さがよくわかります。でも、ほら、やっぱり段々曇ってきたわ。


  
  

  

高所恐怖症の私ですが、真下を見なければ大丈夫なので、遥か遠くを眺めながら、グリニッジ、テームズバリア(洪水予防)、オリンピックパークなどの写真を撮りました。   


  
ゴンドラを降りてちょっと歩くとO2ドームに着きます。ドームは今では巨大コンサートホールになってるんですが来たことないので、ここに来るのは実に2000年にできてミレニアム・ドームと呼ばれた展示場だった時以来はじめて。


 

あ、ドームの上を歩く人気ウォーキングツアーのグループが上っていきます。



    

コンサートのある夜は大変な人出なんでしょうが、日中はがらーんとしてて、たくさんあるレストランはオープンしてるのですが、どこもガラガラ。

   

ラーメンここでランチするのですが、チェーン店ばかりでつまらない中、私は色んなものを少しづつ食べるのが好きですから、Water Marginというチャイニーズのビュッフェにしましょう(→こちら
)。


食べ放題でなんと一人6ポンドという安さですから、質を求めてはいけませんが、朝ごはん抜きですごくお腹が空いてたので、ほぼ一通りちょっとづつ食べたら大皿3杯になってしまって、お腹はちきれそう~。


その後は寄り道せずに早めに帰宅し、たくさん頂いた誕生日メッセージにお返事したりして、夜にムスメが来るのを待ちました。


今ムスメは我が家から歩いても30分くらいの所で働いてるんですが、この辺りにはろくなレストランはないですから、家で夕食するしかないんです。ゆっくりできて、それがベストだからいいんですが。


仕事で忙しいムスメが時間を割いて描いてくれたバースデー・カードは明日お見せしますね。



ブログやFBでたくさんの方からお祝いメッセージを頂き、幸せな誕生日でした。ありがとうございます。この年まで大した病気も怪我もせずに過ごせただけでもありがたいと思う今日この頃でございます。


この大きな気球は、5日前に朝起きたら寝室の窓から見えたもので、「へえ、こんな大掛かりなお祝いしてもらえる人もいるんだ」、と羨ましくて、80歳とかまで無事に生きていられたら、私もしてもらおうとか、この年になるとあれこれ老後のことを考えはじめてしまうものだと思った次第。


ひらめき電球


ところで、4月23日はイングランドの守護聖人である聖ジョージの日として知られているのですが(祝日にすべきという意見も長年あるのでずっと待ってるんですけどね)、本文豪シェークスピアの誕生日でもあり、特に今年は生誕450年ということで、メディアで話題になってます。

そして、これは知らなかったんですがアート画家ターナーも今日が誕生日なんだそうです。シェークスピア同様、はっきりした誕生日は実のところはわからないらしいですが、FBでテイト・ギャラリーがそう投稿してるので、そういうことになってるんでしょう。1775年生まれですから239年前。ということは、11年後には生誕250年ということで大々的にイベントとかするんでしょうが、その時私は72歳、それくらいまでは元気で生きていられるでしょうか。 2日前に88歳のお誕生日お迎えになったエリザベス女王陛下王冠1ほど元気にいられるのは無理だとしても。





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ムスメの手描きバースデーカード

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<24th Apr Thus>


昨日の誕生日は、ムスメが仕事帰りにバースデーカードを持ってきてくれました。


お馴染みのカエル君が桜の木に上って「絶景かな、絶景かな~」、と言ってるみたいです桜


この12日前に親子三人で近所の公園にお花見に行ったときに(→こちら )、私が、「あ~あ、私の誕生日あたりに桜が満開になるのが普通なのにさあ、去年は寒過ぎて開花が遅かったし、今年は暖冬のせいで早く咲き過ぎてがっかりだわ~むっ」、とぶつぶつ言ったので、それならばせめてカードで誕生日に桜を楽しんでもらいたいって思ったんでしょうね、きっと。


背景があっさりしてるのは、仕事が忙しくてたくさん描いてる時間がなかっただけでなく、copic penのピンク色のインキが足りなくなっちゃったということらしいです。 (グリーンは充分あるのかな?)




これは2年前の誕生日の写真ですが、来年はちゃんと咲くべき時に咲いて、桜の下でバースデー写真が撮れますように・・・


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椿の帯でコンサートに

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<26th Apr Sat>


我が家にはじめて咲いたのをきっかけに、グリニッジやキューガーデンでたくさん見た色んな種類があることがわかって親しみの沸いた椿の花。


その間、ずっと、この椿柄の帯を締めたくてうずうずしてたんです。


で、折りしも今ROHでオペラ「椿姫」La Traviataをやってるので、それを観る行く時にこの帯で、と思っていたのですが、


腹立たしいことに、来週からまた地下鉄のストライキという事態になってしまい叫び、本当にストライキをすると、私が着物で行けそうな日は全滅しょぼん


それなら、代わりに今日のコンサートで! (スキン写真でおわかりのように、コンサートは大好きなピアニストのアンスネスでした)。


春から初夏に掛けてぴったりの爽やかなグリーンの着物と組み合わせるのは初めてですが、ちょうど、今日はこの着物をプレゼントして下さった方とコンサートのご一緒するので、迷わずこれに決定。





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アンスネスがベートーベンのピアノ協奏曲第五番「皇帝」

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<27th Apr Sun>

ローゼンブラット・ソング・リサイタル・シリーズはSky Artsという衛星TVで放映されるのですが、昨日は昨年1月のテノールのアントニーノ・シラグーサでした。実際に観に行きましたが(→こちら )、最前列ど真ん中だったので時折画面に映ってまい、それはいいのですが、写真を撮ってるのが丸見えでガーン まずい・・・

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昨日(4月27日)、ロイヤル・フェスティバル・ホールにご贔屓のノルウェー人ピアニストLeif Ove Andsnesを聴きに行きました。

      




Marko Nikodijevic:

La lugubre gondola
Ludwig Van Beethoven: Piano Concerto No.5 (Emperor)
Interval
Peter Ilyich Tchaikovsky: Symphony No.6 (Pathétique)

London Philharmonic Orchestra
Vladimir Jurowski conductor
Leif Ove Andsnes piano


最初の曲は現代曲で、舞台に登場した作曲家はまだ30代に見える若い男性でした。かなり前衛的ですが決して不快な曲ではないので、曲の説明を読んでおけばそれなりに楽しめたのかもしれませんが、今日の目的はアンスネスだけだったので一切調べてない私にはかなり苦しかったです。拍手は大きかったですが、皆さん理解してのことかしら、それとも「あ~、終わってよかった」、ということ?


アンスネスはここしばらくベートーベンにお熱で、前回(今年3月バービカン→こちら )も前々回(昨年11月カドガン・ホール→こちら )もその前(昨年3月ウィグモア・ホール→こちら )もほぼベートーベンばかり。彼の爽やかな音色はベートーベンにはあまり向かないと思うんですけどねえ・・、となぜかベートーベンはピンと来ない私は不満なんですが、今回はベトベン先生のピアノコンチェルでは最も有名で私も結構好きな第五番「皇帝」。


どうしても比べてしまうキーシンの力強くて重い演奏とは全く違い、軽やかでピュアな音色がキラキラしてキラキラ、まるでモーツァルトのようなベートーベンでしたが、これが彼の個性であり、素晴らしい演奏でしたアップ


感動したのはもちろん私だけではなく、長い第一楽章が終わったときには、「まだ途中だからここで拍手しちゃいけないのはわかってるけど、あまりの素晴らしさにせざると得ない」、という感じの暖かい拍手が起こりましたクラッカー



にひひ面白かったのは、と言っちゃ失礼ですが、先回のカドガンホールのように自分で指揮もすることの多いアンスネス、弾いてない時に指揮しそうになるのを必死でこらえて苦しそうな表情だったので、私も一緒に握りこぶしに力入っちゃいましたグー


アンコールも一曲弾いてくれたのですが、これがいかにも彼らしいというか、普通だったらぱーっと華やかでテクニックを披露するんでしょうが、眼鏡を掛けて音符を見ながら静かに弾いてくれたのは地味で前衛的な現代曲。

彼が正面の観客に向かって説明してくれたんですが、すみません、後ろからは聞えなかったので、曲名もわからず。でも、さっき前衛的なやつを聴いたばかりなので、「うへーっ、またこんな小難しくてわけわからんのを聴かなくちゃいけないのか・・・」、って誰しも思ったでしょうから、アンコールで盛り下がっちゃいましたダウン



コーラス席の私からは鍵盤がほぼばっちり見え、ふにゃーっと柔らかい彼の手の動きもよく見えたのもグー。


正面に座るほうがもちろん音はよく聴こえるのですが、値段も安いし(9ポンド)、この席はピアノ演奏の場合は棄てがたいものがあります。


その上、こうして客席が見渡せるのもなんだか嬉しくて音譜





     
 

でも、オーケストラを後ろから見るコーラス席の良いところはなんと言っても指揮者の顔が見えることで、特に今日のような絵になる指揮者であればなおのこと。LPOの常任指揮者であるウラジミール・ユーロスキは、私は好みではないのでときめきませんが、多くの女性が魅力的だと思う個性的な美男子で、大袈裟なアクションや百面相はしないものの、美しい指先とエレガントな動きで、目が離せません。


特にこの「悲愴」はチャイコフスキーの苦悩をユーロスキが全身で体現してるようで、ビジュアル的にも音楽を感じることができて、コーラス席ならではの鑑賞ができました。

このLPOよりもLSOの方がやっぱり上手かなと思いましたけど。

    




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