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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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トビー・スペンスがシューベルトの「白鳥の歌」 @Wigmore Hall

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<28th Apr Mon>

今夜9時から48時間の地下鉄ストライキに突入。どうせ又足並みの揃わなくてバラバラ動くんでしょうが、今日のコンサートはお昼でよかった・・。 明日から多少動いてもいつも通りには行けないでしょうから、明日も休んじゃいます。明後日は、会社は休むんですが、午後からオペラがあり、這ってでも行くんじゃ~DASH!ですけどね。どうか、それまでには解除になりますよう。

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今日はWigmore Hallのランチタイム・コンサートに行ってきました。


Toby Spence tenor

Julian Milford piano


Schubert

Schwanengesang



ご贔屓テノールのトビー・スペンスがシューベルトの白鳥の歌を歌ってくれたのですが、素晴らしいリサイタルだったので、他のを飛ばしてこれを先にアップします。


BBCラジオのオンデマンドで1週間聴けますので、是非どうぞ(→こちら )、ということが早く言いたいわけですが、これ書きながらまた聴いてうっとりしてますキスマーク



絶好調のトビー君の明るくて軽やかで、時には重く暗さも感じさせる大好きな声を最前列でたっぷり浴びることができて、至福の一時間でしたラブラブ!ラブラブ



     


シューベルト最後の歌曲集「白鳥の歌」は、詳しくはウィキでもご覧頂くとして(→こちら )、「美しき水車小屋の娘」や「冬の旅」とは違い、関連のない歌を死後に他人がまとめたものですが、4つ目の有名な「セレナーデ」は皆さんきっとご存知ですよ。


シューベルトの歌曲は菩提樹とか、典雅な日本語歌詞で広く親しまれてますが、その中でもこのセレナーデは子供のから大好きな曲。久し振りに日本語歌詞を(忠実な訳詩ではないですが)トビー君の歌に合わせて読んでみたら、懐かしくて涙が出そうしょぼん・・・(いまだに意味のわからない言葉もあるけど、そこがまたミステリアスでありがたみが増すのかも)


音譜

秘めやかに 闇をぬう 我が調べ
静けさは 果てもなし 来よや君
ささやく木の間を もる月影 もる月影
ひとめもとどかじ たゆたいそ たゆたいそ

君聞くや 音にむせぶ夜の鳥
我が胸の秘め事を そは歌いつ
鳴く音に込めつや 愛の悩み 愛の悩み
わりなき思いの かの一節 かの一節

深き心をば 君や知る
我が心 騒げり
待てる我に 出で来よ君
出で来よ

音譜


で、

実は、スキン写真でご覧の通り、昨日もトビー君を聴きに行ったのです。


ヨハン・シュトラウスの喜劇オペレッタ「こうもり」で、今日のシューベルトのシリアスで暗い歌曲とは正反対のコメディ演技も楽しかったのですが、今日のまじめで精悍なトビー君の方がずっと素敵ドキドキ 衣装は昨夜のバリっとした燕尾服の方がチャーミングでしたけどね(「こうもり」のことは又あらためて書きますね)。



終了後はいつものように舞台裏のグリーンルームへ。楽屋にもなってるらしく、脱いだ服が置いてあったりしてまさに舞台裏。


いつもの濃いグレーのベルベットのジャケットではなくて、今日はやけにラフな異国風シャツのトビー君。元々グレーなのか、それとも黒いのを何度も洗ってるうちにこうなったのかはわかりませんが、不精ヒゲはないほうがいいと思うんですけどね。


何度も会ってる私のことは覚えてるみたいで、「やあ、又君か」って感じで微笑んでくれるのが嬉しいです。実はずっと前からFB友達で、彼は肝心なことをちっとも投稿しないので役に立たないのですが、昨夜の写真をFBアカウントに送ってあげたんです。返事がなかったのでまだ見てないのかと思ったら、私がそれについてはなにも言わなかったのに、「ありがとう」、って。


    


トビー君は上機嫌で愛想良かったんですが、地元なのになぜか人気のないトビー君、グリーンルームはひっそりしてました。


今日は一人だしツーショットは期待してなかったのでいい加減な格好の私、友人も来てたので写真撮ってもらいましたが、こんなことなら着物で行けばよかった。

そんなら切符2枚買っておけばいいのに、と仰るでしょうが、ウィグモアホールのフレンズ予約は席が選べないので、一枚の方が良い席が取れるだろうと思って、これぞと思うコンサートは一枚だけかぶりつき希望とリクエストするんですよ。今日もそのおかげか、最前列真ん中が取れましたしね。


喉頭ガンから回復したと言っても、ちょっと前のミュンヘンの皇帝ティトーの慈悲で声がひっくり返りっぱなしの日もあり心配してたんですが、調子の良い日はこれだけ歌えるんだもの、うちのトビ男は健在です。よかった、よかった。


そして、


なんと、長年のファンとしては嬉しいことに、


トビー君を今週は3回も聴けるんですチョキニコニコチョキ


これで二つ終わったのですが、金曜日にミルトン・コート(バービカンの一部)でリサイタルがあり、もちろんかぶりつき席を押さえてありますとも。 詳細は→こちら ですが、小さいホールなのにまだ切符は充分余ってますので、是非いらして下さいませ。一律15ポンド。




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オペレッタ「こうもり」by Johann Strauss II

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<29th Apr Tue>

地下鉄ストは予想通りほとんどの路線で間引き運転ながら運行してるようなので、明日のオペラ(ダムラウの出るトラヴィアータ)には行けそうだ。因みに、ストライキの理由はなにかというと、駅の切符売り窓口の廃止に対する不満で、廃止しないほうがいいのではないかと思う利用者も多いようなので(私も)、私たちの意見も取り入れて、ストライキなどしないで解決して欲しいものです。

すみません、昨日に続いてトビー君記事です。

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4月27日の日曜日の午後、ロイヤル・フェスティバル・ホールでヨハン・シュトラウスのオペレッタ「こうもり」を聴きました。


ストーリー等は日本語ウィキをご覧下さいですが(→こちら )、要するに、銀行家とその妻がそれぞれこっそり浮気心を起こしてドタバタするコメディで、ヨハン・シュトラウスらしいウィーンの雰囲気のある楽しくて洒落たオペレッタです。


セミ・ステージということで、セットは無く芝居だけしてくれたのですが、まあ台詞も多いし英語でやるんだろうなとは思ってたのでそれはいいのですが、なんとマイクロフォンを通してだったのにはびっくり&がっかりしょぼん

まあ、考えてみれば三千人以上入るこの大ホール、仕方ないんでしょうけど、これじゃあ生で聴く価値ないじゃんパンチ!  切符は買ったものの実はギリギリまで迷ってたんですが、こんなことなら来なきゃよかったと思いましたよ、最初はむっ


でも、最初はスピーカーの音量が大きくて不快でしたが、途中であれこれ調整しながら進み(ちゃんと事前にテストしておけよなむかっ)、前から8列目(オケピットがないので、オペラハウスであれば3列目くらいに該当)の私には間もなく生に近い感じになったし、皆さん芝居が上手な上にオペラではまず望めない役柄とルックスが一致してたので、「まあ、うんとレベルの高いミュージカルだと思えば悪くないかな」、と。


Johann Strauss II : Die Fledermaus

Philharmonia Orchestra
John Wilson conductor
Simon Butteriss director, baritone, tenor, narrator, Dr Blind
Toby Spence tenor, Gabriel von Eisenstein
Aga Mikolaj soprano, Rosalinde von Eisenstein
Malin Christensson soprano, Adele
Alan Opie baritone, Frank
Pablo Bemsch tenor, Alfred
Jacques Imbrailo baritone, Dr Falke
Pamela Helen Stephen mezzo-soprano, Prince Orlofsky
Philharmonia Voices guests and servants of the Prince





45ポンドも払ってまで観に行ったのは、もちろんトビー・スペンスがお目当てラブラブ


バリトンが歌うことも多い銀行家の役なので、彼の魅力である爽やかな高音はほとんど聴けませんでしたが、燕尾服がかっこ良かったし(下着姿もご披露べーっだ!)、一番得意なのはコメディ演技のトビー君、可愛くて可愛くて、ずっと双眼鏡でうっとり凝視しちゃいましたわんラブラブ! 



アップ写真はトビー君ばかり狙ったので、カーテンコールでトビー君の隣にいない人の写真はないのですが、


クラッカー歌唱力でベストだったのはトビー君の奥さん役のアガ・ミコライというポーランド人ソプラノで(濃いブルーのドレス)、クリアな声が高らかに響いて心地良い声でした。彼女のスケジュール(→こちら )によると、今年10月に新国のドン・ジョバンニにドンナ・エルヴィラ役で出ますよ!(→こちらビックリマーク

そして、あっ!、このドンジョバのドンナ・アンナは2年前のROHの同役ですっごく良かったカルメラ・レミージョですよ(→こちら )。いいなあ。


ダウン残念だったのは、アデーレ役のストーリーのマリン・クリステンソンが精彩なかったことで、聴かせどころのアリアもあって歌唱的には銀行家妻よりも重要で、鈴のような軽やかな声で歌わなくちゃいけないのに、これではねえ。きっとスウェーデン人なんでしょう、金髪の美人なんですが。



指揮者はイギリス人のジョン・ウィルソンで、自分のオーケストラも持ってて主に映画音楽を演奏してる人のようですが、こういう娯楽性の強いのはお手のものなんでしょう、とても上手で、フィルハーモニア・オーケストラもこういう軽くてふわっとした演奏もできるんだと感心しました。ここでは珍しく正面から聴いたのもよかったのかもしれませんが。


ウィルソン氏がラジオで言ってたところによると、今回はオリジナルの形に戻しての公演だそうで、一番笑いの取る刑務所看守の一人芝居は無く、オルロフスキー公爵の正体は女性だそうです。なーんだ、カウンターテナーが歌わないのかとがっかりでしたが、そういう設定なら仕方ないし、パメラ・ヘレン・スティーヴンは充分上手だったので文句はなし。


ところで、英語版を覚えるだけじゃなく、ここまできっちり演技も練習したのに、これ一回だけではあまりにも勿体無いし効率悪いけど、ツアー組んで他でもやるのかしら、でもヨーロッパ大陸には行けないしね、と不思議だったので、昨夜ウィグモア・ホールでトビー君にきいたところ、今回はこれだけだけど、1年半後にニューヨークでやるよってことでした(たしか、メトロポリタン・オペラハウスって言ってた)。


このオペレッタは名作と思うのですが、来年1月にこれまた新国でドイツ語でやるそうですよ(→こちら )。やっぱり日本語だとやり難いんでしょうか? 




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La Traviata 椿姫 by Verdi ヴィオレッタはダムラウ

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<30th Apr Wed>

地下鉄スト真っ只中でしたが、大した問題もなくオペラハウスに着けて、椿姫のマチネを楽しみました。最寄駅までは行けず、ウォータールー駅からテムズ河を歩いて渡りましたが、お天気よかっただったので良いお散歩になりました。


右の写真は、帰り際に見掛けたサイモン・キーリーサイド父子のサイクリングの後姿。ROHの中に自転車置いてあったんでしょう。クリックして拡大して下さいね。


明日明後日は仕事で、夜も両方コンサートなので、今日のうちに椿姫を片付けてしまいましょう。明日はイエスティン君、明後日はトビー君と続いて幸せ~!チョキ

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ひらめき電球

まず、椿姫に関して、ご存知ない方にお知らせですが、5月20日の椿姫がROHとしては初めてオンラインでライブ・ストリーミングされることになりました(→こちら )。私はその日は生パフォーマンスを観に行きますが、都合がつけば是非どうぞ。今回の椿姫は2チームあり、ヴィオレッタはディアナ・ダムラウとアイリーン・ペレス。5月20日にオンラインで観られるのはアイリーンの方なのがちょっと残念ですが・・・。


私はアイリーンの第二チームはまだ観てないのですが、第一チームのダムラウを4月21日、24日、30日と3度観ました。以下の写真はそれぞれの側から撮ったのが混じってます。




Director
Richard Eyre
Revival Director Daniel Dooner
Set designs Bob Crowley
Lighting design Jean Kalman
Director of movement Jane Gibson


Conductor Dan Ettinger
Violetta Valéry Diana Damrau
Alfredo Germont Francesco Demuro
Giorgio Germont Dmitri Hvorostovsky
Baron Douphol Michel de Souza
Doctor Grenvil Jihoon Kim
Flora Bervoix Nadezhda Karyazina
Marquis D'Obigny Jeremy White
Gastone de Letorières Luis Gomes
Annina Sarah Pring
      




ROHには珍しくカーテンコールは各インターアルごとにあり、でも最初の2幕はほんの数秒づつなので、そうと知っててカメラを構えてないと見逃してしまいますが、嫌という程観てる私はしっかりスタンバイ。


ヴィオレッタは最後のカーテンコールだと死ぬ場面の寝巻き姿&死に顔メイクなので、こうして美しい夜会服でちょっとポーズ取ってくれるのが嬉しいです。2回目に観た時は、拍手に気を良くしたのかダムラウがいつもより長い間ポーズを取ってくれたので、良い写真が撮れました。



    


2回目の短いカーテンコールは、幕が開くと「おお~っ!」と拍手が起こるほどゴージャスな舞台セットと衣装のパーティ場面で、その次の暗く淋しい死に際のアパートとの対比が素晴らしいです。私の席からは上半分が見えなくてすみませんが。



                ↓ これは是非クリックで拡大して下さいね。

    



色んなトラヴィアータ観ましたが、このプロダクションが一番美しいと思ってます。日本でも引越公演があったのでご覧になった方もいらっしゃるでしょうが(代役騒ぎで大変だったんでしたよね、たしか)、ドレスも素敵で、きっとヴィオレッタ役のソプラノの誰もが気に入るでしょうし、ちょっと太目のダムラウでもそうは見えないデザインなのも利点。NYメトのモダン版のように大根足も見なくて済むし(これはポポコさんのことです)。



↓ 最後のカーテンコールは幕も下りたままの暗い中で4人だけ(パンクヘアのニイチャンは指揮者)。


     


     

     



     

ディアナ・ダムラウは、去年7月のウィグモア・ホールのハープ王子とのコンサート(→こちら )以来ですが、オペラではキャンセルされてばかりで本当に久し振り(4年前の「愛の妙薬」以来かも→こちら )。


いつも溌剌として元気溢れるダムラウ嬢が果たして結核で死ぬ薄幸の美女をどう演じるか。ちょっと前にNYメトのヴィオレッタをラジオで聴いたことがあるのですが、やたら勢いがついてて、「うわーっ、こんなヴィオレッタいやだなあ」、と実は心配してたんです。


     

で、最初に観た時は、歌はもちろん文句なしに上手だけど、今までの他のヴィオレッタよりはたしかに元気があり過ぎて、死ぬ場面のうんと大袈裟な演技も「ちょっとやり過ぎ」、と違和感ありました。彼女の熱演に比べて他の人たちが冷めてたので余計浮いてたし。

わざと大袈裟に演じようとしてるわけではなく、彼女のキャラでヴィオレッタになりきるとどうしてもこうなってしまうんでしょうけどね。

     


でも、2回目は、喜怒哀楽がさらに大袈裟だったのですが、観てる私が彼女のペースに巻き込まれたのか、ドラマチックで熱いヴィオレッタにぐいぐい引き込まれましたクラッカー これだけ何度も観てると、ヴィオレッタは死ぬのが当たり前、あまり可哀相とも思わなくて、歌唱力ばかりに注目してしまうのですが、久し振りに心を揺さぶられて、涙がでました。


もちろん、感動したのは大袈裟な演技にマッチする素晴らしい歌唱あってのことで、私の大好きなダムラウの透き通った美声が大胆且つデリケートで変化に富み、迫力と繊細さを兼ね備えて、ずっと「凄~い!」っと感心しっぱなし。


新聞等の評価が大きく分かれたのも、歌唱にケチ付けられる筈はないので、彼女の演技の好き嫌いによるものに違いなくて、気に入らなかった人の気持ちもわかるのですが、私のように2度、3度観れば、絶対にダムラウ・ヴィオレッタの虜になる筈。


今までにこのプロダクションで、ネトレプコ、ゲオルギュー、フレミング等のスター歌手がそれぞれの個性を生かして魅力的なヴィオレッタを歌い演じてくれましたが、私はダムラウの声が一番好みというだけではなく、全ての面で(体型以外は)ベストと思います。


やっぱり、笑顔が似合って明るいダムラウはコメディの方がぴったりなので、セヴィリアの理髪師、連隊の娘、オリー伯爵とかで観たいですが、いわばそういうのは予想がつくわけで、今回は彼女の新しい面を発見できたのが大きな収穫。


     




     


アルフレード役は、これまで、カウフマン、グリゴーロ、カレヤ等、有名テノールが歌ってくれてるのですが、今回は知名度では劣るフランチェスコ・デムーロで、ROHにはジャンニ・スキッキ以来2回目。その時はあまりに短い出番だったので判断が下せなかった覚えがあります。


このトラヴィアータ、1回目は(初日ではなかったですが)、大スターダムラウの相手役で緊張してたのか、まっすぐで輪郭のはっきりした私好みの声と丁寧な歌唱で好感持ちましたが、「もうちょっと声に肉がついてたらいいのに」とか、「演技がやけにおとなしくて、派手なダムラウと全くバランス取れてないし」とか、ダムラウの相手役にしては格下過ぎるのではないかとちょっとがっかり。顔は悪くないけど小柄で男性的魅力に溢れてるとは言えないデムーロとダムラウとの間にはケミストリーも無いし、ダムラウの相手に相応しいカリスマのあるテノールを配して欲しかった、とか思ってました。


でも、観る度に声も強くなり演技もダムラウにつられたか熱くなってきて、端正な歌唱でますます好感度アップし、ダムラウにマッチするレベルには達しませんでしたが、なかなか良いじゃないの、というところまで私の評価は上がりました。一流歌劇場で一枚看板で客は呼べないでしょうが、どこに出ても足を引っ張ることはないでしょう(人材不足のテノールが足引っ張ることが多いんです)。

     



   


アルフレードの父親役はまたロシアの銀髪男ディミトリ・ホロストフスキー(以下ホロ)。

このブログを読んで下さる方は、私がいかにホロを愛しているかをご存知でしょうし、ここにきて急に意見が変わるわけもなく、まあ予想通りのジェルモン・パパだったのでこれ以上はあまり書きたくないのですが、


初日は彼が登場しただけで拍手が起こったそうだし、熱狂的な大ファンも多いホロ様を見てると(あら、急に様がつくわけ?)、要するにオペラ歌手って上手下手より好みの問題なんだとつくづく・・。彼が好きな人には、どんなに息継ぎが苦しそうでも、メリハリのないワンパターンな歌い方でも、他の人が歌ってるときはやる気のない表情してても、ホロ様は素敵な王子様なんでしょうね。


私にも対策はあり、今回は3回のうち2回、彼が一人で長々歌う場面は幸い居眠りすることができました。


でも、「嫌いって言うわりにはたくさん写真撮るのね~」、と人に言われる程たくさん撮り(音を出さないホロ様はそりゃ素敵ですもんね)、彼が一番表情豊かで面白かったので、何枚か貼っておきますね。

     

     

     


ダン・エッティンジャーという若い指揮者を見るのは初めてですが、一回目はやたらペースが遅くて歌手がイライラしてたりして、こいつ下手くそだな~とも思ったのですが、彼も回を重ねる毎にスムーズになりテンポよく進みました。


もう一回ダムラウ組を観られることになりそうですが、その前に来週はアイリーン組に行きます。夫婦共演ですが、ご主人のコステロ君の大ファンなので楽しみラブラブ パパはサイモンなので、木目細やかに演じてくれるに違いないですしね。




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Iestyn Davies (カウンターテナー)が元教会で新旧曲を

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<3rd May Sat>

昨日一昨日は冷たい雨のまるで冬のような寒さでしたが、イエスティン君とトビー君を連夜で聴けて、ダブルで心はホッカホカラブラブ

日本の皆様はGWの真っ只中でしょうが、私も今日から5連休。来週またある地下鉄ストの日は不便なので休んでしまうことにしたので。そいで又、会社は休んでもオペラやコンサートには苦労してでも行くんですけどね、もちろんDASH!

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5月1日、バービカン近くのSt.Luke'sにカウンターテナーのイエスティン・ディヴィースIestyn Daviesをトーチャンとレイネさんと3人で聴きに行きました。


   


   

St. Luke'sは、18世紀建造の教会で、今はLSOのリハーサルや様々なコンサートやイベントに使われています。私はハンブルグにクラウス君を追っかけたので行けませんでしたが、 一年前のフローレスのマスタークラスもたしかここ。


初めて行ったのですが、ロンドンには改造されてコンサートホールになった教会はたくさんあって、オリジナルの設えのままのも多いのに、このSt. Luke'sは内部はあまりにもモダンで、垢抜けた雰囲気もなくてまるで倉庫みたいだったのはがっかり。


クリップ

How Pure the Sky


Howells arr Muhly King David
Thomas Adès Three Studies from Couperin
Bach Cantata BWV 54, ‘Widerstehe doch der Sünde’

Nico Muhly Drones on ‘O Lord, whose mercies numberless’
(interval)

Gluck ‘Che puro ciel’ from Orfeo ed Euridice
Schubert Symphony No 5 in B flat

アンコールはIrving BerlinのBlue Skies

Nicholas Collon conductor
Iestyn Davies countertenor
Aurora Orchestra



コンサートのタイトルHow Pure the Skyと、背後のスクリーンにも空や雲の映像が映し出されてた背後のスクリーンからすると、テーマはなんでしょうけど、なんだかわけのわからないごった煮のプログラム。


スクリーン以外にもイエスティン君が観客の後ろで歌ったりとか、それなりに工夫されてたのは面白かったし、お目当てのイエスティン君がバッハのカンタータやグルックのオペラというクラシックなものからトーマス・アデスはニコ・ムーリーの現代曲までヴァラエティに富んだ曲を歌ってくれたのは嬉しかったのですが(カウンターテナーにはうんと古いのか新しい曲しかないので)、最後のシューベルトのシンフォニーは一体なんだったんでしょうね? オケ自身は喜んでたみたいだけど、人数少ないから迫力ないし、イエスティン君が出ないのに長々やられてもつまんないだけだわむかっ ほとんどが若い演奏者ばかりのオーロラ・オーケストラは特に上手とも思わなかったし(指揮者はハンサムチョキ)。


    

で、オケもそれでは申し訳ないと思ったか、はたまたイエスティン君が「最後は僕も出してよ」、と主張したのか、なんとイエスティン君が「雨に歌えば」のジーン・ケリーさながら傘をさして後ろの通路から、音譜 blue skies~, smiling at me~音譜、と歌いながら登場(アーヴィング・バーリンのBlue Skies、例えばエラ・フィッツィジェラルドが歌うとこうなります→こちら )。クサイ演出に吹き出しそうになりましたが、結局印象に残るのはこういうお遊び曲なんですよね(こないだのイエスティン君がリサイタルでスティングを歌ったみたいに→こちら )。


歌いながら傘を畳もうとするイエスティン君の動作がもどかしくて、「ほら、私がやってあげるから」、としゃしゃり出たくなった私はもちろん最前列で、彼と私の両方が腕伸ばしたらタッチできる距離だったのはさすがに近過ぎたか、もうちょっと声が響くのを聴きたかったような気もします。


でも、前に人が座ってると全身写真がきれいに撮れないので、あまりにストレートな声しか聴けなくても、やっぱりここが特等席だ。


     




 


終了後、舞台横の暗い所にイエスティン君が立っていたので、オランダからこのために弾丸遠征なさったレイネさんと一緒にご挨拶。「お、来た来た、又この二人組が」、って顔してましたけど、今日は着物ではないので一緒には撮らず、彼だけの写真を「はーい、撮らせてね」、とカメラ構えたら、まだ傘を持ってたイエスティン君、レンガの壁の前で乗ってくれてそれっぽいポーズ取ってくれました。いつもズボンが短か目だし、その前に他の人に緑色のソックスを見せてたので、それもポイントになるかな雨


    


今年は少なくともあと3回イエスティン君が聴けるし、今まで聴いただけでも結構な回数になるので、Iestyn Daviesというテーマでまとめてみました(→こちら )。 歌手別にまとめたのはアラーニャ、丸ちゃん(アルバレス)に次ぎ3人目。



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「元バリトン!?」トビー・スペンスが母校に錦 @ミルトン・コート

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<4th May Sun>

良いお天気だったので、午後はトーチャンと近所を散歩。ライラックの花や新緑の木が青空に映えてきれい。明日も晴れてたら、ちょっと遠出しようかな?

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この1週間に3度もロンドンで歌ってくれたご贔屓テノールのToby Spence三昧の最終回が5月2日にあり、一人でミルトン・コートに行きました。


4日前のウィグモアホール(→)では珍しく違う衣装でしたが、この日はまたいつもの黒いベルベットのジャケット。わたしゃ、これを何度みたことか・・むっ

床屋さんに行ったついでなのか、ヒゲを剃ってすっきりしたのはいいですねチョキ。ウィグモアホールの舞台裏で私が「そのヒゲはない方が絶対いいよ!」と散々言ったからではないでしょうけどねにひひ


    




Guildhall School of Music & Drama

Alumni Recital Series


Toby Spence tenor
Julian Milford piano

Beethoven An Die Ferne Geliebte
Mahler Songs from Des Knaben Wunderhorn
Der Schildwache Nachtlied
Rheinlegendchen
Urlicht
Der Tamboursg'sell

Schumann Dichterliebe (詩人の恋)


     



Milton Court Concert Hallは、去年9月にオープンしたGuildhall School of Music & Dramaという音楽及び演劇学校のための約600席のホールで、バービカンから100メートル離れてますが、切符購入、バービカンの一貫として行なわれていて、バービカンの小劇場としても使われています。


私はこのミルトン・ホールでコンサートを聴くのはこれが2度目ですが、真新しい建物でオーケストラが収まるくらい舞台も広く、ゆったりとした客席も気持ち良いのですが、壁とかほとんど木製で茶色ばっかりだし、すっきりし過ぎで、ゴージャス感は無し。椅子は安っぽくて座り心地が悪く、私が座った最前列ど真ん中はすでに肘掛が壊れてましたガーン


    

住居もたくさん入ってる高層で大きなモダンなビルで、芝居用の劇場やリハーサル室もあり、色々なイベントが行われるようですが、なんとトビー君のリサイタルの最中に妙な音が漏れ聞えてきたのにはびっくり叫び


かすかな音だったので一体なんだったのかわかりませんでしたが、外の交通騒音ではなく建物内でなにかやってたのではないかしら。だとしたらコンサートホールにはあるまじき初歩的なミスで、クラシック音楽のコンサートでは曲と曲の間の静寂がとても大切なんですから、今後はこんなことはないようにして下さいよねパンチ!


トビー君は、歌の途中で(まだ騒音がはじまる前に)、「こんな素晴らしい音響のホールが出来て嬉しい」、と褒めちぎってたので、音は良いのかもしれないけど(私は2回とも最前列ど真ん中なので直接の音しか聞えなくて残響についてはわからず)。


ギルドホール音楽学校の卒業生リサイタルシリーズと銘打ったコンサートですから、トビー君もオックスフォード大学を出た後でここで声楽を学んだわけで、終了後は校長先生主催の関係者のドリンクパーティもあったようです。


で、母校に錦を飾ったトビー君が、当初予定されていた演目を変更してこの日歌ったのは、ベートーベン、マーラー、シューマンの渋い歌曲。


最近はドイツ歌曲に力を入れているトビー君ですが、先日のシューベルトの「白鳥の歌」同様、知性溢れるパフォーマンスでした。彼のドイツ語がどれほど正確かは私にはわかりませんが、全て暗譜で、一言一言大切に感情込めて丁寧に歌ってくれ、並々ならぬ努力の成果ということがよくわかりました。


特に最後のシューマンの詩人の恋が圧巻で、ハイネの詩による愛の喜びと失恋の悲しみを、豊かな表現で(歌唱も顔も)熱唱。長年見守ってるトビー君が大人になって(その間に喉頭ガンも克服し)、いつまでも若々しいリリカルなオペラの役と並行して進む道を見つけたことは素晴らしいですクラッカー


1週間に3回も舞台に立ち、そのうち2回はリサイタルですから、そろそろ疲れが出るのも無理ないでしょうが、この日は徐々に声がかすれてきて、ついに歌の途中で咳き込んだりしました。アンコールの最後はシューベルトで、トビー君が「これはガラスのように透き通った声で歌わなくちゃいけないんだけど、大丈夫かな」、と心配した通り、透明度百パーセントとは言えず、「嗚呼、この曲を絶好調のトビー君のピュアな高音で聴けたらどんなに素晴らしかったことか・・・」と思うと残念でしたが、それでも挑戦してくれたのは嬉しいです。


アンコールの一曲目はベートーベンでしたが、意外な事実に皆がびっくりしたことがありました。

「この曲はここギルドホールの学生だった時にテノールとして初めて歌った曲なんだ。それまで僕はバリトンだったんだけど」って言うんですもん目


清らかな高音が売り物でテノールの典型みたいなトビー君が(オックスフォード大学でも歌ってたんですが)バリトンだったなんて信じられません。


それにしては、低音が上手に出ないのが不思議で、トビー君の弱点は低音なんですよねはてなマーク


というわけで、1週間のトビー君特集が終わってしまって淋しいです。今年のプロムスに出るんですが(ベンジャミン・ブリテンの戦争レクイエム)、プロムス嫌いの私はラジオで聴くだけになりそうなので、生トビーは来年のROHの魔笛まで待たなくちゃいけないでしょう。


ところで、4月28日のウィグモアホールのリサイタルはまだ1週間iPlayerで聴けますので、おヒマな方はどうぞ(→こちら )。




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お勧めコンサート(ユリア・レジネヴァ/5月7日/バービカン)

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<5th May Mon>


良いお天気だったので、リッチモンド・パークの中にあって、つつじとシャクナゲが見頃のイサベラ・プランテーションに車で行ってみたんですが、すごく混んでて駐車場に入れませんでしたしょぼん


お天気の良いバンクホリデーなので混んでるだろうとは思ったのですが、今日しか行けないし・・・。でも、リッチモンド・パークはあんなにだだっ広いのにどうして駐車場があんなに狭いんだえっ  それに、公園内の道路も狭いのに、自転車の人がやたらたくさんいて危ないったらないわ。自転車専用レーンを作るべきでしょう。


というわけで、すごすご帰宅したんですがガックリ、渋滞に巻き込まれなかっただけでラッキーだったし、帰りに回り道してそれなりに楽しかったので、いいことにしましょう。帰宅したら良いニュースが待ってましたしねチョキ


今夜から72時間予定されてた地下鉄ストライキが回避されたんですニコニコ


明日の夜はオペラ(椿姫第二チーム)、明後日は昼前にトスカのリハーサル、夜はバービカンのコンサートなんですが、ストライキだと日中は半分くらいは走ってても夜はほとんど止まってしまうので不便だわと途方に暮れてたので、よかった、よかった。




で、


地下鉄ストライキがなくなったところで、お勧めのコンサートを紹介させて下さい。ストライキがなかったらもっと早く書いてたのに、ストライキがあるのにお勧めするのは気がひけたため、急な話で恐縮ですが、今シーズンのバービカンの中で私が一番楽しみにしてたコンサートなんですベル


5月7日(水)にバービカンで若いロシア人ソプラノのユリア・レジネヴァJulia Lezhnevaが主にヘンデルを歌ってくれるのですが、まだ知名度の低いユリアちゃんなので、切符がすごく残ってるんです。


詳細はバービカンのサイトでご覧下さいですが→こちら


ユリアちゃんは、5年前にバービカンのコンサート・オペラ(ヴィヴァルディのOttone in Villa)で聴いて(→こちら )、なんとまだその時は20歳だったのですが、まろやかな声と素晴らしいコロラチューラに大感激。それ以来Youtubeで聴きまくってますが(例えば→こちら )、やっと生で再び聴けるがとても嬉しいです。


美人じゃないけど、こんな上手な人が出るのに、良い席がまだたくさん余っているなんて勿体ないですから、都合のつく方は是非DASH!  




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椿柄の着物でオペラ

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<7th May Wed>


今日はフルな一日でしたDASH!


午前11時からアラーニャの出るトスカのリハーサル、夜はユリアちゃんのコンサートで、いずれもトーチャンと一緒。


その間に5時間半あったので、大英博物館にでも行ってみましょうかね。日本からの訪問者のアテンドで時々行くのですが、定番のエジプトのミイラとかパルテノン神殿、ロゼッタ・ストーンとかばかり。今日は、ヴァイキング臨時展は満員で入れなかったので、ヨーロッパ以外のマイナーな展示を中心に見て回りました。


オペラやコンサートについては又あらためて書きますが、今日は昨日の着物お出掛けをアップしときます。


うちの庭での写真ですが、いつもとは別の隅っこで撮ってみました。ちょっとづつですけど、シャクナゲブルーベルスズランが咲いてます。


      


この小紋、地色がもうちょっと地味だといいんですけどねぇ・・ガーン  


とは思ったものの、3、4年前にロンドンのさる日本イベントでリサイクル着物を何枚か売ってた中の一枚がこれで、


「うわ~っ、目がチカチカするような朱色ショック!! でも、柄が椿だから、そりゃやっぱり私が買うしかないわよね。」、


ということで、リーナブルなお値段で譲って頂きましたが、せめて手持ちの中では一番地味な帯を合わせれば、まだなんとかなるでしょうか?


いえ、なんとかならなくても、今日はこれって決めてたので、なんと言われようと、オペラハウスに着て行っちゃうんですけどね。


     

ほら、我が家の庭にはまだ椿も咲いてることだし。


それに、なによりも、今日の演目は椿姫ですから、心配してた地下鉄ストライキも回避されて嬉しい気持ちを表すためにも、よーし全身カメリアだ~爆弾



しかし、平日に毎日遊んでるわけにはいかないハーフ・サラリーマンの私、明日と明後日は出勤ですが、明晩はムスメが仕事帰りに泊りに来てくれるので、早く夜にならないかなあ。





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ユリア・レジネヴァがヘンデル尽くし

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<9th May Fri>

今週は1回しか仕事に行かなかったけど、その分遊び回ったわけで、書くことがあっという間に溜まってしまったわ。今週末は家でのんびりする予定だけど、その前にまずユリアちゃんをアップしましょう。

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5月7日、バービカンにロシア人ソプラノのユリア・レジネヴァを聴きに行きました。


4年前にヴィヴァルディのオペラで聴いてその上手さにぶったまげたんですが(→こちら )、一言で表すと、ネトレプコのふくよかな声にバルトリの軽やかなコロラチューラをふりかけたようなユリアちゃん。最強のコンビネーションではないでしょうか合格


今まだ24歳のユリアちゃん、17歳でロシアを出た後カーディフで2年、ロンドンで1年学んだそうです。 ロンドンではバービカンの一部とも言えるギルドホール・スクール・オブ・ミュージックだったので、ここで歌うことを夢見てたに違いないですね。先週、トビー君が出演したギルドホールの卒業生リサイタルにもいつか出て欲しいものです。

    



ワンピース途中で着替えてくれたのですが、


前半の青いベロア生地のロングドレスは、動くと照明で光沢して舞台映えします。


後半は真っ赤なロングドレスで、すっきりと若々しく、笑顔が可愛い小柄なおでこちゃんにぴったりね。


      




Handel
Sinfonia from Agrippina
'Pugneran con noi le stelle' from Rodrigo
'Carmelitarum...O nox dulcis' - Recitativo & Aria from Saeviat tellus
Concerto grosso in G minor Op 6 No 6
Salve Regina
  (Interval)
Geminiani Concerto Grosso in D minor No 6, La Follia
Handel
'Pensieri, voi mi tormentate' from Agrippina
'Un pensiero nemico di pace'
Concerto grosso in D major Op 6 No 5
'Come nembo che fugge col vento' from Il Trionfo del Tempo e del Disinganno


Il Giardino Armonico
Giovanni Antonini 
director
Julia Lezhneva soprano

     


ロッシーニやモーツァルトも歌うユリアちゃんですが、この日はヘンデル尽くしのプログラムで、オケの水増し演奏が少々長過ぎたのは退屈でしたが、今シーズンのバービカンの中で一番心待ちにしてたコンサート、期待通りのユリアちゃんの厚味のある美声と素晴らしいころころコロラチューラにうっとりラブラブ!


アンコールは2曲で、皆がよく歌うお馴染みのヘンデルのオペラ「リナルド」のLascia ch'io piangaをしっとり歌った後は、これもヘンデルだと思うのですが、締めはハレルヤ、ハレルヤと明るく転がす短い曲でした。


   


実力はあってもまだバービカンを埋めるほどの知名度はないので、上の階の観客をストール席に移してなんとかガラガラの雰囲気をまぬがれた感じでしたが、客席はやんややんやと盛り上がりクラッカー、ユリアちゃんもとても嬉しそうだったのは良かったですニコニコ


言わばイギリスが育てた歌手で、ユリアちゃんお得意のヘンデルならやっぱりイギリスなわけだし、できればイギリスをベースにして大飛躍して欲しいものですが、まず来年6、7月にROHのドン・ジョヴァンニにツェルリーナ役で出てくれるのがとても楽しみ。この役はこないだのプレミエでかなりコメディ要素が強かったのですが、ユリアちゃんの演技力はさていかに?




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トスカのリハーサル

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<11th May Sun>

イギリスではジョークと思われてるユーロヴィジョン・ソング・コンテスト。長年欠かさず観てるんですが、昨夜の優勝者はユーロヴィジョン以外ではあり得ないキャラの歌手でしたね。でも、面白がって投票しただけではなく、やっぱりなにか心に響くものがあったからでしょう。私がもし投票するとしたら、この人に最高点差し上げますもん。

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ロイヤルオペラハウスで、プッチーニのトスカが始まり、何度か行くのですが、まずは5月7日のリハーサル。


どんなお話かは、以前の記事でご覧下さい(→こちら )ですが、恋と政治のもつれで主役3人が一日のうちに殺傷、銃殺、飛び降り自殺するというドラマチックな展開で、特に好きなオペラではないですが、内容も音楽も無駄なく良くできてて、人気があるのもうなずけます。




Director; Jonathan Kent
Designs ;Paul Brown
Lighting design; Mark Henderson

Conductor ;Oleg Caetani
Floria Tosca ; Oksana Dyka
Mario Cavaradossi ; Roberto Alagna
Baron Scarpia ; Marco Vratogna
Angelotti ; Michel de Souza
Spoletta ; Martyn Hill
Sacristan ; Jeremy White
Sciarrone ;Jihoon Kim

3人の組み合わせも重要なんですが、今回は笑っちゃいましたよにひひ


だって、3人の中ではトスカ役のソプラノが一番でっかいんですもの。


なので、テノールとの恋人同士のシーンでは、舞台の左右にある階段や梯子段を利用して、極力二人が並んで立たないように演出を変更。


まあ、それは初めて観る人はいつもそうなんだろうと思うだけで、この苦肉の策はうまくいったのですが、ごまかせないのは悪漢スカルピアがかよわいトスカを手篭めにしようとするパワハラ場面。 何度かやってるゲオルギューとブリン・ターフェルのコンビの、「うわっ! か細いアンジェラの上に巨体ブリンがのっかって押しつぶされそう~」、と心配するのに慣れてるので、今回の「トスカの方が縦横でかくて体力ありそうだから、なにもナイフで刺さなくても押しのければ済むんじゃないの?」、と思ってしまいます。


キャンセルしたトーマス・ハンプソンだったら長身だからまだサマになった筈なんですけどね。


   

 スカルピアがトスカを見上げるの図


    

ウクライナ人ソプラノのオクサナ・ディカ(英語だとダイカかな?)、全く聞いたことなかったですが、写真でご覧の通りの美人で、カラダが太い割には顔はほっそりしてるので舞台映えしますキラキラ
だけどねえ、演技がまるっきり下手なのよねダウン  
トスカってアリアは一つしかないんだし、演技力は大事なんですけどね。長いトレインが邪魔なドレスには皆さん苦労して下手すると足元にとぐろ巻いちゃうんだけど、オクサナ嬢はそれはなってたものの、表情も身のこなしも全然駄目。あちこちでやってるのに。

でもまあそれは、最初で緊張してたんだろうから大目にみてあげることにして、肝心の歌はどうだったかと言うと、立派な声量とパワフルで張りのある美声は二重丸、だけど小回りがきかないので減点ってとこでしょうか。


中音が特に素晴らしいし、声のパワーだけでストレートに勝負するば一番魅力を発揮できると思うので、ワーグナーもできるかもしれないし、スケジュールによると(→こちら )レパートリーは、トスカ、アイーダ、マダム・バタフライ、仮面舞踏会(去年暮れに日本でも歌ったようですね)で、この夏にはヴェローナで蝶々夫人、来シーズンはNYメトでアイーダと大躍進中のオクサナ嬢。そうです、そうやってでっかい所で歌うのが相応しいスケールの大きいソプラノで、あと2回聴くのが楽しみ。


      

      


ロベルト・アラーニャがROHのトスカに出るのは2000年9月以来ですから、14年ぶり。
その時のトスカはうんと年上のキャサリン・マルフィッターノだったので若いツバメのようだったアラーニャ、今やお腹にたっぷり肉もついて(トスカには負けるけど)貫禄たっぷり。

かつての甘い声ではなくなかったのは淋しいけど、でも、やっぱりまだまだ一流のアラーニャ、声もよく出てたし、なによりも演技力が(特に下手くそなトスカに比べると)際立ってました。


     



でも、このむさくるしいヒゲはない方が私は好みですけどねえ。もう充分老けてるわけだし・・



     




代役スカルピアは小柄でほっそりのイタリア人のマルコ・ヴラトーニャ。

大柄なトスカのせいで貧弱に見えたせいか、この役に必要な大袈裟なカリスマ性はちょっと不足気味でしたが、エッジのきいた歌唱力はなかなかのもので、容貌も声も陰険な役で光るでしょう。スカラ座でもスカルピアだったようです。


どっかで見たことあるけどと思ったら、2010年のアイーダのプレミエのアイーダ・パパで、その時も良かったですよ(→こちら )。


指揮者のOleg Caetaniは知らない人ですが、そつなくまとめて合格。


ひらめき電球

指揮者と言えば、今回のトスカは2チームあるのですが、来月の第二チームはドミンゴ先生が指揮することになってて、

大した歌手は出ませんが、ドミンゴ先生が指揮する日は切符の売れ行きが断然違います。歌わないドミンゴ先生のどこが良いんですかね? って、一応私も真横から拝みますけど。 



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ダムラウの椿姫を真正面から

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ダムラウの椿姫はすでに3度観て記事にもしましたが(→こちら )、友人から行けなくなった5月9日の切符が回ってきたので、ダムラウ聴きたさにもう一回駄目押しで行って来ました。



でも、


    おやっビックリマーク


           なんと叫び


                   カーテンコールの角度がいつもと違う~っ!!



いつもはほとんど真横からなのに、今回は真正面!?



え~っ、でも、正面の席ってむっちゃ高いんじゃないの? しかも、上から見下げるんじゃなくて、ほぼ水平じゃないのおお?



ひらめき電球タネを明かせば、


私がそんな高い席に座れる筈はないので、


正面は正面でも、ストールサークルの立見席なので、うんと安いんです(14ポンド)。 すぐ前に座ってる人は、200ポンド近くも払ってるので、見えるものがほぼ同じであれば、ビジュアル的にはうんとお得な席です。

それはわかっているのに自分では買わないのは、ご存知のように私はなんでも近くから観るのが好きなので、たとえかなり見切れても、声が直接ストレートに飛んでくる所を選ぶわけです。



でも、こうして真正面から観るのもたまにはいいですね。何十回と通い詰めてるトラヴィアータなんですが、「へえ~っ、こんなセットで、こういう風に人が動くんだ」、と新たな発見がたくさん! まるで、違うオペラハウスで違うオペラを観てるような気もして新鮮でしたラブラブ


(以下の写真はクリックで拡大します)


    


例えば、上の左の写真は第一幕のヴィオレッタの家のパーティなんですが、天井の丸い吹き抜けからキラキラが撒かれるなんて知りませんでした! すご~く綺麗キラキラキラキラ 後ろの扉の奥で色んなことが起こるのも普段の席からは全く見えませんしね。


右の写真はヴィオレッタの娼婦仲間の家のパーティなんですが、いつもはこの巨大ランプシェードだって体を折り曲げて見上げなければ全然見えないの。


その他、上半分を初めて見ることができて全体像がよくわかったし、人の位置や動きも正面からだとちゃんと考えられているんだと納得。今までいかに見えてなかったかがよくわかりました。たまには正面から見てみるものですね。今やってるトスカは間に合わないけど(2階部分が全く見えない席ばっかり)、来シーズンの「魔笛」とかここから見たら、きっと美しいに違いない。



    



しかし、


そうは言っても、立見なんて、この年になったら辛くないか?


もちろんそれが心配だったので、この日は朝からなるべく動かずエネルギーを温存しておいたんですが、意外にも全然大丈夫でした(休憩時間はずっと座ってましたが)。


割と高い位置にある手すりにもたれてれば楽だし、実はこの日は着物だったんですが、着物だと腰回りが支えられて更に楽チン。

最後のカーテンコールも、ゴージャスな緞帳がちゃんと写ってて嬉しい。

    


でも、ビジュアル面では良くても、音としてはやっぱりちょっと遠過ぎて満足できないので、一度しか行けないのであれば、いつもの横の席を狙うでしょう。


   


ダムラウはこの日が最後でしたが、たとえ遠くからでも彼女の素晴らしさはよくわかり、彼女がまた聴けただけでも行く価値はありました。

デムーロもよく声が伸びてよかったし、この日だけサイモンとダムラウが共演するので、貴重なパフォーマンスだったんです。(因みに、サイモンは今日のペレスのトラヴィアータを病欠カゼ)。


さて、


ダムラウは終了してアイリーン・ペレスにバトンタッチされたトラヴィアータ、5月20日にオンラインでライブ・ストリーミングされますので、きっとビジュアル面での見所を選んで見せてもらえることでしょう(→こちら )。私はその日はいつもの横の席に座りますが、ご都合つく方は是非ご覧下さい。




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サイモンの声楽マスタークラスやら公園散策やら

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<13th May Tue>


今日は、パートタイム勤務になったからこそできる一日の過ごし方ができました。



     

音譜まずは、ベーカー・ストリート駅近くにあるRoyal Academy of Musicで10時からイギリスが誇る世界的バリトン、Simon Keenlysideのマスタークラスへ。


一年前にもここでサイモンのマスタークラスがあったのですが、その時は宣伝不足だったのか可哀相なくらい客が少なかったですが、今日のDuke's Hallは半分くらいは埋まってました。でも、ロンドンで歌の勉強してる人はたくさんいるんだろうに、観客の多くは私やトーチャンみたいに単なる野次馬だなんて、勿体ないことです。見学は無料なんですよ。


サイモンの写真は撮れませんでしたが、寒い朝だったのでツイードのジャケットで現れ、脱いだら水色のシャツに紺色のベスト、グレーのズボンにうぐいす色のソックス、茶色の靴で、こげ茶色の帽子(ボルサリーノ)も持ってました。


実はサイモンは昨夜のロイヤルオペラハウスの椿姫を体調不良ということでlキャンセルしたのですが、オペラは代役がいるけど(昨日はロシアの銀髪男ホロストフスキー)、マスタークラスはそうはいかないので頑張って出てくれたんでしょうが、何度か咳き込ん以外は元気そうで、いつものように熱心にメモしたり学生にアドバイスしたり、休憩なしで3時間近くエネルギッシュに奮闘してくれました。老眼鏡でしょうか、黒縁の目がねを何百回も掛けたり外したりしてたのは見てても煩わしかったですが。


サイモンも学んだこの音楽学校(訂正:サイモンはRoyal Northern College of Musiだそうです)の学生が対象で、バリトン5人とメゾソプラノ1人でしたが、レベルはかなり高く、特に紅一点のSofia Troncoso嬢はすぐにでも大舞台に立てる歌唱力で、サイモンも「素晴らしい!言うことなし!」ということですぐに終わってしまいました。やっぱり、マスタークラスは下手くそ相手の方が断然面白いし、すぐに効果が現れて上手になるのが醍醐味です。


で、サイモンが口を酸っぱくして何度も繰り返したのは、「頭を使え!」でした。「アメリカや東欧で声の良い歌手はたくさんいるが、彼らは頭使ってないから」って・・・にひひ。 喋り方からら察するところ5人のバリトン君たちは皆イギリス人だと思うのですが、「頭を使ってよく考えるのをイギリス人歌手の特徴にしようぜ、俺がやってるように」、というのがポイントでしょうか。知性派で知られるサイモンらしい指摘です。


シューベルトやシューマンのドイツ語歌曲が多かった中で、私が一番楽しめたのは魔笛のパパゲーノが自殺しようとする場面を歌ったバリトンの男の子。サイモンのパパゲーノは何度も観てるので、彼自身の役作りがよくわかって面白かったです。


     

ラーメンサイモンから一番近い席でとても楽しめたマスタークラスが終わったら外は雨だったので、ベーカーストリート駅の隣のSoho Japanという日本食レストランでランチをし(私はカキフライ、トーチャンはとんかつ)、食べてるうちに晴れてきたので、すぐ近くのリージェンツ・パーク晴れ



     



ブーケ2ブーケ2

今年は色んな花が例年より早く咲いてるので、バラが満開かもと思ったのですが、まだ早過ぎました。


少しは咲いてたけど、有名なロ-ズ・ガーデンはまだほとんどが蕾すらありませんでしたもんね。


又、来月行ってみましょう。


     

     


    

雨人間よりも鳥の方がずっと多くて(写真の大きな鳥はheronサギでしょうか)やけに空いてるリージェンツ・パークでしたが、また雨が降ってきたので(最近こういうわけのわからない天気の日が多い)、デパート「ジョン・ルイス」へ。我が家もあちこち老朽化して改装しなくてはと思ってるので、台所ユニットとカーペットを選ぼうとしたのですが、私とトーチャンの意見を合わせるのが難しくて、果たして近いうちに実現できるのかしらん?



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オペラの前に着物でディナー

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5月9日にダムラウの椿姫を立見席で観た時の着物です。

     


遠目には着物も帯もほぼ無地にしか見えないでしょうけど、実は両方とも椿柄なんですよ。オペラが椿姫ですからね、しつこいと言われようと、こじつけるの。


このオレンジ色の帯は夏帯なんですが、透けてるわけではないので、この際だ、袷の着物に合わせてしまいましょう。

この黒緑の着物は、今までなんの花柄なのか気にしたことなかったけど、よく見たら椿に見えなくもないので(バラかもしれないけど)、今日は椿と言い切って。


尚、これが今年25回目の着物お出掛けで(まとめ→こちら )、今月は頑張ればあと3回着る機会があるかも。


   


オペラの前に、日本から母娘でいらしたオペラ仲間さんとPrimroseさんの4人でディナー。


あら、又ここなの?


はい、又サボイホテルに来ました。1月(→こちら )と3月にも同じレストランだったのですが、ブログ記事をご覧になってここで食事したいと仰って下さったわけですから、私もまた喜んで参加させて頂きました。


ゴージャスな雰囲気の割には気軽に入れることがわかったし、ロビーにはいつも誰かが「キャーッ、サボイ、サボイ。写真撮ろう~っ!」、とはしゃぐおのぼりさん客がいるので、私もそう場違いな気持ちにならないところが助かります。写真でご覧のように、この日も、ロングドレスで気張った女性グループが記念写真撮ってました。


ロビーからレストランに行く時に通り抜ける吹き抜けのティールームも素敵だし、すっかりお馴染みになったKaspar's Seafood Bar & Grilll(→こちら )の雰囲気も好きです。

    


    


    



オペラで3時間も立ってなくちゃいけないので、あまりお腹いっぱい食べないで、インドネシア風シーフード・サラダで軽く。リンゴのデザートとチョコレートの串刺しが美味しかったのは、さすがサボイ。



このレストランにはプレ・シアター・メニュもあり(たしか2コースで24,5ポンド)、オペラハウスも歩いてすぐなので、お勧めです。そんなに混んでないし、早くから予約が必要なアフタヌーンティーよりも安上がりですしね。


格式の高いサボイ・グリルにも同じくらいの値段のプレ・シアター・メニュがあることを発見したので、いつか行ってみたいです。

正面の立見席からは良い眺めでした(→こちら )。


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フィガロの結婚 by Mozart レポレロが若返ってフィガロに

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昨日(5月15日)、フィガロの結婚の最終日に行きました。


ストーリーやプロダクションについては、先回の記事をご覧下さい(→こちら )ですが、要するに、召使フィガロの結婚にまつわる貴族と召使いの知恵比べ。


昨年9月、10月に別チーム(第一チームと呼びましょう)でやった時に切符を同時に売り出したので、この日のも一年近く前に手配済み。秋の第一チームは3度観たのに、今回は私としては珍しく一回分しかゲットしなかったのは、歌手の顔ぶれのせいで、なんだか「なあんだ、又この人か・・・」、というお馴染み過ぎる人が多く、楽しみにしてたのはフィガロ役のアレックス・エスポジートくらい。指揮者のデヴィッド・サイラスはROH専属のようでいつもは手堅いんですが、今回は歌手と大きくずれた箇所もあり、大成功ではなかったかも(ずれたのはドン・バルトロ歌手のせいだとしても)。

それに、このオペラにはテノールがほんのちょい役でしか出ないのも、そう何度も続けて観たいという気にならない理由のひとつ。


で、「オペラの出来はそりゃ極上だし、すっきりとエレガントなプロダクションは大好きだけど、なんせ見飽きたしなあ」、という低い期待度で臨んだところ、なんと、嬉しい驚きがありました。演出がかなり変わってて、細かい動作のドタバタ度が更に強調されてコメディ度がうんとアップしてたので、大いに笑えましたアップ 間の取り方とか凄く上手だった人が多かったおかげですが、コメディアンでもないオペラ歌手がここまで喜劇演技できたことには大拍手送りますクラッカー



指輪 Le Nozze di Figaro
Director David McVicar
Designs Tanya McCallin
Lighting design Paule Constable
Movement director Leah Hausman

Conductor David Syrus
Figaro Alex Esposito
Susanna Camilla Tilling
Cherubino Anna Bonitatibus
Count Almaviva Gerald Finley
Countess Almaviva Rebecca Evans
Bartolo Christophoros Stamboglis
Marcellina Marie McLaughlin
Don Basilio Guy de Mey
Don Curzio Timothy Robinson
Antonio Jeremy White
Barbarina Dušica Bijelić


   


  


男の子男性軍男の子


フィガロ役のアレックス・エスポジート、つい最近のドン・ジョバンニでは素のままの精悍な坊主頭でコミカルというより暗くて悲しい中年になりかけたレポレロを見事に演じて、頭だけなく歌も演技も光ってましたが(→こちら )、今回のフィガロはカツラで一気に若返り、めっちゃ可愛いくてハンサムな青年にラブラブ! レポレロとは身のこなしだけでなく目付きまで変えて、ルックスにマッチ。



そして、彼のコミカル演技がきっと一番生き生きとして面白いだろうという予想に反し、あえて大袈裟にしないでナチュラルに演じたようで、少々やり過ぎの他の人たちに比べると一見地味だったけど、そこは素晴らしい歌唱力と足が地に付いたキャラクター作りで、期待通り超一流のフィガロでしたクラッカー


一昨年だったかしら、記事にはしなかったけどウィグモア・ホールのリサイタルに行った時の写真を載せておきますので、素顔はこんな感じです。この時に「ROHでフィガロやるよ」と本人に聞いて以来、楽しみにしてたんです。


   


なにをやっても芸達者ぶりが際立つ伯爵役のジェラルド・フィンリー、この役で以前観てるので新鮮味はないですが、本人も楽しんでるのが更にアップした顔芸に現れてました。特に先回2013年12月にROHに出た時は苦悩そのもののパルジファルだったので(→こちら )、その対比がすごくて、やっぱり彼も凄い。


主役二人は素晴らしかったのですが、他の二人がいまいちだったのは残念で、特にドン・バルトロ役のChristophoros Stamboglis は、なぜこんな人がここに出られるの?、というくらいレベル低かった。オネエ・キャラのドン・バジリオ のGuy de Meyは健闘したけど、この役は今までフィリップ・ラングリッジやJean-Paul Fouchécourtという味のあるテノールが歌ったことがあり、彼らに比べると全然面白くないわ。




   


女の子女性軍女の子


スザンナのカミラ・ティリングが断トツでチャーミングでした宝石赤

ティリングは今までに何度も聴いて、そこそこだとは思ってたけど、今回はやけに声がよく通って素晴らしかった。すらっとして品のあるスゥーデン美人の彼女、明るいやり手女中スザンナをやるにしては少々お高くとまり過ぎかもと思ったところ、そのキャラを生かして無理しておきゃんには演じず、フィガロと二人で好感の持てる絵になる魅力的なカップルでしたラブラブ

彼女がこんなに上手に歌ってくれるのであれば、2度でも3度でも行けばよかった・・。



ねっとり重い歌い方があまり好きではないレベッカ・エヴァンスが伯爵夫人で、3月のENOのロデリンダは悪くなかったのに、今回は又いつものねっとりしたエヴァンス節になってしまい、なんせ私は彼女を嫌というほど聴いてるし、どうしても過去のソプラノたちと比べてしまい、あまり楽しめませんでした。小柄でふっくらして首のない彼女をすらっと美しいカミラ・ティリングの隣に立たせるのも可哀相だったし・・。コメディ演技がとても上手だったのは高得点でしたけど。


コメディ演技の巧さという点で女性軍の中でベストなのはなんと言っても鼻血ドバドバ思春期少年のケルビーノのアンナ・ボニタティブスでしょう。以前にもこの役やりましたが、小太りのやんちゃ坊主は爆笑もの。でも声に特徴ないし、肝心なアリアでピアニッシモにしちゃったのは残念。


借金の方にフィガロに結婚を迫る中年女マルチェリーナはマリー・マッコークリンで、こんな年増の魅力溢れるおばさんなら、 フィガロも結婚してもいいかも、と思ったりしてべーっだ!? 声もまだ充分出てるし、こういう脇役が光る楽しさ倍増するのがフィガロの結婚です。


   




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着物でレストランとオペラ

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<18th May Sun>晴れ
     


「なに、これ? ジャクソン・ポロックの前衛絵画みたいだけどアート」、てな感じの昨日アップしたスキン写真、トーチャンが作ったというヒントから、「ああ、それならチョコレートねチョコレート」とすぐわかった頂けたでしょうか? 時々ムスメが仕事場に持って行くマーブル・クッキーでした。 
ブーケ2

この2、3日、急に夏になったロンドン、今日は快晴で気温が23、4度まで上がり、小一時間住宅地を散歩して前庭のお花を愛でながら汗かきました。バラの花がたくさん咲いてましたが、このピンクのでかいのは我が家の前庭のバラです。

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5月15日、「フィガロの結婚」を観に着物でオペラハウスに行きました。


すでに暑くなりかけてましたが、前日から準備してあった袷の着物で出掛けたら、冷房の効いてない地下鉄の中で不快でしたショック!


      


久し振りに締めるオレンジ色の派手帯が主役ですから、着物はシンプルに。


あっ、そうだ、この日はその前にヘアカットしたのでした美容院


     


オペラの前に3人でまずデイナーナイフとフォーク


ウォルドルフ・ヒルトン・ホテルからすぐ近くのデローネイThe Delaunay(→こちら )には初めて行きましたが、私が去年節目の誕生日にランチした有名なThe Wolseley(→こちら )と姉妹店だそうで、ダークで重厚な雰囲気もよく似てます。

     



ニュールンベルグ・ソーセージ、タルト・フランベ、ビーフ・ストロガノフ、そしてデザートのカスタード・ケーキを3人でシェアしたのですが、どれも美味。


特に薄くてパリパリのタルト・フランベはオニオンの甘さが引き立って美味しかった~ニコニコチョキ


お隣のカフェでお茶とケーキだけ頂くこともでき、カウンターに並んでる他のケーキも美味しそうでしたので、お勧めです。

     

     


   

オペラハウスまでは歩いて3,4分くらいでしょうか、コートも不要だし、たまには表で写真撮りましょう。後ろの白い建物がロイヤルオペラハウスです。


      


フラッシュで写真撮ると金糸が光って映えるこの帯、今日は時間がなかったので青い蝶々が出る慣れてる結び方にしましたが、逆方向に巻けば前帯にもお太鼓にもお花にが来ます。



あらっビックリマーク、以前の写真をよく見たら、この花は芍薬(シャクヤク)でしょうか? しまった、それなら、今が季節だから、それが出るような結び方をすればよかった・・。


      


明日も明後日もオペラで、できれば両方着物で行くつもりですが、こう暑くては単衣にしないと。



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真夏が来た! ホランドパーク散策と着物でオペラ

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<21st May Tue>

昨夜のROHライブ・ストリーミングの椿姫、私は生で観てたんですけど、こんな日に限って咳込む人カゼがやたら多くて心配しました。でも、オンラインで観てたトーチャンによると咳は聞こえなかったとのこと。よかった・・

今日まで1週間、会社を休んで思い切りのんびりできました。こんな良いお天気になるとわかっていればどこか旅行にでも行けばよかったんですが、せめてロンドンの中で楽しみましょうということで、いつものオペラや着物お出掛けの他に公園散歩などもしてみました。

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晴れ5月19日はピッカピカの晴天だったので、トーチャンとホランド・パークHolland Parkにお散歩に行きました。


26、7度にはなったでしょうか、イギリスでは真夏の陽気。


    

ビキニ姿で甲羅干ししてる若いおねえさん達はきっとクリックで拡大してご覧になりますよね?べーっだ!


    
紙でできたようなこの大きな花はなんでしたっけね?(ケシだと教えて頂きました)。アヤメも満開。  


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<バラ園>ブーケ1


     


バラ園の中心部にはまだほとんど咲いてませんでした。



     

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<半野外オペラのテント小屋>


6月3日開始のホランド・パーク・オペラの会場ですが、そう言えば私、3、4年行ってませんね。

ちょっと前までは、直前にお天気がわかってからかぶりつきの席もお手頃値段で買えたのに、最近は値上がりした上に人気も上昇し、縁がなくなってしまいました。隅っこの15ポンドの席もあるのですが入手困難で、あとは50ポンドから75ポンドですもん、大した歌手が出ない割には高いです。 


因みに、今年の演目は西部の娘、セヴィリアの理髪師、ねじの回転、ノルマ、アドリアーナ・ルクヴルール。詳細は→こちら をご参照ですが、おそらく今年も行かないでしょう。

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<京都庭園> Kyoto Garden


1991年のジャパン・フェスティバルの時にできた日本庭園ですが、エリザベス女王の戴冠60年記念だったかで来英された日本の天皇皇后両陛下がお出ましになった所です。私は仕事の都合で行けませんでしたが。


                


     

   

こじんまりしたホランドパークの中でこの日本庭園はいわば中心的存在なわけですが、程よい広さと色んな日本的なものが散りばまれて、なかなか良い雰囲気です。私たちは地下鉄ホランドパーク駅から歩きましたが、周りの素敵な超高級住宅地を見るのもリッチな気分になれ、半日の散歩にはちょうど良いです。

      

     

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暑かったので、お次は涼しいデパートに行って、カーペットと台所ユニットの取替え準備の続きをし、


帰宅して着物に着替えて、私だけオペラハウスに(アラーニャのトスカの2度目)。



   


違うセットを用意してあったのですが、あまりの暑さに大急ぎで変更し、薄~い単衣の洗える着物にしました。色合いは暑苦しいけど涼しくて、これなら塵除けコート着なくてもいいし、地下鉄の中でばっちい人にひっつかれても平気。


椿柄だと思ってたけど、桔梗かも。帯も薄手でお公家さんが舞ってる柄です。

  
   
                                    ROHの入り口のひとつ

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椿姫 by Verdi アイリーン・ペレス夫婦で2回

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<22nd May Thus>

夏はやっぱり短かくて、又イギリスらしい肌寒さが戻ってきました。これくらいで丁度いいです。

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椿姫La Traviataが終わりました。20日の最終日はROH初の試みとしてライブ・ストリーミングもあったので、ご覧になった方もいらっしゃるかも。私は生で観てましたが、何百回とオペラ観た中で一番咳する人が多かったのではないかしらと思う程あちこちでゴホゴホゲホゲホカゼ 気が散ったのと折角の大切の日なのにという心配で集中できませんでしたが、オンラインでは咳は聞えなかったようでよかったです。 


私はこのチームは2回、5月6日の初日に左から、20日の最終日に右から観ましたが、4回観たダムラウのチームよりこのペレス組の方が絵になるバランスの良いチームだったでしょう。あちらはダムラウだけが突出してたのに比べ、こちらは主役二人が夫婦なので息がぴったりだったし、パパも「頭を使う」演技派でしたから。 (ダムラウ組については→こちらこちら )。





La Traviata


Director Richard Eyre

Revival Director Daniel Dooner
Set designs Bob Crowley
Lighting design Jean Kalman
Director of movement Jane Gibson
Conductor Paul Wynne Griffiths
Violetta Valéry Ailyn Pérez
Alfredo Germont Stephen Costello
Giorgio Germont Simon Keenlyside
Baron Douphol Ashley Riches
Doctor Grenvil Jihoon Kim
Flora Bervoix Nadezhda Karyazina
Marquis D'Obigny Charbel Mattar
Gastone de Letorières David Butt Philip
Annina Gaynor Keeble
Giuseppe Neil Gillespie


     



メキシコ系アメリカ人のアイリーン・ペレスは、声の魅力も歌唱力でもディアナ・ダムラウにはかなり水をあけられてますが、彼女の強みである愛らしい容姿と、恋人アルフレードとのケミストリーでは勝ってました。


ダムラウのように大袈裟過ぎないほどほどの演技も丁度よく、声もよく出て、今歴代のヴィオレッタの中では上位には食い込めないものの、今までROHで観た中では彼女としてはベストだったと思います。

 

来年1月5日にバービカンで二人がBBCオケと共演するコンサートもありますよ(→こちら )。私はすでに切符ゲット済みチョキ


    


私のお目当てはアイリーンの年下の夫スティーヴン・コステロだったのですが、期待通りの素晴らしいアルフレードで、違うチームのデムーロもなかなか良かったけど、やっぱりコステロ君の方が華があってずっと魅力的恋の矢

のほほ~んと感じも田舎のそこそこ良いとこのニイちゃんにぴったりだし、一見演技派には見えないんだけど、ちゃんと役になりきってましたよ。近くの席から双眼鏡で凝視した私が言うのだから確かです!

特に、最終日のカーテンコールの感無量の表情がとても良かったので、同じような写真ですが、5枚貼っときます(黒いスーツの左側が白くなってるのは、アイリーンを強く抱き締めたので彼女のメークが付いたんでしょうかね?)


私は特に彼の鼻が好きなので、横顔にしびれるわ~ラブラブ!


肌も真っ白できれいだしね~ドキドキ


いや、歌もちゃんと上手だから大ファンなんですけどよ、もちろん。


そして、二人のシーンでは控え目にしてヴィオレッタを立て、サポートしながら優しく振舞ったのも高感度大合格


    


     


パパ役のサイモン・キーンリーサイドは、今回なんと2度もキャンセル叫び


「他のところで喋り過ぎて声が出なくなったそうよ」、とあちこちから聞こえてきて、2度のキャンセルの間にあった5月13日のマスタークラスではまあ元気だったけど、「ごめん、今日は歌えないから」と謝って歌の指導は軽い鼻歌だけ。そこでも又大真面目に3時間近く喋りまくったのもよくなかったのではないかと思いますが。


で、一回目の代役はダムラウ組のパパだったホロ(ディミトリ・ホロストフスキー)だったので、「よかった~、私が切符持ってない日で・・・」、と喜んだけど、2回目の代役だった若いポーランド人バリトンのアルトゥール・ルチンスキは聴いてみたかったな、と思って、実は20日の最終日もルチンスキだといいのにと願ってた私。すみません。ルチンスキーは、聴いた方によると、とても良かったそうですよ。


いえ、サイモンが嫌いとか、彼が下手だとかでは全くなくて、すでに今回2度聴いてるし、以前にもこの役歌ってくれたし、つい最近はファウストでも何度も聴いたし、マスタークラスでもまじかにずっと顔見てたので、要するに飽きたってことですが、やっぱり大画面にアップで世界中の人に見られる日にはこまやかな演技のサイモンの方が良いに決まってるので、復帰できてめでたしめでたし。20日のカーテンコールはそれもあってか、とても嬉しそうな表情でした。


ところで、


ROHのドル箱であるトラヴィアータ、来シーズンはなんと16回もやるのですが、ジェルモン・パパの一人がドミンゴ先生。彼が出ると切符枚数が制限されるので迷惑なのよね~むっ 2回しか出られないのなら、無理しなくてもいいんですよ、先生汗


カメラここまでは私がカーテンコールで撮った写真ですが、一昨日のライブストリーミングでトーチャンがパソコンの画面を何枚か写真に捕らえたので、記念にアップしておきます。クリックで拡大。


    


       


    


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又あのホテルに着物で

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<24th May Sat>

イギリスは5月のバンクホリデー3連休なんですが、雨が降るわびしいお天気だったので、家でのんびり。

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今月は着物お出掛けを結構頑張ってて、5月20日の椿姫にも着物で行きましたわん。


「だからって、なんなの、また椿柄?! 発想が単純過ぎ!」、と思われそうですが、これが最後ですからお許しを。


前日の暑さはかなりおさまりましたが、まだかなりぬくいので、単衣で参りましょう。


この付け下げ小紋、古めかしい柄の上、上半身は椿の花も小さくて間隔も空いてて淋しい感じなのですが、下に行くほどに柄が大きくなり、全身で見ると割と賑やかでしょ?


うーん、でも、赤い柄の着物に赤い帯というのも、若い娘じゃあるまいし、ベストなコーディネートとは言えないんじゃないの?


はい、それはわかってるんですが、今日は色ではなく、市松柄というところがポイントなんです。



     




なぜかというと、ほら、この


四角い模様が同じでしょ? これにこじつけた帯なんざんす。


で、これはどこのロビーかと言うと、ほれ、今年になって何度か写真撮ってるホテルですよお。


と言えば、


はい、その通り、サボイホテルです。


えーっ、又なの? こないだも着物で行ったばかりよね?



はい、5月9日の椿姫の前にここのカジュアルなシーフード・レストランで食事したばかりです(→こちら )。


その時にサボイグリル(→こちら )というランクが上のフォーマルレストランにもプレ・シアター・メニュがあることを発見し、いつか試してみようと思ったところ、早くも機会があったわけです。 有名シェフであるゴードン・ラムジーのお店の一つで、敷居も値段も高いですが、プレシアターであればお手軽で気も楽ですもんね。


で、どうだったかと言うと、


     


まず、やけに暗いので、写真がうまく撮れなくて、ブログのレポートには極めて不向きダウン


ダークなインテリアはロマンチックな雰囲気だし、向き合うのではなく隣同士で座るので、デートにはぴったりでしょうが、私にはあり得ないシチュエーションだわね。


ところどころに1950代の映画スターの写真が飾ってあり、このレストランに来たときのものでしょう、私たちの前はマレーネ・ディートリッヒ。隣はたしかマリリン・モンローだった。大きなシャンデリアも、華やかで優雅だった時代を表現してるようなので、レトロでセクシーなドレスで座るとぴったりでしょう。



    


暗いので美味しそうに見えないでしょうけど、私が頂いたのは前菜がダックとエッグのココット、メインがカレイの煮物。カレイだけでは「おかず」なのでお腹は膨れず、プレシアターは2コース24ポンド、3コース28ポンドとリーズナブルでもあり、時間があればデザートも食べたかったけど、この遅いサービスでは無理。


開店が5時半でオペラが7時開演なので1時間ちょっとしかいられないのに、なかなか注文取りに来てくれないのでイライラしちゃいましたもんねむかっ 何もしてないスタッフがうようよいるのに、注文係はテーブルによって決まってるわけで、格式高いレストランって効率悪いったらないわ。 一気に客が押し寄せるプレシアター時間だけでも臨機応変にできないものか。



左の写真は最後に出てきたお菓子ですが、切り分けるのも難しいちっちゃなサイズで、しかも二人なのに5個って・・・汗


どれもまあまあで、特に美味しかったわけではないですが、プレシアターのメニュでお店を判断すべきではないでしょうし、憧れのサボイグリルに入れたというだけで充分満足です。普通のメニュも怖れた程高くなさそうなので、ゆっくり時間がある時に又行くかもしれません。


でも、カジュアルで明るいキャスパー・シーフード・バー&レストランの雰囲気の方が好きかも。


     

それでは、ご一緒した方と二人で、歩いて5分のロイヤルオペラハウスに向かいましょう。この日はなぜだか、お洒落した格好の人が多かったです。


尚、私の市松帯は十代の時にお琴の演奏会でよく使いましたが、裏面は同じ柄でサイズの大きな市松なのでリバーシブルで使えて便利。前と後ろでサイズの違うほうを見せる巻き方をする方が多いかな。


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トスカ by Puccini トスカの演技は改善したでしょうか? 

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<26th May Mon>

今日から5夜連ちゃんでお出掛け。バレエ、オペラ、トーク、オペラ、サッカー! 毎日フルに働かなくてもいいのが本当にありがたいです。少しはブログも更新できるかも。

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今回のアラーニャのトスカには3回行きますが、すでに記事にした5月7日のリハーサル(→こちら )に続き、反対側から観た2回目のことも一応備忘録として。





(以下の写真はクリックで拡大)

Director Jonathan Kent
Designs Paul Brown
Conductor Oleg Caetani
Floria Tosca Oksana Dyka
Mario Cavaradossi Roberto Alagna
Baron Scarpia Marco Vratogna
Angelotti Michel de Souza
Spoletta Martyn Hill
Sacristan Jeremy White
Sciarrone Jihoon Kim


新聞批評のほぼ私のリハーサルの感想と同じで、アラーニャはかつての甘い声は失せたとは言えまだまだ素晴らしいが、トスカは声は良いが芝居はひどい、と。 肝心のトスカがけなされては総合で良い点が取れる筈がなくて、3ツ星か2ツ星でしたが、まあそんなとこでしょう。

   


トスカ役のウクライナ人ソプラノのオクサナ・ディカは、演技がけちょんけちょんに言われたのを反省して、軌道修正しようとしたんでしょうが、それが却って裏目に出て、なんとリハーサルの時よりうんと下手くそになってました・・・ガーン  リハーサルの時は「何も演技してない」という印象だったのが、この日は必死で演じようと思っているけど変なところに力が入って最悪・・。アンジェラ・ゲエルギューの演技がいかに上手だったかあらためて実感。


でも、私は楽しめましたよ。嫌というほど観てるトスカなので、ドラマより歌唱力重視ですから。

と言っても、小回りがきかないオクサナ嬢、目を閉じていれば素晴らしいトスカだったかというと、一本調子で演技同様硬かったんですが、なんと言っても彼女の魅力は声自体の美しさと素晴らしい声量。それを買われたからこそ、あちこちトスカやらせてもらって、ROHにまで進出できたわけですが、オペラは詰まるところ、声の好みであり、私は好きな声です。

     

トットットットッ~DASH!っと、大拍手の中に、一人で盛り上げたアラーニャが登場。


50歳で再びパパになって幸せ一杯ね~音譜


     


アラーニャが支えた今回のトスカ、彼よりでかいだけではなく芝居の下手なトスカをあてがわれ、ドラマとして成り立たなかったけど、まだまだいける貫禄と実力を示してくれて、長年のファンとしては(他の若いオトコにも惚れまくってるけど)嬉しい限りクラッカー


     

     

                       あっかんべー?にひひ




スカルピアは、シニカルな演技で総合点ではなかなか良いのですが、小柄な彼が声も体もでかいトスカに負けないように迫力を出そうとする余り、歌うというよりは叫んでいるように聴こえてしまいました。


明日もう一回行きますが、おそらく何も変わらないでしょうから、アラーニャのと演技とオクサナ嬢の声だけ楽しめればと思います。それに、あれだけ下手だと、オクサナ嬢の演技を笑いながら観るのも楽しいわ。美人だしね。




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